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4章 三国鼎立
間話⑧ 劉白と呂舞
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徐州の下邳城で、鍛冶屋を営む1人の名工がいる。その人物の名を呂舞という。劉丁義賢の身体の元の持ち主が心より愛した女性であり、その魂は、劉丁義賢と董白の子である劉白の身体へと宿った。そして、彼も16を迎え成人を迎えた。もう親の手を離れて、飛び立っても良いのである。
劉白「舞、16年以上待たせてごめん」
呂舞「義賢って呼んじゃダメね。劉白、もう35になるのよ?」
劉白「歳のことが気になるのかい?」
呂舞「当たり前じゃない!昔は、義賢の方が4歳も年上だったんだから」
劉白「クスクス。また義賢って呼んでるよ。まぁ2人の時なら構わないけどね。それに歳の話をするなら僕は36歳になるね」
呂舞「もう。義賢だけ若返ってずるい」
劉白「呂舞は歳を重ねても可愛いよ」
呂舞「そういう事じゃないんだけど」
劉白「奇跡は2度も起こることはない。でも、好きな人は君だけだよ」
呂舞「そっくりの顔でなんて事言うのよ。私の方が先に死ぬよ?」
劉白「僕の方が戦場で先に死ぬかもしれないよ」
呂舞「あぁ言ったらこう言って、義賢ったら何でわかんないのよ!」
劉白「舞こそ。あれこれと結婚を受けない理由にしてどうしたんだい?」
呂舞「置いていくのも置いていかれるのも嫌なのよ!」
劉白「僕はたとえそうなったとしても死ぬその時まで君といたい」
呂舞「どうしても諦めるつもりはないってことね?」
劉白「もう一度、生を受けたんだ。自分の気持ちに正直でいたい。僕は君が好きだ。君の気持ちは?」
呂舞「義賢って、聞き方がずるいよね。そんなの好きだから躊躇してるに決まってるじゃない」
劉白「その気持ちだけで良いんだよ。お互いが好きならそれで」
呂舞「ずっと一緒にいたいから先のことを考えるものなの」
劉白「なら親への挨拶に行かないとね。舞にとって因縁の」
呂舞「うっ。義賢の身体の今の持ち主を義父と呼ぶことになるなんて、屈辱だ。あっ、今思い出した!あのクソ野郎、武器の代金、ちゃっかり普通の代金しか払ってない!3倍だって言ったのに!」
劉白「そんな古い事、言ったらまた何か言われそうだね」
呂舞「そもそも、あんなに世話してあげたのにずっとご無沙汰とかどうなの?ガツンといってやるんだから!」
なんて意気込んでいた呂舞であったが董白に睨み付けられている。
董白「劉白、でこの女が彼女ってわけ?入ってきて早々、義賢に金払えだなんて、挨拶に来たにしては礼儀がなってないんじゃないの?」
劉白「そこはほんとごめん母さん」
義賢「董白、俺は別にきにしてないから。それに代金、ちゃっかり誤魔化してたのは事実だしな」
董白「にしてもよ。劉白がそろそろ彼女を連れて来るなんて義賢から聞いてたけど。この女は無しね」
劉白「何で母さんにダメとか良いとか決められないといけないんだい?僕の気持ちは?」
董白「そっそれは」
義賢「プクク。アッハッハッハ。董白、今のは君の負けだよ。確かにそうだよ。結婚したいかどうかは本人次第だ。親が決める事じゃない」
董白「義賢まで。でも、そうね。言い過ぎたわ。ごめんなさいね舞ちゃんだったかしら?」
呂舞「こちらこそ挨拶にお伺いしておきながら昔のノリで話してしまったことをお許しください」
董白「もう良いわ。それに義賢の幼馴染って事は、私の知らない一面を知っているんだものね」
呂舞「いえ、今の彼については何も知りません。私の知っている人物とは全く別人なので、董白様に見せている姿が彼の全てだと思います」
董白「彼ね」
義賢「董白、俺はこの世界の人間じゃないって話は昔したよな。この世界でこの身体に宿っていた人物と呂舞は恋人同士だった。そして、その人物が転生したのが俺たちの息子なんだよ」
董白「えっ!?義賢、何を言ってるの?そんなことあり得るわけないじゃない!」
義賢「俺もこの世界に来た時、そう思った。伝聞で有名なあの劉玄徳の弟だなんて、あり得ないってな。俺たちの息子は死産だった。その事を可哀想に思った彼は、俺たちの息子として、今まで振る舞ってくれた。だから俺は彼にも幸せになってもらいたいと思っている。その相手が彼女なら俺は歓迎する。俺と董白を悲しませないためにそうしてくれたんだからな」
董白「劉白、今の話は本当なの?舞さんはどこまで知ってらっしゃるの?」
劉白「母さん、今まで黙っていてごめんなさい」
呂舞「義賢と再会した時に、中身が別人だということに気付きました。この男が玄徳にぃちゃんに害を為すなら殺そうと。でもこの男は、玄徳にぃちゃんを一大勢力にしてくれました。感謝しています」
董白「そうなのね。私も義賢に救われた人間だし、彼が死ぬ夢を何度も見た。それが全て経験してきた事だなんてあっけらかんに話す彼のことを側で見守りたいと思った。でも悪名高い董卓の孫娘が妻にはなれない。だから側室にって」
義賢「本妻を取るつもりはないけどな。俺が愛してるのは董白だけだから」
劉白「そこで提案なんだけど、この際、母さんと父さんも婚姻式をしようよ。僕たちと一緒に」
董白「えっ?」
義賢「それは良いな。ナイスな提案だ」
呂舞「いや。えっ?それって同時にするって事?」
劉白「うん。どうかな?」
董白「どうかなじゃなくて、無理なの。聞いてた?私は悪名高い」
劉白「そんなの関係ないよ。子供が親の幸せを願うのは当然でしょ。そして、僕は側でずっと2人の愛し合う姿を見せつけられてきたんだよ。今更じゃないかな」
義賢「その通りだ。董白、もう諦めろ。俺はお前以外を正妻にするつもりはない。それに牝愛が産まれた時に正妻になることは渋々、了承してくれたじゃないか」
董白「いや、あの時も同意はしてないわ。それに今更、婚姻式だなんて」
劉白「良いじゃない子供が親を祝うのと同じく僕のことも母さんと父さんに祝ってもらうってことで」
董白「あぁ、もうわかったわよ。すればいいんでしょ。すれば、舞さん、ごめんなさいね」
呂舞「いえ、そういう事なら一緒にしましょう」
こうして、多くの人に祝われて、2組の夫婦が正式に誕生するのであった。
劉白「舞、16年以上待たせてごめん」
呂舞「義賢って呼んじゃダメね。劉白、もう35になるのよ?」
劉白「歳のことが気になるのかい?」
呂舞「当たり前じゃない!昔は、義賢の方が4歳も年上だったんだから」
劉白「クスクス。また義賢って呼んでるよ。まぁ2人の時なら構わないけどね。それに歳の話をするなら僕は36歳になるね」
呂舞「もう。義賢だけ若返ってずるい」
劉白「呂舞は歳を重ねても可愛いよ」
呂舞「そういう事じゃないんだけど」
劉白「奇跡は2度も起こることはない。でも、好きな人は君だけだよ」
呂舞「そっくりの顔でなんて事言うのよ。私の方が先に死ぬよ?」
劉白「僕の方が戦場で先に死ぬかもしれないよ」
呂舞「あぁ言ったらこう言って、義賢ったら何でわかんないのよ!」
劉白「舞こそ。あれこれと結婚を受けない理由にしてどうしたんだい?」
呂舞「置いていくのも置いていかれるのも嫌なのよ!」
劉白「僕はたとえそうなったとしても死ぬその時まで君といたい」
呂舞「どうしても諦めるつもりはないってことね?」
劉白「もう一度、生を受けたんだ。自分の気持ちに正直でいたい。僕は君が好きだ。君の気持ちは?」
呂舞「義賢って、聞き方がずるいよね。そんなの好きだから躊躇してるに決まってるじゃない」
劉白「その気持ちだけで良いんだよ。お互いが好きならそれで」
呂舞「ずっと一緒にいたいから先のことを考えるものなの」
劉白「なら親への挨拶に行かないとね。舞にとって因縁の」
呂舞「うっ。義賢の身体の今の持ち主を義父と呼ぶことになるなんて、屈辱だ。あっ、今思い出した!あのクソ野郎、武器の代金、ちゃっかり普通の代金しか払ってない!3倍だって言ったのに!」
劉白「そんな古い事、言ったらまた何か言われそうだね」
呂舞「そもそも、あんなに世話してあげたのにずっとご無沙汰とかどうなの?ガツンといってやるんだから!」
なんて意気込んでいた呂舞であったが董白に睨み付けられている。
董白「劉白、でこの女が彼女ってわけ?入ってきて早々、義賢に金払えだなんて、挨拶に来たにしては礼儀がなってないんじゃないの?」
劉白「そこはほんとごめん母さん」
義賢「董白、俺は別にきにしてないから。それに代金、ちゃっかり誤魔化してたのは事実だしな」
董白「にしてもよ。劉白がそろそろ彼女を連れて来るなんて義賢から聞いてたけど。この女は無しね」
劉白「何で母さんにダメとか良いとか決められないといけないんだい?僕の気持ちは?」
董白「そっそれは」
義賢「プクク。アッハッハッハ。董白、今のは君の負けだよ。確かにそうだよ。結婚したいかどうかは本人次第だ。親が決める事じゃない」
董白「義賢まで。でも、そうね。言い過ぎたわ。ごめんなさいね舞ちゃんだったかしら?」
呂舞「こちらこそ挨拶にお伺いしておきながら昔のノリで話してしまったことをお許しください」
董白「もう良いわ。それに義賢の幼馴染って事は、私の知らない一面を知っているんだものね」
呂舞「いえ、今の彼については何も知りません。私の知っている人物とは全く別人なので、董白様に見せている姿が彼の全てだと思います」
董白「彼ね」
義賢「董白、俺はこの世界の人間じゃないって話は昔したよな。この世界でこの身体に宿っていた人物と呂舞は恋人同士だった。そして、その人物が転生したのが俺たちの息子なんだよ」
董白「えっ!?義賢、何を言ってるの?そんなことあり得るわけないじゃない!」
義賢「俺もこの世界に来た時、そう思った。伝聞で有名なあの劉玄徳の弟だなんて、あり得ないってな。俺たちの息子は死産だった。その事を可哀想に思った彼は、俺たちの息子として、今まで振る舞ってくれた。だから俺は彼にも幸せになってもらいたいと思っている。その相手が彼女なら俺は歓迎する。俺と董白を悲しませないためにそうしてくれたんだからな」
董白「劉白、今の話は本当なの?舞さんはどこまで知ってらっしゃるの?」
劉白「母さん、今まで黙っていてごめんなさい」
呂舞「義賢と再会した時に、中身が別人だということに気付きました。この男が玄徳にぃちゃんに害を為すなら殺そうと。でもこの男は、玄徳にぃちゃんを一大勢力にしてくれました。感謝しています」
董白「そうなのね。私も義賢に救われた人間だし、彼が死ぬ夢を何度も見た。それが全て経験してきた事だなんてあっけらかんに話す彼のことを側で見守りたいと思った。でも悪名高い董卓の孫娘が妻にはなれない。だから側室にって」
義賢「本妻を取るつもりはないけどな。俺が愛してるのは董白だけだから」
劉白「そこで提案なんだけど、この際、母さんと父さんも婚姻式をしようよ。僕たちと一緒に」
董白「えっ?」
義賢「それは良いな。ナイスな提案だ」
呂舞「いや。えっ?それって同時にするって事?」
劉白「うん。どうかな?」
董白「どうかなじゃなくて、無理なの。聞いてた?私は悪名高い」
劉白「そんなの関係ないよ。子供が親の幸せを願うのは当然でしょ。そして、僕は側でずっと2人の愛し合う姿を見せつけられてきたんだよ。今更じゃないかな」
義賢「その通りだ。董白、もう諦めろ。俺はお前以外を正妻にするつもりはない。それに牝愛が産まれた時に正妻になることは渋々、了承してくれたじゃないか」
董白「いや、あの時も同意はしてないわ。それに今更、婚姻式だなんて」
劉白「良いじゃない子供が親を祝うのと同じく僕のことも母さんと父さんに祝ってもらうってことで」
董白「あぁ、もうわかったわよ。すればいいんでしょ。すれば、舞さん、ごめんなさいね」
呂舞「いえ、そういう事なら一緒にしましょう」
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