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4章 三国鼎立
漢中郡の村で略奪
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元野盗で名の知れた賊徒である高沛・楊懐・冷苞・馬漢の4人は、劉璋の命を受け、漢中の近隣の村から水と食料・劉璋様に献上する女・奴隷となりそうな若い男を略奪していた。まずは巴郡近くの漢中郡の南鄭県にある村々から手始めに始める。
高沛「全く、劉璋様になってから住みやすくなったぜ益州はよ」
楊懐「我ら野盗と言えども手厚く配下に迎えてくださる」
冷苞「しかもやり放題ときた」
馬漢「女にも食べ物にも困らない」
高沛「だからこそ、もっと楽しむために強奪をしないとなぁ」
楊懐「あぁ、まずはこの地図を見ると、今いるところが南鄭ってところらしい。おっ、ここには結構な数の村があるみたいだ。小規模っぽいな。関所からも近いから、若い男は期待できそうにねぇな。でも残されたのは、女とガキと老人だろうよ」
冷苞「女はブスでもデブでも捕えれば良い。何かしら役には立つからなぁ」
馬漢「そうだな。野郎ども聞いたか!久々の略奪だーーーーーーー」
野盗「待ってやした。馬漢の大頭」
こうして4人は、先ず関所から近い村から略奪を開始した。ここはその1つ貞の村。関所から1番近く、劉璋軍が攻めてきたという報告を受けて、若い男たちは皆、関所へと出払って、夫の帰りを待つ妻、父の帰りを待つ子供。息子の帰りを待つ老人しかいなかった。だからこそ、野盗の襲撃になすすべもなかった。本日も笑顔溢れる日常が遅れると思っていた皆の前に映るのは、手当たり次第に老人を殺し、女の口に布を押し当て、体をぐるぐる巻きにして抱え上げる野盗の群れだった。
民女「天師様。本日も五斗の米を捧げます。どうか主人が無事に帰ってきますように」
教団員「きっとそなたの願いは聞き届けられるであろう」
子供「天師様、僕も頑張って集めた五斗の米を捧げるから。だから、どうかパパが無事に帰ってきますようにお願いします」
教団員「その願いはきっと届けられるであろう」
老人「天師様。ワシも五斗の米を捧げますじゃ。どうか、息子のことを御守りくだされ」
教団員「きっと叶えよう。では、本日はこれにて」
教団員が米を集めて帰った後、突如として日常は壊されるのである。
民女「あの土埃は何かしら」
子供「パパが帰ってきたんだよ。お出迎えしなきゃ」
老人「おかしい。こんなに早く戦が終わるとは思えん。そっちに行ってはならん!」
子供「ギャァーーーー」
野盗「あーあ、いきなり目の前に現れちまうから斬っちまったぜ」
民女「キャーーーーーーー、野盗よ。野盗の群れよ。みんな家の中へ」
野盗「まったくめんどくせぇなぁ。焼いちまうか」
馬漢「この大馬鹿ものども。焼いてどうする。家の扉を一つ一つ壊して、老人と煩いガキは殺せ。あっガキの女は殺すなよ。そういうのが好きな奴もいるからよ」
野盗「ヘイ馬、ゴホン、大頭」
馬漢「あぁ、ここからは名前で呼んではならん。我々のことは大頭とだけ呼べ」
野盗「ヘイ」
扉を壊して、入ってくる野盗。
民女「あっちに行きなさい。五斗米道の天罰が降るわよ」
野盗「ここは当たりだな。それにしても、天罰だ?笑わせてくれるぜ。五斗米道の神、天師様だったか。そんなのが本当にいるならよ。こんな目に遭う訳ねぇじゃねぇか。それによ、俺は強気な女は好みだぜ」
民女「来ないで来ないでって言ってんでしょ。キャッ。モゴコモゴ」
野盗「これでもう何言ってっかわかんねぇから」
布を口に噛ませて、抱え込もうとすると腕と足をバタバタさせて、暴れる民女。
野盗「イテェな!このクソ女、少し寝てろや」
野盗は慣れた手つきで、女に手刀を叩き込み気絶させる。次の扉では、老人が包丁で襲いかかってきた。
老人「ワシらの村でこれ以上好き勝手させんぞい。これでも元衛兵出身じゃ。まだまだ若いもんには負けんぞい」
野盗「そうかいそうかい。爺さんだったか。ハズレってな。死んでくれや」
老人「簡単にはやられんぞい」
背後から現れたもう1人の野盗に気付かず斬られる老人。
老人「卑怯な。ガハッ」
野盗「卑怯だ。お前が俺1人だと油断したのが悪いんだろうが。恨むんなら守ってくれなかった天師様とやらを恨むんだなぁ。って、もう聞こえてすらねぇか。ヒャッハッハッハ」
老人「・・・・・」
さらに次の扉では、子供達が木刀で殴りかかってきた。
子供「どうだ痛いだろう。これが衛兵を目指している僕の一撃だ」
野盗「なんだ。木刀かよ。クソッこんなガキにビビっちまったぜ。でもよ。木刀じゃ、打ちどころが悪くない限り身体をどつかれたくらいじゃしなねぇんだよ。狙うんならココ。頭な。まぁ、お前に2度目はねぇけど」
子供「くっ苦しい。離せ。この離せ」
野盗は子供の首を掴んで軽々と持ち上げて、剣で貫いた。
子供「イタイ、イタイ、イタイよ。なんだか寒くなって、き、た」
野盗「まぁ勇敢なガキは嫌いじゃねぇぜ。だが相手をよく見て挑むんだったな」
そして、一際大きな屋敷の扉に高沛・楊懐・冷苞・馬漢の4人が到着する。
高沛「この扉、堅いな」
楊懐「有力者の家ってところだろう。ここに、他のものたちが匿われてるとみたぜ」
冷苞「どうやって誘き出す」
馬漢「この前に殺した奴らの死体を飾ってやれ、こうなりたくないなら扉を開けろと言いながらな」
野盗「流石、大頭、やることがえげつねぇ」
馬漢の指示で、殺された老人や子供が磔に着飾られる。そして、捕まえた女どもを抱えて見せびらかすのだった。
高沛「全く、劉璋様になってから住みやすくなったぜ益州はよ」
楊懐「我ら野盗と言えども手厚く配下に迎えてくださる」
冷苞「しかもやり放題ときた」
馬漢「女にも食べ物にも困らない」
高沛「だからこそ、もっと楽しむために強奪をしないとなぁ」
楊懐「あぁ、まずはこの地図を見ると、今いるところが南鄭ってところらしい。おっ、ここには結構な数の村があるみたいだ。小規模っぽいな。関所からも近いから、若い男は期待できそうにねぇな。でも残されたのは、女とガキと老人だろうよ」
冷苞「女はブスでもデブでも捕えれば良い。何かしら役には立つからなぁ」
馬漢「そうだな。野郎ども聞いたか!久々の略奪だーーーーーーー」
野盗「待ってやした。馬漢の大頭」
こうして4人は、先ず関所から近い村から略奪を開始した。ここはその1つ貞の村。関所から1番近く、劉璋軍が攻めてきたという報告を受けて、若い男たちは皆、関所へと出払って、夫の帰りを待つ妻、父の帰りを待つ子供。息子の帰りを待つ老人しかいなかった。だからこそ、野盗の襲撃になすすべもなかった。本日も笑顔溢れる日常が遅れると思っていた皆の前に映るのは、手当たり次第に老人を殺し、女の口に布を押し当て、体をぐるぐる巻きにして抱え上げる野盗の群れだった。
民女「天師様。本日も五斗の米を捧げます。どうか主人が無事に帰ってきますように」
教団員「きっとそなたの願いは聞き届けられるであろう」
子供「天師様、僕も頑張って集めた五斗の米を捧げるから。だから、どうかパパが無事に帰ってきますようにお願いします」
教団員「その願いはきっと届けられるであろう」
老人「天師様。ワシも五斗の米を捧げますじゃ。どうか、息子のことを御守りくだされ」
教団員「きっと叶えよう。では、本日はこれにて」
教団員が米を集めて帰った後、突如として日常は壊されるのである。
民女「あの土埃は何かしら」
子供「パパが帰ってきたんだよ。お出迎えしなきゃ」
老人「おかしい。こんなに早く戦が終わるとは思えん。そっちに行ってはならん!」
子供「ギャァーーーー」
野盗「あーあ、いきなり目の前に現れちまうから斬っちまったぜ」
民女「キャーーーーーーー、野盗よ。野盗の群れよ。みんな家の中へ」
野盗「まったくめんどくせぇなぁ。焼いちまうか」
馬漢「この大馬鹿ものども。焼いてどうする。家の扉を一つ一つ壊して、老人と煩いガキは殺せ。あっガキの女は殺すなよ。そういうのが好きな奴もいるからよ」
野盗「ヘイ馬、ゴホン、大頭」
馬漢「あぁ、ここからは名前で呼んではならん。我々のことは大頭とだけ呼べ」
野盗「ヘイ」
扉を壊して、入ってくる野盗。
民女「あっちに行きなさい。五斗米道の天罰が降るわよ」
野盗「ここは当たりだな。それにしても、天罰だ?笑わせてくれるぜ。五斗米道の神、天師様だったか。そんなのが本当にいるならよ。こんな目に遭う訳ねぇじゃねぇか。それによ、俺は強気な女は好みだぜ」
民女「来ないで来ないでって言ってんでしょ。キャッ。モゴコモゴ」
野盗「これでもう何言ってっかわかんねぇから」
布を口に噛ませて、抱え込もうとすると腕と足をバタバタさせて、暴れる民女。
野盗「イテェな!このクソ女、少し寝てろや」
野盗は慣れた手つきで、女に手刀を叩き込み気絶させる。次の扉では、老人が包丁で襲いかかってきた。
老人「ワシらの村でこれ以上好き勝手させんぞい。これでも元衛兵出身じゃ。まだまだ若いもんには負けんぞい」
野盗「そうかいそうかい。爺さんだったか。ハズレってな。死んでくれや」
老人「簡単にはやられんぞい」
背後から現れたもう1人の野盗に気付かず斬られる老人。
老人「卑怯な。ガハッ」
野盗「卑怯だ。お前が俺1人だと油断したのが悪いんだろうが。恨むんなら守ってくれなかった天師様とやらを恨むんだなぁ。って、もう聞こえてすらねぇか。ヒャッハッハッハ」
老人「・・・・・」
さらに次の扉では、子供達が木刀で殴りかかってきた。
子供「どうだ痛いだろう。これが衛兵を目指している僕の一撃だ」
野盗「なんだ。木刀かよ。クソッこんなガキにビビっちまったぜ。でもよ。木刀じゃ、打ちどころが悪くない限り身体をどつかれたくらいじゃしなねぇんだよ。狙うんならココ。頭な。まぁ、お前に2度目はねぇけど」
子供「くっ苦しい。離せ。この離せ」
野盗は子供の首を掴んで軽々と持ち上げて、剣で貫いた。
子供「イタイ、イタイ、イタイよ。なんだか寒くなって、き、た」
野盗「まぁ勇敢なガキは嫌いじゃねぇぜ。だが相手をよく見て挑むんだったな」
そして、一際大きな屋敷の扉に高沛・楊懐・冷苞・馬漢の4人が到着する。
高沛「この扉、堅いな」
楊懐「有力者の家ってところだろう。ここに、他のものたちが匿われてるとみたぜ」
冷苞「どうやって誘き出す」
馬漢「この前に殺した奴らの死体を飾ってやれ、こうなりたくないなら扉を開けろと言いながらな」
野盗「流石、大頭、やることがえげつねぇ」
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