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4章 三国鼎立
桂陽奪還作戦(序①)
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零陵奪還作戦と同時進行で桂陽奪還作戦を行う義賢。こちら桂陽の奪還を任されたのは、劉備の信頼が厚い趙雲、そして趙雲と張り合う張郃であった。この2人は、同じ華北の生まれであり、共に故郷を救うため黄巾軍を倒して、名を広めた者同士。お互いを認めているからこそ。お互い張り合っているのである。
張郃「趙雲、今日は大人しくしていても構わないぞ」
趙雲「そうはいかない。この桂陽は義弟の治める地。この常山の趙子龍が取り返すのは必然だ」
張郃「そうはいかない。この桂陽を取り返すのは、この河間の張儁乂である」
その2人のやり取りを遠くで見つめる双方の軍師。
樊玉鳳「やれやれ、子龍にも困った者だわ。でも切磋琢磨し合える友がいるというのは、喜ばしいことね」
田豊「全く。しかし、お互い将軍に苦労しますな樊殿」
樊玉鳳「全くですね田豊殿」
沮授「ですが将軍たる者、もう少し危機感を持ち合わせていただきませんと。確か、この桂陽を牛耳っているのは、南蛮の中でも腕利ばかりと称される零陵蛮でしたな?」
田豊「うむ。潘濬殿から聞いた通りだとするならば、一筋縄ではいかぬ相手だろう。樊殿や高覧にも前線に出てもらわねばならぬやもしれんな」
樊玉鳳「えぇ、私は勿論そのつもりよ。そうじゃなきゃ血塗れの玉鳳って異名が形無しでしょ」
沮授「全く、智も武も長けている。素晴らしい御仁ですな樊殿は」
高覧「そりゃ俺だって、つ。ゴホン。張郃を守るためなら前線に出るけどよ」
田豊「えぇ、出てもらわなければ困ります。ワシと沮授は、策を考えるので手一杯ですからな」
沮授「まぁ、そういうことです」
一方、その頃桂陽を牛耳る零陵蛮は、同じく南蛮の一つである武陵蛮《ぶりょうばん》と交戦していた。この武陵蛮には、首から獣の牙を集めた首飾りをかけ、顔には赤と黒のペイントで頬に三本の線を描き、額には太陽のペイントをしていて、手には手作りの槍と弓を持ち、大事なところを褌のようなもので守り、虎の毛皮を被っていて、身体は日焼けで黒く変色した男がいた。その男の名を沙摩柯と言う。この男、齢16歳でありながら持ち前の武とカリスマ性で、武陵蛮の長となった。零陵蛮とは仲が悪く。いつも価値観の違いから喧嘩をしていた。零陵蛮は、腕利揃いであり、女・子供は戦利品。所謂道具扱いの使い捨てである。だが武陵蛮では、沙摩柯が当主となってから女は神聖なもので御子を産む神様として、大切にされていた。だからこそ、沙摩柯には、この度の零陵蛮による桂陽の民への狼藉に対して、兵を挙げたのである。
沙摩柯「零陵蛮共め。何故、姫様はあのような奴らも配下に加えたのだ。全く理解に苦しむ。同じ南蛮の血の流れを汲む者として、奴らとだけは相容れぬ。皆、俺は決めたぞ。此度の劉備軍の侵攻に際し、俺は劉備軍に付く。その手始めに、桂陽に陣取る零陵蛮共を片付けてやる!全軍、俺に続けーーーーーー」
沙摩柯の武とカリスマ性により、統治されている武陵蛮たちは、一斉蜂起し、その数は数十万に膨れ上がり、桂陽を牛耳る零陵蛮へと斬り込んだ。
蛮令「報告、武陵蛮の奴らが我らが姫様を裏切り劉備軍に付いた模様。長沙から侵攻してくる劉備軍と足並みを揃えた模様。この桂陽へと侵攻してきました」
???「馬鹿な。奴ら槃瓠様の流れを汲む正当な後継者で在らせられる姫様を裏切ったと言うのか。あの恐ろしい姫様を。ええい、この慚戯様が踏み潰してやるわ。どけい。このマグロ女が。これだから平地の民は、全くなっとらんわ。穢麩、この女も兵たちの慰み物行きだ」
穢麩「了解しました。慚戯様」
女「そっそれだけはお許しください。私、もっと上手になりますから。床上手になりますから。だから、だからお願いします。それだけは、あれだけは絶対に嫌ーーーーーー」
慚戯「煩い豚が。ブヒブヒと何言ってるかわからんわ」
女「そっそんな。この悪魔。人でなし。クズ」
慚戯「聞こえんなぁ」
穢麩により、零陵蛮のたくさんいる中へと放り込まれる女。その身体に我先にと群がる零陵蛮たち。
零陵蛮「オンナ、オンナ、ヒサビサのオンナーーーーー」
女「ひっ。嫌、来ないでよ。来ないでったら。お願いだから。なんで、こんな目に遭わないといけないの。私が何したっていうのよ」
慚戯「ハッハッハッハ。何度見ても、良い。お前たち、今宵の馳走はどうじゃ?」
零陵蛮「ウオオオオオオオオオ。トウシュ様、バンザーイ。ザンギ様、バンザーイ」
慚戯「そうかそうか。穢麩、堕漊と鸍梦を呼べ。武陵蛮の相手を任せる。俺は、劉備軍とやらを可愛がってきてやる。大層美人で腕の立つ女が居るそうだ。そいつなら俺を満足させてくれるかもしれんからなぁ」
穢麩「かしこまりました。堕漊と鸍梦と共に武陵蛮共の迎撃はお任せを。慚戯様は、葡蘭・儺肢・邊㟴䖸・峨瘻・飂・犇鱓を連れていくのが良いかと」
慚戯「うむ。劉備軍など平地を治めたぐらいで胡座をかく雑魚共の集まりよ。姫様が出るまでもない。この零陵蛮の王、慚戯様が粉々に潰してくれるわ」
彼ら蛮族が姫様と呼んでいるのは、勿論、李杏のことである。腕利揃いの零陵蛮ですら李杏には敵わなかった。彼ら零陵蛮はより強き者に従う。そして、弱き者は虐げる。今、1番の被害者と言えるのは、この桂陽に住む民である。女と子供は、慚戯に連れて行かれ、男は労働力として使い潰し、働けなくなったら肉にして、零陵蛮たちが喰らっていた。連れ去られた子供は、戦地へと駆り出される。所謂、使い捨ての少年兵である。
張郃「趙雲、今日は大人しくしていても構わないぞ」
趙雲「そうはいかない。この桂陽は義弟の治める地。この常山の趙子龍が取り返すのは必然だ」
張郃「そうはいかない。この桂陽を取り返すのは、この河間の張儁乂である」
その2人のやり取りを遠くで見つめる双方の軍師。
樊玉鳳「やれやれ、子龍にも困った者だわ。でも切磋琢磨し合える友がいるというのは、喜ばしいことね」
田豊「全く。しかし、お互い将軍に苦労しますな樊殿」
樊玉鳳「全くですね田豊殿」
沮授「ですが将軍たる者、もう少し危機感を持ち合わせていただきませんと。確か、この桂陽を牛耳っているのは、南蛮の中でも腕利ばかりと称される零陵蛮でしたな?」
田豊「うむ。潘濬殿から聞いた通りだとするならば、一筋縄ではいかぬ相手だろう。樊殿や高覧にも前線に出てもらわねばならぬやもしれんな」
樊玉鳳「えぇ、私は勿論そのつもりよ。そうじゃなきゃ血塗れの玉鳳って異名が形無しでしょ」
沮授「全く、智も武も長けている。素晴らしい御仁ですな樊殿は」
高覧「そりゃ俺だって、つ。ゴホン。張郃を守るためなら前線に出るけどよ」
田豊「えぇ、出てもらわなければ困ります。ワシと沮授は、策を考えるので手一杯ですからな」
沮授「まぁ、そういうことです」
一方、その頃桂陽を牛耳る零陵蛮は、同じく南蛮の一つである武陵蛮《ぶりょうばん》と交戦していた。この武陵蛮には、首から獣の牙を集めた首飾りをかけ、顔には赤と黒のペイントで頬に三本の線を描き、額には太陽のペイントをしていて、手には手作りの槍と弓を持ち、大事なところを褌のようなもので守り、虎の毛皮を被っていて、身体は日焼けで黒く変色した男がいた。その男の名を沙摩柯と言う。この男、齢16歳でありながら持ち前の武とカリスマ性で、武陵蛮の長となった。零陵蛮とは仲が悪く。いつも価値観の違いから喧嘩をしていた。零陵蛮は、腕利揃いであり、女・子供は戦利品。所謂道具扱いの使い捨てである。だが武陵蛮では、沙摩柯が当主となってから女は神聖なもので御子を産む神様として、大切にされていた。だからこそ、沙摩柯には、この度の零陵蛮による桂陽の民への狼藉に対して、兵を挙げたのである。
沙摩柯「零陵蛮共め。何故、姫様はあのような奴らも配下に加えたのだ。全く理解に苦しむ。同じ南蛮の血の流れを汲む者として、奴らとだけは相容れぬ。皆、俺は決めたぞ。此度の劉備軍の侵攻に際し、俺は劉備軍に付く。その手始めに、桂陽に陣取る零陵蛮共を片付けてやる!全軍、俺に続けーーーーーー」
沙摩柯の武とカリスマ性により、統治されている武陵蛮たちは、一斉蜂起し、その数は数十万に膨れ上がり、桂陽を牛耳る零陵蛮へと斬り込んだ。
蛮令「報告、武陵蛮の奴らが我らが姫様を裏切り劉備軍に付いた模様。長沙から侵攻してくる劉備軍と足並みを揃えた模様。この桂陽へと侵攻してきました」
???「馬鹿な。奴ら槃瓠様の流れを汲む正当な後継者で在らせられる姫様を裏切ったと言うのか。あの恐ろしい姫様を。ええい、この慚戯様が踏み潰してやるわ。どけい。このマグロ女が。これだから平地の民は、全くなっとらんわ。穢麩、この女も兵たちの慰み物行きだ」
穢麩「了解しました。慚戯様」
女「そっそれだけはお許しください。私、もっと上手になりますから。床上手になりますから。だから、だからお願いします。それだけは、あれだけは絶対に嫌ーーーーーー」
慚戯「煩い豚が。ブヒブヒと何言ってるかわからんわ」
女「そっそんな。この悪魔。人でなし。クズ」
慚戯「聞こえんなぁ」
穢麩により、零陵蛮のたくさんいる中へと放り込まれる女。その身体に我先にと群がる零陵蛮たち。
零陵蛮「オンナ、オンナ、ヒサビサのオンナーーーーー」
女「ひっ。嫌、来ないでよ。来ないでったら。お願いだから。なんで、こんな目に遭わないといけないの。私が何したっていうのよ」
慚戯「ハッハッハッハ。何度見ても、良い。お前たち、今宵の馳走はどうじゃ?」
零陵蛮「ウオオオオオオオオオ。トウシュ様、バンザーイ。ザンギ様、バンザーイ」
慚戯「そうかそうか。穢麩、堕漊と鸍梦を呼べ。武陵蛮の相手を任せる。俺は、劉備軍とやらを可愛がってきてやる。大層美人で腕の立つ女が居るそうだ。そいつなら俺を満足させてくれるかもしれんからなぁ」
穢麩「かしこまりました。堕漊と鸍梦と共に武陵蛮共の迎撃はお任せを。慚戯様は、葡蘭・儺肢・邊㟴䖸・峨瘻・飂・犇鱓を連れていくのが良いかと」
慚戯「うむ。劉備軍など平地を治めたぐらいで胡座をかく雑魚共の集まりよ。姫様が出るまでもない。この零陵蛮の王、慚戯様が粉々に潰してくれるわ」
彼ら蛮族が姫様と呼んでいるのは、勿論、李杏のことである。腕利揃いの零陵蛮ですら李杏には敵わなかった。彼ら零陵蛮はより強き者に従う。そして、弱き者は虐げる。今、1番の被害者と言えるのは、この桂陽に住む民である。女と子供は、慚戯に連れて行かれ、男は労働力として使い潰し、働けなくなったら肉にして、零陵蛮たちが喰らっていた。連れ去られた子供は、戦地へと駆り出される。所謂、使い捨ての少年兵である。
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