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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう
オシャレな街エレスタにようこそ
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エレスタの街に着いてすぐ横にある職業服専門店の前でピクミィが興奮したように尋ねてくる。
「御主人様~、これなんですか?この白と黒が基調でフリフリのスカートみたいな服は?」
「あっそれはメイド服だな」
「メイド服ですか?」
「うん。屋敷の主人に仕える人が着る服みたいな感じかな」
「そうなのですね。こっこれ欲しいです」
「良いよ。護衛の御礼にプレゼントするよ。どれが良い?」
「いらっしゃい。おっオーク娘なんて、久しぶりに見たぜ。なんだ嬢ちゃんメイド服に興味津々かい。そうだな。こんなのはどうだ」
おいおい服屋のおっちゃんなに勧めてんだよ。それ、エロいメイド服じゃねぇか。
「これで、隣の旦那さんもガッチガチよ。それにしてもヒョロヒョロした人間とオーク娘だなんてな。全然似合ってねぇな」
ん?そういえばこのおっちゃん、オーク女って普通に言ってるな。どういうことだ?俺がラディッシュだった時、人外娘なんて見たことなかった。このおっちゃんには、聞かなければならないことができた。
「失礼ですがオーク娘を見たことがあるんですか?」
「おぅ。王都パピルスが廃墟になる前はたくさん溢れてたんだがな。ウサギ娘にボム娘なんかもな。最近はからっきし見る機会がなかったんで、ついつい話しかけちまったぜ。あんたの奥さんなんだろ。勝手に話しかけて悪かったな」
「ちょっと待ってください。奥さんってどういうこと?」
「ん?違うのかい?魔物と心を通わせた魔物ハンターが魔物と夫婦の契りを結ぶことで人に似た姿になるって、俺が小さい時爺ちゃんから聞いたんだがな」
「初耳なんですが。契りというのは結んだ気がします」
俺のアレを取り込むことが契りならってことだけど。
「あの、ここには手配書って無いんですね?」
「手配書、あぁ全世界に出されてるやつな。それがどうした?」
「いえ、御主人様を見ても普通の反応でしたので」
「あぁ、成程な。安心しな。この街の者は、国が出した手配書を信じないんだ。それによ。魔物と心を通い合わせることのできる人間に悪いやつがいるわけねぇしな。ただ用心はしないといけねぇな。ちょっと待ってろ。メイド服を買ってくれたサービスにとっておきのやつ持ってきてやる」
あのお腹の出てるえっちぃなメイド服ではなく。白と黒を基調とした最初に惹かれたメイド服をピグミィは選んだんだけどね。えっちょっと残念なんてことはないよ。全然。アハハ。おっちゃんが持ってきたのは、マスク?
「あったあった。今、この街ではよ。ハロウィンだかなんだかをやっててよ。こういうマスクつけて歩いてる奴がたくさんいるんだ。暫くの間ならそれ付けてればこの街出身では無く外から来た余所者から身を隠せるだろ。やるよ。また、良かったら人に似た姿をした魔物を連れてきてくれや」
「叔父様、ありがとうございます」
「おっちゃん、ありがとう」
「おぅ。エレスタの街を楽しんでくれよな。あっそうだ年に一回なんだがベストドレッサーコンテストなんかも開いてんだ。あったあったこれだ。ほらよ」
渡されたパンフレットには以下のように書かれていた。
ベストドレッサーコンテスト開催のお知らせ。今年も暑い季節がやってきました。皆のセンスを審査員に見せてくれーーーーーーーー。優勝者にはどどんと50万G遠進呈だ。さらにさらに店舗で買った服の場合は、そのお店にもどどんと10万Gをプレゼントするぜ。みんなの御参加をたのしみにまってるぜぃ。
「まぁ簡単な話。要は、うちの服でオーク娘ちゃんに出てくれってことだ」
「御主人様、私出たいです」
「ハハハ。商売上手なおっちゃんだな。わかりました。本人も乗り気なんで、また服を買いに寄らせてもらいますよ」
「おぅ、楽しみに待ってるからよ」
挨拶を交わして、本来の目的である服の作り方のレシピを探す。通りで、変な声が聞こえる。
「スタイリーッシュ、ベリーベリースタイリーッシュ」
いやいや、それはダメだろ。何処かで聞いたことのあるような言葉を発する紳士そうなお爺さんが女性客にそう言っていた。
「あら~お上手ですわね。じゃあ、これ貰おうかしら」
「ベリーベリーストロベリーサンキュー」
いやいや苺ありがとうって何よ?どんな言葉や!
「ケラケラケラ。御主人様、あのお爺さん、とても面白いです」
いや、ピグミィにはめちゃウケてる!?しかもおじいさんと目が合ってしまった。
「そこを行くボーイアンドガール、スタイリーッシュな服をサーチしては無いかな?」
何だろ。言葉の中にカタカナ文字が入るのも何処かで聞いたことがあるんだよな。
「服は探してないんだけどレシピを探してるんだ」
「レシピ。おぅクロウズレシピね。モチのロンでディールインしてるよ」
これ、簡単なカタカナ文字が混ざってるだけだからわかるんだけどさ。クロウズってのは、服だろ。ディールインは確か取り扱うだ。ってことは服の作り方、取り扱ってるよって意味だな。うんうん。我ながら完璧だ。ってえっ服の作り方取り扱ってんの!?
「マジか?」
「おぅマジよマジマジよ」
マジであった。しかもアンダーウェアの作り方まで、何でも取り扱ってた。散財した。これからのことも考えてレシピは集めようと思う。大体の者はラディッシュとして冒険した時に覚えてたんだけど服まで手作りできるなんて、見よう見まねで作った草防具が懐かしいよ。全く。でも、あれは服じゃなくて防具だからな。服で、暴れ回れるうちの娘たちがおかしいだけなんだから。
「ベリーベリーストロベリーサンキューね。またカムヒアーね」
癖のある店主だったけど良い買い物ができた。これで、娘たちにアンダーウェアを作ってやれそうだ。
「御主人様~、これなんですか?この白と黒が基調でフリフリのスカートみたいな服は?」
「あっそれはメイド服だな」
「メイド服ですか?」
「うん。屋敷の主人に仕える人が着る服みたいな感じかな」
「そうなのですね。こっこれ欲しいです」
「良いよ。護衛の御礼にプレゼントするよ。どれが良い?」
「いらっしゃい。おっオーク娘なんて、久しぶりに見たぜ。なんだ嬢ちゃんメイド服に興味津々かい。そうだな。こんなのはどうだ」
おいおい服屋のおっちゃんなに勧めてんだよ。それ、エロいメイド服じゃねぇか。
「これで、隣の旦那さんもガッチガチよ。それにしてもヒョロヒョロした人間とオーク娘だなんてな。全然似合ってねぇな」
ん?そういえばこのおっちゃん、オーク女って普通に言ってるな。どういうことだ?俺がラディッシュだった時、人外娘なんて見たことなかった。このおっちゃんには、聞かなければならないことができた。
「失礼ですがオーク娘を見たことがあるんですか?」
「おぅ。王都パピルスが廃墟になる前はたくさん溢れてたんだがな。ウサギ娘にボム娘なんかもな。最近はからっきし見る機会がなかったんで、ついつい話しかけちまったぜ。あんたの奥さんなんだろ。勝手に話しかけて悪かったな」
「ちょっと待ってください。奥さんってどういうこと?」
「ん?違うのかい?魔物と心を通わせた魔物ハンターが魔物と夫婦の契りを結ぶことで人に似た姿になるって、俺が小さい時爺ちゃんから聞いたんだがな」
「初耳なんですが。契りというのは結んだ気がします」
俺のアレを取り込むことが契りならってことだけど。
「あの、ここには手配書って無いんですね?」
「手配書、あぁ全世界に出されてるやつな。それがどうした?」
「いえ、御主人様を見ても普通の反応でしたので」
「あぁ、成程な。安心しな。この街の者は、国が出した手配書を信じないんだ。それによ。魔物と心を通い合わせることのできる人間に悪いやつがいるわけねぇしな。ただ用心はしないといけねぇな。ちょっと待ってろ。メイド服を買ってくれたサービスにとっておきのやつ持ってきてやる」
あのお腹の出てるえっちぃなメイド服ではなく。白と黒を基調とした最初に惹かれたメイド服をピグミィは選んだんだけどね。えっちょっと残念なんてことはないよ。全然。アハハ。おっちゃんが持ってきたのは、マスク?
「あったあった。今、この街ではよ。ハロウィンだかなんだかをやっててよ。こういうマスクつけて歩いてる奴がたくさんいるんだ。暫くの間ならそれ付けてればこの街出身では無く外から来た余所者から身を隠せるだろ。やるよ。また、良かったら人に似た姿をした魔物を連れてきてくれや」
「叔父様、ありがとうございます」
「おっちゃん、ありがとう」
「おぅ。エレスタの街を楽しんでくれよな。あっそうだ年に一回なんだがベストドレッサーコンテストなんかも開いてんだ。あったあったこれだ。ほらよ」
渡されたパンフレットには以下のように書かれていた。
ベストドレッサーコンテスト開催のお知らせ。今年も暑い季節がやってきました。皆のセンスを審査員に見せてくれーーーーーーーー。優勝者にはどどんと50万G遠進呈だ。さらにさらに店舗で買った服の場合は、そのお店にもどどんと10万Gをプレゼントするぜ。みんなの御参加をたのしみにまってるぜぃ。
「まぁ簡単な話。要は、うちの服でオーク娘ちゃんに出てくれってことだ」
「御主人様、私出たいです」
「ハハハ。商売上手なおっちゃんだな。わかりました。本人も乗り気なんで、また服を買いに寄らせてもらいますよ」
「おぅ、楽しみに待ってるからよ」
挨拶を交わして、本来の目的である服の作り方のレシピを探す。通りで、変な声が聞こえる。
「スタイリーッシュ、ベリーベリースタイリーッシュ」
いやいや、それはダメだろ。何処かで聞いたことのあるような言葉を発する紳士そうなお爺さんが女性客にそう言っていた。
「あら~お上手ですわね。じゃあ、これ貰おうかしら」
「ベリーベリーストロベリーサンキュー」
いやいや苺ありがとうって何よ?どんな言葉や!
「ケラケラケラ。御主人様、あのお爺さん、とても面白いです」
いや、ピグミィにはめちゃウケてる!?しかもおじいさんと目が合ってしまった。
「そこを行くボーイアンドガール、スタイリーッシュな服をサーチしては無いかな?」
何だろ。言葉の中にカタカナ文字が入るのも何処かで聞いたことがあるんだよな。
「服は探してないんだけどレシピを探してるんだ」
「レシピ。おぅクロウズレシピね。モチのロンでディールインしてるよ」
これ、簡単なカタカナ文字が混ざってるだけだからわかるんだけどさ。クロウズってのは、服だろ。ディールインは確か取り扱うだ。ってことは服の作り方、取り扱ってるよって意味だな。うんうん。我ながら完璧だ。ってえっ服の作り方取り扱ってんの!?
「マジか?」
「おぅマジよマジマジよ」
マジであった。しかもアンダーウェアの作り方まで、何でも取り扱ってた。散財した。これからのことも考えてレシピは集めようと思う。大体の者はラディッシュとして冒険した時に覚えてたんだけど服まで手作りできるなんて、見よう見まねで作った草防具が懐かしいよ。全く。でも、あれは服じゃなくて防具だからな。服で、暴れ回れるうちの娘たちがおかしいだけなんだから。
「ベリーベリーストロベリーサンキューね。またカムヒアーね」
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