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ラルフは話し方が無愛想だったけど、気遣いができる人で優しいなと思った。
私の話を頷きながら聞いてくれる。
話すのは苦手そうだけど、私の質問にはきちんと答えてくれた。

何度か会うようになって、ハビエルとメリメにつけられた傷も癒え始めた。

この人と結婚したいなと思い始めた頃。

二人でラルフの家の庭で散歩していた時に、

「私と結婚しませんか?」

プロポーズされた。

「私も、ラルフ様と結婚したいと思っていたんです。よろしくお願いいたします」

頭を下げると、ラルフはホッとしたような顔をした。

「ラルフ様は私のどんなところが好きですか?」
「明るくて、いろいろ話しかけてくれるところ。私はあまり感情が豊かなタイプではないから、君の明るいところに惹かれた」

そうして、ラルフが私の肩を抱く。
綺麗な顔が近づいてきたので、そっと目を閉じると唇に柔らかい感触があった。
幸福で胸がいっぱいになった。


ラルフと結婚した私は、彼とのんびり生活している。
彼にお菓子を焼いたり、セーターを編んだりすると、

「ありがとう」

と言ってくれた。

「お菓子ってどう作るの?」「私も君に何か手作りの物を贈りたい」と言うので、お菓子作りと編み物を教えた。
すると、お菓子を作ってくれた。「美味しい」というと、ラルフは嬉しそうに笑う。
彼が嬉しそうな顔をすると、私も嬉しくなった。


そんな幸せな生活を送っていたのだが、ある日、ハビエルが私たち夫婦の住む家にやって来た。
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