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いじめっ子に婚約者を奪われ、婚約破棄になったので復讐したい。①
しおりを挟むいじめられた記憶というのはずっと消えない。幼馴染の女の子・ルルーに物を盗まれたり、お気に入りの本やバッグに泥を塗られたりなどなど酷いことをされた。
幼馴染の女の子はとても可愛らしい伯爵令嬢で気が強かったものだから、誰も庇ってくれなかった。
それが原因で他人が恐くなった。
幼馴染と離れたい。
その一心で、幼馴染とは違う全寮制の学校に通うことにした。
その学校で、彼と出会った。
彼は伯爵令息のフィトという人物で、かっこよく人気がある人だった。
ある日。
図書室で本を読んでいると、フィトから話しかけられた。
「何読んでるの?」
何の気まぐれだろうと思いつつ、私は本の表紙を見せながらタイトルを言った。
フィトもこの本を読んでいたらしく、そこで初めて彼が読書好きであることを知った。
本がきっかけで私たちの仲は深まり、やがて交際に発展した。
交際して三年ほど経った頃。
「結婚してほしい」
と、プロポーズされた。
もちろん、私は「よろしくお願いします」と返事した。
それから、私はフィトを連れて実家に帰ることにした。
帰るまでの道中、あのいじめっ子・ルルーに会った。
「あら、久しぶりね」
「そ、そうね」
絶対に会いたくなかった人物である。
「知り合い?」
フィトが私に聞いてくる。
「幼馴染なの」
私が言う前にルルーが答えた。
「そういうあなたはクラーラの彼氏?」
ルルーがフィトに聞く。
「うん。彼氏というか婚約者かな」
と、フィトが微笑む。
私はこの場から早く逃げ出したくて、フィトの服の裾を引っ張った。
「あ、ああ、もう行こうか」
そうして、ルルーとはそこで別れた。
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