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私はまた伯爵の婚約者になれた。それは分かっているけど、伯爵の態度がやわらかくなって、頭が追いつかない。
ある日。
アシュリー伯爵から、お茶会の誘いを受けた。
「この前、私が風邪で倒れてしまったから、またお茶会をしましょう」
「はい。今から楽しみです!」
お茶会の日。
テーブルには紅茶と果物、お菓子が並んでいた。
「フェルが好きだと言っていた果物も用意したよ」
「本当ですね。ありがとうございます」
お茶を飲み、果物やお菓子を頂きながら、アシュリー伯爵と話をした。
以前は会話のキャッチボールができていなかったのに、それが嘘のように会話が弾んだ。アシュリー伯爵が私に興味を持ってくれたから、会話が続くのだろう。それが嬉しかった。
お茶会だけでなく、食事にも行った。
伯爵のご友人のパーティーにも同行した。
そのパーティーで伯爵は私を婚約者として、ご友人たちに紹介してくれた。
以前よりずっと伯爵が近く感じられて、胸がいっぱいになった。
そして、婚約から数ヶ月。私と伯爵は結婚した。
毎日、おそろいの指輪をはめている。
凄く幸せな日々を送っている。
朝起きたら、伯爵に「おはよう」と挨拶され、大事な宝物のように抱きしめられる。
耳元で「愛してる」と囁かれて、私も「伯爵のこと愛しています」と呟く。
毎日やっている会話なのに、照れて顔が赤くなってしまう。
そんな私の顔を見て、アシュリー伯爵が笑う。
恥ずかしいけれど、伯爵の笑顔が見られて嬉しいから良いんだ。
ある日。
アシュリー伯爵から、お茶会の誘いを受けた。
「この前、私が風邪で倒れてしまったから、またお茶会をしましょう」
「はい。今から楽しみです!」
お茶会の日。
テーブルには紅茶と果物、お菓子が並んでいた。
「フェルが好きだと言っていた果物も用意したよ」
「本当ですね。ありがとうございます」
お茶を飲み、果物やお菓子を頂きながら、アシュリー伯爵と話をした。
以前は会話のキャッチボールができていなかったのに、それが嘘のように会話が弾んだ。アシュリー伯爵が私に興味を持ってくれたから、会話が続くのだろう。それが嬉しかった。
お茶会だけでなく、食事にも行った。
伯爵のご友人のパーティーにも同行した。
そのパーティーで伯爵は私を婚約者として、ご友人たちに紹介してくれた。
以前よりずっと伯爵が近く感じられて、胸がいっぱいになった。
そして、婚約から数ヶ月。私と伯爵は結婚した。
毎日、おそろいの指輪をはめている。
凄く幸せな日々を送っている。
朝起きたら、伯爵に「おはよう」と挨拶され、大事な宝物のように抱きしめられる。
耳元で「愛してる」と囁かれて、私も「伯爵のこと愛しています」と呟く。
毎日やっている会話なのに、照れて顔が赤くなってしまう。
そんな私の顔を見て、アシュリー伯爵が笑う。
恥ずかしいけれど、伯爵の笑顔が見られて嬉しいから良いんだ。
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