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私はクリスティアンに相談することにした。
「身勝手な奴だな」
私の話を聞いたクリスティアンは怒ったような表情で言った。
「そうよね」
「アンネリースは復縁するつもりはないんだろ?」
「うん」
私は頷いた。
「それなら、俺と婚約しないか?」
「へ?」
クリスティアンの言葉に私は口をあんぐりと開けた。
「俺と婚約したら、元婚約者も復縁しようって言ってこないだろう」
「そうかもしれないけど……」
「……好きじゃない人と婚約したくないよな。ごめん。変なこと言った」
クリスティアンは落胆したように言った。
私は首を横に振る。
「違うの!私はクリスティアンのことが好きよ。だけど、ジョルダーノの復縁要求から逃れるために婚約するというのが引っかかるの」
私が言うと、クリスティアンは目を丸くしていた。
「本当に?俺のこと好きなの?」
「うん。好きだよ」
クリスティアンは嬉しそうに笑った。
「本当?俺と結婚してくれる?」
「うん。結婚したい」
「なんか夢みたい」
「現実だよ」
私はクスクスと笑う。
クリスティアンは嬉しそうな顔で、私を抱きしめた。
私はジョルダーノに手紙を書いた。
婚約したことを書き、クリスティアンとの写真も同封した。
その後、ジョルダーノから復縁を要求されることはなくなった。
私は今、穏やかにクリスティアンとの結婚生活を送っている。
「身勝手な奴だな」
私の話を聞いたクリスティアンは怒ったような表情で言った。
「そうよね」
「アンネリースは復縁するつもりはないんだろ?」
「うん」
私は頷いた。
「それなら、俺と婚約しないか?」
「へ?」
クリスティアンの言葉に私は口をあんぐりと開けた。
「俺と婚約したら、元婚約者も復縁しようって言ってこないだろう」
「そうかもしれないけど……」
「……好きじゃない人と婚約したくないよな。ごめん。変なこと言った」
クリスティアンは落胆したように言った。
私は首を横に振る。
「違うの!私はクリスティアンのことが好きよ。だけど、ジョルダーノの復縁要求から逃れるために婚約するというのが引っかかるの」
私が言うと、クリスティアンは目を丸くしていた。
「本当に?俺のこと好きなの?」
「うん。好きだよ」
クリスティアンは嬉しそうに笑った。
「本当?俺と結婚してくれる?」
「うん。結婚したい」
「なんか夢みたい」
「現実だよ」
私はクスクスと笑う。
クリスティアンは嬉しそうな顔で、私を抱きしめた。
私はジョルダーノに手紙を書いた。
婚約したことを書き、クリスティアンとの写真も同封した。
その後、ジョルダーノから復縁を要求されることはなくなった。
私は今、穏やかにクリスティアンとの結婚生活を送っている。
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