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私はミラナとフィデルの結婚式に向かった。
「あ、来たのね」
ミラナが私を見つけて、近寄ってくる。
「来ないんじゃないかと思っていたわ」
「どうして?」
「だって、あなたは私にフィデル様を奪われたわけでしょ?立ち直れないくらい傷ついたんじゃないの?」
フフッとどこか勝ち誇ったように言うミラナ。
「大丈夫よ。私は婚約者がいて幸せなの」
「は?あなた、婚約したの?」
「そうよ」
「へぇ。でも、また誰かに略奪されてしまうんじゃないの?」
「そんな性格が悪いことをする令嬢はあなたくらいよ」
私が言うと、ミラナは目を吊り上げた。
「何よ!私が性格悪いって言うわけ?」
ミラナが大声を出したため、フィデルがこちらに近寄ってきた。
「どうしたの?」
フィデルはミラナにたずねた。
「リーリヤが私のことを性悪と罵ったの!」
「何だって?!リーリヤ、どうしてミラナを罵ったんだ?婚約破棄のことなら、ミラナではなくて俺の方が悪いんだよ?」
「はい。そうですね。でも、フィデル様。いつか分かると思いますよ、ミラナの性格の悪さが」
そう言って、私は式場から出ていった。
その後、私はマルクスと結婚した。
彼と幸せに暮らしている。
ちなみに、フィデルとミラナは結婚して半年で離婚した。
原因はミラナが侍女をいじめていたと知ったフィデルが、ミラナに幻滅したからだそうだ。
性格の悪さを知り、一緒に暮らしていけないとなったらしい。
その後、フィデルから「復縁したい」という手紙が来たが、すぐに断った。
「あ、来たのね」
ミラナが私を見つけて、近寄ってくる。
「来ないんじゃないかと思っていたわ」
「どうして?」
「だって、あなたは私にフィデル様を奪われたわけでしょ?立ち直れないくらい傷ついたんじゃないの?」
フフッとどこか勝ち誇ったように言うミラナ。
「大丈夫よ。私は婚約者がいて幸せなの」
「は?あなた、婚約したの?」
「そうよ」
「へぇ。でも、また誰かに略奪されてしまうんじゃないの?」
「そんな性格が悪いことをする令嬢はあなたくらいよ」
私が言うと、ミラナは目を吊り上げた。
「何よ!私が性格悪いって言うわけ?」
ミラナが大声を出したため、フィデルがこちらに近寄ってきた。
「どうしたの?」
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「リーリヤが私のことを性悪と罵ったの!」
「何だって?!リーリヤ、どうしてミラナを罵ったんだ?婚約破棄のことなら、ミラナではなくて俺の方が悪いんだよ?」
「はい。そうですね。でも、フィデル様。いつか分かると思いますよ、ミラナの性格の悪さが」
そう言って、私は式場から出ていった。
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彼と幸せに暮らしている。
ちなみに、フィデルとミラナは結婚して半年で離婚した。
原因はミラナが侍女をいじめていたと知ったフィデルが、ミラナに幻滅したからだそうだ。
性格の悪さを知り、一緒に暮らしていけないとなったらしい。
その後、フィデルから「復縁したい」という手紙が来たが、すぐに断った。
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