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彼氏と連絡が取れなくなりました。

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私には大好きな人がいる。
彼は私の幼馴染で、小さい頃から一緒。

高校1年生くらいの時、

「実はずっと好きだったんだ。付き合ってくれる?」

と、彼に告白された。

私も好きだったから、嬉しくて。

「私も好き」

って答えて、彼にがばっと抱きついた。
彼も抱きしめてくれた。


それから、私たちは幼馴染の延長のような恋愛を楽しんだ。

恋愛というのは、私にとってはお遊びのようなものだったのかもしれない。

愛はあった、ちゃんと。でも、恋じゃなかったんだ。
私はそうだった。

彼は違った。
彼は、私に恋して、私を愛していた。

そこに溝があった。
それに気付かず、私、彼を遊びに付き合わせていたんだ。

だから、彼は苦しくなって、私の前から姿を消した。


連絡が取れなくなって以降、私は彼の姿を探す。

あ、

と思っても、その背中は彼のものじゃなかった。


彼はそんなに髪が長くない。
肩幅も普通。
似ている背中はいくつもある。

もしかしたら、彼は私に見つかるのを恐れて髪を伸ばしているかもしれない。
あの、わたあめみたいなふわふわの髪の毛を伸ばしたら、きっと顔にかかってうざったいだろうな。
髪の毛を1つに結んでいるかもしれない。

現在の彼を想像して、ちょっと笑った。





そんな日々を送っていたある日。

彼から電話があった。

「会ってほしい」

と一言。

久々に会った彼は、前と変わらなかった。
髪は伸びてない。それが嬉しかった。
久しぶりの彼だからかな、以前よりイケメンに見える。

どうして、連絡を絶ってしまったの?

そう聞いてみたら。

「結婚したかったから」

と答えた。

「それなら、そばにいてほしかったよ」

「ごめん。お金貯めたかったんだ。そのために、ずっと働いてて、家にも帰れなかったし、連絡もできなかった」

そう言って、彼は四角い箱を取り出した。

「結婚してほしい」

箱を開けると、大きなダイヤモンドが乗っかった指輪が出てきた。

「はい」

彼の行動は理解し難かった。
けれど、こんなに綺麗な指輪と真剣な瞳で求婚されたら……。

「私、あなたのことが本当に好きです」

私は彼に恋してるし、彼を愛している。
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