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王太子に婚約破棄されましたが、幸せになりたいです!
王太子に婚約破棄されましたが、幸せになりたいです!①
しおりを挟む私はスラヴェナという名前の17歳。
公爵家に生まれ、先日、トピアス王太子殿下と婚約した。
殿下は金髪碧眼の美青年だ。
私は彼に一目惚れした。
だから、彼と結婚して王宮で暮らす日を楽しみにしていたんだ。
だが、殿下から突然婚約破棄を言い渡された。
「なぜ、そのようなことを仰るのですか?」
私は婚約破棄され、動揺して殿下におたずねしたんだ。
「あなたに言う必要はないでしょう」
「ですが、私は殿下と婚約しているのですよ。聞く権利はあると思います」
殿下はうんざりしたような表情をして、頭をかいた。
「あなたよりも好きな女性がいるんです。これで良いですか?」
良くないけれど、納得していないけれど、私は頷いたんだ。
殿下が仰ったことなんだから、受け入れるしかない。
その後、殿下は公爵令嬢のパウリーナと婚約した。
パウリーナは性格が悪く、いじめっ子気質な子なんだ。
私自身、パウリーナに「あんなのが王太子殿下の婚約者なの?」「あんな子が婚約者だなんて、この国の恥よ」などと聞こえるように嫌味を言われたことがある。
だから、私はパウリーナのことが好きではなかった。
また、友達から、
「パウリーナはあなたから王太子殿下を略奪したって自慢げに話していたわよ。それに、王太子殿下のことは好きではないけど、王妃になって豪遊したいって話していたの。本当、あの人って嫌な人よね」
という話を聞いて、さらにパウリーナのことが嫌いになった。
その翌月、王太子殿下とパウリーナの婚約成立パーティーが催されたんだ。
その時、私はパウリーナの悪事を暴露した。
私から王太子殿下を略奪したこと、殿下のことが好きではないこと、王妃になって豪遊するつもりであることを全て話した。
パウリーナは真っ青な顔で、口をパクパクさせている。
殿下はパウリーナに激怒して、その場で婚約破棄を言い渡したんだ。
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