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妹の嘘が原因で婚約破棄になりそう…という話。

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私は皇太子である。

そんな私と公爵令息・チェチーリオとの婚約が決まった。
彼はかっこよく、私好みの外見である。

何度も王宮に招いてパーティーをして仲を深めた。

今日は婚約パーティーで、いろんな人にお祝いしてもらったの。
照れもありながら、嬉しかった。


だけどその数日後。
チェチーリオが私のもとへやって来た。

「皇太子殿下は、私以外に深い仲の男がいると聞きました。そのような方がいらっしゃるなら、私は身を引きます」

と言う。

身に覚えがない。

「誰のこと?」

「いえ。誰のことか分かりません。しかしそう聞きまして」

「私はあなたとしか付き合いがありません。どこからそんな話を聞いたのですか?」

「妹君です」

私には二つ下の妹がいる。
我が儘で自己中心的な性格の困った子だ。

「あの子が?」


怒った私は、妹のところへ行った。

「どうして嘘をつくのよ?!」

と訊いてみると、

「別れちゃえばいいと思ったの」

「ふざけないでよ。バカみたい!」

「はいはい。ごめんなさい」

と適当な謝罪をされてしまった。



婚約破棄になりそうだったが、私はチェチーリオと結婚した。

しかし、妹はお見合いはするものの「性格が悪い」という理由で断られ、誰とも結婚できずにいる。
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