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第2章 【仲間探し編(アカリ)】
第2章31話 [パーティー入団(仮)]
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「マリー!どうか私を仲間にしてほしい!!」
「うわっ!ビックリした!」
「ぎゃっ!!」
アカリが急に叫ぶので驚いてフォークに刺して食べようとしたデミグラスソースハンバーグを落としてしまいエリーの頭の上に落ちた。
「わ~ん、ベトベトする~!」
「ごめん、ごめん」
机の上にあったウェットティッシュでエリーの頭を拭いてやりながらアカリが言った言葉を思い出す。
アカリ…仲間にしてほしいって言わなかったか?
「本気なのか?アカリ」
「もちろんよ!マリーと一緒にクリアしていくのが空に浮かぶ島の近道だと私は思ったの…だからパわたしをーティーに入れてほしい!」
「他にも理由はある気もするけどな」
「………」
あるようだ。アカリの性癖はどうあれ、戦神童子は戦力になるのは間違いない。
アカリからの申し出に俺は…。
「俺は良いぞ、逆に入ってほしいくらいだし、俺から誘おうかと思っていたくらいだ」
「やった!本当に?!本当に良いの!」
「ああ、俺はな」
「俺はな?」
喜んだ後、俺の言葉でキョトンとする。
「俺のもう1人のパーティーメンバーのオーケーがないとな」
「例の中二病の女の子のこと?」
「そうだ、例の中二病の女の子だ。ミツハからオーケーを言わすのは難しいだろうな、なんせミツハは『超高校級の人見知り』と巷で言われているくらいだ」
「そんなに人見知りなの?!」
ミツハが人見知りしているところは見たことないが、敢えてこれくらいハードルを上げておいた方がアカリも慎重になる。慎重になってもらうに越したことはないだろう。
「分かったわ、頑張ってみる。ミツハ君とはいつ会えそう?」
「今日と明日は無理的なことを言っていたから、2日後だな」
「2日後ね、空けておくわ」
話も終わったようだし、俺はずっと気になっていたエリーのお腹の出てる具合を確認する。
「え!全然お腹出てないじゃないかよ!」
「え?どうしたのマリー?」
「なんでお腹出てないんだよ!期待してたのに!裏切られた気分だよ!」
「そりゃ今回は2人で食べてたし出ないよ。それと、お腹出るのを期待してたって何?なんでそんな意味分かんない理由でキレられないといけないの?!」
鉄板の上は綺麗に無くなっていたが、いつのもパーフェクトボディのエリーはしっかりとツッコむ。
「ふふふ、やっぱり2人は面白い。絶対にパーティーに入れるように説得してみせるわ!」
「ああ。頑張れよ、俺もアカリが入ってくれると嬉しいからな」
「そ、そう?そう言ってもらえると私も嬉しいな」
アカリは照れくさそうに笑う。
デザートのショートケーキも奢ってもらい、話もまとまったので店から出る。時刻を見れば『22時25分』だった。
「もう時間も時間だし、俺はログアウトするよ」
「私もそうしようかな。マリー、明日は何時頃にログインしてるの?」
「朝の8時か9時くらいかな…」
「早いわね。もしかして、ずっとしてるの?」
アカリに少し引かれてる。たしかにログインし過ぎかな…?でも記憶を戻す為だし仕方ない事だ。
俺は、そう自分に言い聞かせる。
「ま、まあな…お昼にはさすがに休憩はするけど」
「じゃあ、私はお昼からログインしようかな」
「でも俺ってミツハにあまり進めるなって言われてるから、そんなにやる事ないぞ」
「それなら、冒険者ギルドのクエストを受けてお金を稼いで防具を強くするのはどうかしら?」
そんなことが出来るのか!と言いかけたが、…冒険者ギルドに初めて行く時にエリーが言っていた気がしないでもない。
俺は何とか言いそうになった言葉を飲み込む。
「良いなそれ!俺も今の防具が弱いと思ってたんだよ。明日はそうしようか!」
「ええ、じゃあ明日のお昼の13時にこの店の前で会いましょう」
「分かった、それじゃあ、アカリ。エリーもまた明日な!」
「おやすみなさい」
「うん!マリー、またね!おやすみなさいませませ~」
ませませ~って何だよ!と心の中でツッコミながら、俺はメニューからログアウトを押す。
目を開けると真っ暗だった。頭に被っているヘッドギアを取り、ベットから起きて電気を点け、時間を確認すると『22時33分』。
「もう寝るか」
ポツリと独り言を言い、寝る前にトイレに行こうと部屋から出ると、自室に入ろうしていた上の妹とバッタリ会う。
「……」
未だに記憶が戻らず、まだ話しかけるのに少し照れがあり黙ってしまった。
「記憶戻った?」
突然話しかけられドキッとしてしまう。
やっぱり家族としては早く記憶は取り戻してほしいよな…。などと考えてしまう。
「いや、ごめん…まだ全然」
「そうなんだ、別にそんな急ぐ必要ないからさ。私も皆んなもゆっくり待ってるから、だからあんま気しないでねユーゴ」
「え…?ありがとう…」
「頑張ってね。おやすみ」
「お、おやすみ…」
妹は照れ臭そうに言い、部屋に入っていった。
い、良い子だな~…。ちょっと泣きそうになってしまった。あと俺って妹にユーゴって呼び捨てにされてんだな。
上の妹が良い子だということを知り、トイレに行き今日は寝た。
「うわっ!ビックリした!」
「ぎゃっ!!」
アカリが急に叫ぶので驚いてフォークに刺して食べようとしたデミグラスソースハンバーグを落としてしまいエリーの頭の上に落ちた。
「わ~ん、ベトベトする~!」
「ごめん、ごめん」
机の上にあったウェットティッシュでエリーの頭を拭いてやりながらアカリが言った言葉を思い出す。
アカリ…仲間にしてほしいって言わなかったか?
「本気なのか?アカリ」
「もちろんよ!マリーと一緒にクリアしていくのが空に浮かぶ島の近道だと私は思ったの…だからパわたしをーティーに入れてほしい!」
「他にも理由はある気もするけどな」
「………」
あるようだ。アカリの性癖はどうあれ、戦神童子は戦力になるのは間違いない。
アカリからの申し出に俺は…。
「俺は良いぞ、逆に入ってほしいくらいだし、俺から誘おうかと思っていたくらいだ」
「やった!本当に?!本当に良いの!」
「ああ、俺はな」
「俺はな?」
喜んだ後、俺の言葉でキョトンとする。
「俺のもう1人のパーティーメンバーのオーケーがないとな」
「例の中二病の女の子のこと?」
「そうだ、例の中二病の女の子だ。ミツハからオーケーを言わすのは難しいだろうな、なんせミツハは『超高校級の人見知り』と巷で言われているくらいだ」
「そんなに人見知りなの?!」
ミツハが人見知りしているところは見たことないが、敢えてこれくらいハードルを上げておいた方がアカリも慎重になる。慎重になってもらうに越したことはないだろう。
「分かったわ、頑張ってみる。ミツハ君とはいつ会えそう?」
「今日と明日は無理的なことを言っていたから、2日後だな」
「2日後ね、空けておくわ」
話も終わったようだし、俺はずっと気になっていたエリーのお腹の出てる具合を確認する。
「え!全然お腹出てないじゃないかよ!」
「え?どうしたのマリー?」
「なんでお腹出てないんだよ!期待してたのに!裏切られた気分だよ!」
「そりゃ今回は2人で食べてたし出ないよ。それと、お腹出るのを期待してたって何?なんでそんな意味分かんない理由でキレられないといけないの?!」
鉄板の上は綺麗に無くなっていたが、いつのもパーフェクトボディのエリーはしっかりとツッコむ。
「ふふふ、やっぱり2人は面白い。絶対にパーティーに入れるように説得してみせるわ!」
「ああ。頑張れよ、俺もアカリが入ってくれると嬉しいからな」
「そ、そう?そう言ってもらえると私も嬉しいな」
アカリは照れくさそうに笑う。
デザートのショートケーキも奢ってもらい、話もまとまったので店から出る。時刻を見れば『22時25分』だった。
「もう時間も時間だし、俺はログアウトするよ」
「私もそうしようかな。マリー、明日は何時頃にログインしてるの?」
「朝の8時か9時くらいかな…」
「早いわね。もしかして、ずっとしてるの?」
アカリに少し引かれてる。たしかにログインし過ぎかな…?でも記憶を戻す為だし仕方ない事だ。
俺は、そう自分に言い聞かせる。
「ま、まあな…お昼にはさすがに休憩はするけど」
「じゃあ、私はお昼からログインしようかな」
「でも俺ってミツハにあまり進めるなって言われてるから、そんなにやる事ないぞ」
「それなら、冒険者ギルドのクエストを受けてお金を稼いで防具を強くするのはどうかしら?」
そんなことが出来るのか!と言いかけたが、…冒険者ギルドに初めて行く時にエリーが言っていた気がしないでもない。
俺は何とか言いそうになった言葉を飲み込む。
「良いなそれ!俺も今の防具が弱いと思ってたんだよ。明日はそうしようか!」
「ええ、じゃあ明日のお昼の13時にこの店の前で会いましょう」
「分かった、それじゃあ、アカリ。エリーもまた明日な!」
「おやすみなさい」
「うん!マリー、またね!おやすみなさいませませ~」
ませませ~って何だよ!と心の中でツッコミながら、俺はメニューからログアウトを押す。
目を開けると真っ暗だった。頭に被っているヘッドギアを取り、ベットから起きて電気を点け、時間を確認すると『22時33分』。
「もう寝るか」
ポツリと独り言を言い、寝る前にトイレに行こうと部屋から出ると、自室に入ろうしていた上の妹とバッタリ会う。
「……」
未だに記憶が戻らず、まだ話しかけるのに少し照れがあり黙ってしまった。
「記憶戻った?」
突然話しかけられドキッとしてしまう。
やっぱり家族としては早く記憶は取り戻してほしいよな…。などと考えてしまう。
「いや、ごめん…まだ全然」
「そうなんだ、別にそんな急ぐ必要ないからさ。私も皆んなもゆっくり待ってるから、だからあんま気しないでねユーゴ」
「え…?ありがとう…」
「頑張ってね。おやすみ」
「お、おやすみ…」
妹は照れ臭そうに言い、部屋に入っていった。
い、良い子だな~…。ちょっと泣きそうになってしまった。あと俺って妹にユーゴって呼び捨てにされてんだな。
上の妹が良い子だということを知り、トイレに行き今日は寝た。
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