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貞操帯の鍵を返してください!

【18話】飲んで?(飲め)

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「ケーゴ!帰ってきたよ。開けて~」

夜、エドガーが僕の部屋をノックする。今日はエドガーが先か、と思いながら部屋を開けた。部屋に入るなりエドガーの熱烈なキスを受ける。

「ん…。エドガー、ドア閉めてください…」

「そうだね。ごめん」

にこりと微笑み、エドガーがドアを閉めた。

「ケーゴ、今日はソファーでおしゃべりしようか」

「はい」

おしゃべり?いや、確かにエドガーは何か話してる。でも体中をさすられながらまじめに話を聞くことなんてできず、僕の相槌はいつの間にか喘ぎ声に変わっていた。でも変だ…今日のエドガーはいつまで経っても貞操帯を外そうとしない。反応してる僕のそれが貞操帯を圧迫してすごく痛い。

「エドガー…貞操帯を外して…」

「んー、今日は外さないよ」

「え…?どうして…」

「スルトからお願いされてね」

「っ!」

そういうことか!僕を焦らして仕返しするつもりなんだな!くそ…スルトめぇ~。

「ケーゴ、今日も舐めてくれる?」

疑問形のくせにすでに僕の頭を掴んでへその近くまで持っていってるじゃないか。こうなったらさっさと終わらそうと僕は全力で舐めた。

「っ…ケーゴ、今日は一段とすごいね…っくっ…」

この匂い、手に滴る僕の唾液とエドガーの体液、舐めてる僕の耳元を優しく撫でるエドガーの手。こんなこと僕が思うようになるなんて…なんだか悔しい。…触ってほしい。挿れてほしい。でも、その言葉は絶対に口に出したくない。僕にだってプライドはあるんだ。

「ケーゴ、出るっ…!」

「んぐっ…」

エドガーの苦いものが僕の喉奥に勢いよく出る。吐き出そうとしたけど、いつものようにエドガーが甘えた声で「飲んで?」と言った。

「ケーゴ、吐き出さないで。悲しくなるから」

そんなこと言われたら飲んであげたくなるだろ、くそぉ。僕は意を決して飲み込み顔をしかめた。

「うげぇ、苦いぃ」

「ケーゴは優しいなあ。ありがとう」

僕の頭をふわふわと撫で、エドガーは僕を抱きしめた。僕はおそるおそる尋ねる。

「スルト、怒ってた?」

「んー、怒ってたのかなあ。どちらかというと悲しそうだったような?んー、それも違うな」

曖昧な返事だが、機嫌がよくないことだけははっきりと分かった。

「あれ?落ち込んでるのケーゴ」

「落ち込んでません!でも、ちょっと、言葉が過ぎたかなあとは思います」

「あはは。何を言ったのかは知らないけど、僕はケーゴとスルトの会話が大好きだよ。あんなにスルトに本音を言える人っていないからさ」

その夜、スルトは僕の部屋に来なかった。僕を飼い始めてから今まで来なかった日はなかったのに。少し…寂しかった、かもしれない。
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