56 / 77
おまけ:夏の北海道
帰省-1
しおりを挟む
※※※※注意報※※※※
ごめんなさい。筆が暴走しそうな予感がします。
月見里が小鳥遊以外の人とちょっとだけ(?)えっちなことをします。
「帰省」パートで描かれたことは全部嘘だと思ってください。
「こんな夢を見たのさ」みたいな感じで、軽く流せる方だけお読みください。
兄弟間でのえっちなことが苦手な方は今すぐここから逃げてください。
※※※※※※※※※※※
お盆前、弟から連絡が来た。
《いつ帰ってくんのー?》
そのメッセージを見て、お盆休みに帰省するという選択肢が頭になかったことに気付いた。
どう返信しようか迷っていると、弟から電話がかかってきた。
《元気ー?》
「元気。久しぶり」
《久しぶりー! なあ、いつ帰ってくんのー?》
「あー。飛行機取るの忘れてた」
《えー!!》
驚きの声を上げたあと、弟がムスッとした声を出す。
《……斗真、彼氏できたでしょ》
「うっ……」
《分っかりやすいなー》
弟はため息を吐き、《斗真、彼氏いるときは帰ってこないもんね》と追い打ちをかける。
《家族よりも彼氏だもんなー斗真はー》
「そんなんじゃないって……」
《俺、斗真帰ってくんの楽しみにしてたのになー》
俺の五歳下の弟、朔也(さくや)はドが付くお兄ちゃんっ子だ。両親の言うことをひとつも聞かなくなった反抗期でさえ、俺の言うことだけは聞いていたほどに。
それは二十四歳の会社員になった今でも健在のようだ。
《そうだ! それなら俺がそっち行ってもいい!?》
「よくない! 彼氏と一緒に住んでんだから!」
《は!? 同棲してんの!? いつから!? てかどこのどいつ!?》
「お前の知らないヤツだよ! 八カ月くらい前から付き合ってんの!」
《たった八カ月しか付き合ってないヤツと同棲!? はぁ!?》
言えない。付き合って一カ月くらいで同棲し始めたなんて、こいつには言えない。
朔也はお兄ちゃんっ子をこじらせすぎて、俺の彼氏にはけっこう冷たく当たる。元カレのこともずいぶん嫌っていたし。
割と困ったヤツなんだが、そんなところもけっこう可愛いんだ……
弟と話していると、愛されたい欲が満たされる……
《よし! 俺、そっち行く!》
「だめだって!」
《斗真いつ休み? 俺はね――》
ダメだ。もうその気になっている。こいつが来ると言ったら本気で来るぞ。来たら絶対に小鳥遊に噛みつくだろう。
小鳥遊も、弟の異常なべったりっぷりに引くに違いない。
「……分かった! 帰るから!! 帰るから、お前がこっちに来る必要ない!」
《えー? でも、馬の骨の顔見ないと気が済まないなあ……》
馬の骨って。
「なあ、朔也」
《なに?》
「こっち来たら、俺の彼氏と三人でずーっと過ごさなきゃいけないんだぞ」
《それが?》
「俺がそっち帰ったら、彼氏抜きの兄弟水入らずで一緒に過ごせるよな」
《……!》
「朔也はどっちがいい? 俺は後者がいいんだけど」
手ごたえあり。
《当然、俺も斗真と二人がいい!》
よし。
「じゃ、俺がそっち帰るから」
《分かった! 空港まで迎えに行くから!》
「ありがと」
それからの朔也はご機嫌だった。
《実家帰る前にちょっと美味いもん食いに行こうよ!》
「おー、いいな。食いたい食いたい」
久しぶりに俺と話せて嬉しかったのか、なかなか朔也の話は終わらなかった。
朔也との電話のあと、小鳥遊に帰省することを伝えた。
小鳥遊は無表情で「そうか」と言っただけだったが、少し寂しそうに見えた。かわいい。
「……いつからいつまで帰るんだ?」
「明後日から四日間くらいで予定してる」
「……そうか」
「小鳥遊は? 帰省すんの?」
「そうだな。するか、俺も」
「そうしろそうしろ。たまには親に顔見せてやれ」
小鳥遊の頭は、自分の帰省のことより俺の帰省のことでいっぱいのようだ。
「空港まで送るから、チケット取れたら見せろ」
「……送ってくれんの?」
「当たり前だろう」
「……うん」
やばい。小鳥遊がめちゃくちゃ彼氏してくれる。空港まで送ってくれるなんてそんなこと、今までしてもらったことがない。ときめきすぎて頭クラクラしてきた。
「小鳥遊。やばい、俺……」
「ん?」
「ときめいて……すげえセックスしたくなった……」
小鳥遊は呆れ顔で俺を見た。
「お前はときめきさえも性欲に変換されてしまうのか」
そんな小鳥遊に、俺はそっとすり寄る。
「してくんないの……?」
「……するに決まってるだろう」
その日の小鳥遊はいつもより激しかった。必死な顔で腰振って、ときどき泣きそうにも見える顔をする。
「……たっ、小鳥遊……っ」
「ん?」
「俺っ……明後日までここいるんだからっ……、そんなっ……寂しそうな顔すんなよ……っ」
「……」
「たった四日間じゃん……、あぁっ……!?」
突然、結腸までペニスを押し込まれた。それだけで俺は全身を痙攣させてしまう。
中イキがおさまると、小鳥遊に抱きしめられた。
「明日は一日空けとけよ」
「……うん」
ごめんなさい。筆が暴走しそうな予感がします。
月見里が小鳥遊以外の人とちょっとだけ(?)えっちなことをします。
「帰省」パートで描かれたことは全部嘘だと思ってください。
「こんな夢を見たのさ」みたいな感じで、軽く流せる方だけお読みください。
兄弟間でのえっちなことが苦手な方は今すぐここから逃げてください。
※※※※※※※※※※※
お盆前、弟から連絡が来た。
《いつ帰ってくんのー?》
そのメッセージを見て、お盆休みに帰省するという選択肢が頭になかったことに気付いた。
どう返信しようか迷っていると、弟から電話がかかってきた。
《元気ー?》
「元気。久しぶり」
《久しぶりー! なあ、いつ帰ってくんのー?》
「あー。飛行機取るの忘れてた」
《えー!!》
驚きの声を上げたあと、弟がムスッとした声を出す。
《……斗真、彼氏できたでしょ》
「うっ……」
《分っかりやすいなー》
弟はため息を吐き、《斗真、彼氏いるときは帰ってこないもんね》と追い打ちをかける。
《家族よりも彼氏だもんなー斗真はー》
「そんなんじゃないって……」
《俺、斗真帰ってくんの楽しみにしてたのになー》
俺の五歳下の弟、朔也(さくや)はドが付くお兄ちゃんっ子だ。両親の言うことをひとつも聞かなくなった反抗期でさえ、俺の言うことだけは聞いていたほどに。
それは二十四歳の会社員になった今でも健在のようだ。
《そうだ! それなら俺がそっち行ってもいい!?》
「よくない! 彼氏と一緒に住んでんだから!」
《は!? 同棲してんの!? いつから!? てかどこのどいつ!?》
「お前の知らないヤツだよ! 八カ月くらい前から付き合ってんの!」
《たった八カ月しか付き合ってないヤツと同棲!? はぁ!?》
言えない。付き合って一カ月くらいで同棲し始めたなんて、こいつには言えない。
朔也はお兄ちゃんっ子をこじらせすぎて、俺の彼氏にはけっこう冷たく当たる。元カレのこともずいぶん嫌っていたし。
割と困ったヤツなんだが、そんなところもけっこう可愛いんだ……
弟と話していると、愛されたい欲が満たされる……
《よし! 俺、そっち行く!》
「だめだって!」
《斗真いつ休み? 俺はね――》
ダメだ。もうその気になっている。こいつが来ると言ったら本気で来るぞ。来たら絶対に小鳥遊に噛みつくだろう。
小鳥遊も、弟の異常なべったりっぷりに引くに違いない。
「……分かった! 帰るから!! 帰るから、お前がこっちに来る必要ない!」
《えー? でも、馬の骨の顔見ないと気が済まないなあ……》
馬の骨って。
「なあ、朔也」
《なに?》
「こっち来たら、俺の彼氏と三人でずーっと過ごさなきゃいけないんだぞ」
《それが?》
「俺がそっち帰ったら、彼氏抜きの兄弟水入らずで一緒に過ごせるよな」
《……!》
「朔也はどっちがいい? 俺は後者がいいんだけど」
手ごたえあり。
《当然、俺も斗真と二人がいい!》
よし。
「じゃ、俺がそっち帰るから」
《分かった! 空港まで迎えに行くから!》
「ありがと」
それからの朔也はご機嫌だった。
《実家帰る前にちょっと美味いもん食いに行こうよ!》
「おー、いいな。食いたい食いたい」
久しぶりに俺と話せて嬉しかったのか、なかなか朔也の話は終わらなかった。
朔也との電話のあと、小鳥遊に帰省することを伝えた。
小鳥遊は無表情で「そうか」と言っただけだったが、少し寂しそうに見えた。かわいい。
「……いつからいつまで帰るんだ?」
「明後日から四日間くらいで予定してる」
「……そうか」
「小鳥遊は? 帰省すんの?」
「そうだな。するか、俺も」
「そうしろそうしろ。たまには親に顔見せてやれ」
小鳥遊の頭は、自分の帰省のことより俺の帰省のことでいっぱいのようだ。
「空港まで送るから、チケット取れたら見せろ」
「……送ってくれんの?」
「当たり前だろう」
「……うん」
やばい。小鳥遊がめちゃくちゃ彼氏してくれる。空港まで送ってくれるなんてそんなこと、今までしてもらったことがない。ときめきすぎて頭クラクラしてきた。
「小鳥遊。やばい、俺……」
「ん?」
「ときめいて……すげえセックスしたくなった……」
小鳥遊は呆れ顔で俺を見た。
「お前はときめきさえも性欲に変換されてしまうのか」
そんな小鳥遊に、俺はそっとすり寄る。
「してくんないの……?」
「……するに決まってるだろう」
その日の小鳥遊はいつもより激しかった。必死な顔で腰振って、ときどき泣きそうにも見える顔をする。
「……たっ、小鳥遊……っ」
「ん?」
「俺っ……明後日までここいるんだからっ……、そんなっ……寂しそうな顔すんなよ……っ」
「……」
「たった四日間じゃん……、あぁっ……!?」
突然、結腸までペニスを押し込まれた。それだけで俺は全身を痙攣させてしまう。
中イキがおさまると、小鳥遊に抱きしめられた。
「明日は一日空けとけよ」
「……うん」
275
お気に入りに追加
938
あなたにおすすめの小説
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
イケメンの後輩にめちゃめちゃお願いされて、一回だけやってしまったら、大変なことになってしまった話
ゆなな
BL
タイトルどおり熱烈に年下に口説かれるお話。Twitterに載せていたものに加筆しました。Twitter→@yuna_org
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる