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一年:二学期期末考査~二学期最終日

第六話

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 舌を絡めながら、凪が俺の肩を掴む。手の力がだんだん強くなっていく。

「んん……っ、ん……っ」

 は、激しい。ふわふわしたツラしているのに野生動物みたいながっつき方しやがって。
 こんなことされたら、俺までワケ分かんなくなってくるだろうがバカ。頭おかしくなる。

「なっ、凪っ……、おま……っ、いい加減にしろ……っ」
「!!」

 俺の声で我に返ったようで、凪は突き飛ばすように俺から離れた。

「ご、ごめん!!」

 それから顔を真っ赤にして、ソファから立ち上がった。

「お、俺、帰る!!」
「え? 泊まってくんじゃ……」
「やっぱ帰る!!」
「お、おう……」

 凪は鞄を引っ掴み、逃げるように家から出て行った。

「……なんなんだよ、あいつ」

 一人になった部屋の中で、俺はそっと唇に指を当てる。

「キスってこんな感じなんだ……」

 柔らかくて、あたたかくて。
 舌を絡め合っていると頭が真っ白になってくる。
 お互いの唾液が混じり合うのが分かって、それが気持ち悪くて、でもなんか心地よくて。
 だんだん全身が熱くなってきて、腹の下に熱がこもる。

「……」

 視線を落とすと、ズボンの中で膨張しているちんこが嫌になるほど主張していた。

「男とのキスでも興奮するもんなんだな……」

 キスって思ってたよりすげえや。
 俺はそのままベッドに寝転がり、巨乳のエロ動画を見ながら一発ヌいた。
 いつもよりも興奮したからか、その日の晩はよく眠れた。


 ◆◆◆
(凪side)


 理玖とキスしたい。
 ふとそう思ったのは、実は今日より少し前のことだった。
 さすがに俺も唐突にそんなことを言い出せなかったから、期末考査でも俺が勝ったら命令しようと思っていた。
 理玖と勝負しはじめてから勉強が楽しくなっていたけれど、今回はもっと楽しかった。

 不思議な気分だった。
 今までたくさんキスをしてきたのに、今日ほど緊張したことはなかった。
「キスしたい」って言い出すのに、こんな勇気がいるとは知らなかった。

「ちょ……っ、おま……」

 キスをしたら、理玖はすごく驚いていた。真っ赤になって、ドン引きした顔をしていた。
 理玖の「なにしてんだこいつ」って心の声が聞こえてくるみたいだった。
 そんな理玖の嬉しくなさそうな……むしろ嫌そうな顔に、俺は……
 すごく、興奮した。
 だってそんな顔、今までキスしてきた女子は一度も見せたことがなかったから。

「なんでも言うこと聞くんでしょ」
「……~~っ」

 たったの一言で理玖は俺の要求を呑んだ。なんて律儀なヤツ。こんな口約束、嫌なら破ればいいのに。
 それなのに理玖は、舌を絡める俺に必死に応えてくれた。へたくそなのもまた可愛かった。

(なにこれ……)

 気持ちいい。心が満たされる。嫌なこと全部忘れそう。
 ずっとこうしていたいと思った。ううん、これだけじゃ足りない――

「なっ、凪っ……、おま……っ、いい加減にしろ……っ」
「!!」

 理玖の声で我に返った。
 お、俺、今なに考えていた……?

「……!」

 俺はそこでやっと、自分がフル勃起していることに気付いた。
 サッと血の気が引く。

「お、俺、帰る!!」
「え? 泊まってくんじゃ……」

 今、理玖の家に泊まっちゃいけない気がした。

 家に帰ってから、おそるおそるパンツの中を覗き込む。

「う、わー……」

 自分でもドン引きするくらい我慢汁でどろどろになっていた。
 キスしただけでこんなになるなんて、俺は童貞かよ。

「……」

 欲情が止まらない。俺は布団にもぐりこみ、スマホでエロ動画を漁った。

「眼鏡 黒髪……」

 なんて検索をかけてシコろうと試みたのだが、どれもしっくりこない。
 だって理玖はここまでの肉厚はないし、胸だって当然まな板だしで、似ても似つかないんだから。

「……」

 俺はためらいがちに……
 ゲイのエロ動画サイトに入った。
 おすすめ欄に細身の男性の動画があったので、震える指でタップした。

「あ……」

 《あっ! あぁっ、んっ、あぁぁっ……!》

 尻の穴にちんこを突っ込まれて、女みたいに喘ぐ男が映し出される。

「す、すご……」

 尻にこんなぐっぽり入るもんなの……? こんなことされて本当に気持ちいいのだろうか。

 《あぁぁぁっ、あぁっ、イクッ、イクゥゥッ!!》

 理玖の尻、そういえばパンツ越しでしか見たことがない。どんな尻をしているんだろう。理玖の尻にもちんこ入るのかな。

「んっ……!」

 どうしよう。俺、ゲイのエロ動画見ながら理玖で抜いちゃった。
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