転生したらそこは性に寛容でした

魔法診断5

あれから暫くした後、応接室的な所に通され、ルークを待った。

数分後、魔法診断を受け終わったルークが扉からこちらを覗く。
どうやらいい結果とは言えなかったようで肩を落として落ち込んでいるのが目に見えた。

｢ルーク。お疲れ様。どうだった？｣

｢いんや～分かってたんだけどな～魔力適正がもうぜんっぜん無いってよ！
ま、俺は騎士が向いてんのかもな！｣

親指を立ててグッとした感じで俺の隣に座った。
相当疲れたのかドサッと音を立てて崩れるように座ったルークは俺の方を見て、

｢そういや、アジェンダ。お前はどうだったんだ？｣

｢んー。まだしっかりとは聞かされてないけど、草属性がちょっと光ったくらいだな。
ただ、少し気がかりな事があって…｣

と話しているとディートさんが遮るように話しかけてきた。

｢いえ、草属性のみでなく、水属性にも大きな才能があると思いますよ｣

｢そうなんですね。言われていた様な感じじゃなく、凄く変な光り方？をしてたので｣

ホッ、と胸を撫で下ろす。
俺に才能があるのは魔法の方みたいだ。




暫く雑談をした後、
俺たちは帰った。
数日ほど経てば正式な結果が出るみたいだ。


安堵はしたが、何か…忘れているような気がする。

｢あ、雨だ。｣

窓から見える雨の姿は珍しく、重々しかった。