2 / 12
第1話 幼馴染を勇者に寝取られ、パーティーを追放された。
しおりを挟む
「マルコ、お前今日でパーティークビな」
「えっ!?」
「国護り」の役目を持つ「聖剣の勇者」セレスティンは、勝ち誇った顔で僕にそう言った。その右手は僕の恋人で幼馴染、ユティファの肩を抱いている。
「ごめんねマルコ。みんなで話し合って決めたの」
ユティファは申し訳無さそうに僕を見つめた。それからセレスティンと見つめ合い、微笑む。その目はまるで恋人同士のようだった。僕は悟った。つまり二人は、もう恋仲。僕の恋人は、信頼する仲間によって奪われてしまったのだと。
「そんな......酷いよ」
僕の心は短剣を突き刺されたように、ズキズキと痛んだ。
ここは宿屋の一室。僕の部屋だ。昨晩ユティファの部屋から二人の声が聞こえてきたから、妙だなとは思っていた。
「だけどみんな、僕の未来予知は頼りになるって言ってたじゃないか! マルコがいれば安心だって! どうして急にクビなんて言い出すんだ! それに、それに......」
悔しさで言葉が続かない。僕は涙が溢れるのをこらえる事が出来なかった。クビになるのも納得は行かないが、仲間である筈の勇者セレスティンと恋人ユティファの裏切り。悲しい。悔しい。気が狂いそうだ。
「どうしてって言われてもなぁ。お前、全然戦闘の役に立ってねぇじゃん。仮にもこの勇者様の仲間だってのによ。それに正直、未来予知も本当かどうか確かめようがない。無能のお前が嘘を付いているだけかも知れねぇ。アデルもルカもそう言ってたぜ。お前もそう思うだろ、ユティファ」
「う、うん......。私も、そう思う......」
「そんな......」
なんて事だ......。みんなは、僕をそんな目で見ていたのか。確かに僕は戦闘スキルを持っていないから、戦力外ではある。だけどその分ユニークスキルの「未来予知」を使って危険を察知し、みんなを守って来たつもりだ。それを嘘だと思われていたなんて......。それに僕は探索士。ランクはEだけど、その役割である地図の作成や素材収集、道案内もしっかりこなしていたつもりだった。決して役立たずなんかじゃない筈だ。
それに仲間ってのはそれぞれ、自分の役割を果たせばいいんじゃないの? 違うの? 探索士に戦闘力なんて求めちゃいけないよ。
僕は他の仲間の事を考えた。アデルは渋いおじさんで最高Sランクの鍛冶士。装備品の具合を見てくれるし、怪物からの戦利品を鑑定もしてくれる。斧を用いた戦闘も得意だ。
ルカも同じくSランクの医師。落ち着いた感じの知的な好青年で、みんなの怪我を手当てしてくれるし、短剣での戦いも卓越している。
そしてユティファ。彼女はSランクの冒険者。冒険者の役割は弓や剣を用いた狩りや護衛。そして罠の作成や罠の解除。ほぼ戦闘に特化した職業。その全ての技能において、ユティファの実力は最高だった。
さらにその容姿は、誰もが虜になるであろう美しさ。漆黒に輝く長い黒髪。切れ長で意思の強そうな目。形の良い唇は、アヒルのようにやや突き出していて愛らしい。クールな印象に反比例するかのような、快活な笑顔。その全てが魅力的だった。
客観的に見れば、Sランクの揃う中で僕だけEランク。確かにかなり浮いている気もする。怪物達の襲撃から国を護る大切な役目を持った「国護り」のパーティーメンバーとしては、役不足に見えてしまうのだろうか。
まぁそれは、表向きの話だけれど。実は僕には、秘密があるのだ。だけど理由があって、それを明かす事は出来なかった。そんな事をすれば、追放されるまでもなくパーティーを去らなければならない。
「ま、そう言うこった。納得出来たか? お前はあくまでもユティファのオマケ。ユティファがどうしても一緒にいたいって言うから、お情けでパーティーに置いてやってたんだ。でももう、ユティファはお前を見限った。俺の方が好きなんだそうだ。つまりお前の居場所は存在しないのさ。んじゃな。あばよ無能のクズ!」
セレスティンはそう言って、ユティファの肩を抱いたまま出ていこうとする。
嫌だ! 嫌だ! セレスティンや他の仲間は別にいい! もう顔も見たくない! だけどユティファは別だ! 離れたくない!
「待ってユティファ! 僕の未来予知が無ければ、きっと危険な目に遭う! もしかしたら死ぬ事だってあり得るんだ! だから、パーティーを抜けてくれ! そして僕と一緒にいて欲しい! 必ず君を、幸せにするから!」
僕の叫びにユティファは振り返るも、悲しげに自身の左手薬指を僕に見せた。そこには、僕の知らない指輪が嵌めてあった。きっとセレスティンにプレゼントされたのだろう。
「ごめんねマルコ。私はセレスティンを選んだの。私を幸せに出来るのはあなたじゃない。彼よ」
「そんな......! ユティファ! 結婚の約束までしてたのに......!」
「さよなら。私は彼の子供を産むわ。もう、何度も抱かれたの」
ユティファはそう言って、僕から目を逸らした。僕は絶望のあまり、呼吸が止まりそうになった。
「だそうだ。残念だったな」
ドヤ顔で舌を出し、セレスティンはユティファと共に部屋を出て行った。無情に響く、扉の開閉音。
「ユティファ......! 君だけは、救いたかったのに......!」
僕には彼らの行く末が見えていた。僕をパーティーから外した事により、彼らの運命は劇的に変わる。最悪の方向へ。未来予知を持つ僕にはそれが分かっていた。
もしも僕がそばにいたのなら、彼らを助ける事は出来た。何故なら、運命を操作出来る「時の聖女」に変身出来るからだ。これまでも仲間達に襲いかかる一切の苦難を予見し、遠ざけ、幸運だけをもたらしていた。
だがもう、彼らの心配をしてあげる必要は無くなったようだ。さすがの僕も、これ以上は慈悲をかけられない。今後は自分の生きたいように生きるとしよう。
さよなら。かつての仲間達。
さよなら、ユティファ。そして君を好きだった僕にも......さよならだ。
「えっ!?」
「国護り」の役目を持つ「聖剣の勇者」セレスティンは、勝ち誇った顔で僕にそう言った。その右手は僕の恋人で幼馴染、ユティファの肩を抱いている。
「ごめんねマルコ。みんなで話し合って決めたの」
ユティファは申し訳無さそうに僕を見つめた。それからセレスティンと見つめ合い、微笑む。その目はまるで恋人同士のようだった。僕は悟った。つまり二人は、もう恋仲。僕の恋人は、信頼する仲間によって奪われてしまったのだと。
「そんな......酷いよ」
僕の心は短剣を突き刺されたように、ズキズキと痛んだ。
ここは宿屋の一室。僕の部屋だ。昨晩ユティファの部屋から二人の声が聞こえてきたから、妙だなとは思っていた。
「だけどみんな、僕の未来予知は頼りになるって言ってたじゃないか! マルコがいれば安心だって! どうして急にクビなんて言い出すんだ! それに、それに......」
悔しさで言葉が続かない。僕は涙が溢れるのをこらえる事が出来なかった。クビになるのも納得は行かないが、仲間である筈の勇者セレスティンと恋人ユティファの裏切り。悲しい。悔しい。気が狂いそうだ。
「どうしてって言われてもなぁ。お前、全然戦闘の役に立ってねぇじゃん。仮にもこの勇者様の仲間だってのによ。それに正直、未来予知も本当かどうか確かめようがない。無能のお前が嘘を付いているだけかも知れねぇ。アデルもルカもそう言ってたぜ。お前もそう思うだろ、ユティファ」
「う、うん......。私も、そう思う......」
「そんな......」
なんて事だ......。みんなは、僕をそんな目で見ていたのか。確かに僕は戦闘スキルを持っていないから、戦力外ではある。だけどその分ユニークスキルの「未来予知」を使って危険を察知し、みんなを守って来たつもりだ。それを嘘だと思われていたなんて......。それに僕は探索士。ランクはEだけど、その役割である地図の作成や素材収集、道案内もしっかりこなしていたつもりだった。決して役立たずなんかじゃない筈だ。
それに仲間ってのはそれぞれ、自分の役割を果たせばいいんじゃないの? 違うの? 探索士に戦闘力なんて求めちゃいけないよ。
僕は他の仲間の事を考えた。アデルは渋いおじさんで最高Sランクの鍛冶士。装備品の具合を見てくれるし、怪物からの戦利品を鑑定もしてくれる。斧を用いた戦闘も得意だ。
ルカも同じくSランクの医師。落ち着いた感じの知的な好青年で、みんなの怪我を手当てしてくれるし、短剣での戦いも卓越している。
そしてユティファ。彼女はSランクの冒険者。冒険者の役割は弓や剣を用いた狩りや護衛。そして罠の作成や罠の解除。ほぼ戦闘に特化した職業。その全ての技能において、ユティファの実力は最高だった。
さらにその容姿は、誰もが虜になるであろう美しさ。漆黒に輝く長い黒髪。切れ長で意思の強そうな目。形の良い唇は、アヒルのようにやや突き出していて愛らしい。クールな印象に反比例するかのような、快活な笑顔。その全てが魅力的だった。
客観的に見れば、Sランクの揃う中で僕だけEランク。確かにかなり浮いている気もする。怪物達の襲撃から国を護る大切な役目を持った「国護り」のパーティーメンバーとしては、役不足に見えてしまうのだろうか。
まぁそれは、表向きの話だけれど。実は僕には、秘密があるのだ。だけど理由があって、それを明かす事は出来なかった。そんな事をすれば、追放されるまでもなくパーティーを去らなければならない。
「ま、そう言うこった。納得出来たか? お前はあくまでもユティファのオマケ。ユティファがどうしても一緒にいたいって言うから、お情けでパーティーに置いてやってたんだ。でももう、ユティファはお前を見限った。俺の方が好きなんだそうだ。つまりお前の居場所は存在しないのさ。んじゃな。あばよ無能のクズ!」
セレスティンはそう言って、ユティファの肩を抱いたまま出ていこうとする。
嫌だ! 嫌だ! セレスティンや他の仲間は別にいい! もう顔も見たくない! だけどユティファは別だ! 離れたくない!
「待ってユティファ! 僕の未来予知が無ければ、きっと危険な目に遭う! もしかしたら死ぬ事だってあり得るんだ! だから、パーティーを抜けてくれ! そして僕と一緒にいて欲しい! 必ず君を、幸せにするから!」
僕の叫びにユティファは振り返るも、悲しげに自身の左手薬指を僕に見せた。そこには、僕の知らない指輪が嵌めてあった。きっとセレスティンにプレゼントされたのだろう。
「ごめんねマルコ。私はセレスティンを選んだの。私を幸せに出来るのはあなたじゃない。彼よ」
「そんな......! ユティファ! 結婚の約束までしてたのに......!」
「さよなら。私は彼の子供を産むわ。もう、何度も抱かれたの」
ユティファはそう言って、僕から目を逸らした。僕は絶望のあまり、呼吸が止まりそうになった。
「だそうだ。残念だったな」
ドヤ顔で舌を出し、セレスティンはユティファと共に部屋を出て行った。無情に響く、扉の開閉音。
「ユティファ......! 君だけは、救いたかったのに......!」
僕には彼らの行く末が見えていた。僕をパーティーから外した事により、彼らの運命は劇的に変わる。最悪の方向へ。未来予知を持つ僕にはそれが分かっていた。
もしも僕がそばにいたのなら、彼らを助ける事は出来た。何故なら、運命を操作出来る「時の聖女」に変身出来るからだ。これまでも仲間達に襲いかかる一切の苦難を予見し、遠ざけ、幸運だけをもたらしていた。
だがもう、彼らの心配をしてあげる必要は無くなったようだ。さすがの僕も、これ以上は慈悲をかけられない。今後は自分の生きたいように生きるとしよう。
さよなら。かつての仲間達。
さよなら、ユティファ。そして君を好きだった僕にも......さよならだ。
20
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
「おっさんはいらない」とパーティーを追放された魔導師は若返り、最強の大賢者となる~今更戻ってこいと言われてももう遅い~
平山和人
ファンタジー
かつては伝説の魔法使いと謳われたアークは中年となり、衰えた存在になった。
ある日、所属していたパーティーのリーダーから「老いさらばえたおっさんは必要ない」とパーティーを追い出される。
身も心も疲弊したアークは、辺境の地と拠点を移し、自給自足のスローライフを送っていた。
そんなある日、森の中で呪いをかけられた瀕死のフェニックスを発見し、これを助ける。
フェニックスはお礼に、アークを若返らせてくれるのだった。若返ったおかげで、全盛期以上の力を手に入れたアークは、史上最強の大賢者となる。
一方アークを追放したパーティーはアークを失ったことで、没落の道を辿ることになる。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
パーティーから追放され婚約者を寝取られ家から勘当、の三拍子揃った元貴族は、いずれ竜をも倒す大英雄へ ~もはやマイナスからの成り上がり英雄譚~
一条おかゆ
ファンタジー
貴族の青年、イオは冒険者パーティーの中衛。
彼はレベルの低さゆえにパーティーを追放され、さらに婚約者を寝取られ、家からも追放されてしまう。
全てを失って悲しみに打ちひしがれるイオだったが、騎士学校時代の同級生、ベガに拾われる。
「──イオを勧誘しにきたんだ」
ベガと二人で新たなパーティーを組んだイオ。
ダンジョンへと向かい、そこで自身の本当の才能──『対人能力』に気が付いた。
そして心機一転。
「前よりも強いパーティーを作って、前よりも良い婚約者を貰って、前よりも格の高い家の者となる」
今までの全てを見返すことを目標に、彼は成り上がることを決意する。
これは、そんな英雄譚。
妻を寝取ったパーティーメンバーに刺殺された俺はもう死にたくない。〜二度目の俺。最悪から最高の人生へ〜
橋本 悠
ファンタジー
両親の死、いじめ、NTRなどありとあらゆる`最悪`を経験し、終いにはパーティーメンバーに刺殺された俺は、異世界転生に成功した……と思いきや。
もしかして……また俺かよ!!
人生の最悪を賭けた二周目の俺が始まる……ってもうあんな最悪見たくない!!!
さいっっっっこうの人生送ってやるよ!!
──────
こちらの作品はカクヨム様でも連載させていただいております。
先取り更新はカクヨム様でございます。是非こちらもよろしくお願いします!
最底辺の落ちこぼれ、実は彼がハイスペックであることを知っている元幼馴染のヤンデレ義妹が入学してきたせいで真の実力が発覚してしまう!
電脳ピエロ
恋愛
時野 玲二はとある事情から真の実力を隠しており、常に退学ギリギリの成績をとっていたことから最底辺の落ちこぼれとバカにされていた。
しかし玲二が2年生になった頃、時を同じくして義理の妹になった人気モデルの神堂 朱音が入学してきたことにより、彼の実力隠しは終わりを迎えようとしていた。
「わたしは大好きなお義兄様の真の実力を、全校生徒に知らしめたいんです♡ そして、全校生徒から羨望の眼差しを向けられているお兄様をわたしだけのものにすることに興奮するんです……あぁんっ♡ お義兄様ぁ♡」
朱音は玲二が実力隠しを始めるよりも前、幼少期からの幼馴染だった。
そして義理の兄妹として再開した現在、玲二に対して変質的な愛情を抱くヤンデレなブラコン義妹に変貌していた朱音は、あの手この手を使って彼の真の実力を発覚させようとしてくる!
――俺はもう、人に期待されるのはごめんなんだ。
そんな玲二の願いは叶うことなく、ヤンデレ義妹の暴走によって彼がハイスペックであるという噂は徐々に学校中へと広まっていく。
やがて玲二の真の実力に危機感を覚えた生徒会までもが動き始めてしまい……。
義兄の実力を全校生徒に知らしめたい、ブラコンにしてヤンデレの人気モデル VS 真の実力を絶対に隠し通したい、実は最強な最底辺の陰キャぼっち。
二人の心理戦は、やがて学校全体を巻き込むほどの大きな戦いへと発展していく。
勇者に闇討ちされ婚約者を寝取られた俺がざまあするまで。
飴色玉葱
ファンタジー
王都にて結成された魔王討伐隊はその任を全うした。
隊を率いたのは勇者として名を挙げたキサラギ、英雄として誉れ高いジークバルト、さらにその二人を支えるようにその婚約者や凄腕の魔法使いが名を連ねた。
だがあろうことに勇者キサラギはジークバルトを闇討ちし行方知れずとなってしまう。
そして、恐るものがいなくなった勇者はその本性を現す……。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる