7 / 23
魔王から奴隷へ。
第7話 処刑場。
しおりを挟む
異空間での長い戦闘訓練を終えた私達は、現実世界に戻ってきた。私もネリスも牢屋の床に座り、手を握り合っていた。
「二人とも見つめあっちゃって、どうしたの?」
ミルダが面白そうに、私達をからかう。異空間では一年程過ごしたが、こちらの世界では、時が止まっていたのだ。これほど長く異空間にとどまっていたのは私にとっても初体験だった為、いささか戸惑う。
「アリエッタ......戻ってきたんだね、僕達」
「うん。戻ってきた。ネリスの手、暖かい」
「アリエッタの手も、あったかいよ」
異空間でも触れ合う事は出来たが、やはり仮想空間と現実世界では感じ方が違う。久しぶりの感触に、私達は喜びを感じ合っていた。
「ええー!? ちょっ、ちょっと! あれ? そんなに仲良かったっけ!? なんかいきなりイチャイチャし始めてびっくりなんだけど!?」
フォリーが口を両手で塞ぎ、「キャー!」とはしゃぐ。
「いきなり......? ああ、そうか。こっちの世界は」
「あはは、そうだよ。あの一年は、私達だけのもの」
私はそう言って、ネリスの額に自分の額をくっつけた。至近距離で見つめ合い、笑い合う。
「ねぇ、二人ともさ! これからヘルハウンドと闘うのに、準備とか、しとかなくていいの!?」
ミルダが焦ったように叫ぶ。だが私もネリスも余裕の表情だ。
「準備ならできてる。いつでも闘えるよ」
ネリスはそう言って立ち上がる。
「あれ、ネリス髪の毛......色が変わってる! それに目も! なんか、アリエッタみたいだね!」
ミルダが目を丸くして、ネリスを正面から見据える。ネリスの髪は半分が黒で、半分は銀色。目は赤。つまり私と同じく、半魔人になっていた。
「異空間収納」の中には、処刑されてしまった私の両親の遺体を保存してあった。仮想空間の教会。そこの霊園に、埋葬してある。
ネリスは生まれつき「女神の加護」をその身に宿していた。加護の名前は「融合進化」。他の生物の一部を取り込む事で、彼は劇的に進化する。
異空間収納の中では、物質が腐敗する事はない。私は先代の魔王だった母の血液を魔術で取り出し、ネリスに飲ませた。ネリスは半魔人となり、新たな力を手に入れた。
ちなみにネリスは、今まで野菜しか食べた事がないらしい。つまり他の生物を体内に取り込むのは、初体験だっのだ。
「ああ、これね。うん。お揃いにしてみたんだ。どうやったかは内緒」
ネリスはそう言って、ミルダに片目を瞑ってみせる。たったそれだけの事なのに、私は心臓が締め付けられた。これはもしかしたら、嫉妬なのかも知れない。ミルダは可愛い。きっと私なんかよりもずっと。ネリスはミルダの事をどう思っているのだろう。そしてミルダ自身は、ネリスの事をどう思っているのだろうか。
「へぇ。本当に仲良しなんだね。なんだか妬けちゃうな。だけどお似合いだよ! 私は二人を応援する!」
ミルダはそう言って、私の手を引いて立ち上がらせた。そして私とネリスを抱きしめる。
「あはは、嬉しい。ありがとうミルダ」
私は明るく笑うミルダを見て、とても優しい気持ちになった。ネリスを見ると、彼も笑顔だった。フォリーも笑っている。私はミルダに嫉妬を抱いた事を反省した。
それから少しして、牢屋の鉄扉がドンドンと叩かれる。
「看守が来たわ。きっとパンデリン様の準備が整ったのよ」
フォリーがそう言って立ち上がり、鉄扉の上方についた小窓を開ける。すると案の定、見回りの看守が覗き込んできた。
「下級奴隷のネリスとアリエッタ。パンデリン様がお呼びだ。残りの二人にも観戦を許可する。一緒に来い」
「わかりました」
ネリスが返事を返すと看守は小窓を閉め、扉の鍵を開ける。開かれた扉から通路へ。看守の先導で、処刑場へと赴く。
このオークラルド大監獄は螺旋状の作りになっていて、中央にポッカリと穴が空いている。渦巻くように作られた各階には無数の牢獄があり、階ごとに数十人の看守が囚人を見張っている。
最上階は地上にあり、看守長の部屋やヘルハウンドの犬舎、そして重く巨大な鉄扉で閉じられた外への出入りがある。
螺旋の中心の穴から見える地下深く、最下層のフロアには処刑場がある。そこは下級奴隷達が自由を求めて闘う闘技場も兼ねており、囚人同士が戦わされる時もあった。
私達はグルグルと通路を回りながら降りて行き、処刑場へと到達した。すると上層階から身を乗り出した囚人達が、「頑張れよー!」と応援してくる。こう言った見世物がある時は、彼らも看守の見張り付きで観戦を許されているのだ。
「よく来たな、奴隷共。さぁ、せいぜい楽しませてくれよ。あっさり食われたんじゃ面白くないからな」
看守のパンデリンが処刑場の中央に立って私達を歓迎した。円形の舞台はかなり広く、壁は見上げる程高い。出入り口は今入ってきた一箇所のみ。
パンデリンの背後には、巨大な鉄格子。その奥にはよだれを垂らして唸り声を上げる巨大犬、ヘルハウンドが私達を睨んでいる。
「この剣を貸してやる。斬れ味は保証せんが、無いよりはマシだろうよ」
くくく、と笑いながら、パンデリンは錆びた剣を二本、私達に寄越した。
「ありがとうございます。頑張ります」
ネリスは謙虚に頭を下げて受け取った。私はパンデリンを睨みつけながら、無言で受け取る。
「チッ、生意気な態度だ。お前が真っ先に喰われる事を期待するぞ、アリエッタ」
パンデリンは吐き捨てるようにそう言うと、処刑場の出口から外へ出た。フォリーとミルダも、パンデリンと共に処刑場から出る。
「頑張ってね、二人とも」
「絶対に、死んじゃやだよ!」
フォリーとミルダが去り際に手を振った。私達も手を振って、それに答える。
その直後、出入り口に鉄格子が降りる。それと入れ替わるように、ヘルハウンドを閉じ込めていた鉄格子が上がった。
「二人とも見つめあっちゃって、どうしたの?」
ミルダが面白そうに、私達をからかう。異空間では一年程過ごしたが、こちらの世界では、時が止まっていたのだ。これほど長く異空間にとどまっていたのは私にとっても初体験だった為、いささか戸惑う。
「アリエッタ......戻ってきたんだね、僕達」
「うん。戻ってきた。ネリスの手、暖かい」
「アリエッタの手も、あったかいよ」
異空間でも触れ合う事は出来たが、やはり仮想空間と現実世界では感じ方が違う。久しぶりの感触に、私達は喜びを感じ合っていた。
「ええー!? ちょっ、ちょっと! あれ? そんなに仲良かったっけ!? なんかいきなりイチャイチャし始めてびっくりなんだけど!?」
フォリーが口を両手で塞ぎ、「キャー!」とはしゃぐ。
「いきなり......? ああ、そうか。こっちの世界は」
「あはは、そうだよ。あの一年は、私達だけのもの」
私はそう言って、ネリスの額に自分の額をくっつけた。至近距離で見つめ合い、笑い合う。
「ねぇ、二人ともさ! これからヘルハウンドと闘うのに、準備とか、しとかなくていいの!?」
ミルダが焦ったように叫ぶ。だが私もネリスも余裕の表情だ。
「準備ならできてる。いつでも闘えるよ」
ネリスはそう言って立ち上がる。
「あれ、ネリス髪の毛......色が変わってる! それに目も! なんか、アリエッタみたいだね!」
ミルダが目を丸くして、ネリスを正面から見据える。ネリスの髪は半分が黒で、半分は銀色。目は赤。つまり私と同じく、半魔人になっていた。
「異空間収納」の中には、処刑されてしまった私の両親の遺体を保存してあった。仮想空間の教会。そこの霊園に、埋葬してある。
ネリスは生まれつき「女神の加護」をその身に宿していた。加護の名前は「融合進化」。他の生物の一部を取り込む事で、彼は劇的に進化する。
異空間収納の中では、物質が腐敗する事はない。私は先代の魔王だった母の血液を魔術で取り出し、ネリスに飲ませた。ネリスは半魔人となり、新たな力を手に入れた。
ちなみにネリスは、今まで野菜しか食べた事がないらしい。つまり他の生物を体内に取り込むのは、初体験だっのだ。
「ああ、これね。うん。お揃いにしてみたんだ。どうやったかは内緒」
ネリスはそう言って、ミルダに片目を瞑ってみせる。たったそれだけの事なのに、私は心臓が締め付けられた。これはもしかしたら、嫉妬なのかも知れない。ミルダは可愛い。きっと私なんかよりもずっと。ネリスはミルダの事をどう思っているのだろう。そしてミルダ自身は、ネリスの事をどう思っているのだろうか。
「へぇ。本当に仲良しなんだね。なんだか妬けちゃうな。だけどお似合いだよ! 私は二人を応援する!」
ミルダはそう言って、私の手を引いて立ち上がらせた。そして私とネリスを抱きしめる。
「あはは、嬉しい。ありがとうミルダ」
私は明るく笑うミルダを見て、とても優しい気持ちになった。ネリスを見ると、彼も笑顔だった。フォリーも笑っている。私はミルダに嫉妬を抱いた事を反省した。
それから少しして、牢屋の鉄扉がドンドンと叩かれる。
「看守が来たわ。きっとパンデリン様の準備が整ったのよ」
フォリーがそう言って立ち上がり、鉄扉の上方についた小窓を開ける。すると案の定、見回りの看守が覗き込んできた。
「下級奴隷のネリスとアリエッタ。パンデリン様がお呼びだ。残りの二人にも観戦を許可する。一緒に来い」
「わかりました」
ネリスが返事を返すと看守は小窓を閉め、扉の鍵を開ける。開かれた扉から通路へ。看守の先導で、処刑場へと赴く。
このオークラルド大監獄は螺旋状の作りになっていて、中央にポッカリと穴が空いている。渦巻くように作られた各階には無数の牢獄があり、階ごとに数十人の看守が囚人を見張っている。
最上階は地上にあり、看守長の部屋やヘルハウンドの犬舎、そして重く巨大な鉄扉で閉じられた外への出入りがある。
螺旋の中心の穴から見える地下深く、最下層のフロアには処刑場がある。そこは下級奴隷達が自由を求めて闘う闘技場も兼ねており、囚人同士が戦わされる時もあった。
私達はグルグルと通路を回りながら降りて行き、処刑場へと到達した。すると上層階から身を乗り出した囚人達が、「頑張れよー!」と応援してくる。こう言った見世物がある時は、彼らも看守の見張り付きで観戦を許されているのだ。
「よく来たな、奴隷共。さぁ、せいぜい楽しませてくれよ。あっさり食われたんじゃ面白くないからな」
看守のパンデリンが処刑場の中央に立って私達を歓迎した。円形の舞台はかなり広く、壁は見上げる程高い。出入り口は今入ってきた一箇所のみ。
パンデリンの背後には、巨大な鉄格子。その奥にはよだれを垂らして唸り声を上げる巨大犬、ヘルハウンドが私達を睨んでいる。
「この剣を貸してやる。斬れ味は保証せんが、無いよりはマシだろうよ」
くくく、と笑いながら、パンデリンは錆びた剣を二本、私達に寄越した。
「ありがとうございます。頑張ります」
ネリスは謙虚に頭を下げて受け取った。私はパンデリンを睨みつけながら、無言で受け取る。
「チッ、生意気な態度だ。お前が真っ先に喰われる事を期待するぞ、アリエッタ」
パンデリンは吐き捨てるようにそう言うと、処刑場の出口から外へ出た。フォリーとミルダも、パンデリンと共に処刑場から出る。
「頑張ってね、二人とも」
「絶対に、死んじゃやだよ!」
フォリーとミルダが去り際に手を振った。私達も手を振って、それに答える。
その直後、出入り口に鉄格子が降りる。それと入れ替わるように、ヘルハウンドを閉じ込めていた鉄格子が上がった。
0
お気に入りに追加
123
あなたにおすすめの小説
あなたの思い違いではありませんの?
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
複数の物語の登場人物が、一つの世界に混在しているなんて?!
「カレンデュラ・デルフィニューム! 貴様との婚約を破棄する」
お決まりの婚約破棄を叫ぶ王太子ローランドは、その晩、ただの王子に降格された。聖女ビオラの腰を抱き寄せるが、彼女は隙を見て逃げ出す。
婚約者ではないカレンデュラに一刀両断され、ローランド王子はうろたえた。近くにいたご令嬢に「お前か」と叫ぶも人違い、目立つ赤いドレスのご令嬢に絡むも、またもや否定される。呆れ返る周囲の貴族の冷たい視線の中で、当事者四人はお互いを認識した。
転生組と転移組、四人はそれぞれに前世の知識を持っている。全員が違う物語の世界だと思い込んだリクニス国の命運はいかに?!
ハッピーエンド確定、すれ違いと勘違い、複数の物語が交錯する。
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/08/13……エブリスタ ファンタジー 1位
2024/08/13……アルファポリス 女性向けHOT 36位
2024/08/12……連載開始
利己的な聖人候補~とりあえず異世界でワガママさせてもらいます
やまなぎ
ファンタジー
9/11 コミカライズ再スタート!
神様は私を殉教者と認め〝聖人〟にならないかと誘ってきた。
だけど、私はどうしても生きたかった。小幡初子(おばた・はつこ)22歳。
渋々OKした神様の嫌がらせか、なかなかヒドイ目に遭いながらも転生。
でも、そこにいた〝ワタシ〟は6歳児。しかも孤児。そして、そこは魔法のある不思議な世界。
ここで、どうやって生活するの!?
とりあえず村の人は優しいし、祖父の雑貨店が遺されたので何とか居場所は確保できたし、
どうやら、私をリクルートした神様から2つの不思議な力と魔法力も貰ったようだ。
これがあれば生き抜けるかもしれない。
ならば〝やりたい放題でワガママに生きる〟を目標に、新生活始めます!!
ーーーーーー
ちょっとアブナイ従者や人使いの荒い後見人など、多くの出会いを重ねながら、つい人の世話を焼いてしまう〝オバちゃん度〟高めの美少女の物語。
ざまぁ対象の悪役令嬢は穏やかな日常を所望します
たぬきち25番
ファンタジー
*『第16回ファンタジー小説大賞【大賞】・【読者賞】W受賞』
*書籍発売中です
彼氏にフラれた直後に異世界転生。気が付くと、ラノベの中の悪役令嬢クローディアになっていた。すでに周りからの評判は最悪なのに、王太子の婚約者。しかも政略結婚なので婚約解消不可?!
王太子は主人公と熱愛中。私は結婚前からお飾りの王太子妃決定。さらに、私は王太子妃として鬼の公爵子息がお目付け役に……。
しかも、私……ざまぁ対象!!
ざまぁ回避のために、なんやかんや大忙しです!!
※【感想欄について】感想ありがとうございます。皆様にお知らせとお願いです。
感想欄は多くの方が読まれますので、過激または攻撃的な発言、乱暴な言葉遣い、ポジティブ・ネガティブに関わらず他の方のお名前を出した感想、またこの作品は成人指定ではありませんので卑猥だと思われる発言など、読んだ方がお心を痛めたり、不快だと感じるような内容は承認を控えさせて頂きたいと思います。トラブルに発展してしまうと、感想欄を閉じることも検討しなければならなくなりますので、どうかご理解いただければと思います。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~
むらくも航
ファンタジー
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。
配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。
誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。
そんなホシは、ぼそっと一言。
「うちのペット達の方が手応えあるかな」
それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。
☆10/25からは、毎日18時に更新予定!
戦争から帰ってきたら、俺の婚約者が別の奴と結婚するってよ。
隣のカキ
ファンタジー
国家存亡の危機を救った英雄レイベルト。彼は幼馴染のエイミーと婚約していた。
婚約者を想い、幾つもの死線をくぐり抜けた英雄は戦後、結婚の約束を果たす為に生まれ故郷の街へと戻る。
しかし、戦争で負った傷も癒え切らぬままに故郷へと戻った彼は、信じられない光景を目の当たりにするのだった……
転生したら捨てられたが、拾われて楽しく生きています。
トロ猫
ファンタジー
2024.7月下旬5巻刊行予定
2024.6月下旬コミックス1巻刊行
2024.1月下旬4巻刊行
2023.12.19 コミカライズ連載スタート
2023.9月下旬三巻刊行
2023.3月30日二巻刊行
2022.11月30日一巻刊行
寺崎美里亜は転生するが、5ヶ月で教会の前に捨てられる。
しかも誰も通らないところに。
あー詰んだ
と思っていたら後に宿屋を営む夫婦に拾われ大好きなお菓子や食べ物のために奮闘する話。
コメント欄を解放しました。
誤字脱字のコメントも受け付けておりますが、必要箇所の修正後コメントは非表示とさせていただきます。また、ストーリーや今後の展開に迫る質問等は返信を控えさせていただきます。
書籍の誤字脱字につきましては近況ボードの『書籍の誤字脱字はここに』にてお願いいたします。
出版社との規約に触れる質問等も基本お答えできない内容が多いですので、ノーコメントまたは非表示にさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
無能だとクビになったメイドですが、今は王宮で筆頭メイドをしています
如月ぐるぐる
恋愛
「お前の様な役立たずは首だ! さっさと出て行け!」
何年も仕えていた男爵家を追い出され、途方に暮れるシルヴィア。
しかし街の人々はシルビアを優しく受け入れ、宿屋で住み込みで働く事になる。
様々な理由により職を転々とするが、ある日、男爵家は爵位剥奪となり、近隣の子爵家の代理人が統治する事になる。
この地域に詳しく、元男爵家に仕えていた事もあり、代理人がシルヴィアに協力を求めて来たのだが……
男爵メイドから王宮筆頭メイドになるシルビアの物語が、今始まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる