102 / 165
コンギョハウスにて
しおりを挟む
★★★
(そう、後は蓋をしめてください)
キュッキュとねじを締めて、腹の中が空になった、イカミサイルの蓋をしめる。
「……こいつで最後か。」
俺は台車に乗せられて、並んでいた水爆の最後の一基を解体し終わった。
ふう……なしとげたぜ。
ここにくるまでに、何回ナビに電撃でアビャビャされたか解らん。
機人様といいつつ、俺に対する扱いが雑過ぎなぁい?
(お疲れ様です。貴方の世界ランキングが上位1%台に上がりましたよ。世界の平和に対して、著しい貢献をしましたね)
(そいつはどうも。ノーベル平和賞もらえる?)
(そうですね。委員会が残存していれば、3年連続受賞も夢ではないですね)
(ノーベル賞ってそういうやつだっけ?)
「機人よ、感謝する。これで私は、ようやく重荷を下せた」
「……そうか、私も自身のためにこれを必要としてた。兵器ではなく、自身が動き、世界のために働くための力として」
(一応、純粋水爆を作れなくもないんですが、そんな気ないでしょう?)
(ったりめーよ!せっかく手に入ったバッテリーの材料なんですから!)
「……なるほど。それならば、もし私の力が必要なら、何時でも言ってくれ」
――ん?
「このリュー、機人に受けたこの恩を返すまでは、我も共に戦うとしよう!」
……不味い、これはアレのターンだ!!
「世界を調和させるとは……、その動きを止めるに非ず。――則ち……之て還る螺旋こそが調和の姿」
クソッ!(語り終わるのが)早すぎる!どうすれば!!
やたらキラキラした目しやがって!!!クッソ可愛いが、こっちも大変なんだぞ!
えーっとえーっと、こうだ!
「……そうだ、新生した大地がいま、混沌に飲まれようとしている。」
……混沌とかなんとか、それっぽいこと言えばいいだろ!
(完全に相手に丸投げしてますねこれは?)
「――さよう。その渦は、旧きも、新しきも、善き者も、悪しき者も、その全てをまた塵に買えんとする、大いなる争いへと押し流そうとしている」
「争いは人々を傷つける。我々はその混沌と苦悩と、再び対峙せねばならん」
クソッ!もうリューが何が言いたいのかわからん!!!!
だから、同じ内容の言い換えで対抗する!!
(意外とノリノリに見えるのは気のせいでしょうか?)
「然り!!!!無垢なる命を救うべく、我々は、手を差し伸べねばならん!」
「……僅かなれど、真実の断片を知る者として……」
互いに何かを得たのだろうか?
YU-JO!!とばかりにガシッと手を交わらせる、俺とリュー。
完全に雰囲気だけの行動だったが、ポトポトに新しい住人が加わった。
古代竜のリューさん。
なんか、ポトポトがどんどん悪鬼羅刹、魑魅魍魎の妖怪の巣に代わっている気がするが、俺の気のせいだろうか?
(Cis. もう収拾がつかなくなってますね。どうしましょうコレ?)
(そう、後は蓋をしめてください)
キュッキュとねじを締めて、腹の中が空になった、イカミサイルの蓋をしめる。
「……こいつで最後か。」
俺は台車に乗せられて、並んでいた水爆の最後の一基を解体し終わった。
ふう……なしとげたぜ。
ここにくるまでに、何回ナビに電撃でアビャビャされたか解らん。
機人様といいつつ、俺に対する扱いが雑過ぎなぁい?
(お疲れ様です。貴方の世界ランキングが上位1%台に上がりましたよ。世界の平和に対して、著しい貢献をしましたね)
(そいつはどうも。ノーベル平和賞もらえる?)
(そうですね。委員会が残存していれば、3年連続受賞も夢ではないですね)
(ノーベル賞ってそういうやつだっけ?)
「機人よ、感謝する。これで私は、ようやく重荷を下せた」
「……そうか、私も自身のためにこれを必要としてた。兵器ではなく、自身が動き、世界のために働くための力として」
(一応、純粋水爆を作れなくもないんですが、そんな気ないでしょう?)
(ったりめーよ!せっかく手に入ったバッテリーの材料なんですから!)
「……なるほど。それならば、もし私の力が必要なら、何時でも言ってくれ」
――ん?
「このリュー、機人に受けたこの恩を返すまでは、我も共に戦うとしよう!」
……不味い、これはアレのターンだ!!
「世界を調和させるとは……、その動きを止めるに非ず。――則ち……之て還る螺旋こそが調和の姿」
クソッ!(語り終わるのが)早すぎる!どうすれば!!
やたらキラキラした目しやがって!!!クッソ可愛いが、こっちも大変なんだぞ!
えーっとえーっと、こうだ!
「……そうだ、新生した大地がいま、混沌に飲まれようとしている。」
……混沌とかなんとか、それっぽいこと言えばいいだろ!
(完全に相手に丸投げしてますねこれは?)
「――さよう。その渦は、旧きも、新しきも、善き者も、悪しき者も、その全てをまた塵に買えんとする、大いなる争いへと押し流そうとしている」
「争いは人々を傷つける。我々はその混沌と苦悩と、再び対峙せねばならん」
クソッ!もうリューが何が言いたいのかわからん!!!!
だから、同じ内容の言い換えで対抗する!!
(意外とノリノリに見えるのは気のせいでしょうか?)
「然り!!!!無垢なる命を救うべく、我々は、手を差し伸べねばならん!」
「……僅かなれど、真実の断片を知る者として……」
互いに何かを得たのだろうか?
YU-JO!!とばかりにガシッと手を交わらせる、俺とリュー。
完全に雰囲気だけの行動だったが、ポトポトに新しい住人が加わった。
古代竜のリューさん。
なんか、ポトポトがどんどん悪鬼羅刹、魑魅魍魎の妖怪の巣に代わっている気がするが、俺の気のせいだろうか?
(Cis. もう収拾がつかなくなってますね。どうしましょうコレ?)
0
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
悠久の機甲歩兵
竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。
※現在毎日更新中
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜
墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。
主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。
異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……?
召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。
明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。
CREEPY ROSE:『5000億円の男』
生カス
SF
人生のどん底にいた、何一つとりえのない青年ハリこと、梁木緑郎(はりぎ ろくろう)は、浜辺を歩いていたところを何者かに誘拐されてしまう。
連れ去られた先は、男女比1:100。男性がモノのように扱われる『女性優位』の世界だった。
ハリはそんな世界で、ストリートキッズの少女、イトと出会う。
快楽と暴力、絶望と悔恨が蔓延る世界で繰り出される、ボーイミーツガールズストーリー。
※小説家になろう
https://ncode.syosetu.com/n4652hd/
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる