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隠れ家と蜜月と

ダニエル

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 アンジェラと夫婦になった 結婚を期に王城の騎士職を降りた、そろそろ公爵の引き継ぎをする為だ、

 アンジェラも未来の公爵夫人として、母から色々教わりながら頑張ってくれている、

 そろそろ俺の不名誉な噂を法律家に頼んで裁いて貰う事にしたら、10人の令嬢が修道院送りになった、そのうち3人は既に嫁いでいたが、離縁されて実家に帰され そして、修道院に入ったそうだ、

 法で修道院送りなんて、罰はない
 禁固刑か処刑か罰金刑 払え無ければ労働刑になり、ある場所で働かされる、
 罰金と被害者に対する賠償や慰謝料は別だ

 彼女達は高位貴族の嫡男を陥れる噂を流した、さも、付き合っていて、身体の関係があった様に噂し名誉を傷つけた
 年若い女性ばかりで公爵家は息子の名誉がもどり、公爵家に一切関わらないと誓うならば禁固刑は望まないと、口添えしたお陰で10人の女性達は牢屋に入る事は免れたが、各々の家族達からは許される事はなく、家から籍を外され修道院送りになった

 また各々の家から莫大な慰謝料が集まった、それはきちんと貰うことにした。
 受け取った事で、これで今回の事は公爵家は終わりにした。

「なぁ、アンジェラ 君が私に勧めてくれた令嬢、確かカロリーナ.ロフト侯爵令嬢だったよな?」

「ええ、そうよ ダニエルの凄いファンだったのよ、私が婚約者になった途端に口も聞いてくれなくなったけど」

「ああ、そうなのか?良かったよ仲のいい友達ならどうしようかと思ったけど、今回の裁判での相手にその名前があって、
 16歳だけど除籍されて修道院に入れたと報告があったからさ」

「ええっ? ファンだって言ってたのに、
 好きな人に迷惑をかけるの?」

「今回ハッキリと証拠や証言の取れた物だけの被害届にしたけどグレーなのはもっとあったんだよ? まあ今回の結果で警告にはなっただろう。」

「ふぅ、人って表に見せる顔と裏の顔は違うのね 見事に騙されてばかりよ
 前世の母はね、よくいい人の顔で近づいて来る人は疑いなさいよって言ってたけど本当ね」

 ダニエルにはオルソン家とローズ家であった事は話している、結婚前のユリシア様の事もあって、少なくとも私はショックだった もっとショックだったのはヨハン様かもしれない、あの一件以来別居しているとお兄様はいっていた

 私は内容を知らないと思っているから
 喧嘩をしたんだろう、と言っていたけど
 知っている私としてはもう修復は不可能だと思う、ユリシア様のズレた考え方は無理だ。

「俺は初めの出会いといいカオルとの行いといい、いい人とは言えなかったよなぁ」


「うふふ、初めて会った時は乳首をツネってやってスカッとしましたけどね?」

「ああ、アレは参ったよ、まだガキだったから恥ずかしかったんだよ」

 腰に手を回して抱き寄せられる
 ダニエルと結婚をして、気兼ねなく話しの出来る存在は何にも代え難いとアンジェラは知った

 趣味が一緒とか、感性が一緒、なにか共通のものを共有したがるのが夫婦だと思っていたけどそうじゃないと知った
 それは友達でもできること、

 先は分からないけどダニエルとは上手くやっていけそうな気がする

 そして、時々カルナの店にも2人で行っている アンジェラはカオルの姿でダニエルは髪と瞳の色を変えて、平民の客姿で心置きなくエールを飲み料理を楽しんでくる

 隠れ家をダニエルが気に入ってしまい
 よく行く様になった、 
 キース家の寝室と隠れ家に転移ポイントを作り簡単に行き来できる様にした、もちろん私とダニエルにしか使えないようになっているが、隠れ家はカオル仕様になってるから
 何もかもが目新しいのだ 前世の生活形式だといったら驚いていた









 隣国リンゼアナの王都が魔物の襲撃にあったと、連絡が入ったのは
翌朝、公爵家で朝食をとっている時だった


 日が暮れた頃に、リンゼアナの王都は焼け野原になったとの報告を受けた 

 王都から逃げられた者が
『あれはドラゴンだった』と言う者がいる
 王城は跡形も無く消えさり、詳しいことはまだ分からない


 突然の驚異に周りの国も恐怖に染まった


 ドラゴンとは?存在を言われても 文献のなかの存在でしかなく目にした者などいないのではないか?と声があがる

 獣人国の人間に聞いても、確かに獣人国の王は竜人だが、獣人国にとって、竜とは神であり、竜人はその力を分け与えられた者で こんないい方は王を下に見ている様で嫌なんだが、それくらい力と存在に差がある
 ドラゴン=竜とは神なのです。
 とある獣人は説明した



 リンゼアナ王国の情報が少しずつ入ってきた

 夕暮れ時 翼の生えた大きな魔物がリンゼアナ王国の王都上空に突然現れた、魔物が大きな咆哮と共に王城に向かって炎の塊を吐き攻撃をしたのが始まりだった、

一瞬で王城は吹き飛びその炎が城下街へと降り注いだ 

その後、城の吹き飛んだ方向から眩しい強い光が魔物の方向へ一瞬光った後は上空に何もいなくなっていた 

被害がどれ程のものかは予測がつかないが

 恐らく王城にいた者達は助かっていないだろうと話していた。



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