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鬼退治編
斬られ役、鬼(オーガ)と戦う
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94-①
マイク・ターミスタのすぐ近くまでやって来た武光達は、物陰に隠れて入り口の様子を窺っていた。
街の入り口には、赤や青といった色とりどりの肌を持ち、額に角の生えた、まるで仁王像の如き筋骨隆々たる体躯を誇る《鬼》達がいる。
数は三、それぞれが分厚い蛮刀やら、トゲ付きの金棒やら、見るからに破壊力抜群の凶悪な武器を持っている。
「うわ……」
あんなのでぶん殴られたりしたら……武光は思わず身震いした。
「よーし!! 早速斬り込むわよ!!」
「ぅおい!?」
屈伸や伸脚をして、敵に斬り込む気満々のミトを武光達は慌てて止めた。
「やめろやこのイノシシ!!」
「誰がイノシシよっ!!」
「姫様、落ち着いて下さい!!」
「そうです、ここはまず慎重に……」
「分かったわ…………じゃあ慎重に斬り込みましょう!!」
「アホかーっ!? だからやめろっちゅうに!!」
武光は物陰から飛び出そうとしたミトを慌てて背後から羽交い締めにした。
「離しなさい!! マイク・ターミスタの民を救うのです!!」
「ちょっ、騒ぐなっ!! あいつらに見つかるやろが!!」
「……あいつらってのは誰の事だ?」
「はぁ? そんなんお前らに決まって……って、ハイ見つかったあああああっ!!」
オーガ(赤)が 現れた!
オーガ(青)が 現れた!
オーガ(黄)が 現れた!
「ふん、人間共がコソコソと……てめぇはこの俺、レトマ様がぶっ殺すっ!! スメス、イチュウ……てめぇらは残りを殺れ!!」
分厚い蛮刀を持った赤いオーガ、レトマが武光に、そして、金棒を持った青と黄のオーガがミト達に襲い掛かかる。
「グォォォッ!!」
「ひっ!?」
武光は自分の脳天目掛けて勢い良く振り下ろされた蛮刀を、咄嗟に身体を半身にして躱した。
直後……奇妙な光景が展開された。攻撃を躱されたレトマではなく、攻撃を躱した武光の方が首を傾げている。
「あ……あれ?」
「チッ……避けたか、だが次は無ぇぞ!! オラァッ!!」
横薙ぎに振るわれた蛮刀に対し、武光は後方に跳び退いた。再び攻撃を回避した武光は、またしても首を傾げた。
「……んん?」
「てめぇ……逃げるんじゃねぇ!! うらぁっ!! どりゃあっ!! ぬおぁっ!!」
「よっ!! ほっ!! はっ!!」
逆袈裟!! 真っ向!! 横薙ぎ!! レトマは蛮刀を振り回して矢継ぎ早やに攻撃を繰り出すが、武光には当たらない。
武光は三度、首を傾げた。
(あれっ……? こいつら……意外と遅い……!?)
武光はミト達に襲い掛かっている青と黄のオーガを横目でチラリと見た。動く速度は目の前のオーガとほぼ同じ速さである。
(やっぱり……こいつら動きはそんなに速くな……いや、違う!?)
武光はミトの動きに注目した。今まで共に戦いを潜り抜けてきたのだ、ミトの動きのスピードは、武光はしっかりと把握している。
そのミトと見比べた場合、敵の動きは決して遅くなどない。一瞬、ミトがゆっくり動いているのかとも思ったが、あのイノシシが魔物相手に手心を加えるはずがない。
(……え? 何やコレ? もしかして……俺の反応速度が上がっとんのか!?)
……この世界に来てから、幾度となく命がけの戦いを潜り抜けた。たまにサボったりしつつも、ほぼ毎日筋トレや素振りも続けている……とは言え、突然こんなに反射神経や動体視力が良くなったりするものだろうか……?
首をひねりまくっていた武光だったが、ある事に思い至り、思わず呟いた。
「まさか……あの時の後遺症か!!」
『あの時』というのは、クラフ・コーナン城塞で火神ニーバングに身体を乗っ取られて、白銀の死神、ロイ=デストと半ば無理やり闘わされた時の事だ。
あの時、身体の自由を奪われていたとは言え、限界を超えた超高速の戦闘を経験した武光にとって、オーガの動きはひどく遅いように感じられた。
「こんなもん……シュワルツェネッ太に比べれば……ッ!!」
「はぁ……はぁ……攻撃が当たらねぇ。てめぇ、一体何者だ!?」
「俺か? 俺は……桃太郎や」
「あぁん!? 桃が何だって!?」
戸惑うレトマに対し、武光は不敵な笑みを浮かべた。
「ふっふっふ……ひとぉぉぉーつ、人の世の生き血を啜り!! ふたぁぁぁーつ、不埒な悪行三昧!! みっつ、醜い異界の鬼を!! 退治てくれよう……桃太郎ッッッ!! なんつって!!」
調子に乗った武光は名作時代劇の主人公の口上をここぞとばかりに吐いた!!
「行くぞ……イットー!!」
〔あ……ああ!!〕
武光は背中のイットー・リョーダンを革鞘から抜き放ち、レトマに真っ向から斬りかかった。
“……ズバァァァッ!!”
イットー・リョーダンの一撃が、レトマを頭のてっぺんから唐竹割りに斬り裂いた。
「よっしゃ、次行くぞ!! ……イットー?」
〔な、何でもない。行こう、武光!!〕
「よっしゃ……どりゃあっ!!」
“……ザンッッッ!!”
武光は、ナジミに襲い掛かろうとしていた青い肌のオーガ……青鬼のスメスを背後から袈裟掛けに両断した。最後に残った黄鬼のイチュウも、リョエンの火術に怯んだ隙を突かれてミトに斬り捨てられた。
「ふう……よし、これでOK……やなーーーーーい!?」
騒ぎを聞きつけたのか、遠くからオーガ達が、雄叫びを上げながら走ってくるのが見えた。ざっと見ただけで、三十体はいる。流石にこれを相手にするのは無理だ。
「あんた達、こっちだ!!」
武光が慌てていると、泥と砂にまみれた青年が武光達を手招きしている。迷っている時間は無い。
武光達は 逃げ出した!
マイク・ターミスタのすぐ近くまでやって来た武光達は、物陰に隠れて入り口の様子を窺っていた。
街の入り口には、赤や青といった色とりどりの肌を持ち、額に角の生えた、まるで仁王像の如き筋骨隆々たる体躯を誇る《鬼》達がいる。
数は三、それぞれが分厚い蛮刀やら、トゲ付きの金棒やら、見るからに破壊力抜群の凶悪な武器を持っている。
「うわ……」
あんなのでぶん殴られたりしたら……武光は思わず身震いした。
「よーし!! 早速斬り込むわよ!!」
「ぅおい!?」
屈伸や伸脚をして、敵に斬り込む気満々のミトを武光達は慌てて止めた。
「やめろやこのイノシシ!!」
「誰がイノシシよっ!!」
「姫様、落ち着いて下さい!!」
「そうです、ここはまず慎重に……」
「分かったわ…………じゃあ慎重に斬り込みましょう!!」
「アホかーっ!? だからやめろっちゅうに!!」
武光は物陰から飛び出そうとしたミトを慌てて背後から羽交い締めにした。
「離しなさい!! マイク・ターミスタの民を救うのです!!」
「ちょっ、騒ぐなっ!! あいつらに見つかるやろが!!」
「……あいつらってのは誰の事だ?」
「はぁ? そんなんお前らに決まって……って、ハイ見つかったあああああっ!!」
オーガ(赤)が 現れた!
オーガ(青)が 現れた!
オーガ(黄)が 現れた!
「ふん、人間共がコソコソと……てめぇはこの俺、レトマ様がぶっ殺すっ!! スメス、イチュウ……てめぇらは残りを殺れ!!」
分厚い蛮刀を持った赤いオーガ、レトマが武光に、そして、金棒を持った青と黄のオーガがミト達に襲い掛かかる。
「グォォォッ!!」
「ひっ!?」
武光は自分の脳天目掛けて勢い良く振り下ろされた蛮刀を、咄嗟に身体を半身にして躱した。
直後……奇妙な光景が展開された。攻撃を躱されたレトマではなく、攻撃を躱した武光の方が首を傾げている。
「あ……あれ?」
「チッ……避けたか、だが次は無ぇぞ!! オラァッ!!」
横薙ぎに振るわれた蛮刀に対し、武光は後方に跳び退いた。再び攻撃を回避した武光は、またしても首を傾げた。
「……んん?」
「てめぇ……逃げるんじゃねぇ!! うらぁっ!! どりゃあっ!! ぬおぁっ!!」
「よっ!! ほっ!! はっ!!」
逆袈裟!! 真っ向!! 横薙ぎ!! レトマは蛮刀を振り回して矢継ぎ早やに攻撃を繰り出すが、武光には当たらない。
武光は三度、首を傾げた。
(あれっ……? こいつら……意外と遅い……!?)
武光はミト達に襲い掛かっている青と黄のオーガを横目でチラリと見た。動く速度は目の前のオーガとほぼ同じ速さである。
(やっぱり……こいつら動きはそんなに速くな……いや、違う!?)
武光はミトの動きに注目した。今まで共に戦いを潜り抜けてきたのだ、ミトの動きのスピードは、武光はしっかりと把握している。
そのミトと見比べた場合、敵の動きは決して遅くなどない。一瞬、ミトがゆっくり動いているのかとも思ったが、あのイノシシが魔物相手に手心を加えるはずがない。
(……え? 何やコレ? もしかして……俺の反応速度が上がっとんのか!?)
……この世界に来てから、幾度となく命がけの戦いを潜り抜けた。たまにサボったりしつつも、ほぼ毎日筋トレや素振りも続けている……とは言え、突然こんなに反射神経や動体視力が良くなったりするものだろうか……?
首をひねりまくっていた武光だったが、ある事に思い至り、思わず呟いた。
「まさか……あの時の後遺症か!!」
『あの時』というのは、クラフ・コーナン城塞で火神ニーバングに身体を乗っ取られて、白銀の死神、ロイ=デストと半ば無理やり闘わされた時の事だ。
あの時、身体の自由を奪われていたとは言え、限界を超えた超高速の戦闘を経験した武光にとって、オーガの動きはひどく遅いように感じられた。
「こんなもん……シュワルツェネッ太に比べれば……ッ!!」
「はぁ……はぁ……攻撃が当たらねぇ。てめぇ、一体何者だ!?」
「俺か? 俺は……桃太郎や」
「あぁん!? 桃が何だって!?」
戸惑うレトマに対し、武光は不敵な笑みを浮かべた。
「ふっふっふ……ひとぉぉぉーつ、人の世の生き血を啜り!! ふたぁぁぁーつ、不埒な悪行三昧!! みっつ、醜い異界の鬼を!! 退治てくれよう……桃太郎ッッッ!! なんつって!!」
調子に乗った武光は名作時代劇の主人公の口上をここぞとばかりに吐いた!!
「行くぞ……イットー!!」
〔あ……ああ!!〕
武光は背中のイットー・リョーダンを革鞘から抜き放ち、レトマに真っ向から斬りかかった。
“……ズバァァァッ!!”
イットー・リョーダンの一撃が、レトマを頭のてっぺんから唐竹割りに斬り裂いた。
「よっしゃ、次行くぞ!! ……イットー?」
〔な、何でもない。行こう、武光!!〕
「よっしゃ……どりゃあっ!!」
“……ザンッッッ!!”
武光は、ナジミに襲い掛かろうとしていた青い肌のオーガ……青鬼のスメスを背後から袈裟掛けに両断した。最後に残った黄鬼のイチュウも、リョエンの火術に怯んだ隙を突かれてミトに斬り捨てられた。
「ふう……よし、これでOK……やなーーーーーい!?」
騒ぎを聞きつけたのか、遠くからオーガ達が、雄叫びを上げながら走ってくるのが見えた。ざっと見ただけで、三十体はいる。流石にこれを相手にするのは無理だ。
「あんた達、こっちだ!!」
武光が慌てていると、泥と砂にまみれた青年が武光達を手招きしている。迷っている時間は無い。
武光達は 逃げ出した!
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