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イザベラの妹
どうして妹にしたんですか?【イザベラside】
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お姉さまに質問した事がある。
「どうしてお姉さまは私を妹にしたんですか?」
対するお姉さまの答えは、
「? アナタが強くなる素質があったからだけど・・・転校した初日に、ミリアリリー女学園のグランドに飛竜で降り立った時にそこに居たアナタと眼が合ったから、かしら? 運命って奴ね」
だった。
お姉さまも私と眼が合った時の事、覚えてたんですね。
やっぱり、あれって私に微笑んでくれてたんだぁ。それに運命って。
と嬉しくなった。
パリナさまにも質問をした事がある。
「どうして、お姉さまを妹に選んだんですか?」
対するパリナさまの答えは、
「エニスには言ってはダメよ」
と念を入れてから、
「申し込んだ時はその自覚はまだなかったけど、妹になるよう申し込むくらいエニスの事が好きだったからよ」
と教えてくれた。
◇
何故、そんな事を私が思い出してるのかと言うと、
「妹にして下さい」
という1年生が増えたからだ。
「ごめんなさいね。今、春の乙女祭の1回戦負けの反省中だから妹を作る事を考えられなくて」
私は誠意を込めて断っていた。
私、今でこそ騎士侯様だけど、元は平民なのにねぇ~。
どうして、こんな私の事を慕ってくれるのかしら?
生徒会長だから?
それとも、やっぱり、お姉さま目当て?
まだ自分に自信が余り持てない私は、1年生の申し出を断りながら、そんな事を思ってしまう今日この頃だった。
「うんざりね。喋った事もない1年生に妹にしてくれって頼まれるのは。断るに決まってるじゃないの」
と言ったのは私と同じく1年生に『妹にして下さい』と最近やたらと告白されてるラライアさんだった。
因みに、ラライアさんは1年生の11月までガリ勉少女で、2月までは確かに小柄でガリガリだったのに・・・
背も高くなり、お姉さまやパリナさま以上のナイスバディーになっていた。
顔も雰囲気も大人っぽい。
相変わらず眼鏡だけど、薄紫のミディアムの髪にはエメラルドグリーンのメッシュが入ってる。
「本当に勝手に成長したのよね、ラライアさん? 特別な事をしないで」
「だから、そう言ってるでしょ」
とラライアさんは笑いながら私の疑問を否定したけど・・・・・・怪しい。
「どうしてお姉さまは私を妹にしたんですか?」
対するお姉さまの答えは、
「? アナタが強くなる素質があったからだけど・・・転校した初日に、ミリアリリー女学園のグランドに飛竜で降り立った時にそこに居たアナタと眼が合ったから、かしら? 運命って奴ね」
だった。
お姉さまも私と眼が合った時の事、覚えてたんですね。
やっぱり、あれって私に微笑んでくれてたんだぁ。それに運命って。
と嬉しくなった。
パリナさまにも質問をした事がある。
「どうして、お姉さまを妹に選んだんですか?」
対するパリナさまの答えは、
「エニスには言ってはダメよ」
と念を入れてから、
「申し込んだ時はその自覚はまだなかったけど、妹になるよう申し込むくらいエニスの事が好きだったからよ」
と教えてくれた。
◇
何故、そんな事を私が思い出してるのかと言うと、
「妹にして下さい」
という1年生が増えたからだ。
「ごめんなさいね。今、春の乙女祭の1回戦負けの反省中だから妹を作る事を考えられなくて」
私は誠意を込めて断っていた。
私、今でこそ騎士侯様だけど、元は平民なのにねぇ~。
どうして、こんな私の事を慕ってくれるのかしら?
生徒会長だから?
それとも、やっぱり、お姉さま目当て?
まだ自分に自信が余り持てない私は、1年生の申し出を断りながら、そんな事を思ってしまう今日この頃だった。
「うんざりね。喋った事もない1年生に妹にしてくれって頼まれるのは。断るに決まってるじゃないの」
と言ったのは私と同じく1年生に『妹にして下さい』と最近やたらと告白されてるラライアさんだった。
因みに、ラライアさんは1年生の11月までガリ勉少女で、2月までは確かに小柄でガリガリだったのに・・・
背も高くなり、お姉さまやパリナさま以上のナイスバディーになっていた。
顔も雰囲気も大人っぽい。
相変わらず眼鏡だけど、薄紫のミディアムの髪にはエメラルドグリーンのメッシュが入ってる。
「本当に勝手に成長したのよね、ラライアさん? 特別な事をしないで」
「だから、そう言ってるでしょ」
とラライアさんは笑いながら私の疑問を否定したけど・・・・・・怪しい。
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