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衣替えと旧暦、青龍大学と東条院の関係、十二傑生徒会執行部
しおりを挟む6月といえば学校では衣替えだ。
昨今では『ブラック校則』などと言われつつあるが、異能力がある世界だ。
『衣替え』には儀式的な意味合いもあり、青龍大学にはまだまだ存在した。
よって、青龍大学の高等部では、
男子生徒は青の学ランから半袖のカッターシャツ。
女子生徒は長袖のセーラー服から半袖のセーラー服。
に衣替えとなった。
異能力がある世界だ。
身体を冷やす術やアイテムもあるので、本当は長袖でも何ら問題はなかったのだが、世間一般への偽装も込めて衣替えは青龍大学の高等部でも見られた。
登校時、車中にて青夜はちゃんと野々宮稲穂の半袖セーラー服を、
「夏服も似合ってるぞ、野々宮」
と褒めて、
「ありがと、田中君」
稲穂も嬉しそうに照れたものだが、稲穂の方は青夜を見て、
「シャツイン派なのよね、青夜君は」
「東条院のお坊ちゃんだからね」
青夜はそう笑って、普段のように稲穂と手を繋いだ。
半袖なので密着度が多かったが。
◇
さて。
歴史の話を少ししよう。
歴史ゲームや時代劇、歴史小説や歴史漫画では人気を誇る『第六天魔王』織田信長だが、日本の異能界では嫌われ者である。
東条院の開祖『青馬』も織田信長と命懸けの死闘を繰り広げた経緯から、子孫の青夜も信長嫌い派だった。
その織田信長が死んだ場所は京都の本能寺で、死んだ日は1582年6月2日だ。
この命日が問題で『6月2日』と言えば衣替えの翌日な訳だが、それは旧暦の話である。
『旧暦の6月2日』を今の暦で計算し直すと6月21日になった。
東条院の五節句では現暦を使ってるのに、信長鎮魂祭では旧暦が使われている。
その矛盾点を指摘されても青夜にはどうする事も出来ない。
何故なら、物心付いた時から既にそうだったのだから。
そんな訳で、衣替えがあった6月初日の今日はまだ青夜はのんびりと東京に居た。
◇
放課後のホームルームでは衣替えなど関係なく胸の谷間を見せたスーツ(布地は夏用)とズボン姿の真達羅通春菜が、
「さて、6月と言えば雨武祭ね。当然、1年以組は今回も優勝を狙うわよ」
青夜を見て言ったが、
「えっ、どうしてオレを見るんですか、春菜センセー? オレ、公務で欠席ですよ、雨武祭?」
「公務? もしかして皇居吽軍の? 何の公務なの?」
「信長鎮魂祭ですよ」
「あのねぇ~、信長鎮魂祭は6月下旬でしょ? 雨武祭は6月中旬だから十分出場出来るじゃないの?」
春菜はそう主張したが、青夜が呆れつつも、
「春菜センセーこそ何を言ってるんですか? 鎮魂祭の準備や地元の挨拶回りも公務の内ですよ。当日だけちょろっと出席してさっさと帰るなんて出来ませんから」
「そうなの?」
「そうですよ。どれだけの場所で鎮魂祭をやらないとダメだと思ってるんですか、その全部に事前に回って地元の名士と会談なんですから、こっちは」
と青夜が嫌そうに言って、思い出したように、
「その調子だと気付いてないみたいですから、春菜センセーに事前に言っておきますけど、7月の1学期の期末テストも中等部同様、家の式典で欠席ですからね、オレ」
それには春菜が、
「待ちなさい、田中。テストを休むと1学期の期末後の『十二傑入替戦』のエントリー資格の要項が未成立で『十二傑入り』出来ないわよ?」
『十二傑』とは青龍大学の高等部の『十二傑生徒会執行部』の略称だ。
青龍大学は完全実力主義なので、高等部の優秀生徒十二人が本人の意思に関係なく選抜される仕組みだったのだが。
青夜の方が驚きを通り越して怪訝な表情を春菜に向けながら、
「何言ってるんですか、春菜センセー?」
「?」
「オレ、最初から『十二傑入り』出来ませんよ?」
「何を言ってるのよ、田中。それだけ強くてーー」
「ええっと、春菜センセー、もしかして聞いてないんですか?」
「何がよ?」
「明治時代からの伝統で東条院の人間は最初から『十二傑入り』出来ない仕組みなんですよ、青龍大学では?」
「伝統? 仕組み? 何の事?」
春菜が聞き返したので、青夜が、
「やっぱ聞いてないのか。青龍大学側が東条院に嫌がらせをする為に故意に五節句にテストの日程をぶつけてきてるんですよ、『七夕の節句』の7月7日には1学期の期末テストを、『桃の節句』の3月3日には3学期の学年末テストを。東条院は五節句は和歌山県だから、両方で欠席になるよう仕組まれてて。その関係で昔っから東条院の人間は『十二傑入り』は不可能になってるんです」
と青夜が説明すると、三宝兎も、
「春菜ちゃん、私も7月7日はダメだからな」
「私もです、先生」
稲穂も申し訳なさそうに手を挙げて欠席を申告した。
「どうしてよ?」
「何でも七夕の日、皇居で――」
「待ちなさい、関。皇居での異能系の『七夕の儀』は夜からでしょっ! テストは午前中なんだからそんな事での欠席は認めないわよっ!」
春菜が『待った』を掛けるも、三宝兎が面倒臭そうに、
「だぁ~かぁ~らぁ~、その煽りで昼間にお偉いさんがいい歳して誕生日パーティーを開くんだよ。それも3人も。ウチの長老が全部に参加しろって五月蠅くて」
「私もです。野々宮家の当主になったので白鳳院の御前と吉田能上先生の誕生会には絶対に参加しないとダメで。その日は朝10時から回らないと」
稲穂もそう同意した。
自分は出席出来ないのに、三宝兎と稲穂が白鳳院と吉田の誕生日パーティーに呼ばれてるという事実に春菜は敗北感を覚えながら、
「2人とも。呼ばれてるの?」
「なんかそうらしいぞ」
「はい」
「田中は白鳳院の御前の誕生日パーティーはどうするのよ?」
「東条院で代参を立てます。皇居の五節句でさえ東条院の和歌山県の式典を優先して欠席なんですから。他の式典に参加する訳がないじゃないですか」
と青夜が説明し、春菜が妥協を得るべく探るように、
「でも田中はもう東条院の家を出たんだから・・・」
「それは東条院の副宗家をやらされてるオレが一番言いたいですよ。後、宗家が子供なので東条院の『とある式典』の実行役も兼ねてて、皇居の『七夕の儀』や白鳳院の御前の誕生日、テストよりも、東条院の七夕の節句の式典優先ですから」
青夜がそう宣言し、
「はぁ~、じゃあ、田中は雨武祭も1学期の期末テストも欠席な訳ね」
春菜が情報を整理するように呟いてハッと何かに気付いて、
「待った。田中が欠席するって事は・・・・・・」
春菜が他の生徒達を見た。
東条院の一党の榊弁真が代表して、
「雨武祭には生徒のオレ達は出場出来ます。期末テストは七夕の節句で無理ですが」
「ちょっと待ちなさいっ!」
春菜が慌ててそう叫ぶと、恐る恐る、
「全員に確認を取るわよ。雨武祭を欠席する生徒は手を挙げて」
その質問に手を挙げたのは青夜と野々宮稲穂だった。
「野々宮は雨武祭もなの? どうしてよ?」
「私の霊獣の『十二支の巳』が6番目だからです。お陰で6月の各地の祭典に呼ばれてて。巳は十二支の中でも特に縁起がいいですから。休日だけで調整してたのですが、宮内庁経由で出席するよう頼まれて断れなくて。6月は3分の1は休む予定です」
『ああ、もう』と呻いた春菜が、
「じゃあ次、1学期の期末テストを1日でも休む生徒は手を挙げて」
その質問には坂田良子を含む全員が手を挙げた。
それを見て一年以組で十二傑の独占を企んでた春菜は『こりゃダメだわ』と計画を断念したのだった。
◇
青龍大学の高等部『十二傑生徒会執行部』は以下の通りである。
序列一位、柴咲金猿(旧姓、坂田)。
序列二位、竜崎輪廻(中退、処刑)。
序列三位、島津茨。
序列四位、御堂麗子(中退、処刑)。
序列五位、五槇沢照亜羅(中退、処刑)。
序列六位、桃亥衛。
序列七位、小木永禄(中退、処刑)。
序列八位、雨柴雨龍。
序列九位、多比丘見留紅(中退、処刑)。
序列十位、高雄崇生。
序列十一位、蝦蟇玲子。
序列十二位、百合百子(中退、死亡)。
こうなっていた。
生徒に辞退する権利はない。
優秀生徒は青龍大学の高等部に強制的に『十二傑』をやらされていた。
『十二傑生徒会執行部』の選抜は各学期末となっている。
それまでは入れ替えや補充はない。
つまりは現在は半数が空席という状態だった。
そして、6月初日の放課後には十二傑生徒会執行部による会合があった。
議題は『雨武祭』関連の連絡なのだが、全員が探るように金猿を見ていた。
みんなが金猿を見てる理由は金猿が纏ってる『神気』にある。
金猿は昨日まで学ランの下に数珠や呪符等々7点を大量に装備して、『神気』を完全封印していたのだが、衣替えで封印系のアイテムを学ランの下に隠せず、青龍大学を皇居演武大会まで休む案も提示されたが、金猿が拒否した為、今日から『神気』解禁となり、初めて見る全員の視線を集めていたのだ。
金猿は内心で誇らしくもあったが、顔には出さず、
「何だよ、おまえら? 早くつまらない会議を終えようぜ。こっちは1秒でも時間が惜しいんだからよ」
「おまえ、それ『神気』だよな?」
好奇心に負けてそう質問したのは3年の島津茨だ。
身長187センチ。生粋の日本人だが、染めてる金髪で、男ながら女のような背中まで届く長髪だった。顔も秀麗で凛々しい。線は細めだが典型的な細マッチョで、半袖から見えてる腕はかなり凄かった。
異能力は『茨木童子』。日本固有の名前付きの上級鬼だ。異能界では有名な異能力で、老婆への変身能力も確認されている。
「まあな」
「『金太郎』の『神気覚醒』? いつ『覚醒』したんだ?」
「火武祭で負けた相撲の一番でだよ」
「へぇ~。無様に負けただけじゃなかった訳か」
との挑発に対し、もはや強者となった金猿が、
「ああ、今なら小指一本でおまえくらいなら倒せるよ、島津」
余裕の表情で返したのだった。
実際にそれくらい今の金猿の強さは突出していた。
それが『金太郎』の『神気覚醒』だ。
その実力差を肌で感じてる茨が舌打ちしながら『言ってろ』と返した後、
「・・・それよりももう聞いたか? 雨武祭に東条院の御曹司はもちろん去年の優勝者の中等部の弟の方も公務で欠席だってよ。御曹司の取り巻きの関三宝兎と野々宮稲穂も1学期の期末テストを異能界のお偉方の誕生会に出席して欠席するとかで『十二傑入替戦』のエントリー資格を取得出来ずだとさ」
「ああ、それ、オレもだ。7月7日に白鳳院の誕生日パーティーに呼ばれてさぁ~。高校生で呼ばれるなんてオレも偉くなったもんだぜ」
金猿がそう笑い、
「はあ?」
「そんな訳で十二傑の序列一位よろしくな、島津。8月の全国高等学校も。オレはどっちみち皇居演武大会に出場するから全国異能大会の方は欠場だけど」
「待て待て待て。それじゃあ、9月の金剛(力士)塾との対校戦の出場も・・・・・・」
「その話はまた今度にして雨武祭の話に戻すぞ。雨武祭だが、まあ、去年と一緒だ」
その後、ちゃっちゃと会議は進んだのだった。
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