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敵対者
【英雄side】秒で本体を掘り当てられる
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十二英雄会議は12人の英雄で構成されている。
その12人中、
大賢者エレスティーはガムガラ溶岩海で死亡。転生先のオークでも死亡。
灼熱魔術師サキタスは古代ルシアナ大墳墓の強制種族転生でアンデット化。
道化レビオも古代ルシアナ大墳墓の強制種族転生でアンデット化。
呪戦士コルキナは南の最果てで神と崇める魔竜に身を捧げて死亡。
狼王トストイロはラムネイ氷原で大爆発に巻き込まれて死亡。
森姫アスラニーパインはヒルメ王国で内乱にあって栄養刑中。
勇者キラーサーはギフトを失った後、ドイツドス王国の暗殺部隊に殺害されて死亡。
勇者エリオットは(六柱神の使命で待機中に)ラムネイ氷原の大爆発で死亡。
千変マレーシオは建国祭でトルオンに討伐されて死亡。
この9人は(森姫アスラニーパインは微妙だが)死亡、または再起不能が確定している。
残る3人、
精霊人ゴルバリン。
仮面博士ゼット。
古代魔術師オドット。
はまだ生存していた。
だが、この3人は3人とも普通じゃない。
精霊人ゴルバリンは3000年前に人間から精霊化した英雄伝承で語られる存在だ。
仮面博士ゼットは右肩と右腕に歯車のパーツが露骨に見えてる。
古代魔術師オドットは1万2000年前のエルフの古代魔術師で、本体はどこかで氷漬けされてて【クローン】を遠隔で操っていた。
◇
残る十二英雄会議の、古代魔術師オドットの氷漬けされた本体が眠る場所とは・・・
実は旧テーレ連合領内に存在した。
その為、現在の旧テーレ連合領の状況は古代魔術師オドットからしたら気が気ではないのだ。
古代魔術師オドットは十二英雄会議には珍しく在野ではない。
動かせない本体を守る為、国家を陰から操っていた。
崩壊したテーレ連合も実はそうだった。
と言うか、トルオンが城塞街ギバンで暗殺され掛けた際のエルフの1人は古代魔術師オドットのクローンで、トルオンがズッコケで避けたあの矢も実は運命率が細工された古代魔法武器で、回避不可能のかなりヤバイ代物だったのだが・・・
何故か、トルオンはズッコケで回避していた。
さて、陰からアイスシア議員にチャッチな分身魔法などを提供して、テーレ連合を陰から操っていた古代魔術師オドットの本体の安置場所は・・・
旧首都ソルンにある。
それも一番目立つ建造物の地下にあった。
そう、トルオンもお気に入りの例の場所、高級タワーホテルの地下に存在していた。
古代魔術師オドットの氷漬けされてた本体があったればこそ、1万2000年に何百回とクローンで歴史に干渉して守る為にソルンという都市を作らせた訳だが。
その地下の古代魔術師オドットのクローン工場に紛れ込んだ奴が出た。
正確には逃げた一団がだ。
逃げたのは旧テーレ連合領の覇権を争ってたアジャ公国軍の女将軍ルデシヤとそれを慕う親衛隊だった。
首都ソルンで蜂起したテーレ独立派の急襲によってソルンからの脱出に失敗。
偶然見付けたタワーホテルから離れた入口から地下の古代遺跡に逃げ込んでた訳だが、
「何だ、ここは? 空気も新鮮だし。ん? 最近誰かが通ったのか?」
狼人族のルデシヤは31歳。女ながら身長227センチの黒髪黒尻尾のマッチョだったが、獣人ので嗅覚が繊細で、出入りしていたクローンの匂いを辿って、氷漬けにされてる古代魔術師オドットの部屋まで辿り着いていた。
「何だ、ここ? 液体が満たされたカプセルにエルフの子供が8人も? それに奥にはエルフが氷に埋まってる? 殺人現場? いや何かの実験施設か?」
そう驚いたが、ルデシヤ将軍が逃げてきた所為で、ルデシヤ将軍を追うテーレ独立派の民兵までもやってきてしまった。
古代魔術師オドットとしたら大災難だ。
何せ、トルオン抹殺の為に使えるクローン3体全員をエトリア帝国に派遣してるのだから。
その為、防衛出来る手駒が居らず、本体のある部屋で戦闘が行われた。
「クソ、こんなところで死ねるかっ! 全員、死ぬ気で戦えっ!」
ルデシヤ将軍が必死に抵抗したのも拙かった。
お陰で激戦になり、攻撃魔法が連発され、製造中のクローンが入ったカプセルが破壊されていく。
古代魔術師オドットはその時点でクローンを大人まで成長させる事を諦めて、6体総てを投入してルデシヤ将軍に加勢したが、クローンが未成熟な為、魔力値が低く(それでも6体とも高位魔術師くらいには強かったが)、攻撃を防ぎきれなかった。
遂には奥の大切な本体を氷漬けにしてる氷にまで攻撃魔法が流れて直撃した。
まあ、1発程度ではビクともしない。
だが、更には流れ玉の攻撃魔法が氷に命中しだし、6発目でビシッとヒビが入り、そして更なる激戦で何十発も攻撃魔法が当たり、20分後には遂に氷がバリンッと割れて・・・・・・
古代魔術師オドットの本体が空気に触れたのだった。
こうして古代魔術師オドットは現世に解放された訳だが、1万2000年間氷漬けにされていたエルフだ。
蘇生など不可能に決まってる。
そもそも魔力も身体ももう操れない。
というか、身体の一部が氷から姿を現しただけだ。
まだ身体の殆どが氷に埋まっている。
そして、周囲は激戦の真っ最中。攻撃魔法が更に使われ・・・
古代魔術師オドットの頭部に命中し、簡単に絶命したのだった。
◇
古代魔術師オドットの本体が死んだのと同時間に、捕縛されて奴隷にされていたクローン1体と、意思が寸断されてエトリア帝国の暗部組織の里に連れて行かれたクローン1体と、トルオンの許に向かっていたバーラ平原横断中のクローン3体も死亡したのだった。
その12人中、
大賢者エレスティーはガムガラ溶岩海で死亡。転生先のオークでも死亡。
灼熱魔術師サキタスは古代ルシアナ大墳墓の強制種族転生でアンデット化。
道化レビオも古代ルシアナ大墳墓の強制種族転生でアンデット化。
呪戦士コルキナは南の最果てで神と崇める魔竜に身を捧げて死亡。
狼王トストイロはラムネイ氷原で大爆発に巻き込まれて死亡。
森姫アスラニーパインはヒルメ王国で内乱にあって栄養刑中。
勇者キラーサーはギフトを失った後、ドイツドス王国の暗殺部隊に殺害されて死亡。
勇者エリオットは(六柱神の使命で待機中に)ラムネイ氷原の大爆発で死亡。
千変マレーシオは建国祭でトルオンに討伐されて死亡。
この9人は(森姫アスラニーパインは微妙だが)死亡、または再起不能が確定している。
残る3人、
精霊人ゴルバリン。
仮面博士ゼット。
古代魔術師オドット。
はまだ生存していた。
だが、この3人は3人とも普通じゃない。
精霊人ゴルバリンは3000年前に人間から精霊化した英雄伝承で語られる存在だ。
仮面博士ゼットは右肩と右腕に歯車のパーツが露骨に見えてる。
古代魔術師オドットは1万2000年前のエルフの古代魔術師で、本体はどこかで氷漬けされてて【クローン】を遠隔で操っていた。
◇
残る十二英雄会議の、古代魔術師オドットの氷漬けされた本体が眠る場所とは・・・
実は旧テーレ連合領内に存在した。
その為、現在の旧テーレ連合領の状況は古代魔術師オドットからしたら気が気ではないのだ。
古代魔術師オドットは十二英雄会議には珍しく在野ではない。
動かせない本体を守る為、国家を陰から操っていた。
崩壊したテーレ連合も実はそうだった。
と言うか、トルオンが城塞街ギバンで暗殺され掛けた際のエルフの1人は古代魔術師オドットのクローンで、トルオンがズッコケで避けたあの矢も実は運命率が細工された古代魔法武器で、回避不可能のかなりヤバイ代物だったのだが・・・
何故か、トルオンはズッコケで回避していた。
さて、陰からアイスシア議員にチャッチな分身魔法などを提供して、テーレ連合を陰から操っていた古代魔術師オドットの本体の安置場所は・・・
旧首都ソルンにある。
それも一番目立つ建造物の地下にあった。
そう、トルオンもお気に入りの例の場所、高級タワーホテルの地下に存在していた。
古代魔術師オドットの氷漬けされてた本体があったればこそ、1万2000年に何百回とクローンで歴史に干渉して守る為にソルンという都市を作らせた訳だが。
その地下の古代魔術師オドットのクローン工場に紛れ込んだ奴が出た。
正確には逃げた一団がだ。
逃げたのは旧テーレ連合領の覇権を争ってたアジャ公国軍の女将軍ルデシヤとそれを慕う親衛隊だった。
首都ソルンで蜂起したテーレ独立派の急襲によってソルンからの脱出に失敗。
偶然見付けたタワーホテルから離れた入口から地下の古代遺跡に逃げ込んでた訳だが、
「何だ、ここは? 空気も新鮮だし。ん? 最近誰かが通ったのか?」
狼人族のルデシヤは31歳。女ながら身長227センチの黒髪黒尻尾のマッチョだったが、獣人ので嗅覚が繊細で、出入りしていたクローンの匂いを辿って、氷漬けにされてる古代魔術師オドットの部屋まで辿り着いていた。
「何だ、ここ? 液体が満たされたカプセルにエルフの子供が8人も? それに奥にはエルフが氷に埋まってる? 殺人現場? いや何かの実験施設か?」
そう驚いたが、ルデシヤ将軍が逃げてきた所為で、ルデシヤ将軍を追うテーレ独立派の民兵までもやってきてしまった。
古代魔術師オドットとしたら大災難だ。
何せ、トルオン抹殺の為に使えるクローン3体全員をエトリア帝国に派遣してるのだから。
その為、防衛出来る手駒が居らず、本体のある部屋で戦闘が行われた。
「クソ、こんなところで死ねるかっ! 全員、死ぬ気で戦えっ!」
ルデシヤ将軍が必死に抵抗したのも拙かった。
お陰で激戦になり、攻撃魔法が連発され、製造中のクローンが入ったカプセルが破壊されていく。
古代魔術師オドットはその時点でクローンを大人まで成長させる事を諦めて、6体総てを投入してルデシヤ将軍に加勢したが、クローンが未成熟な為、魔力値が低く(それでも6体とも高位魔術師くらいには強かったが)、攻撃を防ぎきれなかった。
遂には奥の大切な本体を氷漬けにしてる氷にまで攻撃魔法が流れて直撃した。
まあ、1発程度ではビクともしない。
だが、更には流れ玉の攻撃魔法が氷に命中しだし、6発目でビシッとヒビが入り、そして更なる激戦で何十発も攻撃魔法が当たり、20分後には遂に氷がバリンッと割れて・・・・・・
古代魔術師オドットの本体が空気に触れたのだった。
こうして古代魔術師オドットは現世に解放された訳だが、1万2000年間氷漬けにされていたエルフだ。
蘇生など不可能に決まってる。
そもそも魔力も身体ももう操れない。
というか、身体の一部が氷から姿を現しただけだ。
まだ身体の殆どが氷に埋まっている。
そして、周囲は激戦の真っ最中。攻撃魔法が更に使われ・・・
古代魔術師オドットの頭部に命中し、簡単に絶命したのだった。
◇
古代魔術師オドットの本体が死んだのと同時間に、捕縛されて奴隷にされていたクローン1体と、意思が寸断されてエトリア帝国の暗部組織の里に連れて行かれたクローン1体と、トルオンの許に向かっていたバーラ平原横断中のクローン3体も死亡したのだった。
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