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帝国誕生
トルオン、陰の皇帝になりたくて帝国建国に大いに貢献するも
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トルオンのエトリア王国改めエトリア帝国への貢献は他の追随を許さない。
ドラゴン25頭以上の納品(まあ、お金は貰ったが)によるドラゴン軍備の充実。
その莫大な資金で運営する(ドーベル、並びにエトリア王国だが)14商会による近隣国の食糧の買占め、傭兵や冒険者の移動、他国の高官買収、他国の情報収集等々。
魔物6000匹討伐による食糧の確保。
ドラゴニュート500人によるバーラ平原からの防波堤。
ネイチェ王国への開戦口実。
ナスナ熊王国の王子2人捕縛と秘密会議の不調。
これらの他にも誰も知らない事だが、
女王カミビーレ。
王太后ビレリア。
この2人の強者育成。
更には、
侵攻予定国の魔物駆除による進軍の円滑化。
ファイアス魔法王国のはぐれ魔術師ドスカルスキーのアジト前での(ゴーレムの起動力となる)魔石2800個の放置(トルオンの私財。魔石1個でも大金なのにグッと堪えて)。
と王太后ビレリアの指揮の許、色々と暗躍していた。
他にも、
(女王カミビーレの婚約者選出問題で)女王カミビーレと王太后ビレリアの全面戦争の回避と和解。
などにも貢献している。
無論それだけではない。
無自覚が売りのトルオンだ。
無自覚なだけでやらかしまくっており、
仮面の騎士レーゼで活動した際にレーゼ王国内の狩猟場で上位ランクの魔物を狩りまくった事が今頃、尾を引いて、冒険者が他国に多数流出&上位ランクの魔物の餌になっていたコカトリスが大量繁殖してのスタンピートが発生し、アジャ公国にドラゴン素材装備の兵士達が出払ってた不運が重なってのレーゼ王国の本国が崩壊。
王太后ビレリアの強者育成の為に転移魔法で夜間に狩り場に出向き、遠斬り攻撃の際のズッコケによる土砂崩れによる都市国家ゴジンの自慢の3重の城壁崩壊。
女王カミビーレの強者育成の為に転移魔法で夜間に狩り場に出向いたら、出たその場にいたならず者風のサカレカ虎王国の虎王タラン以下親衛隊のお忍び夜間狩猟を【威圧】で気絶させ、そのまま放置した事による魔物討伐失敗の不名誉戦死&次期虎王争いの内乱誘発。
もうエトリア帝国に散々大貢献していた。
◇
その夜、トルオンはエトリア帝国のアースレナ宮殿の離宮にきていた。
妻3人にも内緒の外部の恋人達と逢瀬を重ねる為である。
その相手とは・・・・・・・
情事を終えて満足した裸の女帝カミビーレが、
「トルオン様、結婚して。エトリア帝国の皇帝をプレゼントするから」
「もうオレは3人と結婚してるって。後、『陰の皇帝』ならカッコイイから興味があるけど、正式な皇帝なんていらないよ。面倒臭い」
そうトルオンが断ると、情事に満足した遅老薬服用で20代後半の若い裸の帝太后ビレリアが、
「そうよ、トルオンはわたくしと結婚するのよね?」
「しませんってば」
トルオンはちゃんと真面目に答えたのだった。
そうなのだ。
トルオンの逢瀬の相手はエトリア帝国のトップ2の女帝カミビーレと帝太后ビレリアだった。
トルオンは男の夢を持ち、人魚やお姫様との恋愛を夢見る青少年だったが『さすがに手を出したら面倒臭い事になるからダメだ』とトルオン自身はグッと自制したのだが、『お飾りのフリをした生まれながらの王侯』と『冷徹の外面で中身は乙女』のエトリア帝国(関係は王国時代だったが)のトップ2に押しに押されて・・・・・・・
トルオン自身も英雄伝承に出てくる『お姫様との大恋愛』に憧れてた事からチラッと『まっ、いいかも』なんて思考がよぎって意志が揺らいでしまい、その隙を突かれて大人の関係になっていた。
当初は王太后ビレリアとだけだったが、途中から女王カミビーレとも付き合いだしてトルオンを巡って修羅場となり、本当に色々あって、帝国トップ2の意思統一や時間の無駄等々の理由から、トルオンがカミビーレ、ビレリア親子を同時に閨で愛するというインモラル過ぎる情事が日常化していたのだった。
その逢引現場がアースレナ宮殿の離宮のベッドのある部屋だ、いう訳だ。
移動はトルオンの転移魔法だったが。
英雄譚に出てくる『お姫様との大恋愛』を夢見、憧れていたトルオンにとって、この2人との関係は当初トルオンが思い描いていた恋愛とは程遠く・・・・・・
情事後の語らいも、恋人達のピロートークとは思えぬエトリア帝国の最高機密のオンパレードで、
「そうだわ。王家の影の長官だった叔父上の後任にお母様の従弟を添えるから、その補佐にトルオン様の妻のダークエルフ、 エーヴァケビス女伯爵を貸して。宮廷魔術師にはアジャ公国のハーフエルフの公女ベリラベートを。私達の関係は隠して上手く言っておいてね」
「旧ナスナ熊王族の頼みで都市国家ゴジンの侵攻が決まったから、近辺の魔物の掃討もお願いね。この前みたいな土砂災害はダメだからね。城壁復旧に手間取るから。それと魔術師ドスカルスキーのゴーレム技術を軍事転用する事にしたからゴーレムを作る為の魔石集めも同時にお願いね」
「ちょっと何を勝手に」
トルオンが苦情を言うが、
「あら、私、トルオン様の『身重の妻を狙った叔父上を始末してくれ』って頼み事を聞いたわよね?」
「全然違う。『黒幕を始末する許可が欲しい』って言っただけで、まさかドーベル殿が黒幕だったとは・・・」
「ドラゴニュート2300人の滞在を認めたでしょ、やりなさい、トルオン。城塞街ギバンもあげたんだから」
「そんなぁ~」
「そうだわ。サカレカ虎王国の虎王後継争いにも介入するから」
「ナスナ領の東隣国の都市国家ロンリーの平定が先でしょ」
「大臣のベデストは殺すから近付いちゃダメよ」
「伯爵のハリケスと子爵のハマーズも処罰するから会っちゃダメよ」
トルオンはこの後も延々とエトリア帝国の領土拡大計画や極秘情報を聞かされて、
(『陰の皇帝』になりたくて結構裏で頑張ったけど全然思ってたのと違う。どう考えても元が取れてないぞ、この状況? 大損だ。完全にしくじってるっ!)
内心で絶叫する破目になったのだった。
この2人との関係によって、トルオンの中で『お姫様と英雄伝承のような大恋愛をする』という憧れが消えたのは言うまでもない。
ドラゴン25頭以上の納品(まあ、お金は貰ったが)によるドラゴン軍備の充実。
その莫大な資金で運営する(ドーベル、並びにエトリア王国だが)14商会による近隣国の食糧の買占め、傭兵や冒険者の移動、他国の高官買収、他国の情報収集等々。
魔物6000匹討伐による食糧の確保。
ドラゴニュート500人によるバーラ平原からの防波堤。
ネイチェ王国への開戦口実。
ナスナ熊王国の王子2人捕縛と秘密会議の不調。
これらの他にも誰も知らない事だが、
女王カミビーレ。
王太后ビレリア。
この2人の強者育成。
更には、
侵攻予定国の魔物駆除による進軍の円滑化。
ファイアス魔法王国のはぐれ魔術師ドスカルスキーのアジト前での(ゴーレムの起動力となる)魔石2800個の放置(トルオンの私財。魔石1個でも大金なのにグッと堪えて)。
と王太后ビレリアの指揮の許、色々と暗躍していた。
他にも、
(女王カミビーレの婚約者選出問題で)女王カミビーレと王太后ビレリアの全面戦争の回避と和解。
などにも貢献している。
無論それだけではない。
無自覚が売りのトルオンだ。
無自覚なだけでやらかしまくっており、
仮面の騎士レーゼで活動した際にレーゼ王国内の狩猟場で上位ランクの魔物を狩りまくった事が今頃、尾を引いて、冒険者が他国に多数流出&上位ランクの魔物の餌になっていたコカトリスが大量繁殖してのスタンピートが発生し、アジャ公国にドラゴン素材装備の兵士達が出払ってた不運が重なってのレーゼ王国の本国が崩壊。
王太后ビレリアの強者育成の為に転移魔法で夜間に狩り場に出向き、遠斬り攻撃の際のズッコケによる土砂崩れによる都市国家ゴジンの自慢の3重の城壁崩壊。
女王カミビーレの強者育成の為に転移魔法で夜間に狩り場に出向いたら、出たその場にいたならず者風のサカレカ虎王国の虎王タラン以下親衛隊のお忍び夜間狩猟を【威圧】で気絶させ、そのまま放置した事による魔物討伐失敗の不名誉戦死&次期虎王争いの内乱誘発。
もうエトリア帝国に散々大貢献していた。
◇
その夜、トルオンはエトリア帝国のアースレナ宮殿の離宮にきていた。
妻3人にも内緒の外部の恋人達と逢瀬を重ねる為である。
その相手とは・・・・・・・
情事を終えて満足した裸の女帝カミビーレが、
「トルオン様、結婚して。エトリア帝国の皇帝をプレゼントするから」
「もうオレは3人と結婚してるって。後、『陰の皇帝』ならカッコイイから興味があるけど、正式な皇帝なんていらないよ。面倒臭い」
そうトルオンが断ると、情事に満足した遅老薬服用で20代後半の若い裸の帝太后ビレリアが、
「そうよ、トルオンはわたくしと結婚するのよね?」
「しませんってば」
トルオンはちゃんと真面目に答えたのだった。
そうなのだ。
トルオンの逢瀬の相手はエトリア帝国のトップ2の女帝カミビーレと帝太后ビレリアだった。
トルオンは男の夢を持ち、人魚やお姫様との恋愛を夢見る青少年だったが『さすがに手を出したら面倒臭い事になるからダメだ』とトルオン自身はグッと自制したのだが、『お飾りのフリをした生まれながらの王侯』と『冷徹の外面で中身は乙女』のエトリア帝国(関係は王国時代だったが)のトップ2に押しに押されて・・・・・・・
トルオン自身も英雄伝承に出てくる『お姫様との大恋愛』に憧れてた事からチラッと『まっ、いいかも』なんて思考がよぎって意志が揺らいでしまい、その隙を突かれて大人の関係になっていた。
当初は王太后ビレリアとだけだったが、途中から女王カミビーレとも付き合いだしてトルオンを巡って修羅場となり、本当に色々あって、帝国トップ2の意思統一や時間の無駄等々の理由から、トルオンがカミビーレ、ビレリア親子を同時に閨で愛するというインモラル過ぎる情事が日常化していたのだった。
その逢引現場がアースレナ宮殿の離宮のベッドのある部屋だ、いう訳だ。
移動はトルオンの転移魔法だったが。
英雄譚に出てくる『お姫様との大恋愛』を夢見、憧れていたトルオンにとって、この2人との関係は当初トルオンが思い描いていた恋愛とは程遠く・・・・・・
情事後の語らいも、恋人達のピロートークとは思えぬエトリア帝国の最高機密のオンパレードで、
「そうだわ。王家の影の長官だった叔父上の後任にお母様の従弟を添えるから、その補佐にトルオン様の妻のダークエルフ、 エーヴァケビス女伯爵を貸して。宮廷魔術師にはアジャ公国のハーフエルフの公女ベリラベートを。私達の関係は隠して上手く言っておいてね」
「旧ナスナ熊王族の頼みで都市国家ゴジンの侵攻が決まったから、近辺の魔物の掃討もお願いね。この前みたいな土砂災害はダメだからね。城壁復旧に手間取るから。それと魔術師ドスカルスキーのゴーレム技術を軍事転用する事にしたからゴーレムを作る為の魔石集めも同時にお願いね」
「ちょっと何を勝手に」
トルオンが苦情を言うが、
「あら、私、トルオン様の『身重の妻を狙った叔父上を始末してくれ』って頼み事を聞いたわよね?」
「全然違う。『黒幕を始末する許可が欲しい』って言っただけで、まさかドーベル殿が黒幕だったとは・・・」
「ドラゴニュート2300人の滞在を認めたでしょ、やりなさい、トルオン。城塞街ギバンもあげたんだから」
「そんなぁ~」
「そうだわ。サカレカ虎王国の虎王後継争いにも介入するから」
「ナスナ領の東隣国の都市国家ロンリーの平定が先でしょ」
「大臣のベデストは殺すから近付いちゃダメよ」
「伯爵のハリケスと子爵のハマーズも処罰するから会っちゃダメよ」
トルオンはこの後も延々とエトリア帝国の領土拡大計画や極秘情報を聞かされて、
(『陰の皇帝』になりたくて結構裏で頑張ったけど全然思ってたのと違う。どう考えても元が取れてないぞ、この状況? 大損だ。完全にしくじってるっ!)
内心で絶叫する破目になったのだった。
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