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安全地帯
トルオン、主人用大浴場で2回連続でズッコケる
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トルオンのズッコケで真に警戒しなければならないのは誰も巻き込まない時だ。
この時は何かが起こってるはずなのだ。
注意深く確認しなければならない。見過ごして幸運を掴み損ねるなどあり得ないから。
そんな訳で、夕食後のネレシオ砦の主人用大浴場の床でトルオンは、
「うわっ!」
ズルッとズッコケた。
そのまま大浴場の湯船にバシャンッだ。
「ぷっはぁ~っ!」
トルオンは湯船から顔を出して息を吸う。
平民出身のトルオンには別に背中流しメイドなどはいない。
大浴場内には1人だけ。
トルオンが1人で恥ずかしい思いをしただけだ。
そのはずなのに・・・・・・
何故か大浴場の壁沿いに服を着た男が居た。それも2人も。
とは言っても全部が見えてる訳ではない。
1人は右二の腕の一部と左脛。
もう1人は右腰と左手だった。
だが、それだけでトルオンには十分だ。
「えっ? 何、おまえら?」
トルオンが指差して初めて2人も、
「えっ? 見えてるのか、もしかして?」
「湯だっ! マジックアイテムが湯に掛かったから誤作動を・・・」
「ええいっ、やってしまえっ!」
と襲い掛かってきてトルオンは裸ながらも湯船から出て、
「はあ? やれるもんなら・・・」
凄んだ時、大浴場の床で、まさかの2回連続で、ズルッとズッコケ、
「嘘ぉ~んっ!」
ガツンッと床に後頭部を強打した。
そのままトルオンはピクリとも動かない。
トルオンは完全に白眼を剥いて気絶していた。
「おいおい」
「何だ、コイツ? 本当に6000匹もの魔物を1人で倒したのか? お笑いの大道芸人の間違いじゃないのか?」
2人も呆れ果てる中、主人用大浴場のドアが開き、
「ねえ、お義兄様、久しぶりに一緒にお風呂に・・・」
裸のセレーリュが浴場に姿を見せ、トルオンが気絶しており、身体の一部が見えてる賊2人を発見し、
「私の大切なお義兄様に何をしてくれてるのかしらぁ~っ!」
裸のまま【瞬動(飛行)】で突進し、2人の賊を力一杯蹴ったのだった。
その後は大騒ぎとなった。
裸のセレーリュがボッコボコにされた後に捕縛された熊人族の男の賊2人が、顔の形を変えて泣きながら自分達はナスナ熊王国の第6王子ウエスと第7王子ウエルだと名乗って『助けてくれ』と命乞いしたからだ。
お陰で真偽を確かめる為に騎士団の小隊長バルト達がグリフォンで王都アースレナまで2人を護送する破目になった。
因みに、トルオンは気絶してただけで、ちゃんと生きてた。
この時は何かが起こってるはずなのだ。
注意深く確認しなければならない。見過ごして幸運を掴み損ねるなどあり得ないから。
そんな訳で、夕食後のネレシオ砦の主人用大浴場の床でトルオンは、
「うわっ!」
ズルッとズッコケた。
そのまま大浴場の湯船にバシャンッだ。
「ぷっはぁ~っ!」
トルオンは湯船から顔を出して息を吸う。
平民出身のトルオンには別に背中流しメイドなどはいない。
大浴場内には1人だけ。
トルオンが1人で恥ずかしい思いをしただけだ。
そのはずなのに・・・・・・
何故か大浴場の壁沿いに服を着た男が居た。それも2人も。
とは言っても全部が見えてる訳ではない。
1人は右二の腕の一部と左脛。
もう1人は右腰と左手だった。
だが、それだけでトルオンには十分だ。
「えっ? 何、おまえら?」
トルオンが指差して初めて2人も、
「えっ? 見えてるのか、もしかして?」
「湯だっ! マジックアイテムが湯に掛かったから誤作動を・・・」
「ええいっ、やってしまえっ!」
と襲い掛かってきてトルオンは裸ながらも湯船から出て、
「はあ? やれるもんなら・・・」
凄んだ時、大浴場の床で、まさかの2回連続で、ズルッとズッコケ、
「嘘ぉ~んっ!」
ガツンッと床に後頭部を強打した。
そのままトルオンはピクリとも動かない。
トルオンは完全に白眼を剥いて気絶していた。
「おいおい」
「何だ、コイツ? 本当に6000匹もの魔物を1人で倒したのか? お笑いの大道芸人の間違いじゃないのか?」
2人も呆れ果てる中、主人用大浴場のドアが開き、
「ねえ、お義兄様、久しぶりに一緒にお風呂に・・・」
裸のセレーリュが浴場に姿を見せ、トルオンが気絶しており、身体の一部が見えてる賊2人を発見し、
「私の大切なお義兄様に何をしてくれてるのかしらぁ~っ!」
裸のまま【瞬動(飛行)】で突進し、2人の賊を力一杯蹴ったのだった。
その後は大騒ぎとなった。
裸のセレーリュがボッコボコにされた後に捕縛された熊人族の男の賊2人が、顔の形を変えて泣きながら自分達はナスナ熊王国の第6王子ウエスと第7王子ウエルだと名乗って『助けてくれ』と命乞いしたからだ。
お陰で真偽を確かめる為に騎士団の小隊長バルト達がグリフォンで王都アースレナまで2人を護送する破目になった。
因みに、トルオンは気絶してただけで、ちゃんと生きてた。
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