113 / 211
安全地帯
トルオン、またネレシオ砦でズッコケる
しおりを挟む
トルオンのズッコケは年がら年中ではない。
ズッコケない時は長期に渡ってズッコケない。
その逆も然りで、ズッコケる時はそりゃズッコケた。
そんな訳でトルオンはネレシオ砦の廊下で、
「のわっとっ!」
ズルッとズッコケた。
前を歩くドーベルが斡旋した女魔術師アナリアを巻き込んで廊下に倒れる。
アナリアは人間の19歳だ。赤紫髪パーマで目鼻も整い、インテリな眼鏡を掛けてる。そして白肌に纏う衣裳は黒色の魔術師ビキニに黒マントだった。
露出狂ではない。
れっきとした魔力や精霊を感じ取れる為の儀式的な衣装だ。
女魔術師がビキニを纏うのは相応の理由があるのだ。
前に歩いていたそのアナリアをズッコケた拍子に巻き込んで、お尻を突き出す四つん這いのポーズにして倒し、アナリアの突き出したお尻に顔面をダイブさせたトルオンだったが、何故かトルオンの指にアナリアのビキニのパンツが引っ掛かってズレてしまい・・・
ズッコケた1秒後には、トルオンはアナリアのノーパンのナマ尻というか股間に顔面をダイブさせていた。
「ヒィ」
アナリアが慌てて立ち上がる中、
「ち、違うっ! 転倒した偶然の産物であって」
廊下に両膝を突いて顔を上げたトルオンはローアングルからパンツがズレたアナリアの下腹部をバッチリと目撃しながら正当性を訴えた。
「わ、忘れて下さいっ! 失礼しますっ!」
慌ててパンツを穿き直したアナリアは逃げるように去っていったのだった。
(ノーパンで眼鏡か。知恵の女神ジュピマーズ様を思い出すなぁ)
トルオンは呑気に思ったのだった。
トルオンのズッコケの巻き込み事故に特定の人物が重複する事は良くある。
追放時の悪印象しか残っていないパーティーでも紫髪魔術師と銀髪エルフは一緒に居た関係で良く縺れてた。
そんな訳で廊下を歩いてたトルオンは、
「うわっ!」
ズルッとズッコケた。
「キャア」
巻き込まれたのは派遣されて騎士団の責任者のバルトがトルオンに付けた専属護衛官の女騎士エイチェナだった。
エイチェナは何故か例の新型のドラゴン鎧を纏わず騎士服だったので、トルオンは廊下に押し倒したエイチェナの制服越しの柔らかい胸に顔面をダイブさせていた。
通常なら押し倒されて背中を強打しながら胸に顔を埋められてるのだから、激怒するところだが、トルオンの魔物6000匹斬りを城壁の上から目撃後なので、エイチェナは怒らなかった。
普段からもう熱視線をトルオンに送っており、廊下に押し倒された今も、
「もう、トルオン様ったら」
愛しそうにトルオンを優しく抱き締めて、
「私の初めてトルオン様になら捧げてもいいですよ」
と囁いていた。
「ゴメンね、エイチェナ。わざとじゃないんだ」
なので、トルオンの方が少しエイチェナを警戒して素早く離れる結果となった。
ネレシオ砦内でトルオンのズッコケ癖が一部で有名になり始めて警戒されても、トルオンのズッコケは止まらなかった。
トルオンのズッコケには変則バージョンがある。
転移魔法の直後などがそれなのだが、他にもあるのだ。
その名もラブアタック(トルオン命名)が。
ラブアタックはトルオン主導のズッコケではない。
美女の方から突っ込んできてトルオンをズッコケさせるのだから。
例えば、ネレシオ砦内の廊下に迷い込んだ野鳥を追い出そうとドラゴニュートの美人が網を持って飛翔し、野鳥を追ってたら廊下の角で歩いてきたトルオンの顔面に股間から飛び込んできて、
「キャア」
「うわっ!」
2人して縺れて倒れるといった嘘のようなズッコケがあるのだ。
トルオンが仰向けに倒れる中、そのトルオンの顔面に跨って座ったドラゴニュートはネイナだった。
17歳で身長176センチ。紺髪のミディアムで、可愛いタイプだった。背中の翼は紺色。鎧姿の時もあるが今はバックレスタイプの紺色のドレスだ。
もっともトルオンの顔面に座ってるのはスカートの下のお尻が丸見えのTバッグの黒パンツだったが。
「んんっ!」
トルオンが苦情を言う中、
「申し訳ありません、トルオン様」
ネイナが立ち上がって退いた。
「確かリューの側近だっけ?」
「はい。その、地下牢で捕まってるネルネとは従妹です」
(だから似たような恰好をしてた訳ね。ってか黒のTバックってドラゴニュートで流行ってるのかな?)
と思いながらトルオンは、
「そっちは気にする事ないよ」
「申し訳ありませんでした」
「可愛いから許すね」
「もうトルオン様ったら」
そんな事を言いながらネイナと別れてトルオンは歩き出したのだった。
ズッコケない時は長期に渡ってズッコケない。
その逆も然りで、ズッコケる時はそりゃズッコケた。
そんな訳でトルオンはネレシオ砦の廊下で、
「のわっとっ!」
ズルッとズッコケた。
前を歩くドーベルが斡旋した女魔術師アナリアを巻き込んで廊下に倒れる。
アナリアは人間の19歳だ。赤紫髪パーマで目鼻も整い、インテリな眼鏡を掛けてる。そして白肌に纏う衣裳は黒色の魔術師ビキニに黒マントだった。
露出狂ではない。
れっきとした魔力や精霊を感じ取れる為の儀式的な衣装だ。
女魔術師がビキニを纏うのは相応の理由があるのだ。
前に歩いていたそのアナリアをズッコケた拍子に巻き込んで、お尻を突き出す四つん這いのポーズにして倒し、アナリアの突き出したお尻に顔面をダイブさせたトルオンだったが、何故かトルオンの指にアナリアのビキニのパンツが引っ掛かってズレてしまい・・・
ズッコケた1秒後には、トルオンはアナリアのノーパンのナマ尻というか股間に顔面をダイブさせていた。
「ヒィ」
アナリアが慌てて立ち上がる中、
「ち、違うっ! 転倒した偶然の産物であって」
廊下に両膝を突いて顔を上げたトルオンはローアングルからパンツがズレたアナリアの下腹部をバッチリと目撃しながら正当性を訴えた。
「わ、忘れて下さいっ! 失礼しますっ!」
慌ててパンツを穿き直したアナリアは逃げるように去っていったのだった。
(ノーパンで眼鏡か。知恵の女神ジュピマーズ様を思い出すなぁ)
トルオンは呑気に思ったのだった。
トルオンのズッコケの巻き込み事故に特定の人物が重複する事は良くある。
追放時の悪印象しか残っていないパーティーでも紫髪魔術師と銀髪エルフは一緒に居た関係で良く縺れてた。
そんな訳で廊下を歩いてたトルオンは、
「うわっ!」
ズルッとズッコケた。
「キャア」
巻き込まれたのは派遣されて騎士団の責任者のバルトがトルオンに付けた専属護衛官の女騎士エイチェナだった。
エイチェナは何故か例の新型のドラゴン鎧を纏わず騎士服だったので、トルオンは廊下に押し倒したエイチェナの制服越しの柔らかい胸に顔面をダイブさせていた。
通常なら押し倒されて背中を強打しながら胸に顔を埋められてるのだから、激怒するところだが、トルオンの魔物6000匹斬りを城壁の上から目撃後なので、エイチェナは怒らなかった。
普段からもう熱視線をトルオンに送っており、廊下に押し倒された今も、
「もう、トルオン様ったら」
愛しそうにトルオンを優しく抱き締めて、
「私の初めてトルオン様になら捧げてもいいですよ」
と囁いていた。
「ゴメンね、エイチェナ。わざとじゃないんだ」
なので、トルオンの方が少しエイチェナを警戒して素早く離れる結果となった。
ネレシオ砦内でトルオンのズッコケ癖が一部で有名になり始めて警戒されても、トルオンのズッコケは止まらなかった。
トルオンのズッコケには変則バージョンがある。
転移魔法の直後などがそれなのだが、他にもあるのだ。
その名もラブアタック(トルオン命名)が。
ラブアタックはトルオン主導のズッコケではない。
美女の方から突っ込んできてトルオンをズッコケさせるのだから。
例えば、ネレシオ砦内の廊下に迷い込んだ野鳥を追い出そうとドラゴニュートの美人が網を持って飛翔し、野鳥を追ってたら廊下の角で歩いてきたトルオンの顔面に股間から飛び込んできて、
「キャア」
「うわっ!」
2人して縺れて倒れるといった嘘のようなズッコケがあるのだ。
トルオンが仰向けに倒れる中、そのトルオンの顔面に跨って座ったドラゴニュートはネイナだった。
17歳で身長176センチ。紺髪のミディアムで、可愛いタイプだった。背中の翼は紺色。鎧姿の時もあるが今はバックレスタイプの紺色のドレスだ。
もっともトルオンの顔面に座ってるのはスカートの下のお尻が丸見えのTバッグの黒パンツだったが。
「んんっ!」
トルオンが苦情を言う中、
「申し訳ありません、トルオン様」
ネイナが立ち上がって退いた。
「確かリューの側近だっけ?」
「はい。その、地下牢で捕まってるネルネとは従妹です」
(だから似たような恰好をしてた訳ね。ってか黒のTバックってドラゴニュートで流行ってるのかな?)
と思いながらトルオンは、
「そっちは気にする事ないよ」
「申し訳ありませんでした」
「可愛いから許すね」
「もうトルオン様ったら」
そんな事を言いながらネイナと別れてトルオンは歩き出したのだった。
0
お気に入りに追加
565
あなたにおすすめの小説

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中

自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中

パーティのお荷物と言われて追放されたけど、豪運持ちの俺がいなくなって大丈夫?今更やり直そうと言われても、もふもふ系パーティを作ったから無理!
蒼衣翼
ファンタジー
今年十九歳になった冒険者ラキは、十四歳から既に五年、冒険者として活動している。
ところが、Sランクパーティとなった途端、さほど目立った活躍をしていないお荷物と言われて追放されてしまう。
しかしパーティがSランクに昇格出来たのは、ラキの豪運スキルのおかげだった。
強力なスキルの代償として、口外出来ないというマイナス効果があり、そのせいで、自己弁護の出来ないラキは、裏切られたショックで人間嫌いになってしまう。
そんな彼が出会ったのが、ケモノ族と蔑まれる、狼族の少女ユメだった。
一方、ラキの抜けたパーティはこんなはずでは……という出来事の連続で、崩壊して行くのであった。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる