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知恵の女神ジュピマーズ
【半神side】600年の歳月を掛けた様々な準備が総てオジャンになる
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トルオンのガラ空きの首を狙ってタガナが右手の爪を繰り出した。
(勝ったっ!)
「死ねっ!」
だがスカッと空振りした。
「のわっとっ!」
とか言いながらのけ反るように渾身の一撃が躱された。
いや、ズッコケてる。
(おバカね。こんな時に【転倒】のギフトで六柱神に守られるだなんてっ! その体勢なら避けれないでしょっ!)
空振りした右腕で追撃のエルボーを繰り出した時だった。
「ガオォォォォォッ」
攻撃を背後から受けた。
ガギンッと背中を覆ってた父親の聖虎の毛皮の鎧がタガナを守る。
声を聞き分けたタガナが不思議そうに振り返って確認すれば、やはり800年間、一緒に居たフェンリルからの攻撃だった。
誤爆や流れ矢じゃない。
フェンリルの眼を見れば、しっかりとタガナに殺気が向けられている。
「あらら、消したはずのおまえの母親を殺した記憶を思い出しちゃったのね。記憶を蘇らせたのは戦ってた青色のフェニックスってワケ」
とタガナは瞬時に理解した。
「なら、もうおまえは要らないわ」
タガナがフェンリルに爪撃を放つ。
だが、フェンリルはタガナの神速に対応したのでバックステップで回避した。
「チッ、面倒臭い」
ドテッと背後で音がした。
「イタタタ、ここでズッコケるかっ!」
背後からそんなトルオンの間の抜けた声が聞こえてくる。
(コイツは後よっ!)
とフェンリルを追撃して5回攻撃して4撃目で顎に蹴りを入れて、5撃目で爪でフェンリルの左肩を斬り裂いた時だった。
「えっ、これを斬れって?」
との言葉で、何気にフェンリルと戦ってるタガナが背後に振り返ると、ズッコケてまだ呑気に床に座ってたトルオンにフェンリルの混血の子供が口にくわえたオリハルコン製の像を渡していた。
そのオリハルコン製の像はタガナが600年の歳月を掛けて溜めに溜めた神聖力を濃縮封印してた像だった。
世界の壁に穴を開けるのに必要な代物だったので、血相を変えて、
「なっ、斬るなぁぁぁっ!」
ワンステップで後方に方向転換したタガナがトルオンの持つオリハルコン製の像へと手を伸ばすが、タガナが必死で叫んだのが呼び水となって、
「今まで涼しい顔をして余裕ぶってた奴がそんな必死なリアクションをしたら、斬りたくなっちまうに決まってるだろうが」
結果、何が起こるかも全く理解していないトルオンが床に座ったまま軽い気持ちで反射的に像を斬ったのだった。
普通はオリハルコン製の像なんて斬れない。
だが、トルオンの剣がアダマンタイト製の魔剣だったので簡単に斬れて、
「このバカっ!」
とタガナが叫んだのと、
神話級の神聖力が濃縮された像がその斬撃でピカッと光り、
チュドォォォォォォォォォォンっ!
と大爆発したのは同時だった。
その日、大陸北部の8割を占めるラムネイ氷原では、氷原の半分が吹き飛ぶ原因不明の大爆発が起こったのだった。
その爆発が神聖属性な事から人々はその爆発を『六柱神様の怒り』と呼び、畏怖する事となった。
(勝ったっ!)
「死ねっ!」
だがスカッと空振りした。
「のわっとっ!」
とか言いながらのけ反るように渾身の一撃が躱された。
いや、ズッコケてる。
(おバカね。こんな時に【転倒】のギフトで六柱神に守られるだなんてっ! その体勢なら避けれないでしょっ!)
空振りした右腕で追撃のエルボーを繰り出した時だった。
「ガオォォォォォッ」
攻撃を背後から受けた。
ガギンッと背中を覆ってた父親の聖虎の毛皮の鎧がタガナを守る。
声を聞き分けたタガナが不思議そうに振り返って確認すれば、やはり800年間、一緒に居たフェンリルからの攻撃だった。
誤爆や流れ矢じゃない。
フェンリルの眼を見れば、しっかりとタガナに殺気が向けられている。
「あらら、消したはずのおまえの母親を殺した記憶を思い出しちゃったのね。記憶を蘇らせたのは戦ってた青色のフェニックスってワケ」
とタガナは瞬時に理解した。
「なら、もうおまえは要らないわ」
タガナがフェンリルに爪撃を放つ。
だが、フェンリルはタガナの神速に対応したのでバックステップで回避した。
「チッ、面倒臭い」
ドテッと背後で音がした。
「イタタタ、ここでズッコケるかっ!」
背後からそんなトルオンの間の抜けた声が聞こえてくる。
(コイツは後よっ!)
とフェンリルを追撃して5回攻撃して4撃目で顎に蹴りを入れて、5撃目で爪でフェンリルの左肩を斬り裂いた時だった。
「えっ、これを斬れって?」
との言葉で、何気にフェンリルと戦ってるタガナが背後に振り返ると、ズッコケてまだ呑気に床に座ってたトルオンにフェンリルの混血の子供が口にくわえたオリハルコン製の像を渡していた。
そのオリハルコン製の像はタガナが600年の歳月を掛けて溜めに溜めた神聖力を濃縮封印してた像だった。
世界の壁に穴を開けるのに必要な代物だったので、血相を変えて、
「なっ、斬るなぁぁぁっ!」
ワンステップで後方に方向転換したタガナがトルオンの持つオリハルコン製の像へと手を伸ばすが、タガナが必死で叫んだのが呼び水となって、
「今まで涼しい顔をして余裕ぶってた奴がそんな必死なリアクションをしたら、斬りたくなっちまうに決まってるだろうが」
結果、何が起こるかも全く理解していないトルオンが床に座ったまま軽い気持ちで反射的に像を斬ったのだった。
普通はオリハルコン製の像なんて斬れない。
だが、トルオンの剣がアダマンタイト製の魔剣だったので簡単に斬れて、
「このバカっ!」
とタガナが叫んだのと、
神話級の神聖力が濃縮された像がその斬撃でピカッと光り、
チュドォォォォォォォォォォンっ!
と大爆発したのは同時だった。
その日、大陸北部の8割を占めるラムネイ氷原では、氷原の半分が吹き飛ぶ原因不明の大爆発が起こったのだった。
その爆発が神聖属性な事から人々はその爆発を『六柱神様の怒り』と呼び、畏怖する事となった。
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