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トルオン、購入したソルンの拠点を捨てる
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トルオンが奴隷の競売場でズッコケて落札したドラゴニュートの姉妹は・・・
姉がセレシレル。外見年齢22歳。184センチ。赤髪ロングで女将軍を思わす精悍な顔立ちと立ち姿と威厳を持つ。白肌でスタイルも良い。翼は赤色。眼は金色だった。
妹がセレーリュ。外見年齢18歳。178センチ。赤髪ロングで、右眼が黄緑色、左眼が橙色のオッドアイ。王侯貴族で通る気品があり、姿勢も良い。翼は赤色。
と明らかに普通のドラゴニュートとは色合いが違った。
高貴な生まれと見て間違いない。
屋敷の使用人は余りにも似つかわしくなく、
「2人は屋敷の警備担当で。武器はこれね」
とトルオンが気軽にドラゴンの牙で鍛えた剣を渡すと、
「ドラゴンの牙素材?」
一目で見抜ける実力もあった。
別に高貴な家柄出身の奴隷くらいなら問題なかったが・・・
2人が屋敷に来てから、面識のない見ず知らずの人物達から書簡が届くようになった。
内容は総て『2人を買いたい』『売ってくれ』だ。
値はトルオンの落札額に少し色を付けた程度。
ここで倍の値とかなら喜んでトルオンも売ったのだが。
なので、相手にしなかったのだが、落札した翌日から毎日のように書簡が何十通と届いていた。
どうもトルオンの不在中に招かれざる客まで来ているらしい。
それも譲渡を望む権力者自身ではなく、その代理人が。
『少し面倒臭い事になってきたな』とトルオンが思い始めたところで、更にアイスシア議員までが来訪だ。
そんな訳で、アイスシア議員の来訪直後にトルオンは移住を考え、既にペガサスで移動した際に他国に屋敷を購入して食糧なども運び入れたところに・・・
今回の「これ」が起こった。
乗れる雲から落ちて高級ホテルを経て、今日はもうペガサスでの外出を続ける気力も失せたトルオンは、拠点の屋敷に戻り、室内のソファーでルーヴァを膝に乗せてイチャイチャと寛いでいた訳だが・・・
その屋敷の周囲が騒がしくなり、
「何だ?」
と窓から眺めた時には正門が破壊されてテーレ連合の末端兵ではなく精鋭騎士が乗り込んで来ていた。
その数、どう見ても500人以上。
それも敷地の外柵を乗り越えずに、正門をぶち破って堂々と突入してきていた。
テーレ連合の正規軍が、だ。
何も悪い事などしていないのに。
そう自負するトルオンは、その光景を見て完全に誤解した。
「セレシレル、セレーリュの姉妹2人を欲しい奴が、テーレ連合の軍隊を動かしてオレから奪いに来た」
と。
なので、窓を開いて500人に先制攻撃を喰らわした。
剣を抜いて戦うまでもない。
【威圧】だ。
四半神になったトルオンは仮面の剣士レーゼとして無双を続けた結果、レベルも高く、その【威圧】はテーレ連合の精鋭騎士500人全員を睨んだだけで泡を吹いて気絶させる威力にまで昇華していた。
なので、突入してきたテーレ連合の精鋭騎士500人全員が【威圧】を浴びてその場で気絶する。
屋敷の住人全員が屋敷の外の異変に気付き、トルオンの許に集まってきた。
「トルオン様、何ですか、あれは?」
ルーヴァが心配そうに声を掛ける中、トルオンが苛立った口調で、
「大方、そこの2人を欲しい奴がこの国の権力者を動かしたんだろ」
と決め付けた。そして、
「ってか、シロアは?」
アイスシア議員が残した常駐係のお色気猫人族の女の姿がない事に気付き、尋ねた。
「5分前に出て行ったわよ」
セレシレルが答える。敬語じゃない。トルオンも無理には強要しなかった。
完全に誤解してるトルオンは、
「ふん、そういう事か。この襲撃を知ってて避難した訳ね。何が『陣営に加われ』だ。銀髪エルフにはロクなのが居ないな」
そう吐き捨て、トルオンの心に『銀髪エルフは全員最悪』との文字が深く刻まれた。
「よし、ズラかるぞ、ルーヴァ。必要な備品を全部、集めろ。おまえ達は・・・」
トルオンは【居合】で全員の奴隷の首輪だけを切断して解放した。
「もう好きにしていいぞ。この国に残りたい奴は屋敷から逃げていい」
と言ったが、トルオンが良い主人以前に、奴隷になった全員がテーレ連合という国家に愛想を尽かしていたので、
「一緒に連れて行って貰ってもいいですか?」
トルオンが転移魔法(のマジックアイテムだと思ってる)で屋敷を出入りしていた事を知っていた狼人族の祖父のモロが質問した。
「ああ、いいぜ」
「あの、食糧庫の食糧を全部、旦那様のアイテムボックスで持って行くってのは?」
「なら、旦那様の装備や奥様の衣裳も」
「だから奥様呼び止めてってば」
狼人族の祖母のジョナが提案し、ルーヴァが照れる中、脱出の準備を始め、5分後に屋敷の日用品までトルオンのアイテムボックスに入れた後・・・
トルオン、ルーヴァと元奴隷の狼人族6人、ダークエルフ1人、ドラゴニュート2人の計11人は転移魔法で出発したのだった。
姉がセレシレル。外見年齢22歳。184センチ。赤髪ロングで女将軍を思わす精悍な顔立ちと立ち姿と威厳を持つ。白肌でスタイルも良い。翼は赤色。眼は金色だった。
妹がセレーリュ。外見年齢18歳。178センチ。赤髪ロングで、右眼が黄緑色、左眼が橙色のオッドアイ。王侯貴族で通る気品があり、姿勢も良い。翼は赤色。
と明らかに普通のドラゴニュートとは色合いが違った。
高貴な生まれと見て間違いない。
屋敷の使用人は余りにも似つかわしくなく、
「2人は屋敷の警備担当で。武器はこれね」
とトルオンが気軽にドラゴンの牙で鍛えた剣を渡すと、
「ドラゴンの牙素材?」
一目で見抜ける実力もあった。
別に高貴な家柄出身の奴隷くらいなら問題なかったが・・・
2人が屋敷に来てから、面識のない見ず知らずの人物達から書簡が届くようになった。
内容は総て『2人を買いたい』『売ってくれ』だ。
値はトルオンの落札額に少し色を付けた程度。
ここで倍の値とかなら喜んでトルオンも売ったのだが。
なので、相手にしなかったのだが、落札した翌日から毎日のように書簡が何十通と届いていた。
どうもトルオンの不在中に招かれざる客まで来ているらしい。
それも譲渡を望む権力者自身ではなく、その代理人が。
『少し面倒臭い事になってきたな』とトルオンが思い始めたところで、更にアイスシア議員までが来訪だ。
そんな訳で、アイスシア議員の来訪直後にトルオンは移住を考え、既にペガサスで移動した際に他国に屋敷を購入して食糧なども運び入れたところに・・・
今回の「これ」が起こった。
乗れる雲から落ちて高級ホテルを経て、今日はもうペガサスでの外出を続ける気力も失せたトルオンは、拠点の屋敷に戻り、室内のソファーでルーヴァを膝に乗せてイチャイチャと寛いでいた訳だが・・・
その屋敷の周囲が騒がしくなり、
「何だ?」
と窓から眺めた時には正門が破壊されてテーレ連合の末端兵ではなく精鋭騎士が乗り込んで来ていた。
その数、どう見ても500人以上。
それも敷地の外柵を乗り越えずに、正門をぶち破って堂々と突入してきていた。
テーレ連合の正規軍が、だ。
何も悪い事などしていないのに。
そう自負するトルオンは、その光景を見て完全に誤解した。
「セレシレル、セレーリュの姉妹2人を欲しい奴が、テーレ連合の軍隊を動かしてオレから奪いに来た」
と。
なので、窓を開いて500人に先制攻撃を喰らわした。
剣を抜いて戦うまでもない。
【威圧】だ。
四半神になったトルオンは仮面の剣士レーゼとして無双を続けた結果、レベルも高く、その【威圧】はテーレ連合の精鋭騎士500人全員を睨んだだけで泡を吹いて気絶させる威力にまで昇華していた。
なので、突入してきたテーレ連合の精鋭騎士500人全員が【威圧】を浴びてその場で気絶する。
屋敷の住人全員が屋敷の外の異変に気付き、トルオンの許に集まってきた。
「トルオン様、何ですか、あれは?」
ルーヴァが心配そうに声を掛ける中、トルオンが苛立った口調で、
「大方、そこの2人を欲しい奴がこの国の権力者を動かしたんだろ」
と決め付けた。そして、
「ってか、シロアは?」
アイスシア議員が残した常駐係のお色気猫人族の女の姿がない事に気付き、尋ねた。
「5分前に出て行ったわよ」
セレシレルが答える。敬語じゃない。トルオンも無理には強要しなかった。
完全に誤解してるトルオンは、
「ふん、そういう事か。この襲撃を知ってて避難した訳ね。何が『陣営に加われ』だ。銀髪エルフにはロクなのが居ないな」
そう吐き捨て、トルオンの心に『銀髪エルフは全員最悪』との文字が深く刻まれた。
「よし、ズラかるぞ、ルーヴァ。必要な備品を全部、集めろ。おまえ達は・・・」
トルオンは【居合】で全員の奴隷の首輪だけを切断して解放した。
「もう好きにしていいぞ。この国に残りたい奴は屋敷から逃げていい」
と言ったが、トルオンが良い主人以前に、奴隷になった全員がテーレ連合という国家に愛想を尽かしていたので、
「一緒に連れて行って貰ってもいいですか?」
トルオンが転移魔法(のマジックアイテムだと思ってる)で屋敷を出入りしていた事を知っていた狼人族の祖父のモロが質問した。
「ああ、いいぜ」
「あの、食糧庫の食糧を全部、旦那様のアイテムボックスで持って行くってのは?」
「なら、旦那様の装備や奥様の衣裳も」
「だから奥様呼び止めてってば」
狼人族の祖母のジョナが提案し、ルーヴァが照れる中、脱出の準備を始め、5分後に屋敷の日用品までトルオンのアイテムボックスに入れた後・・・
トルオン、ルーヴァと元奴隷の狼人族6人、ダークエルフ1人、ドラゴニュート2人の計11人は転移魔法で出発したのだった。
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