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仮面の剣士レーゼ
【王女side】ダークドラゴンの呪いを受ける
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リリエがレッドドラゴンの宝玉が必要だったのは本当だ。
理由は故郷の近隣に根付いたダークドラゴンを倒した後にカウンターで発動する呪いを身代わりで受けさせる為だ。
ダークドラゴンは討伐した後の方が厄介なのだ。
だが、レッドドラゴンの討伐に出向いて凄い奴を発見した。
四半神を名乗るトルオン。
魔王軍の四天王の一人、ダースデニーを瞬殺した実力者。
この男なら魔王軍がダークエルフの城塞都市を傘下に収める為に放ったダークドラゴンを楽に倒せるはずだ。
呪いの事を教える必要はない。
赤の他人なのだから。
種族も違う。
見殺しにしても何の問題もないのだから。
そんな訳で、王族ながらダークエルフ族の為に恥知らずなお色気作戦を実行したら、3日でトルオンは音を上げた。
そして・・・・・・
「アギャアアアアアア」
ガツンッと派手にズッコケながらもトルオンはダークドラゴンを遠斬りの一刀で軽く瞬殺した。
「本当に倒したわ。凄いじゃないの、トルオン」
と感想を言いつつ、これから起こる惨劇を知ってるので意地悪くリリエが倒れてるトルオンを見るも、
「・・・」
ピクリとも動かない。
「ーーって、ちょっと、何をやってるの、トルオン?」
リリエが呆れながらトルオンを見る。
「・・・」
返事はない。
仮面を被ってたのでトルオンの顔は分からなかったが、それでも、
「えっ?」
リリエも気付いた。
「死んで·······あれ? 嘘、ねえ、ちょっと、トルオン?」
屈んで手を伸ばした。
息をしていない。
心臓も止まってる。
本当にトルオンは死んでいた。
「何で死んでる訳?」
そう呟いたリリエはハッとなった。
恐る恐るトルオンが倒したダークドラゴンの死骸を見る。
ダークドラゴンの死骸からは呪いが悪霊の形で凄い勢いで噴き出ていた。
問題は・・・その呪いの向かう先だ。
時系列は確か・・・
「ええっと、ダークドラゴンを倒したのはトルオンなんだからトルオンに向かうのよね?」
嫌な予感を覚えつつ、グリフォンを笛で呼んだが来なかった。
危険に近付かないなんて本当に頭が良い。
リリエは走るようにその場から離れたが・・・・・・
呪いは死んでるトルオンの上を通過して、逃げるリリエに向かってきた。
「ふざけんじゃないでよっ! 私じゃないでしょ、倒したのはっ! そこで死んでるトルオンが・・・」
そんな言い訳が呪いに通じる訳もなく、
「ギャアアアアアアアアアアアアっ!」
呪いに追い付かれたリリエはダークドラゴンの呪いを受けた。
全身を激痛が襲う。
血管が浮き出て内側から血が噴き出す。
美しい肉体が膨張して異物に変化し始める。
10分と待たずにリリエは別に異形の生物になったのだった。
これこそがダークドラゴンを倒した者が受ける死の呪いだ。
何も考えられない。
全身は激痛で悲鳴を上げる。
実際に、
「アギャギャギャギャギャギャ」
と雄叫びのような悲鳴を上げていた。
どうして私がこんな目に。
トルオンがダークドラゴンを倒したのに。
そう考える思考も奪われたリリエだった異形の生物は全身に激痛を覚えながら移動していったのだった。
理由は故郷の近隣に根付いたダークドラゴンを倒した後にカウンターで発動する呪いを身代わりで受けさせる為だ。
ダークドラゴンは討伐した後の方が厄介なのだ。
だが、レッドドラゴンの討伐に出向いて凄い奴を発見した。
四半神を名乗るトルオン。
魔王軍の四天王の一人、ダースデニーを瞬殺した実力者。
この男なら魔王軍がダークエルフの城塞都市を傘下に収める為に放ったダークドラゴンを楽に倒せるはずだ。
呪いの事を教える必要はない。
赤の他人なのだから。
種族も違う。
見殺しにしても何の問題もないのだから。
そんな訳で、王族ながらダークエルフ族の為に恥知らずなお色気作戦を実行したら、3日でトルオンは音を上げた。
そして・・・・・・
「アギャアアアアアア」
ガツンッと派手にズッコケながらもトルオンはダークドラゴンを遠斬りの一刀で軽く瞬殺した。
「本当に倒したわ。凄いじゃないの、トルオン」
と感想を言いつつ、これから起こる惨劇を知ってるので意地悪くリリエが倒れてるトルオンを見るも、
「・・・」
ピクリとも動かない。
「ーーって、ちょっと、何をやってるの、トルオン?」
リリエが呆れながらトルオンを見る。
「・・・」
返事はない。
仮面を被ってたのでトルオンの顔は分からなかったが、それでも、
「えっ?」
リリエも気付いた。
「死んで·······あれ? 嘘、ねえ、ちょっと、トルオン?」
屈んで手を伸ばした。
息をしていない。
心臓も止まってる。
本当にトルオンは死んでいた。
「何で死んでる訳?」
そう呟いたリリエはハッとなった。
恐る恐るトルオンが倒したダークドラゴンの死骸を見る。
ダークドラゴンの死骸からは呪いが悪霊の形で凄い勢いで噴き出ていた。
問題は・・・その呪いの向かう先だ。
時系列は確か・・・
「ええっと、ダークドラゴンを倒したのはトルオンなんだからトルオンに向かうのよね?」
嫌な予感を覚えつつ、グリフォンを笛で呼んだが来なかった。
危険に近付かないなんて本当に頭が良い。
リリエは走るようにその場から離れたが・・・・・・
呪いは死んでるトルオンの上を通過して、逃げるリリエに向かってきた。
「ふざけんじゃないでよっ! 私じゃないでしょ、倒したのはっ! そこで死んでるトルオンが・・・」
そんな言い訳が呪いに通じる訳もなく、
「ギャアアアアアアアアアアアアっ!」
呪いに追い付かれたリリエはダークドラゴンの呪いを受けた。
全身を激痛が襲う。
血管が浮き出て内側から血が噴き出す。
美しい肉体が膨張して異物に変化し始める。
10分と待たずにリリエは別に異形の生物になったのだった。
これこそがダークドラゴンを倒した者が受ける死の呪いだ。
何も考えられない。
全身は激痛で悲鳴を上げる。
実際に、
「アギャギャギャギャギャギャ」
と雄叫びのような悲鳴を上げていた。
どうして私がこんな目に。
トルオンがダークドラゴンを倒したのに。
そう考える思考も奪われたリリエだった異形の生物は全身に激痛を覚えながら移動していったのだった。
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