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邪神軍包囲網

レーゼル戦線

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 邪神軍が統治するレーゼル領。

 ここが邪神軍が創設された最初の地だ。

 元々はレーゼル王国があった訳だが、その地の闇の眷族達が邪神軍を名乗って人間族のレーゼル王国を撃破した。

 オレもレーゼル領の出身だ。

 レーゼル領は比較的、闇の眷族が多く、小悪魔族のオレでも生き抜けたからな。

 邪神軍結成のげきで、オレも邪神軍に参加して、レーゼル王国と戦ったもんな。

 まあ、当時は小悪魔族だったから戦力にはならなかったが。





 ここだけの話・・・

 勇者に殺されたガルバ様や、仲間に殺されたバーバラ様はカッコ良かったんだぜぇ~。

 当時、小悪魔族のオレのような小物の闇の眷族からしたら憧れだったからな。





 その後、レーゼル王国を陥落させてからは・・・・・・

 邪神軍は軍を各師団に分けて、南側の『暗黒平原』を除く東西北の三方に兵を進めた。





 そういう経緯があるのがこのレーゼル領だ。

 正直、オレの出身地でもあるが、家族も同胞も居なかったから愛着は殆どないけど。

 村とかがあったら別だったんだろうが。





 オレがレーゼル領に到着した時は、レーゼル領の北半分が完全に人間族に占拠されていた。
 人間族の旗が3種類もある。

 つまりは包囲網の連合に攻撃されてる訳だ。





 レーゼル領に到着したオレが最初にした事は・・・

 第4師団に最近入隊した小悪魔族の女の反応の有無の確認だった。

 居た。

 まだ生きてた。

 オレは人間族に追われて逃げてる第4師団の中に小悪魔族の反応を確認後、

「【灼熱地獄】っ!」

 追撃してる鬱陶しい人間族の兵5000を広域範囲の灼熱地獄魔法で一瞬で燃やし尽くした。

 魂5000個を翼で自動回収しながら、足を止めた第4師団の小悪魔族の前に降り立つ。

 事前情報通り、女だった。

 赤毛のドリルツインテールで、激戦でやられたのか左腕がなかった。

「よう、オレはライザス。おまえ、名前は?」

「エルです、ライザス将軍」

「エル、オレの従者になる気はないか?」

「あります。ライザス将軍と主従契約をする為に邪神軍に参加しました」

 時間を無駄にしない問答のお陰で、オレは簡単にエルと主従契約を交わした。

 主従契約を交わすと、闇に包まれたエルは小悪魔族から悪魔族にクラスチェンジした。

 170センチのナイスバティーになって痛々しかった左腕も復活してる。

 エイミーの時もそうだったが、クラスチェンジって破損箇所も回復するんだっけ?

「ありがとうございます、我が王よ」

「人間族を掃除するから、 ついて来い」

 そう言ってエルの手を引っ張って空を飛び、レーゼル領に侵攻した人間族の軍隊を片っ端から焼いて回った。

 その日1日だけで自動回収した魂の数は8万個を越えていた。
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