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侵略準備

小悪魔族のゼル

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 オレはラスタロス領に戻ってすぐに中部に悪魔族の同胞が居る事に気付いてそちらに移動した。

 一瞬で到着して、荒野に居た小悪魔族の前に着地する。

 銀髪で青白肌の130センチ級の小悪魔族に向かって、

「はじめまして、我が同胞よ。オレはライザスという」

「噂に聞くライザス様ですか?」

「ああ、そうだが、そっちは?」

「自分でゼルと申します」

「早速だがゼル、部下にならないか?」

「喜んで」

 という訳で、ゼルと主従契約を交わした。

 直後に闇に包まれたゼルは悪魔族にクラスチェンジして、

「おお、主従契約をすると本当に悪魔族になれるんだぁ~」

 とゼルが感激する中、オレが、

「悪魔族なんてすぐ死にからもう1つクラスチェンジするといい」

 そう言って気前良く魂5000個を与えてクラスチェンジさせた。

「い、いいんですか?」

 大悪魔族にクラスチェンジしたゼルがオレに恐縮する。

 並みの奴は大悪魔族までだが、

「ん? おまえはまだいけそうだな。もう1つクラスチェンジするといい」

 オレは魂2万個をプレゼントして、ゼルを爵位級大悪魔族までクラスチェンジさせた。

「え? いいんですか、爵位級ですよ?」

「戦闘力は必要だからな。おっ、もう1つ、いけそうだな、おまえ」

 そう言ってオレは更に魂5万個をプレゼントしてゼルを魔神級大悪魔族までクラスチェンジさせた訳だが・・・・・・・






 ゼルはそこで止まらなかった。






「ありがとうございます」

 ゼルがそう感激する中、

「当然の事をしたまでさ・・・おや?」

 オレはゼルがまだクラスチェンジする事に気付いた。

「おまえ、もう1つ、クラスチェンジ出来そうだな。試してみよう」

 オレはそう言ってクラスチェンズするまで魂をゼルにくれてやった。

 そして、本当にゼルは闇に包まれてクラスチェンジし・・・・・・・

 悪魔王になったのだった。

「あ、ありがとうございーーげぶっ!」

 悪魔王になった事に感激して、オレに感謝を述べてたゼルが青色の血を吐いたのは・・・

 オレが正面から胸板を貫いてコアを抉り取ったからだ。

「ど、どうして・・・」

 信じられないって顔でゼルがオレを見る中、オレはバリンッとゼルのコアを喰らった。

「ギャアアア」

 ゼルが消滅する中、

「どうしてかって? 悪魔王になったおまえが悪いのさ。王は並び立たずなのによ」

 オレはそううそぶいたのだった。





 勘の悪い奴だったな。

 魔神級で辞退すれば良かったものを。

 経験値が無さ過ぎだぜ。

 もしかして生まれたてだったのか?

 そう言えば魂を譲渡して感謝してたっけ。

 オレこそ感謝するよ、ゼル。

 能力をプレゼントしてくれて。

 とは言え、ゼルの属性は【狂戦】か。

 攻撃じゃないのか。

 使い勝手は無さそうだな。

 オレはそう思いながら本隊に合流したのだった。
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