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1561年、甲斐への使い
川中島の戦いの武田の惨敗はこうして隠蔽された
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【上杉軍の殿部隊1000人説、採用】
【上杉軍の殿部隊大将、甘粕景持説、採用】
【甘粕景持、1522年生まれ説、採用】
【妻女山に向かって空振りした武田別動隊、昼過ぎにようやく到着説、採用】
【飯富昌景、1529年生まれ説、採用】
八幡原の霧は日が昇っても晴れる事はなく、まだ濃霧に包まれていた。
ようやく室住隊は上杉軍のところまで移動していた。
室住虎光は事故で武田信繁を殺してしまった為、今回の戦ではどうしても手柄が必要だったのだ。
その為、無理に上杉軍を目指して突撃した訳だが、その速度に室住隊が付いていけず、殆ど単騎での突撃となっており、
「何で敵将が1人で?」
「知るか。その首、貰ったっ!」
50人以上に囲まれ、
「敵将はどこだっ! 出て来いっ!」
奮闘虚しく、
「ぐあああああ」
無謀な突出の為に戦死したのだった。
その直後に室住の本隊が到着して、
「なっ! 虎光様の首を取り返せっ! 首を取られるなど武門の恥だっ! 絶対に奪い返すぞっ!」
「おおっ!」
追撃して、
「クソ、しつこい。首くらいくれてやるっ!」
上杉の雑兵が首を諦めたので、必死に追い掛けていた成瀬正一が、
「ようやく取り返したぞっ!」
主の首を取り返したのだった。
上杉軍の方も霧の八幡原で必死に武田軍に突撃していた。
理由は無論、上杉政虎の姿が見当たらないからだ。
政虎の性格上、絶対に武田の本陣に突っ込んでる。
その政虎の後を追おうと上杉軍の全軍を指揮する柿崎景家が、
「突っ込めっ! 関東管領様のところまで向かうんじゃぁぁぁぁっ!」
必死に突撃していると、霧で視界の悪い武田軍の中から上杉政虎が一騎で戻ってきて、
「越後に帰るぞっ!」
擦れ違い様に景家に告げて、そのまま越後に向かって走り去っていった。
「ちょーー勝手過ぎますぞっ! 関東管領様っ! 全軍撤退だっ! 合図をしろっ!」
これが第4次川中島の戦いの終戦の合図となったのだった。
◇
一方、武田軍の別動隊の方はと言えば、
妻女山を急襲したのが夜明け前。
だが啄木鳥戦法という名の挟撃の第一段階の八幡原方面へ上杉軍を追い出す作戦は失敗に終わった。
妻女山の上杉の陣が蛻の殻だったからだ。
問題はそこからである。
妻女山を到着した武田軍の別動隊に上杉軍が本隊が待ち構えてる八幡原に向かったなどと分かる訳がなく、
「本国へ帰国したのか?」
「いや陣替えだろう」
「だが、陣が残ってるぞ?」
「また戻ってきて使うつもりか?」
等々の憶測だけが残り、別動隊大将の春日虎綱が、
「斥候を周囲に放つ。斥候が戻ってくるまで部隊は休息だ」
山頂から各方面に斥候を放ち、別動隊はその間、休息を取る事となった。
「チェッ、敵将の首が欲しかったのに」
別動隊に参加して恒興と手柄勝負をしてる喜兵衛はそう呟いたが、どうする事も出来ずに休息となった。
陽が昇ると濃霧が発生しており妻女山の眼下の視界は最悪だ。
上杉軍の手がかりもない。
そこに、まさかの事態だ。
八幡原からの鬨の声と法螺貝が聞こえてきたのだから。
それで上杉軍の居場所が分かり、
「嘘だろ」
「やられたっ!」
「本隊の救援に向かうぞ、急げっ!」
慌てて下山となったが、上杉軍も殿の備えをしていた。
千曲川の対岸に布陣だ。
それだけでも厄介なのに濃霧が手伝って、川を渡ろうとしたところを不意打ちで襲われた。
上杉軍の殿部隊は僅か1000人。
殿部隊を指揮するのは上杉政虎の影響で毘沙門天を信仰する甘粕景持だ。
「オン・ベイシラマンダヤ・ソワカ。さすがはうちの殿には毘沙門天の加護が付いてる。弓隊構え、矢を射尽くすまで射続けろ」
その命令で攻撃を開始した。
濃霧の為に不意討ちだ。
それも千曲川の渡河の最中という悪条件で。
矢の届く距離に大軍が居た為に、上杉軍の殿部隊が放った矢は面白いように命中し、武田軍別動隊の被害は3000人を数える甚大なものとなった。
信玄の危機に駆け付ける為に先頭に居た春日虎綱が顔に矢傷を受け、
「ぐお、源四郎、後の指揮は頼んだ。八幡原に一刻も早く到着してくれ」
指揮を委ねられたのは飯富源四郎だった。
「こういう面倒臭いのはおまえの仕事だろうが。ああ、もう」
文句を言いながらも指揮を取ったが、千曲川を挟んでの戦いだったのでどうしても手こずる。
武田軍別動隊の1万2000人は本当に1000人の上杉軍殿隊に長々と足止めされた。
何せ、上杉軍殿部隊を突破出来なかったのだから。
武田軍別動隊が千曲川を渡河出来たのは上杉軍の本隊から撤退の法螺貝が聞こえてきて、
「何だ、もうか? オン・ベイシラマンダヤ・ソワカ、畏まりました、殿」
殿部隊が兵を引き始めたからだ。
上杉軍の殿部隊が濃霧の中に隠れて撤退する中、武田軍別働隊はようやく千曲川を渡って、八幡原へと向かった。
昼になって、ようやく八幡原の霧が晴れてきた訳だが、武田軍の本隊に合流した別動隊は当然、
「駆け付けるのが遅いわっ! もう長尾の軍勢は消えた後だぞっ! 何をしておったっ!」
信玄の叱責を受ける破目になった。
信玄も、当主失格だな、と思いながらも、怒りが収まらず、
「海津城に戻るぞっ!」
そう吐き捨てて撤退したのだった。
怒ってる信玄には怖くて聞けないので、武田の一門衆で義信の近習でもある穴山信君に喜兵衛が、
「よう、一門殿。本隊の被害はどのくらいなんだ?」
「信繁様、山本殿、室住殿が討ち死にだよ」
「あちゃっ! そりゃあ御館様も怒るか」
「それも嘘かホントか、信繁様と山本殿を討ったのは室住殿だって噂まである」
「寝返り? いや、それはさすがにないか。待てよ。まさか霧の中をいつもみたいに突撃したのか?」
「最悪だよ、もう」
それが信君の弁だった。
一方の戦の手柄勝負をしていた武藤喜兵衛は池田恒興を見張っていた原大隅守を発見して、
「客人はどこだ?」
「御館様から馬を貰って早々に尾張に帰ったよ」
「向こうの手柄は?」
「何も」
と答えた大隅守の眼が泳ぎ、
「本当は?」
「それが御館様の裁定なので」
「そこを頼むよ。ほら、武藤家に貸しが作れると思って」
そう喜兵衛がお願いすると、大隅守は少し考えてから、
「長尾の大将が本陣までやってきて御館様に斬り掛かった」
「はあ? それはさすがに・・・いや、御館様のあの手の傷って」
信玄の手の負傷を思い出した喜兵衛が黙る中、大隅守が、
「その御館様の窮地を助けて後日褒美を貰うのが原大隅守だ」
他人事のように言い、何が遭ったのか理解した喜兵衛が、
「尾張の客人が助けたのか? 近習は何をやっていたんだ?」
「私が助けたと言ったでしょう、では」
「待った。手柄はそれだけだよな?」
そう咄嗟に尋ねた喜兵衛を大隅守が嫌そうに見返して、
「まだあるのか? 教えてくれ」
他の武功も総て大隅守から聞き出した喜兵衛は、
「今回は完敗だ、池田恒興。だが次は必ず」
勝負に負けながらも次の事を見据えて呟いたのだった。
川中島の戦いでのこれだけの惨敗を世間に吹聴すれば武田の権威が失墜し、服従してる領内の豪族族も離反する。
その為、武田方は兵数も含めた大規模な情報操作によって第4次川中島の戦いは武田方が勝利したと宣伝した。
そして、当然のように勝った方の上杉も勝利を高々と宣伝している。
両方が勝ったと言い張る第4次川中島の戦いは、痛み分け、だったというのが他の大名達の結論となった。
本格的に歴史の改竄が行われたのは、三方ヶ原でコテンパに武田軍に負けたが最終的に天下人になった徳川家康である。
家康を負かした武田軍が弱いと凄く都合の悪いのだ。
よって徳川家康が天下を取った後に第4次川中島の戦いの情報の改竄が本格的に行われたのだった。
徳川幕府が情報の改竄を行った頃には、一騎打ちを演じた上杉謙信から武田信玄を助けた足軽は原虎吉で収まっており、誰も真相を知らなかった。
登場人物、1561年度
春日虎綱(34)・・・武田家の家臣。武田二十四将の一人。別名、高坂昌信。通称、源五郎。第4次川中島の戦いで自慢の顔を負傷する。
能力値、風林火山陰A、信玄との阿吽の呼吸SS、自慢の顔に傷B、信玄への忠誠SS、信玄からの信頼SS、武田家臣団での待遇A
甘粕景持(39)・・・上杉家の家老。上杉四天王の一人。越後三条城主。弓の景持。政虎の影響で毘沙門天を信仰する。関東管領職を襲名した政虎に傾倒する。
能力値、弓の景持A、毘沙門天信仰S、正義は上杉にありS、政虎への絶対忠誠SS、政虎からの信頼C、上杉家臣団での待遇S
飯富源四郎(32)・・・武田家の家臣。武田二十四将の一人。武田の赤備えを率いる。第4次川中島の戦いには間に合わず。鬼小島とのくだりは創作。
能力値、赤備えの飯富S、一騎駆けの源四郎S、風火雷B、信玄への忠誠S、信玄からの信頼A、武田家臣団での待遇A
穴山信君(20)・・・武田の一門衆。穴山氏7代当主。武田二十四将の一人。母が武田信玄の姉。正室が武田信玄の次女、見性院。嫡子、義信の近習。八方美人の信君。
能力値、武田一門衆SS、八方美人の信君A、反骨の相A、信玄への忠誠C、信玄からの信頼D、武田家臣団での待遇S
【上杉軍の殿部隊大将、甘粕景持説、採用】
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【妻女山に向かって空振りした武田別動隊、昼過ぎにようやく到着説、採用】
【飯富昌景、1529年生まれ説、採用】
八幡原の霧は日が昇っても晴れる事はなく、まだ濃霧に包まれていた。
ようやく室住隊は上杉軍のところまで移動していた。
室住虎光は事故で武田信繁を殺してしまった為、今回の戦ではどうしても手柄が必要だったのだ。
その為、無理に上杉軍を目指して突撃した訳だが、その速度に室住隊が付いていけず、殆ど単騎での突撃となっており、
「何で敵将が1人で?」
「知るか。その首、貰ったっ!」
50人以上に囲まれ、
「敵将はどこだっ! 出て来いっ!」
奮闘虚しく、
「ぐあああああ」
無謀な突出の為に戦死したのだった。
その直後に室住の本隊が到着して、
「なっ! 虎光様の首を取り返せっ! 首を取られるなど武門の恥だっ! 絶対に奪い返すぞっ!」
「おおっ!」
追撃して、
「クソ、しつこい。首くらいくれてやるっ!」
上杉の雑兵が首を諦めたので、必死に追い掛けていた成瀬正一が、
「ようやく取り返したぞっ!」
主の首を取り返したのだった。
上杉軍の方も霧の八幡原で必死に武田軍に突撃していた。
理由は無論、上杉政虎の姿が見当たらないからだ。
政虎の性格上、絶対に武田の本陣に突っ込んでる。
その政虎の後を追おうと上杉軍の全軍を指揮する柿崎景家が、
「突っ込めっ! 関東管領様のところまで向かうんじゃぁぁぁぁっ!」
必死に突撃していると、霧で視界の悪い武田軍の中から上杉政虎が一騎で戻ってきて、
「越後に帰るぞっ!」
擦れ違い様に景家に告げて、そのまま越後に向かって走り去っていった。
「ちょーー勝手過ぎますぞっ! 関東管領様っ! 全軍撤退だっ! 合図をしろっ!」
これが第4次川中島の戦いの終戦の合図となったのだった。
◇
一方、武田軍の別動隊の方はと言えば、
妻女山を急襲したのが夜明け前。
だが啄木鳥戦法という名の挟撃の第一段階の八幡原方面へ上杉軍を追い出す作戦は失敗に終わった。
妻女山の上杉の陣が蛻の殻だったからだ。
問題はそこからである。
妻女山を到着した武田軍の別動隊に上杉軍が本隊が待ち構えてる八幡原に向かったなどと分かる訳がなく、
「本国へ帰国したのか?」
「いや陣替えだろう」
「だが、陣が残ってるぞ?」
「また戻ってきて使うつもりか?」
等々の憶測だけが残り、別動隊大将の春日虎綱が、
「斥候を周囲に放つ。斥候が戻ってくるまで部隊は休息だ」
山頂から各方面に斥候を放ち、別動隊はその間、休息を取る事となった。
「チェッ、敵将の首が欲しかったのに」
別動隊に参加して恒興と手柄勝負をしてる喜兵衛はそう呟いたが、どうする事も出来ずに休息となった。
陽が昇ると濃霧が発生しており妻女山の眼下の視界は最悪だ。
上杉軍の手がかりもない。
そこに、まさかの事態だ。
八幡原からの鬨の声と法螺貝が聞こえてきたのだから。
それで上杉軍の居場所が分かり、
「嘘だろ」
「やられたっ!」
「本隊の救援に向かうぞ、急げっ!」
慌てて下山となったが、上杉軍も殿の備えをしていた。
千曲川の対岸に布陣だ。
それだけでも厄介なのに濃霧が手伝って、川を渡ろうとしたところを不意打ちで襲われた。
上杉軍の殿部隊は僅か1000人。
殿部隊を指揮するのは上杉政虎の影響で毘沙門天を信仰する甘粕景持だ。
「オン・ベイシラマンダヤ・ソワカ。さすがはうちの殿には毘沙門天の加護が付いてる。弓隊構え、矢を射尽くすまで射続けろ」
その命令で攻撃を開始した。
濃霧の為に不意討ちだ。
それも千曲川の渡河の最中という悪条件で。
矢の届く距離に大軍が居た為に、上杉軍の殿部隊が放った矢は面白いように命中し、武田軍別動隊の被害は3000人を数える甚大なものとなった。
信玄の危機に駆け付ける為に先頭に居た春日虎綱が顔に矢傷を受け、
「ぐお、源四郎、後の指揮は頼んだ。八幡原に一刻も早く到着してくれ」
指揮を委ねられたのは飯富源四郎だった。
「こういう面倒臭いのはおまえの仕事だろうが。ああ、もう」
文句を言いながらも指揮を取ったが、千曲川を挟んでの戦いだったのでどうしても手こずる。
武田軍別動隊の1万2000人は本当に1000人の上杉軍殿隊に長々と足止めされた。
何せ、上杉軍殿部隊を突破出来なかったのだから。
武田軍別動隊が千曲川を渡河出来たのは上杉軍の本隊から撤退の法螺貝が聞こえてきて、
「何だ、もうか? オン・ベイシラマンダヤ・ソワカ、畏まりました、殿」
殿部隊が兵を引き始めたからだ。
上杉軍の殿部隊が濃霧の中に隠れて撤退する中、武田軍別働隊はようやく千曲川を渡って、八幡原へと向かった。
昼になって、ようやく八幡原の霧が晴れてきた訳だが、武田軍の本隊に合流した別動隊は当然、
「駆け付けるのが遅いわっ! もう長尾の軍勢は消えた後だぞっ! 何をしておったっ!」
信玄の叱責を受ける破目になった。
信玄も、当主失格だな、と思いながらも、怒りが収まらず、
「海津城に戻るぞっ!」
そう吐き捨てて撤退したのだった。
怒ってる信玄には怖くて聞けないので、武田の一門衆で義信の近習でもある穴山信君に喜兵衛が、
「よう、一門殿。本隊の被害はどのくらいなんだ?」
「信繁様、山本殿、室住殿が討ち死にだよ」
「あちゃっ! そりゃあ御館様も怒るか」
「それも嘘かホントか、信繁様と山本殿を討ったのは室住殿だって噂まである」
「寝返り? いや、それはさすがにないか。待てよ。まさか霧の中をいつもみたいに突撃したのか?」
「最悪だよ、もう」
それが信君の弁だった。
一方の戦の手柄勝負をしていた武藤喜兵衛は池田恒興を見張っていた原大隅守を発見して、
「客人はどこだ?」
「御館様から馬を貰って早々に尾張に帰ったよ」
「向こうの手柄は?」
「何も」
と答えた大隅守の眼が泳ぎ、
「本当は?」
「それが御館様の裁定なので」
「そこを頼むよ。ほら、武藤家に貸しが作れると思って」
そう喜兵衛がお願いすると、大隅守は少し考えてから、
「長尾の大将が本陣までやってきて御館様に斬り掛かった」
「はあ? それはさすがに・・・いや、御館様のあの手の傷って」
信玄の手の負傷を思い出した喜兵衛が黙る中、大隅守が、
「その御館様の窮地を助けて後日褒美を貰うのが原大隅守だ」
他人事のように言い、何が遭ったのか理解した喜兵衛が、
「尾張の客人が助けたのか? 近習は何をやっていたんだ?」
「私が助けたと言ったでしょう、では」
「待った。手柄はそれだけだよな?」
そう咄嗟に尋ねた喜兵衛を大隅守が嫌そうに見返して、
「まだあるのか? 教えてくれ」
他の武功も総て大隅守から聞き出した喜兵衛は、
「今回は完敗だ、池田恒興。だが次は必ず」
勝負に負けながらも次の事を見据えて呟いたのだった。
川中島の戦いでのこれだけの惨敗を世間に吹聴すれば武田の権威が失墜し、服従してる領内の豪族族も離反する。
その為、武田方は兵数も含めた大規模な情報操作によって第4次川中島の戦いは武田方が勝利したと宣伝した。
そして、当然のように勝った方の上杉も勝利を高々と宣伝している。
両方が勝ったと言い張る第4次川中島の戦いは、痛み分け、だったというのが他の大名達の結論となった。
本格的に歴史の改竄が行われたのは、三方ヶ原でコテンパに武田軍に負けたが最終的に天下人になった徳川家康である。
家康を負かした武田軍が弱いと凄く都合の悪いのだ。
よって徳川家康が天下を取った後に第4次川中島の戦いの情報の改竄が本格的に行われたのだった。
徳川幕府が情報の改竄を行った頃には、一騎打ちを演じた上杉謙信から武田信玄を助けた足軽は原虎吉で収まっており、誰も真相を知らなかった。
登場人物、1561年度
春日虎綱(34)・・・武田家の家臣。武田二十四将の一人。別名、高坂昌信。通称、源五郎。第4次川中島の戦いで自慢の顔を負傷する。
能力値、風林火山陰A、信玄との阿吽の呼吸SS、自慢の顔に傷B、信玄への忠誠SS、信玄からの信頼SS、武田家臣団での待遇A
甘粕景持(39)・・・上杉家の家老。上杉四天王の一人。越後三条城主。弓の景持。政虎の影響で毘沙門天を信仰する。関東管領職を襲名した政虎に傾倒する。
能力値、弓の景持A、毘沙門天信仰S、正義は上杉にありS、政虎への絶対忠誠SS、政虎からの信頼C、上杉家臣団での待遇S
飯富源四郎(32)・・・武田家の家臣。武田二十四将の一人。武田の赤備えを率いる。第4次川中島の戦いには間に合わず。鬼小島とのくだりは創作。
能力値、赤備えの飯富S、一騎駆けの源四郎S、風火雷B、信玄への忠誠S、信玄からの信頼A、武田家臣団での待遇A
穴山信君(20)・・・武田の一門衆。穴山氏7代当主。武田二十四将の一人。母が武田信玄の姉。正室が武田信玄の次女、見性院。嫡子、義信の近習。八方美人の信君。
能力値、武田一門衆SS、八方美人の信君A、反骨の相A、信玄への忠誠C、信玄からの信頼D、武田家臣団での待遇S
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