48 / 59
アジトリスト、転移門魔法陣がある組織は一流組織、消滅都市バラッカス
しおりを挟む夕陽が照らすその場所には何もなかった。
半円球の綺麗なクレーターがあるのみで。
だが、その場所には数分前まで確かに人の営みがあった。
イエロ将国の首都バラッカス。
それがクレーターの場所にあった都市の名前だ。
それが跡形もなく完全に消滅していた。
そして、そのクレーターの上空に空中停止する1つの人影の姿があった
◇
オーケイ。
分かってる。
何も言うなよ、おまえら。
頼むから何も言わないでくれ。
まずはオレの説明を・・・
『おまえがやったんだろう』だって?
だから、まだ喋るなっての。
いいから黙って、オレの説明を聞け。
いいか、よく聞けよ。
一度しか言わないから。
オレは悪くない。
いつもと同じ?
ワンパターン?
『それしか言えないのか』だと?
おいおい、おまえらまでオレを怒らせたいのか?
そもそもオレは悪くないのに他に何て言えばいいんだ、ああぁん?
さすがのオレもグレるぞ?
オウムのチャーリーが、
「良くやったなのだ。歪曲結界を再構築する要の術者はおそらくアヤツなのだ。それを倒したなのだ。大地の女神ミーカル様もお喜びなのだ」
そう褒め称えてるが全然嬉しくない。
『今回は危なかったピョン。ご主人様じゃなかったら消滅魔法に一緒に巻き込まれて御陀仏だったピョン。さすがはご主人様だピョン』
影からアルも褒めてるが、オレは全然嬉しくなかった。
何故ならイエロ将国の首都バラッカスが消えたからだ。
パッと見の推定人口30万人と一緒に。
今回、オレはマジで悪くない。
悪くはないが・・・
しかし、勇者のオレでもさすがに『これは寝覚めが悪い』と思った。
どうしてこうなったんだ?
クソ。
◇
今回の冒頭は、
「おらおらおらぁっ! 魔十教団の連中は皆殺しだぁぁぁっ!」
魔十教団のアジトでオレが一方的に無双するこんな入りだった。
結局は、オレはメシコス王国に長居する事となった。
理由はルバン銀鉱山に居たあの眼玉だ。
あの眼玉に操られた女教皇が北西部エリアのボスである事は6カ所のアジトに居た雑魚組織員が口を割って分かってる。
まあ、口を割らなくても眼玉が居た時点で確定な訳だが。
あの眼玉が北西部エリアのボスだったのだから、北西部の活動拠点の中心は、このメシコス王国となる訳だ。
ならば魔十教団のアジト全部を狩り尽くすのが、オレの流儀だが色々と面倒臭くもあった。
何故ならメスコス王国の首脳部の中に魔十教団の事を知ってる奴がいなかったからだ。
厳密には事情を知ってそうな前国王以下幹部達が、運悪く追放者2人によって全員殺害されていて情報が引き継がれていなかったという次第だが。
なので、オレは地道にアジトを虱潰しにしてるところだった。
いやぁ~、お陰で金が貯まる貯まる。
何せ、メスコス王国は現在、イエロ将国と戦争中だ。
魔十教団の討伐に人員など割けない。
なので、勇者のオレに丸投げな訳で。
眼玉の時から、アジト襲撃もオレの単騎特攻。
安全を確保してから事後処理の兵士の皆さんがやってくる訳だから。
兵士達が来る前に、魔十教団の活動資金である金や銀のインゴット、それに魔石や薬品類をガッポリとアイテムボックスに入れても分からないって寸法だ。
まあ、お宝のないアジトの方が多かったが。
だが、もう20カ所以上回ってるのだ。
そりゃあ、貯まるってもんだ。
えっ、金ならもう持ってるだろうって?
分かってないなぁ~。
資金源を潰さないと悪党が再起するだろう?
これも世の為、人の為ってね。
◇
そんな訳で、イエロ将国に取られたメスコス王国領にも出張だ。
イエロ将国はメスコス王国の南西側から進軍している。
飛獣が居る世界とは言っても、主戦力は陸兵だ。
陸獣で移動出来る人数なんて限られてる。
重い鎧を装備して歩いて移動する歩兵が主力なので、まだメシコス王国領の5分の1しか取られていない訳だが。
そこにオレは潜入していた。
今回はアシュとリラとシューはお留守番。
危険なのでオレが単騎で特攻していた。
『移動法は』って?
おいおい、忘れちまったのか?
こっちには空飛ぶホウキがあるんだぜ。
それに透明魔法を使えば難なく潜入成功ってね。
そう思ったが、空飛ぶホウキの動力源は魔石だ。
もう自分の領土だと思ってるイエロ将国の軍隊が魔力探知をしており、魔石の反応を嗅ぎ付けたのか、飛獣部隊がウロチョロしてる訳だが。
気にせずゴーだ。
オレは出向いた場所はマルベル大寺院だった。
この世界で祭ってる神は大地の女神ミーカルのみ。
まあ、ついこの間までは祝福歪曲結界のお陰で宝具を持ってる奴が自由に祝福を使えた訳だが。
そこが悪の組織、魔十教団のアジトってんだから、世も末だ。
「大地の女神ミーカル様の神殿をアジトにするなど罰当たりにも程があるなのだ。皆殺しにするなのだ」
過激な事をチャーリーが言ってるが無視だ。
「ここがラストね。さっさと終わらせるわよ」
透明魔法で姿を消したオレはサクッとマルベル大寺院に潜入した。
そしてマルベル大寺院の秘密の地下室で妙な物を見つけた。
ピンで印がされたこの世界の世界地図。
オレが分かるのは、
リティア大森林。
モルダイエー山脈。
賢者の塔。
巨大亀。
世界樹。
西の果ての大瀑布。
この6つだ。
なので、ピンときた。
おおっと、待ったっ!
今のは言葉の事故だっ!
決して『地図に刺さったピン』と『ピンときた』を掛けたギャグを狙った訳じゃないからなっ!
本当だぞ。
本当に言葉の事故だからなっ!
なんて、一瞬の思考の躊躇があった所為で、オレがコンマ1秒、出遅れた為に、
「歪曲結界の装置のある、またはあった場所なのだ」
チャーリーが先に言いやがった。
チッ。
空気の読めない奴だな。
そういう台詞はオレのものだろうが。
本当に分かっていない。
だが、今のは言葉の事故を起こしたオレも少しは悪かったからな。
チャーリーを許してやるか、うん。
オレは何事もなかったかのように話を進めるべく、
「再び結界を張るつもりかしら?」
「不可能なのだ」
「よね。世界を覆う術式なんて。そもそもその世界の女神の祝福に干渉する事自体、無理があるんだから」
「燃やすなのだ」
「はいはい」
そんな訳で何やら小難しい資料全部を燃やしたのだった。
お陰でマルベル大寺院は大騒ぎだ。
廊下に居るオレまで部屋から溢れてる煙に巻かれてる始末だし。
ってか、煙は拙いんだよ。
煙が透明魔法のオレのシルエットを形どるように避けるから。
それ以上に、
「ケホケホなのだ。さっさとズラかるなのだ」
チャーリーからの苦情も出ている。
仕方ないからチャーリーを抱えて変身魔法に変更した。
シスターにチェンジだ。
そんな事をしてると廊下で僧侶達が、
「おい、どうするんだ? 女教皇様も愚者様もいないのに」
緊急時だからか堂々と相談していた。
なので、ソイツラが魔教団の組織員である事がオレにも分かった。
末端は戦闘力が低くて判断が付かないからな。
ってか、幹部の愚者も不在な訳ね。
なら、さっさと退散を・・・
などと考えてるオレの耳に、
「転移門を使って知らせにいけ」
「分かった」
なんて会話が飛び込んできた。
お陰で、オレは小走りで離れていく組織員の後を追った。
煙が消えたところで透明魔法に切り替える。
そして、組織員がドアを開けて潜った瞬間にオレは素早く部屋の中に滑り込んだ。
室内を見れば、希少な転移門の魔法陣が床に既に描かれていた。
僧侶が魔法陣に魔石を並べてる。
当然だ。
転移門は便利だが、色々と手順が居るからな。
その様子を透明のオレは魔法陣の中心に乗って見ていた。
えっ?
何をするのかって?
幹部のところまで案内してくれるんだろ?
なら、行かないとな。
そんな訳で僧侶が転移門の魔法陣を発動させ、透明のオレも一緒に移動したのだった。
◇
移動した先にも魔法陣があった。
だが違う部屋だ。
窓もない。
そして、転移門の魔法陣で移動した際に透明魔法が吹き飛んだのか、
「な、誰だ、おまえはっ!」
僧侶がオレを指差していた。
おっと、魔法が解けたか。
などと余裕を見せてるオレに、その僧侶は信じられない精神攻撃を仕掛けてきた。
精神攻撃で間違いない。
何故ならオレがショックを受けて少なからずダメージを受けたのだから。
すなわち、
「あっ、その青いオウム、さては女勇者の・・・なんて名前だっけ?」
ブチッ。
ムカついたので上段回し蹴りを咄嗟に放ってしまった。
マイブームなんだよねぇ~。
ほら、この足の上げた綺麗な角度と回転速度、なかなかだろ?
おっと、今は上段回し蹴りよりもだ。
上段回し蹴りの際に飛んで、オレが姿勢を戻すと肩に着地したチャーリーを見ると、チャーリーが満更でもなさそうに、
「吾輩も有名になったものなのだ」
誇らしげだった。
クソぉ~。
オレの顔に気付かず、チャーリーを見てからオレが気付かれるなんてマジで屈辱だぜぇ~。
更には名前が分からないって。
分かるか、このオレの悔しさが?
えっ?
分からない?
まあ、これは有名人あるあるって奴だからな。
知名度で負けるのって結構ショックなんだぜ。
「そりゃ良かったわね」
オレはテンションを下げつつ、透明魔法を掛け直して魔十教団のアジトに潜入した。
このアジトは他のアジトと違った。
「透明魔法か。ん? オウム? さては勇・・・」
「言わせないわよ、その先はっ!」
オレは蹴りで戦闘力660の魔眼持ちのソイツを『天井に首だけでぶら下がる刑』に処した。
「ったく、マジでムカつくわ」
「ん、人間の匂い? 誰だ、おまえ?」
戦闘力710の狼人が匂いでオレに気付く。
やれやれだな。
まあいい。
全員、魔十教団みたいだから皆殺しってね。
オレはシルバードラゴンの牙剣を抜いて斬り伏せていったのだった。
そしてアジトの大広間にソイツは居た。
戦闘力100。
黒色の単色ローブを纏った禿げの爺さんだ。
だが、顔の肌に岩の欠片が付いてた。
コイツも普通じゃないな。
それに戦闘力が100とは思えない圧。
何だ?
何かやばいアイテムでも持ってるのか?
「そのオウム。なるほど、魔十教団のアジトに乗り込んできた命知らずの馬鹿とは魔十教団のアジトを潰して回ってる勇者殿でしたか」
どいつもこいつも。
チャーリーを見てからオレに気付きやがって。
そんな訳で、オレの苛立たせた戦闘力100への返答の第1声は、
「死になさいっ!」
となった。
遠斬りの一閃でオレはその爺さんをあっさりと斬り伏せる。
岩肌で防御力があると思ったが簡単に遠斬りでズシャアッと斬れた。
飛び散った血液は紫色だったが。
「グハアアアア、馬鹿が。ワシに交渉の言葉も発せさせんとは。ならばワシと一緒に死ねっ!」
バタッと倒れて爺さんが息絶えた瞬間だった。
強大な神聖力と共に、大広間の床に魔法陣が出現する。
その魔法陣の文字を見て、
「はあぁぁぁぁぁぁっ? 破壊の女神メアリーモカの力を使った消滅魔法の魔法陣んんん? どこでそんな知識を・・・」
瞬時に気付いた。
「拙いっ! 閉じ込められる前に・・・」
オレは握ってたシルバードラゴンの牙剣に戦闘力2万を込めて槍投げの要領で上にマジ投げした。
ドゴッと直径5メートル級の大穴が開く。
地下アジトだったのか岩盤が20メートル以上あったが、そんなのは今は関係ない。
オレはオウムのチャーリーの両足を左手で掴むと、その穴に向かってリミット解除のマジ跳躍をした。
「ひぃえええええなのだぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ビュンッ。
との音と共にオレは上空に居た。
雲の高さまでコンマ1秒で移動する。
足元には都市があった。
2本の曲剣のモニュメント。
宮殿に掲げられてる旗は青地に白の曲剣と赤の曲剣でのX。
イエロ将国で間違いない。
つまり、ここは首都バラッカス。
と思った時には首都バラッカスが丸々巨大な障壁の膜に覆われた。
オレはその膜の外側の上空に居る訳だが。
「なっ、嘘でしょっ! どうやったら、あの魔法をここまで広範囲に・・・」
オレがそう絶句した時には地上で、
シュンッ。
障壁の膜に覆われてた首都バラッカスが城壁ごと丸々消えたのだった。
大地もえぐれてる。
綺麗なクレーターになっていた。
ゴクリッ。
オレはそれを一部始終目撃して、思わず喉を鳴らした。
消えた首都バラッカスとその住民はどうなったのかって?
知らねえよ。
消滅魔法っていうくらいだから消滅したはと思うが、どこかへ転移した可能性もゼロではない。
ともかく分かっている事はもう首都バラッカスはこの世界から消えたって事だけだ。
◇
そして、
「良くやったなのだ。歪曲結界を再構築する要の術者はおそらくアヤツなのだ。それを倒したなのだ。大地の女神ミーカル様もお喜びなのだ」
『今回は危なかったピョン。ご主人様じゃなかったら消滅魔法に一緒に巻き込まれて御陀仏だったピョン。さすがはご主人様だピョン』
となる訳だ。
「おそらく今の魔法に使った膨大な神聖力もどこかに溜めてた大地の女神ミーカル様の祝福なのだ。その祝福を結界の再構築に悪用してたはずなのだ。不届きな奴なのだ」
チャーリーが何か解説してるが、今は聞ける気分じゃない。
オレは空飛ぶホウキを指輪から出して乗ると、投げた剣が飛んでいった方角へと飛翔していったのだった。
もちろん、誰にも見られないように透明魔法を使ってから。
なっ?
オレは悪くなかっただろ?
いやいや、考えるなよ、おまえらっ!
ここは即答でオレは悪くなかったって言ってくれよっ!
頼むからっ!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
登場人物。
僧侶1・・・マルベル大寺院の高僧。魔十教団の末端。
僧侶2・・・マルベル大寺院の高僧。魔十教団の末端。転移門魔法陣を使った。
戦闘力660・・・人間とカメレオンの混合体。魔眼持ち。
戦闘力710・・・猿人と邪妖精の混合体。
戦闘力100・・・魔十教団の幹部。愚者。人間と岩人形の混合体。異形の怪物『眼玉』の協力者で様々な知識、祝福を亜空間にプール、死亡時の破壊の女神の消滅魔法発動、融合体生成法などの提供を受ける。400歳超え。弱いが知識は甚大。
地名。
マルベル大寺院・・・北西部最大の寺院。
首都バラッカス・・・イエロ将国の首都。推定人口30万人。
0
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
箱庭から始まる俺の地獄(ヘル) ~今日から地獄生物の飼育員ってマジっすか!?~
白那 又太
ファンタジー
とあるアパートの一室に住む安楽 喜一郎は仕事に忙殺されるあまり、癒しを求めてペットを購入した。ところがそのペットの様子がどうもおかしい。
日々成長していくペットに少し違和感を感じながらも(比較的)平和な毎日を過ごしていた喜一郎。
ところがある日その平和は地獄からの使者、魔王デボラ様によって粉々に打ち砕かれるのであった。
目指すは地獄の楽園ってなんじゃそりゃ!
大したスキルも無い! チートも無い! あるのは理不尽と不条理だけ!
箱庭から始まる俺の地獄(ヘル)どうぞお楽しみください。
【本作は小説家になろう様、カクヨム様でも同時更新中です】
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
俺と幼女とエクスカリバー
鏡紫郎
ファンタジー
憧れた世界で人をやめ、彼女と出会い、そして俺は初めてあたりまえの恋におちた。
見知らぬ少女を助け死んだ俺こと明石徹(アカシトオル)は、中二病をこじらせ意気揚々と異世界転生を果たしたものの、目覚めるとなんと一本の「剣」になっていた。
最初の持ち主に使いものにならないという理由であっさりと捨てられ、途方に暮れる俺の目の前に現れたのは……なんと幼女!?
しかもこの幼女俺を復讐のために使うとか言ってるし、でもでも意思疎通ができるのは彼女だけで……一体この先どうなっちゃうの!?
剣になった少年と無口な幼女の冒険譚、ここに開幕
ボーンネル 〜辺境からの英雄譚〜
ふーみ
ファンタジー
大陸の端に存在する小国、ボーンネル。
バラバラとなったこの国で少女ジンは多くの仲間とともに建物を建て、新たな仲間を集め、国を立て直す。
そして同時にジンを中心にして世界の歯車は動き出そうとしていた。
これはいずれ一国の王となる少女の物語。
俺の娘、チョロインじゃん!
ちゃんこ
ファンタジー
俺、そこそこイケてる男爵(32) 可愛い俺の娘はヒロイン……あれ?
乙女ゲーム? 悪役令嬢? ざまぁ? 何、この情報……?
男爵令嬢が王太子と婚約なんて、あり得なくね?
アホな俺の娘が高位貴族令息たちと仲良しこよしなんて、あり得なくね?
ざまぁされること必至じゃね?
でも、学園入学は来年だ。まだ間に合う。そうだ、隣国に移住しよう……問題ないな、うん!
「おのれぇぇ! 公爵令嬢たる我が娘を断罪するとは! 許さぬぞーっ!」
余裕ぶっこいてたら、おヒゲが素敵な公爵(41)が突進してきた!
え? え? 公爵もゲーム情報キャッチしたの? ぎゃぁぁぁ!
【ヒロインの父親】vs.【悪役令嬢の父親】の戦いが始まる?
拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!
FOX4
ファンタジー
王都は整備局に就職したピートマック・ウィザースプーン(19歳)は、勇者御一行、魔王軍の方々が起こす戦闘で荒れ果てた大地を、上司になじられながらも修復に勤しむ。平地の行き届いた生活を得るために、本日も勤労。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
落ちこぼれの烙印を押された少年、唯一無二のスキルを開花させ世界に裁きの鉄槌を!
酒井 曳野
ファンタジー
この世界ニードにはスキルと呼ばれる物がある。
スキルは、生まれた時に全員が神から授けられ
個人差はあるが5〜8歳で開花する。
そのスキルによって今後の人生が決まる。
しかし、極めて稀にスキルが開花しない者がいる。
世界はその者たちを、ドロップアウト(落ちこぼれ)と呼んで差別し、見下した。
カイアスもスキルは開花しなかった。
しかし、それは気付いていないだけだった。
遅咲きで開花したスキルは唯一無二の特異であり最強のもの!!
それを使い、自分を蔑んだ世界に裁きを降す!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる