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第9章 プール大会と慈善活動
ムシャクシャするぜ【シャーラside】
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炊き出しの日にヴァンパイアに狙われてから私はムシャクシャしていた。
ヴァンパイアに狙われた事に苛立ってるんじゃない。
あの仮面の女騎士が強過ぎるから、私は苛立ってた。
ゾーマを倒した初めて会った時に気付いてはいたが、炊き出しの日に再認識させられたからな。
ありゃあ、私よりも強い。段違いだ、と。
私も馬鹿じゃない。それは認める。
だが・・・・・・
あれは私が生涯総ての時間を修行に費やしても絶対に到達出来ない強さだ。
その事を本能的に再確認してしまい・・・
苛立っていた。
何かいつもよりもムシャクシャするぜ。
そして、私の憤懣が拙い方向で爆発した。
場所はミリアリリー女学園の教室。
発端はエニスだった。
「なぁ~、エニス、勝負しようぜ」
いつものように教室でエニスに肩を組んで言ってたんだが、黒髪片眼鏡のチビが、
「ちょっと、エニスさんが嫌がってるんだから、もういい加減諦めなさいよ」
と言ってきて、
「うっせいなっ!」
「アナタね、迷惑なのよ」
「テメーにゃ関係ないだろうが」
その後はもういつものパターンで、
「口だけの女は引っ込んでなっ!」
と気付いた時には私は片眼鏡のチビに殴りかかっていたんだが、
「そこまでよ、シャーラさん」
チビの顔に届く前に、私の拳はエニスによって軽々と受け止めていた。
「邪魔すんなよ、エニスっ!」
「落ち着きましょう、シャーラさん。って、普通の状態じゃないわね、アナタ、今? なるほど、【水竜の怒り】か・・・・・・怒りの沸点が低いってマイナス面もある訳ね」
「邪魔するなって言っただろうがっ!」
エニスに殴りかかるが、エニスが軽々と避けて、
「冷静さを失ったアナタと戦っても意味ないから、これはノーカンにしてあげるわ」
と言われた瞬間、首筋に手刀を喰らって私は気絶したのだった。
私が起きた時、治癒室に居た。
エニスがヴァルゼート女学園からミリアリリー女学園に来てる引率の先生のキランちゃんと、
「海と森では勝手が違って狩猟してもストレスが溜まってたようね」
「去年はどのように対処を?」
「ミリアリリー女学園の風紀委員会の副委員長の炎使いと週2ペースでやりあってたわ。それでも他の生徒に当たり散らしてたけど」
「なるほど、分かりました」
喋ってるのが聞こえて・・・
25歳の、銀髪のミディアムの褐色肌で、私よりも長身の、美人エリート海軍将校タイプのキランちゃんに、
「おい、キランちゃんっ! 私の情報を気軽に他の奴に喋るなよなっ!」
釘を刺しておいた。
「シャーラ、アナタねぇ。まったく戦闘力のない生徒を殴ろうとしてたのよ、わかってる?」
「はいはい、お説教は聞きたくありませぇ~ん」
エニスが私を見て、
「・・・私、騎士団長のお屋敷で下宿してるんだけど、放課後、来てみる?」
「何で私が?」
「面白い事があるからよ」
そうエニスは私に言ったのだった。
ヴァンパイアに狙われた事に苛立ってるんじゃない。
あの仮面の女騎士が強過ぎるから、私は苛立ってた。
ゾーマを倒した初めて会った時に気付いてはいたが、炊き出しの日に再認識させられたからな。
ありゃあ、私よりも強い。段違いだ、と。
私も馬鹿じゃない。それは認める。
だが・・・・・・
あれは私が生涯総ての時間を修行に費やしても絶対に到達出来ない強さだ。
その事を本能的に再確認してしまい・・・
苛立っていた。
何かいつもよりもムシャクシャするぜ。
そして、私の憤懣が拙い方向で爆発した。
場所はミリアリリー女学園の教室。
発端はエニスだった。
「なぁ~、エニス、勝負しようぜ」
いつものように教室でエニスに肩を組んで言ってたんだが、黒髪片眼鏡のチビが、
「ちょっと、エニスさんが嫌がってるんだから、もういい加減諦めなさいよ」
と言ってきて、
「うっせいなっ!」
「アナタね、迷惑なのよ」
「テメーにゃ関係ないだろうが」
その後はもういつものパターンで、
「口だけの女は引っ込んでなっ!」
と気付いた時には私は片眼鏡のチビに殴りかかっていたんだが、
「そこまでよ、シャーラさん」
チビの顔に届く前に、私の拳はエニスによって軽々と受け止めていた。
「邪魔すんなよ、エニスっ!」
「落ち着きましょう、シャーラさん。って、普通の状態じゃないわね、アナタ、今? なるほど、【水竜の怒り】か・・・・・・怒りの沸点が低いってマイナス面もある訳ね」
「邪魔するなって言っただろうがっ!」
エニスに殴りかかるが、エニスが軽々と避けて、
「冷静さを失ったアナタと戦っても意味ないから、これはノーカンにしてあげるわ」
と言われた瞬間、首筋に手刀を喰らって私は気絶したのだった。
私が起きた時、治癒室に居た。
エニスがヴァルゼート女学園からミリアリリー女学園に来てる引率の先生のキランちゃんと、
「海と森では勝手が違って狩猟してもストレスが溜まってたようね」
「去年はどのように対処を?」
「ミリアリリー女学園の風紀委員会の副委員長の炎使いと週2ペースでやりあってたわ。それでも他の生徒に当たり散らしてたけど」
「なるほど、分かりました」
喋ってるのが聞こえて・・・
25歳の、銀髪のミディアムの褐色肌で、私よりも長身の、美人エリート海軍将校タイプのキランちゃんに、
「おい、キランちゃんっ! 私の情報を気軽に他の奴に喋るなよなっ!」
釘を刺しておいた。
「シャーラ、アナタねぇ。まったく戦闘力のない生徒を殴ろうとしてたのよ、わかってる?」
「はいはい、お説教は聞きたくありませぇ~ん」
エニスが私を見て、
「・・・私、騎士団長のお屋敷で下宿してるんだけど、放課後、来てみる?」
「何で私が?」
「面白い事があるからよ」
そうエニスは私に言ったのだった。
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