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294話 首輪 3
しおりを挟む「逃げ道を全て閉ざしてしまえば、余計なことは考えず勉強に集中できるだろうとの茂さんのご判断です。」
動揺して、フラフラと視線をさ迷わせる俺。
声を奪われてしまえば、説得はおろか、要求も、文句も、日常会話すらままならない。
今の俺には、逃げることも戦うこともできないから、唯一可能性のある説得するという道を選んだのに。言葉まで失ってしまったら、もうできることが無くなってしまう。
こうなったら、意地でも勉強を拒否して、何とか話をさせて貰わないと...。
そう思って桂本さんの目を見るけれど、無言で俺を見下ろす桂本さんに、はっとする。
いや、ちょっと待て。
桂本さんは昨日、お仕置きの制限についても父さんに交渉したんだよな。
ってことは、一生痕が残るようなお仕置きを許可されているのかもしれない。
『許可が下りたら次のお仕置きは焼き印でも押して差し上げますよ。その白い肌には、さぞ映えるでしょうね。』
っ...!
昨日の桂本さんの言葉を思い出し、寒気にぞくりと体が震える。
もし桂本さんが父さんに、痕が残るほど酷いお仕置きを許可されているのだとしたら。
今、逆らったら、俺は...。
でも、許可されていない可能性もある。
もしそうなら、お仕置きに耐え続け、このまま勉強をしないでいれば、桂本さんや父さんが根負けして、俺の話を聞いてくれるかもしれない。
どっちだ。許可されたのか、制限されたままなのか。
どんなに考えても、父さんが桂本さんの交渉を受けて一体どんな答えを出したのか、全く読めなかった。
俺が、散々な目に遭わせられていても、何とも思ってない父さんなら、許可してしまった可能性は充分にある。
くそ...。桂本さんに聞きたいけどこの首輪のせいで声が出せず、もどかしい。
「もう透さんにできることなど何もありませんよ。諦めて勉強を行ってください。それとも、まだ逆らいますか? 」
「っ...」
ほんとに、俺にできることはもう何も残ってないのだろうか。必死に思考を巡らせ、打開策を捻り出そうとするが、何も思い付かない。
どうすれば。どうすればっ...。
「逆らえばもちろんお仕置きですが。」
「っ~~.........」
ああ、駄目だ。逆らえない。
お仕置きが、痕が残るのかそうじゃないのかわからない今は、闇雲に逆らっては駄目だ。
俺は、悔しさにギリッと歯を噛み締めて俯いた。
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