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151話 隠し事 17
しおりを挟む「え...もういいって...」
どういうこと?
もしかして、俺、南原さんとの根比べに勝ってしまったのだろうか。
耐えきるつもりではあったけど、この南原さんを相手に、本当にできてしまうなんて。
だけど、南原さんが本気で俺の口を割りたいと思ったら、もっと他にも方法があるはずだ。痛いことや、怖いこと、怪我をするようなことも、まだされてない。なのに、なんで?
「許してやるよ。これ以上は...お前にはできない...。」
「え...なに...? 」
ぼそぼそと何かを呟いた南原さんの声は、俺には届かなかった。
「いや...。だが、ただで許すのも納得いかない。そうだな...代わりに、お前のトラウマのことを教えろ。」
「トラウマ...」
「暗所恐怖症だ。原因を言え。」
「っ......」
さっき助けてくれたときに答えられなかった、もうひとつの質問だ。
なんで、そんなこと知りたがるんだろう。まぁ、体育倉庫であんだけ怯えて泣いている俺を見たら、気にもなるか。
南原さんには、引かれるかもしれないけれど、好きだと打ち明けるよりはマシだと思う。
疼く体は限界で、そんなことで許されるのならと、話す以外の選択肢はなかった。
おそるおそる、口を動かす。
「...家、で、教育係の人に...目隠し、されて、お仕置き、されてたから...です...。」
「...目隠し、か。なるほどな。」
「うぅ、言った...から、早くっ...南原さんっ! 」
俺は、もう少しも待てなかった。
乳首も、前も、後ろも、焦らされている全部を触って欲しくて仕方なくて、つい催促するような言葉を言ってしまう。
「ククッ、いいだろう。」
ニヤリと笑んだ南原さんは、オナホを手に取り、覆い被さってきた。
「あ、まって、え、それでする、の...?」
「何だ? 嫌か? 気持ち良さそうに喘いでいたくせに。」
つい口が滑って、しまったと思う。
許してやると言われてほっとしたのか、だったら玩具なんかより南原さんの、好きなひとの、手でして欲しいとか、そんな欲が出てきてしまったのだ。
「あ、や、えっと...やっぱ、なんでもな...」
「坂北くん? 」
慌てて撤回しようとするが、南原さんの鋭い視線で、その言葉を飲み込むなという圧力をかけられてしまう。
「う...その...玩具より...南原さんの手の方がいいな...とか...ごめんなさい...。」
口に出すと、余計に恥ずかしくなってきて、無意識に声が小さくなるのを感じた。
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