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第七章 内政の日々と派閥争い

登場人物紹介(第七章)

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第七章での新規登場人物の紹介です。

★★★★★★★

・コンラート
アールクヴィスト準男爵家に仕える名誉従士。対話魔法使い。登場時点で10歳。
「祝福の儀」で対話魔法の才を持っていると分かり、もっと大きな貴族家や王家に仕える道もある中であえてアールクヴィスト準男爵家に仕える道を選んだ。
その理由は「身近な人たちや幼馴染の女の子からちやほやされて暮らしたい」「小さな貴族領に雇われる方がオンリーワンの特別な人材感があっていい」という至極人間くさいものだが、ノエインには逆にそんな素直さ・正直さが好ましいと思われている。
いざ働き始めると思っていたより地味な日々に驚いたものの、従士長ユーリからのアドバイスもあって地道に経験を積んでいる最中。

・ヤコフ
従士長ユーリと従士マイの息子。七章時点で三歳。
父ユーリは従士長として夜遅くまで仕事に出ていることも多く、母マイも婦人会の事務所に詰めていることが多いので、日中はもっぱら婦人会事務所に連れて来られて部屋の隅でおとなしく遊んでいる。
大人たちが仕事をしているのをいつも見ているためか、本人の才能もあるのか、三歳のわりに利発。もの静かなように見えて内心では色々と考えている。
今のところは、いずれ父の立場を継ぐに足る逸材。

・レネット・ケーニッツ
ケーニッツ子爵家嫡男フレデリックの婚約者→妻。フレデリックの二歳年下。
父親は王国中央部の武家貴族ミュツェンレク男爵で、フレデリックが王国軍第一軍団で男爵の部下だった繋がりから紹介され、結婚した。
王都で育ったため都会的な雰囲気を纏う女性で、次世代の子爵家夫人としての気品や知的さも兼ね備えている。

・ノア・ヴィキャンデル
ヴィキャンデル男爵家当主。現時点で20代半ば。
妻ローリーがクラーラの姉であり、ノエインから見ると義理の兄に当たる人物。先代当主が病で早くに隠居したため若くして爵位を継いだが、早々に係争地の村を南西部貴族に占拠されるという不運に見舞われた。
義理の父アルノルドに助けを乞うてノエインを援軍に寄越してもらったことで村を無事に奪還し、さらには領境問題にも一定の決着をつけたので、一転して有能な領主としての評価を確立した。一周回って幸運かもしれない人。

・ローリー・ヴィキャンデル
ノア・ヴィキャンデル男爵の妻。現時点で21歳(クラーラの二歳上)。
クラーラの姉で、ノエインにとっては義理の姉に当たる。末っ子クラーラがおとなしめの性格であるのに対して、ローリーはどちらかというと快活な性格。
娘のローリーがヴィキャンデル男爵家に嫁いだことで、アルノルドは北西部閥の南端あたりとのパイプを得たという背景がある。
作中では描写はないが実は双子の姉妹の片方で、もう一人も別の貴族のもとに嫁いでいる。

・ベラッド・アードラウ
南西部閥のアードラウ準男爵家当主。肉体魔法の使い手。
カレヌ村占拠の実行部隊のリーダー格の一人で、強力な魔法の才と高度な武芸を身に付けた傑物。
アールクヴィスト領軍のゴーレムと散弾矢クロスボウによる攻撃を受けなければ、おそらくはカレヌ村の長期実効支配をそのまま成し遂げられたはずだった。ある意味では可哀想な人。

・バラッセン子爵
名前だけ登場。アードラウ準男爵の寄り親で、ヴィオウルフ・ロズブローク男爵の元寄り親。
自身の領と寄り子たちの領が食糧不足で悩んでいたのを解消するためにカレヌ村を襲わせた。
一応は空腹に悩む民を救うためという名目で領地侵犯をさせており、カレヌ村のあたりはもともと緩衝地帯だったところに数世代前のヴィキャンデル男爵が村を興して実効支配したという背景もある。
なので、このバラッセン子爵がまったくの悪者というわけでもなかったりする。だからといって善人でもないけど。
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