109 / 255
第五章 初めての大戦争
第108話 誘い
しおりを挟む
ランセル王国軍との二度目の戦いで、バレル砦の防衛部隊は9名の死者を出した。全員が獣人の徴募兵だ。
また、しばらく戦闘に復帰できないほどの重傷者も16名を数えた。こちらは獣人だけでなく、王国軍やアールクヴィスト領軍の兵士も含まれる。
「実質的に、戦力の一割が欠けたことになる……戦えはするものの、万全の状態じゃない怪我人も多いからな。次の戦いはもっと厳しいものになるだろう」
「それでいて、敵の戦力はさらに増えてるんだから笑えませんよね」
戦闘の翌日。城壁の上でフレデリックと話しながら、ノエインはランセル王国軍の陣を見る。
昨日も100人以上の敵を殺したはずなのに、既にそれ以上の増援が敵に加わって陣が膨れ上がっているのがノエインの視力でも分かった。
「敵の様子だと今日は攻めてくることはなさそうだが……」
「バリスタを連続で撃てることに気づいて、警戒してるのかもしれませんね」
「ああ、次はまた何か策を練って来るだろうな。森の木を盛んに切り出しているのが見える」
フレデリックはため息をつくと、後ろを振り返って砦の中を見る。
「兵たちは随分と気が沈んでしまったようだな」
「仲間が死ぬのを目の当たりにしましたからね」
見張り以外の兵士は地面に座り込んで休んでいるが、その顔は暗い。自分たちが一方的に相手を殺すだけでなく、相手に殺されることもあるのだと強く実感したためか。
まとめ役であるジノッゼやボレアスが懸命に励まして回っているが、効果が大きいとは言えなさそうだった。
「……ノエイン様、畏れながら進言の許可を」
「いいよ、マチルダ」
横から話しかけてきたマチルダにノエインが答える。それを見たフレデリックが少し驚いたような表情を見せた。マチルダが自発的に話すのを初めて見たからか。
「この戦争を生き延びた後の徴募兵たちの処遇について、ノエイン様のお考えを伝えられてはいかがでしょうか。彼らの気力も回復するかと思いますが」
「そうだね、僕もちょうどそう思ってたところだよ」
マチルダにそう返すと、ノエインはフレデリックの方を向いた。
「フレデリックさん、この獣人たちは故郷の集落がなくなって行き場をなくしたという話でしたが、例えば戦争のあとに僕が彼らを自領への移民として引き取ったら、問題になったりしますか?」
集落を焼かれて帰る場所がないとジノッゼから聞いたとき、その話にマチルダが暗い顔を見せたとき、ノエインは彼女と目を合わせて頷き合った。言葉にはしていないが、「彼らを領に迎えよう」と考えを一致させたのだ。
「いや、問題はない。むしろ、彼らが難民化せずに済むから推奨されて然るべきことだが……彼らを全員迎えるつもりか? 相当な人数だぞ?」
「その点は大丈夫です。うちの領は食糧事情も金銭的な面も余裕がありますし、働き手はどれだけいても困りません」
心配そうに尋ねるフレデリックにノエインは微笑む。
「……そうか、それならいい。今すぐにでもその話を伝えてやるといい。生き延びたあとに希望があると知れば、獣人たちの士気も上がるはずだ」
「ありがとうございます。そうします」
ノエインは城壁の下に降りると、ジノッゼとボレアスに「ちょっと話があるんだ」と声をかける。
「アールクヴィスト閣下、お話とは一体……?」
何の話か検討がついていない様子でジノッゼが尋ねる。その横ではボレアスもきょとんとした表情を浮かべていた。
「うん、実はね……この戦争が終わったら、君たちがうちの領地に移住しないかなと思って声をかけたんだ」
ノエインの言葉を聞いた二人は、少し訝しむような顔を見せた。獣人差別が激しい南部で生きてきたため、あまりにも自分たちに都合のいい話に警戒しているらしい。
そんな彼らを安心させるようにノエインは続ける。
「もちろん、君たちを奴隷にしたり、奴隷のように酷使したりするってわけじゃないよ。君たちの住む場所と仕事については僕が保証する。土地を持って農業に励んでも、力がある人は建設現場や鉱山で力仕事に励んでもいい。領軍に入ってもいいし、読み書き計算ができるなら僕が文官として雇ってもいい」
「それは……とても嬉しいお誘いですが、なぜ我々にそこまで良くしてくださるのですか? 我々は獣人です」
警戒を解かないまま聞いてくるジノッゼ。ノエインはその問いに自らが答えるのではなく、マチルダに目配せをした。
それに頷いたマチルダが口を開く。
「ノエイン様は特殊な生い立ちをお持ちで、獣人への差別心を持っておられません。貴族や平民、奴隷といった身分差、そして男女差についても限りなく寛容なお方です」
ジノッゼもボレアスも、信じられないといった表情でマチルダの話に耳を傾ける。
「アールクヴィスト領では獣人も普人や亜人と同じように暮らしています。自作農も職人もいますし、自らの商会を立ち上げている者もいます。そして、私も獣人ですが、ノエイン様の最も近くで側近としてお支えする役目を与えられています。ご寵愛もいただいています。私の存在がノエイン様の獣人へのご心情を何より証明していると思います」
マチルダが話し終えると、ジノッゼとボレアスは少し考え込んだ。
「……確かに、俺たちが食糧をちゃんともらえなかったとき、士爵様は獣人の俺たちのために他の貴族様に立ち向かってくれました。仲間だからとも言ってもらいました。俺たちにそんな風に言ってくれた貴族様は初めてです」
ボレアスが言うと、ジノッゼも首肯して口を開く。
「そうだな、閣下は私たちにも優しく親切に接してくださる……閣下のお言葉を信じさせていただきます。疑うような真似をして大変申し訳ありませんでした」
「急にこんな話をされたら警戒するのも分かるから、大丈夫だよ」
頭を下げるジノッゼに微笑んで答えるノエイン。
「ただ……集落の仲間はここにいる者だけではないのです。ベゼル大森林の中や、獣人の司祭が運営する教会などに、戦えない子どもや老人を分散させて避難させているのですが……」
「分かった、その人たちも一緒に移住してもらおう」
「ほ、本当によろしいのですか? ここにいる者と併せると300人近くになりますが」
「僕の領地は急発展の只中にあってね。お金と食糧には余裕があるし、多くの働き手を必要としてるんだ。人口が増えるのは大歓迎だよ」
こうしてノエインが戦地にいる間もアールクヴィスト領への移民は増えているだろうが、それと同時に開拓や家屋建設も進んでいるはず。まだまだ受け入れる余裕はあるのだ。領のさらなる発展のためにも、人手はいくらあっても困らない。
「ああ……閣下、本当にありがとうございます。何とお礼を申し上げればいいか」
「夢みてえな話です。ありがとうございます」
感激した様子で礼を述べる二人に、ノエインは笑いかけた。
「君たちが了承してくれて僕も嬉しいよ……この話を徴募兵の皆にも伝えてあげて。そうすればきっと生きる気力が湧くはずだから」
「そうですな、皆戦って生き残ろうという気持ちになれるでしょう。さっそく伝えます」
嬉しそうに言いながらジノッゼは獣人たちのもとに向かい、ボレアスも続いた。
それを見送りながらノエインは呟く。
「これで獣人たちの士気は上がるし、僕は領民を増やせる。本当は戦争が終わってから伝えるつもりだったけど……結果的にこれでよかったね、マチルダ」
「はい、ノエイン様。素晴らしいことだと思います」
また、しばらく戦闘に復帰できないほどの重傷者も16名を数えた。こちらは獣人だけでなく、王国軍やアールクヴィスト領軍の兵士も含まれる。
「実質的に、戦力の一割が欠けたことになる……戦えはするものの、万全の状態じゃない怪我人も多いからな。次の戦いはもっと厳しいものになるだろう」
「それでいて、敵の戦力はさらに増えてるんだから笑えませんよね」
戦闘の翌日。城壁の上でフレデリックと話しながら、ノエインはランセル王国軍の陣を見る。
昨日も100人以上の敵を殺したはずなのに、既にそれ以上の増援が敵に加わって陣が膨れ上がっているのがノエインの視力でも分かった。
「敵の様子だと今日は攻めてくることはなさそうだが……」
「バリスタを連続で撃てることに気づいて、警戒してるのかもしれませんね」
「ああ、次はまた何か策を練って来るだろうな。森の木を盛んに切り出しているのが見える」
フレデリックはため息をつくと、後ろを振り返って砦の中を見る。
「兵たちは随分と気が沈んでしまったようだな」
「仲間が死ぬのを目の当たりにしましたからね」
見張り以外の兵士は地面に座り込んで休んでいるが、その顔は暗い。自分たちが一方的に相手を殺すだけでなく、相手に殺されることもあるのだと強く実感したためか。
まとめ役であるジノッゼやボレアスが懸命に励まして回っているが、効果が大きいとは言えなさそうだった。
「……ノエイン様、畏れながら進言の許可を」
「いいよ、マチルダ」
横から話しかけてきたマチルダにノエインが答える。それを見たフレデリックが少し驚いたような表情を見せた。マチルダが自発的に話すのを初めて見たからか。
「この戦争を生き延びた後の徴募兵たちの処遇について、ノエイン様のお考えを伝えられてはいかがでしょうか。彼らの気力も回復するかと思いますが」
「そうだね、僕もちょうどそう思ってたところだよ」
マチルダにそう返すと、ノエインはフレデリックの方を向いた。
「フレデリックさん、この獣人たちは故郷の集落がなくなって行き場をなくしたという話でしたが、例えば戦争のあとに僕が彼らを自領への移民として引き取ったら、問題になったりしますか?」
集落を焼かれて帰る場所がないとジノッゼから聞いたとき、その話にマチルダが暗い顔を見せたとき、ノエインは彼女と目を合わせて頷き合った。言葉にはしていないが、「彼らを領に迎えよう」と考えを一致させたのだ。
「いや、問題はない。むしろ、彼らが難民化せずに済むから推奨されて然るべきことだが……彼らを全員迎えるつもりか? 相当な人数だぞ?」
「その点は大丈夫です。うちの領は食糧事情も金銭的な面も余裕がありますし、働き手はどれだけいても困りません」
心配そうに尋ねるフレデリックにノエインは微笑む。
「……そうか、それならいい。今すぐにでもその話を伝えてやるといい。生き延びたあとに希望があると知れば、獣人たちの士気も上がるはずだ」
「ありがとうございます。そうします」
ノエインは城壁の下に降りると、ジノッゼとボレアスに「ちょっと話があるんだ」と声をかける。
「アールクヴィスト閣下、お話とは一体……?」
何の話か検討がついていない様子でジノッゼが尋ねる。その横ではボレアスもきょとんとした表情を浮かべていた。
「うん、実はね……この戦争が終わったら、君たちがうちの領地に移住しないかなと思って声をかけたんだ」
ノエインの言葉を聞いた二人は、少し訝しむような顔を見せた。獣人差別が激しい南部で生きてきたため、あまりにも自分たちに都合のいい話に警戒しているらしい。
そんな彼らを安心させるようにノエインは続ける。
「もちろん、君たちを奴隷にしたり、奴隷のように酷使したりするってわけじゃないよ。君たちの住む場所と仕事については僕が保証する。土地を持って農業に励んでも、力がある人は建設現場や鉱山で力仕事に励んでもいい。領軍に入ってもいいし、読み書き計算ができるなら僕が文官として雇ってもいい」
「それは……とても嬉しいお誘いですが、なぜ我々にそこまで良くしてくださるのですか? 我々は獣人です」
警戒を解かないまま聞いてくるジノッゼ。ノエインはその問いに自らが答えるのではなく、マチルダに目配せをした。
それに頷いたマチルダが口を開く。
「ノエイン様は特殊な生い立ちをお持ちで、獣人への差別心を持っておられません。貴族や平民、奴隷といった身分差、そして男女差についても限りなく寛容なお方です」
ジノッゼもボレアスも、信じられないといった表情でマチルダの話に耳を傾ける。
「アールクヴィスト領では獣人も普人や亜人と同じように暮らしています。自作農も職人もいますし、自らの商会を立ち上げている者もいます。そして、私も獣人ですが、ノエイン様の最も近くで側近としてお支えする役目を与えられています。ご寵愛もいただいています。私の存在がノエイン様の獣人へのご心情を何より証明していると思います」
マチルダが話し終えると、ジノッゼとボレアスは少し考え込んだ。
「……確かに、俺たちが食糧をちゃんともらえなかったとき、士爵様は獣人の俺たちのために他の貴族様に立ち向かってくれました。仲間だからとも言ってもらいました。俺たちにそんな風に言ってくれた貴族様は初めてです」
ボレアスが言うと、ジノッゼも首肯して口を開く。
「そうだな、閣下は私たちにも優しく親切に接してくださる……閣下のお言葉を信じさせていただきます。疑うような真似をして大変申し訳ありませんでした」
「急にこんな話をされたら警戒するのも分かるから、大丈夫だよ」
頭を下げるジノッゼに微笑んで答えるノエイン。
「ただ……集落の仲間はここにいる者だけではないのです。ベゼル大森林の中や、獣人の司祭が運営する教会などに、戦えない子どもや老人を分散させて避難させているのですが……」
「分かった、その人たちも一緒に移住してもらおう」
「ほ、本当によろしいのですか? ここにいる者と併せると300人近くになりますが」
「僕の領地は急発展の只中にあってね。お金と食糧には余裕があるし、多くの働き手を必要としてるんだ。人口が増えるのは大歓迎だよ」
こうしてノエインが戦地にいる間もアールクヴィスト領への移民は増えているだろうが、それと同時に開拓や家屋建設も進んでいるはず。まだまだ受け入れる余裕はあるのだ。領のさらなる発展のためにも、人手はいくらあっても困らない。
「ああ……閣下、本当にありがとうございます。何とお礼を申し上げればいいか」
「夢みてえな話です。ありがとうございます」
感激した様子で礼を述べる二人に、ノエインは笑いかけた。
「君たちが了承してくれて僕も嬉しいよ……この話を徴募兵の皆にも伝えてあげて。そうすればきっと生きる気力が湧くはずだから」
「そうですな、皆戦って生き残ろうという気持ちになれるでしょう。さっそく伝えます」
嬉しそうに言いながらジノッゼは獣人たちのもとに向かい、ボレアスも続いた。
それを見送りながらノエインは呟く。
「これで獣人たちの士気は上がるし、僕は領民を増やせる。本当は戦争が終わってから伝えるつもりだったけど……結果的にこれでよかったね、マチルダ」
「はい、ノエイン様。素晴らしいことだと思います」
0
お気に入りに追加
1,109
あなたにおすすめの小説
付与効果スキル職人の離島生活 ~超ブラックな職場環境から解放された俺は小さな島でドラゴン少女&もふもふ妖狐と一緒に工房を開く~
鈴木竜一
ファンタジー
傭兵を派遣する商会で十年以上武器づくりを担当するジャック。貴重な付与効果スキルを持つ彼は逃げ場のない環境で強制労働させられていたが、新しく商会の代表に就任した無能な二代目に難癖をつけられ、解雇を言い渡される。
だが、それは彼にとってまさに天使の囁きに等しかった。
実はジャックには前世の記憶がよみがえっており、自分の持つ付与効果スキルを存分に発揮してアイテムづくりに没頭しつつ、夢の異世界のんびり生活を叶えようとしていたからだ。
思わぬ形で念願叶い、自由の身となったジャックはひょんなことから小さな離島へと移住し、そこで工房を開くことに。ドラゴン少女やもふもふ妖狐や病弱令嬢やらと出会いつつ、夢だった平穏な物づくりライフを満喫していくのであった。
一方、ジャックの去った商会は経営が大きく傾き、その原因がジャックの持つ優秀な付与効果スキルにあると気づくのだった。
俺がいなくなったら商会の経営が傾いた?
……そう(無関心)
異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた
甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。
降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。
森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。
その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。
協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
異世界無知な私が転生~目指すはスローライフ~
丹葉 菟ニ
ファンタジー
倉山美穂 39歳10ヶ月
働けるうちにあったか猫をタップリ着込んで、働いて稼いで老後は ゆっくりスローライフだと夢見るおばさん。
いつもと変わらない日常、隣のブリっ子後輩を適当にあしらいながらも仕事しろと注意してたら突然地震!
悲鳴と逃げ惑う人達の中で咄嗟に 机の下で丸くなる。
対処としては間違って無かった筈なのにぜか飛ばされる感覚に襲われたら静かになってた。
・・・顔は綺麗だけど。なんかやだ、面倒臭い奴 出てきた。
もう少しマシな奴いませんかね?
あっ、出てきた。
男前ですね・・・落ち着いてください。
あっ、やっぱり神様なのね。
転生に当たって便利能力くれるならそれでお願いします。
ノベラを知らないおばさんが 異世界に行くお話です。
不定期更新
誤字脱字
理解不能
読みにくい 等あるかと思いますが、お付き合いして下さる方大歓迎です。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる