強制無人島生活

デンヒロ

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5日目

5-1 ドラム缶風呂

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紫苑や理沙のように漂流者がまたやって来るかもしれない。
そう考えた俺は掘っ建て小屋を作ることにした。
ナタで細木を切り、杭として加工。
それを地面に突き刺し壁を形成する。
屋根と床に拾ったブルーシートを上に被せて固定し、隙間風がある場所を補修して完成と言う流れだ。

「ふぅ……」

汗を拭う。
その際に匂いが少しきつくなっているのに気づいた。

「服も水洗いすべきだな」

現在、紫苑も理沙も罠の設置のため森へ出かけている。
女子は自身の匂いとか衛生面とか敏感だと言うイメージがある。

「風呂……用意してみるか」

小屋作りは一旦中断。
俺は風呂を作ることにした。
メインの材料はドラムである。
つまり作成するのはドラム缶風呂だ。
ただし焚き火で暖めるのではなく熱した石で暖める仕様だ。

「まずはドラム缶に水を入れなければな」

川の水をこれまた拾ってバケツで運びドラム缶に汲み入れる。
それを十数回行い、ちょうどいい具合に溜まった。

「後は水を温めるだけだ」

熱した石を投入してお湯にする。
地面を掘ってドラム缶を埋めて高さを調整したので出入りは難なくできるはずだ。

「旦那様、ただいま戻りました……あら?」

「ただいまー……おろ?」

二人が帰って来た。

「お帰り。早速だが風呂を用意したから試してみてくれ」
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