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20・賢者な家庭教師はいりません!⑤
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王立魔術学院の入学式で、乙女ゲームのヒロインはメインヒーローと出会う。
留学してきた隣国の王子さまだ。
初めて会うはずなのに、ヒロインは彼に既視感を覚える。
整った顔自体にはなんの見覚えもなかったけれど、ふとした仕草や会話の間に、懐かしいという思いは募っていく。
そして、モンスター退治の実習でエルフの森に来たヒロインは、その夜夢を見る。
森の中で、だれかと話をする夢だ。
本当は話しているのはヒロインだけで、相手は相槌を打っているだけなのだけど。
セピア色に染まった画面と、優しいオルゴールの曲が蘇る。
悪役令嬢ラヴァンダが救われる未来を追い求めて周回プレイをしていた、前世のわたしの脳に刻み込まれているのだ。
だって隣国王子のルートじゃなくても絶対発生するんだもん。
前世のわたしから記憶を受け継いだわたしだって、忘れることはできなかった。
ヒロインはそれを隣国王子と結びつけはしない。
彼女の両親は狩人で、大陸全土を飛び回っていた。
エルフの森にもよく来ていたから、この場所の記憶があること自体不思議なことではないのだ。
その夢が隣国王子との思い出だと気づくのは、彼のルートに進んだときだけ。
すべてのパラメータで限界突破を要求される過酷なルートだった。
「……お嬢さま。大丈夫ですか、いつでも抱っこしますよ」
「ありがとう。でも大丈夫よ」
ウルラートは頷いて、辺りを見回した。
銀の賢者と別れて森に入ってから、モンスターの姿は少しも見ていない。
たまに葉擦れを感じて振り向いても、枝葉が揺れているだけだ。
禁猟区のモンスターはおとなしい種類のものが多い。
邪悪なモンスターでなければ、巣に踏み込まれて家族を殺されでもしない限り自分から襲いかかってきたりはしないものだ。
なにより、だれもが怖れる魔神のかけらから生じた妖魔のきゅーちゃんが、使い魔として一緒にいるものね。
「人形って、どんなモンスターなんでしょうね。俺は聞いたことありませんでしたし、あの男もよく知らないみたいでした。ゴーレムのことじゃないんですよね?」
「……人形は人形よ。土でできているのはゴーレムと一緒だけど、自分で成長していくモンスターなの」
「土製ですか。それは重いですね。布のほうが軽いし、洗濯もできるのに」
「きゅ!」
「そういえばきゅーちゃんは自主的にお嬢さまをお守りしてるんでしたね。偉いぞ」
「きゅきゅ!」
きゅーちゃんとウルラートには、わたしの側近としての仲間意識があるらしい。
「人形のエサはなんですか? 良かったら罠を張りますよ」
「人形は……この森を流れる魔力を吸って大きくなるの」
「魔神の魔力、ということですか」
大当たり。
人形が欲しているのは、ズバリ賢者から放出される魔神の魔力だ。
放出しなければ魔神の核が弱体化しないけれど、放出すると浴びたモンスターが狂暴化したり、多量の魔力が凝固したかけらから妖魔が生じてしまったりもする。
両刃の剣、ってこういうことかな。
違う気もするわ。
全然言語は違うのに、前世の乙女ゲームと同じ世界だからか、ことわざや言い回しが同じだったりするの。
似た意味の単語が多いってだけかもね。
言葉のことはともかく、モンスターの狂暴化や妖魔発生が起こらないよう、エルフが居住して自然の浄化力を高めているわけなのだけど。
彼の質問に対するわたしの答えを聞いて、ウルラートがきゅーちゃんを見つめた。
視線を返して、きゅーちゃんが力強く頷く。
ウルラートの腕が近くの木から垂れた蔓に伸びたので、わたしは慌てて彼を止めた。
「きゅーちゃんをエサにして罠を作らなくていいから!」
「出過ぎた真似をしてすみませんでした」
「きゅー……」
「わたしのことを思ってしようとしてくれたのだから、怒ったりはしないわ。でも……その人形には心があるの。だから乱暴な真似はしたくないわ。どこかに開けた空間がないか探してくれる?」
「はっ!」
「きゅっ!」
ウルラートはわたしの側でわたしと違う場所に視線を送り、きゅーちゃんは魔術で風を起こして飛び上がった。
でき立てのドレスのレースが、ひらひらと宙で舞う。
今度はきゅーちゃんの寝巻を作ってもらおうかな、なんてわたしは思っていた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ウルラートが見つけた空間、木々に囲まれた小さな花畑で、わたしは腰を降ろした。
ところどころに、わたしと同じ名前の紫色の花も咲いている。
ここはきっと休戦地、疲れたり傷ついたりしたモンスターが体を休める場所なんだわ。
「お嬢さま、飲み物は持って来ています」
「ありがとう。あなたも体調を整えてね」
さっきお爺さまの家でもらった果汁を飲んで、わたしは喉を湿らせた。
どうすれば人形がやって来るかは知っている。
けれど実行するのには抵抗があった。
『人形』──自体は怖くない。
目がないから悪意を込めた視線を浴びせてきたりしないし、口がないから暴言も吐かない。手足は森を移動するためのもので、他者を攻撃するためのものではなかった。
この森の大人しいモンスターたちにとって『人形』は、小さな仲間だったに違いない。
……だけど。
人形と出会い、その孤独な心を温めるのは幼いヒロインの役目だ。
ヒロインはもう人形と出会っているのだろうか?
わたしが捕まえて賢者のところへ連れていって、ヒロインと人形が会えなくなっちゃったらどうしよう。
悪役令嬢ラヴァンダとして世界か自分が滅びる未来を変えるためとはいえ、ほかの人間の大切な思い出に割り込むような真似は、なるべくしたくなかった。
「ねえウルラート。あの賢者、人形を連れて戻らなかったら、本当にドライアドの灰の中毒を治療する方法を教えないつもりかしら?」
「でしょうね」
「やけにあっさり言うのね」
「ああいう軽い口調のヤツは、逆に底が知れません。それに……口ではあんなことを言っていましたが、あの男は最初からお嬢さまに気づいていました」
「そうなの?……そうだったのかもしれないわね」
言葉にしなかっただけで、銀の賢者は乙女ゲームでの発言と同じことを思ったのかもしれない。六歳児にあんな言葉浴びせたら極悪人だものね。
人形を捕らえさせることで、わたしの中にあるなにかを見極めるつもりなのか。
だったら、ためらっている余裕はなかった。
わたしは生きて、幸せになりたい。
父さまと母さまと、リモーネときゅーちゃんと、ウルラートと大公邸の使用人たちと、ルビーノとリートと、これまで出会った大切な人たちみんなと一緒に。
魔神を復活させたり、世界を滅ぼしたりするのに使う無駄な時間などないのだ。
『人形』──その土の体には、隣国王子の魂が宿っている。
一年前、五歳のときに魂を抜かれ、以来ずっと寝台に横たわったままのその体は、隣国の王宮魔術師によって保護されていた。
魂を抜いたのも、その魔術師なのだけれど。
魔術師は王子の強い魔力に目をつけ、人形として魔神の魔力を吸収させることで、魔神復活の際の入れ物にしようとしているのだ。
蓄えた魔力が限界を越えると、人形は森の土で自分を大きくする。
常に同じ年ごろの子どもと同じくらいの大きさだ。
ヒロインと人形が出会った後、だれかに(銀の賢者なんだろうな)人形を破壊されて隣国王子が覚醒したことで、その魔術師は処罰を受けている。
魔術師の正体や妖魔の関与については、乙女ゲームが始まる前に終わったことなので詳細は不明だ。
……六歳の体で目覚めて悪い魔術師の処罰なんてできるものかしら?
そんな不安もあるけれど、
「きゅー♪」
きゅーちゃんの歓声を受けながら、わたしは前世のわたしの記憶に刻まれたオルゴールの旋律に乗せて歌を紡いだ。
両親とはぐれて森へ迷い込んだヒロインが、勇気を鼓舞するために奏でた旋律。
歌詞は知らないし知っていても前世の言葉だったら意味がないので、わたしが適当につけた歌詞だけど、迷子のヒロインが歌ったときと同じように、『人形』は現れた。
留学してきた隣国の王子さまだ。
初めて会うはずなのに、ヒロインは彼に既視感を覚える。
整った顔自体にはなんの見覚えもなかったけれど、ふとした仕草や会話の間に、懐かしいという思いは募っていく。
そして、モンスター退治の実習でエルフの森に来たヒロインは、その夜夢を見る。
森の中で、だれかと話をする夢だ。
本当は話しているのはヒロインだけで、相手は相槌を打っているだけなのだけど。
セピア色に染まった画面と、優しいオルゴールの曲が蘇る。
悪役令嬢ラヴァンダが救われる未来を追い求めて周回プレイをしていた、前世のわたしの脳に刻み込まれているのだ。
だって隣国王子のルートじゃなくても絶対発生するんだもん。
前世のわたしから記憶を受け継いだわたしだって、忘れることはできなかった。
ヒロインはそれを隣国王子と結びつけはしない。
彼女の両親は狩人で、大陸全土を飛び回っていた。
エルフの森にもよく来ていたから、この場所の記憶があること自体不思議なことではないのだ。
その夢が隣国王子との思い出だと気づくのは、彼のルートに進んだときだけ。
すべてのパラメータで限界突破を要求される過酷なルートだった。
「……お嬢さま。大丈夫ですか、いつでも抱っこしますよ」
「ありがとう。でも大丈夫よ」
ウルラートは頷いて、辺りを見回した。
銀の賢者と別れて森に入ってから、モンスターの姿は少しも見ていない。
たまに葉擦れを感じて振り向いても、枝葉が揺れているだけだ。
禁猟区のモンスターはおとなしい種類のものが多い。
邪悪なモンスターでなければ、巣に踏み込まれて家族を殺されでもしない限り自分から襲いかかってきたりはしないものだ。
なにより、だれもが怖れる魔神のかけらから生じた妖魔のきゅーちゃんが、使い魔として一緒にいるものね。
「人形って、どんなモンスターなんでしょうね。俺は聞いたことありませんでしたし、あの男もよく知らないみたいでした。ゴーレムのことじゃないんですよね?」
「……人形は人形よ。土でできているのはゴーレムと一緒だけど、自分で成長していくモンスターなの」
「土製ですか。それは重いですね。布のほうが軽いし、洗濯もできるのに」
「きゅ!」
「そういえばきゅーちゃんは自主的にお嬢さまをお守りしてるんでしたね。偉いぞ」
「きゅきゅ!」
きゅーちゃんとウルラートには、わたしの側近としての仲間意識があるらしい。
「人形のエサはなんですか? 良かったら罠を張りますよ」
「人形は……この森を流れる魔力を吸って大きくなるの」
「魔神の魔力、ということですか」
大当たり。
人形が欲しているのは、ズバリ賢者から放出される魔神の魔力だ。
放出しなければ魔神の核が弱体化しないけれど、放出すると浴びたモンスターが狂暴化したり、多量の魔力が凝固したかけらから妖魔が生じてしまったりもする。
両刃の剣、ってこういうことかな。
違う気もするわ。
全然言語は違うのに、前世の乙女ゲームと同じ世界だからか、ことわざや言い回しが同じだったりするの。
似た意味の単語が多いってだけかもね。
言葉のことはともかく、モンスターの狂暴化や妖魔発生が起こらないよう、エルフが居住して自然の浄化力を高めているわけなのだけど。
彼の質問に対するわたしの答えを聞いて、ウルラートがきゅーちゃんを見つめた。
視線を返して、きゅーちゃんが力強く頷く。
ウルラートの腕が近くの木から垂れた蔓に伸びたので、わたしは慌てて彼を止めた。
「きゅーちゃんをエサにして罠を作らなくていいから!」
「出過ぎた真似をしてすみませんでした」
「きゅー……」
「わたしのことを思ってしようとしてくれたのだから、怒ったりはしないわ。でも……その人形には心があるの。だから乱暴な真似はしたくないわ。どこかに開けた空間がないか探してくれる?」
「はっ!」
「きゅっ!」
ウルラートはわたしの側でわたしと違う場所に視線を送り、きゅーちゃんは魔術で風を起こして飛び上がった。
でき立てのドレスのレースが、ひらひらと宙で舞う。
今度はきゅーちゃんの寝巻を作ってもらおうかな、なんてわたしは思っていた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ウルラートが見つけた空間、木々に囲まれた小さな花畑で、わたしは腰を降ろした。
ところどころに、わたしと同じ名前の紫色の花も咲いている。
ここはきっと休戦地、疲れたり傷ついたりしたモンスターが体を休める場所なんだわ。
「お嬢さま、飲み物は持って来ています」
「ありがとう。あなたも体調を整えてね」
さっきお爺さまの家でもらった果汁を飲んで、わたしは喉を湿らせた。
どうすれば人形がやって来るかは知っている。
けれど実行するのには抵抗があった。
『人形』──自体は怖くない。
目がないから悪意を込めた視線を浴びせてきたりしないし、口がないから暴言も吐かない。手足は森を移動するためのもので、他者を攻撃するためのものではなかった。
この森の大人しいモンスターたちにとって『人形』は、小さな仲間だったに違いない。
……だけど。
人形と出会い、その孤独な心を温めるのは幼いヒロインの役目だ。
ヒロインはもう人形と出会っているのだろうか?
わたしが捕まえて賢者のところへ連れていって、ヒロインと人形が会えなくなっちゃったらどうしよう。
悪役令嬢ラヴァンダとして世界か自分が滅びる未来を変えるためとはいえ、ほかの人間の大切な思い出に割り込むような真似は、なるべくしたくなかった。
「ねえウルラート。あの賢者、人形を連れて戻らなかったら、本当にドライアドの灰の中毒を治療する方法を教えないつもりかしら?」
「でしょうね」
「やけにあっさり言うのね」
「ああいう軽い口調のヤツは、逆に底が知れません。それに……口ではあんなことを言っていましたが、あの男は最初からお嬢さまに気づいていました」
「そうなの?……そうだったのかもしれないわね」
言葉にしなかっただけで、銀の賢者は乙女ゲームでの発言と同じことを思ったのかもしれない。六歳児にあんな言葉浴びせたら極悪人だものね。
人形を捕らえさせることで、わたしの中にあるなにかを見極めるつもりなのか。
だったら、ためらっている余裕はなかった。
わたしは生きて、幸せになりたい。
父さまと母さまと、リモーネときゅーちゃんと、ウルラートと大公邸の使用人たちと、ルビーノとリートと、これまで出会った大切な人たちみんなと一緒に。
魔神を復活させたり、世界を滅ぼしたりするのに使う無駄な時間などないのだ。
『人形』──その土の体には、隣国王子の魂が宿っている。
一年前、五歳のときに魂を抜かれ、以来ずっと寝台に横たわったままのその体は、隣国の王宮魔術師によって保護されていた。
魂を抜いたのも、その魔術師なのだけれど。
魔術師は王子の強い魔力に目をつけ、人形として魔神の魔力を吸収させることで、魔神復活の際の入れ物にしようとしているのだ。
蓄えた魔力が限界を越えると、人形は森の土で自分を大きくする。
常に同じ年ごろの子どもと同じくらいの大きさだ。
ヒロインと人形が出会った後、だれかに(銀の賢者なんだろうな)人形を破壊されて隣国王子が覚醒したことで、その魔術師は処罰を受けている。
魔術師の正体や妖魔の関与については、乙女ゲームが始まる前に終わったことなので詳細は不明だ。
……六歳の体で目覚めて悪い魔術師の処罰なんてできるものかしら?
そんな不安もあるけれど、
「きゅー♪」
きゅーちゃんの歓声を受けながら、わたしは前世のわたしの記憶に刻まれたオルゴールの旋律に乗せて歌を紡いだ。
両親とはぐれて森へ迷い込んだヒロインが、勇気を鼓舞するために奏でた旋律。
歌詞は知らないし知っていても前世の言葉だったら意味がないので、わたしが適当につけた歌詞だけど、迷子のヒロインが歌ったときと同じように、『人形』は現れた。
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