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冒険者始めました編
19・部活帰りのDKセット
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「葉菜花、悪かったな」
みんなで美味しくラーメンを食べていたら、突然シオン君が謝ってきた。
「え、どうしたの?」
「いや……その鍋。食の細い貴様には無用の長物だったようだ」
わたしが自分の分のラーメンをコップで作ったからかな。
うーん。でもこのもらったお鍋で作ったら、絶対食べきれないんだよね。
せめてラケルにもらったのと同じくらいの大きさが良かったよ。
……だなんて、正直に言う気にはなれなかった。
シオン君が気を遣ってくれたことはわかっているし、これ以外でもたくさん助けてもらっている。
傷つけるようなことを言いたくはない。
「そんなことないよ。えっと……このお鍋は最後のデザートで使うね?」
「デザート? ああ、確かに昨夜作ってもらったアイスクリームなら、それくらいは食いたいな」
「お腹壊すよ?」
「俺がか?」
大食らい王国の王弟殿下には無意味な心配だったかもしれないけど、アイスは冷たいからほどほどにしたほうがいいと思うの。
バニラアイスにはMP消費量減少効果があります。
味やかけるソースで付与効果が変わってくるんじゃないかなー。
その辺りはまだ試してない。
「シオン君なら大丈夫そうだけど、まだ夜は肌寒かったりもするし、温かいもののほうがいいよ。……チョコフォンデュ、とか?」
お鍋でできる温かいデザートで思い付くものは、それしかなかった。
チーズフォンデュもいいな。
デザートっていうよりごはんだから、それはまた今度作ってみよう。
ラーメンとチーズフォンデュは……なんか違うよね。
デザートは別腹だからチョコフォンデュは大丈夫!
まあ、シオン君とベルちゃんはどんな組み合わせでも気にしないんだろうけど。
「なんだ、それは」
まだ現品がないから『鑑定』でわからないみたい。
「溶かしたチョコレートにクッキーやマシュマロ、果物なんかをつけて食べるの。あ、でもすぐに冷えてチョコが固まっちゃうかな?」
果物が単品で出せるかどうかは自信がない。というか、無理な気がする。
「それなら大丈夫だ」
シオン君が不敵な笑みを浮かべた。
「え?」
「その鍋には保温効果がついている。側面の魔石に触れれば熱くなるぞ」
言われた通り、お鍋の側面に埋め込まれた赤い魔石に触れてみる。
照明や『浄化』の魔道具にもついている燃料魔石だね。
魔石は赤い光を放ち、その輝きがお鍋に刻まれた模様を走る。
この模様が魔術式ってことなのかな?
これまで使ってた魔道具とは構造が違うみたい。
持ち上げている手からは温度を感じないけれど、お鍋を見下ろしている顔には蓋の隙間から漏れてくる熱気が当たっていた。
「うわー、便利そう。これなら冷めた料理も温め直せるね。シオン君、保温を止めるときはどうするの? 空焚きして、せっかくのお鍋を傷めたくないよ」
「もう一度魔石に触れればいい」
魔石に触れると、お鍋を包んでいた淡い光が消えた。
「保冷効果もあるの?」
「あればいいんだが、残念ながら保温効果だけだ。保温は火属性、保冷は闇属性なので同じ鍋に刻印するのは難しい」
「そうなんだ。……ふたりのお鍋はどこに魔石がついてるの?」
見える範囲にはなかった。内側についてるのかな。
ベルちゃんが首を横に振る。
「……私の鍋にはついていない。保温効果のついた鍋はすごく高価。……それに私は『アイテムボックス』に入れておけば冷めないし」
冷める前に食べちゃうしね。
「そうなんだ。……シオン君のお鍋にもついてないの?」
「ああ」
「俺の鍋にもついてないぞー」
「ラケル殿は葉菜花に温めてもらえばいいだろう。いつも一緒なのだから」
「そうだな! 俺、いつもごしゅじんと一緒だぞ!」
シオン君に言われて、ラケルは嬉しそうに飛び跳ねた。
「ごはんのときに暴れちゃダメよ」
「はーい」
一応ラケルに注意をしてから、わたしはシオン君を見つめた。
「……このお鍋、わたしがもらっちゃっていいの?」
「貴様は食べるのが遅いからな。保温しながら、ゆっくり食え」
「ありがとう」
家族以外の男の人に初めてもらったプレゼントがお鍋だなんて不思議な感じ。
……あ。ケルベロス様にローブとか箒とかもらってたっけ。
ケルベロス様は神獣だからノーカウント?
ケルベロス様にもらった服や靴は、着ていればわたしの魔力を吸収して勝手に綺麗になってくれるのだそうです。
着ないで仕舞い込んでると傷んじゃうって、ベルちゃんが言ってた。
それでも昨夜寝間着に着替えたあとは『浄化』したけど。
「えっと……シオン君、ラーメンに合う付け合せも食べる?」
「食べないと思うのか?」
「……葉菜花、私も食べたい」
「俺も食うぞ! いっぱい食べて早く大きくなるぞ!」
ケルベロス様サイズになったら『黄金のケルベロス亭』に入れなくなるかもしれない。
自由に大きさを変えたりできるのかな?
なんて思いながら、わたしは大皿を出してラーメンに合う付け合せを作った。
チャーハンのおにぎりとギョーザだ。
食欲をそそる香ばしい匂いが部屋に充満する。
本場の人によると、ラーメン+チャーハン+ギョーザは、全部が主食で理解不能な組み合わせだという。
前世世界のネットで読んだ。
でも……お米以外はみんなおかずですよ?
「ほう、美味そうだな」
「ふふふ。部活帰りのDK(男子高生)セットです」
家族でお父さんお気に入りのラーメン屋さんに行ったとき、後から入ってきた部活帰りらしきDKがこの組み合わせで食べてて美味しそうだったんだよね。
そのときはフルサイズのラーメン頼んでたから、追加注文とかはしなかったんだ。
わたしは、半ラーメン半チャーハン半ギョーザにしなきゃ食べきれないと思う。
DKは全部フルサイズで、さらに大盛りやお代わりを注文している猛者もいたなあ。
「……美味しい。ラーメンと良く合う。疲れが取れる」
チャーハンおにぎりを頬張ってしゃべるのは行儀が悪いですよ、聖女様。
チャーハンをおにぎりにしたのは食べやすいかと思ってのことです。
フォークをスプーンに持ち替えるのも面倒な気がするし。
あと、ギョーザには最初からお酢としょう油がかかってます。
パリパリの羽がついた焼きギョーザだよー。
調味料だけ出せたら、いろいろ便利なんだけどな。
異世界転生人がマヨネーズを作らなくてどうするのかって話です。
シオン君は辛いの(というか味が濃いの?)が好きみたいだから、ラー油のほうが良かったかな。
ベルちゃんはチャーハンおにぎりを飲み込んで、ギョーザにフォークを伸ばす。
「あれ? シオン君の好みじゃなかった?」
シオン君は、なぜかとてつもなく真剣な表情でギョーザを咀嚼するベルちゃんを見つめている。
「! もしかして悪い付与効果のある料理作っちゃった?」
「そんなわけない! 葉菜花の作る魔石ごはんは全部美味しい、全部良いもの!」
「俺も同意見だ。……なるほど」
次のギョーザにフォークを伸ばすベルちゃんを見て、シオン君は頷いた。
「葉菜花、貴様の力には底がないな。この組み合わせだと付与効果が上書きされない。今の聖女にはラーメンのHP自然回復率上昇効果に加えて、チャーハンの素早さ上昇、ギョーザの攻撃力上昇の効果も付いている。……いや。互いに高め合っているのか、単品で食べたときよりも上昇量が多くなっているようだぞ」
「そ、そうなんだ」
すごいのはわかるものの、喜んでいいのかどうかはわからない。
悩むわたしに、シオン君が優しく微笑みかけてくれる。
「さっき聖女が言った通りだ。どんな組み合わせでも、良い結果になることはあっても悪い結果になることはない。俺が保証してやる。だから貴様は、無駄に考え込んだりしていないで魔石ごはんを作ればいい」
「シオン君……」
あれ? なんか感動しそうになったけど、とにかく料理を寄こせって言われただけ?
シオン君は、すごい勢いで大皿の料理を吸い込んでるベルちゃんを睨みつけた。
「ところで聖女。葉菜花はここにいる全員の分としてその皿の魔石ごはんを用意したんだと思うぞ? まさか自分ひとり分だと思ってないだろうな?」
「……!」
「葉菜花も俺達の食欲を甘く見過ぎなんだがな」
……ですよね。
とりあえずわたしはラー油をかけたギョーザを追加変成した。
みんなで美味しくラーメンを食べていたら、突然シオン君が謝ってきた。
「え、どうしたの?」
「いや……その鍋。食の細い貴様には無用の長物だったようだ」
わたしが自分の分のラーメンをコップで作ったからかな。
うーん。でもこのもらったお鍋で作ったら、絶対食べきれないんだよね。
せめてラケルにもらったのと同じくらいの大きさが良かったよ。
……だなんて、正直に言う気にはなれなかった。
シオン君が気を遣ってくれたことはわかっているし、これ以外でもたくさん助けてもらっている。
傷つけるようなことを言いたくはない。
「そんなことないよ。えっと……このお鍋は最後のデザートで使うね?」
「デザート? ああ、確かに昨夜作ってもらったアイスクリームなら、それくらいは食いたいな」
「お腹壊すよ?」
「俺がか?」
大食らい王国の王弟殿下には無意味な心配だったかもしれないけど、アイスは冷たいからほどほどにしたほうがいいと思うの。
バニラアイスにはMP消費量減少効果があります。
味やかけるソースで付与効果が変わってくるんじゃないかなー。
その辺りはまだ試してない。
「シオン君なら大丈夫そうだけど、まだ夜は肌寒かったりもするし、温かいもののほうがいいよ。……チョコフォンデュ、とか?」
お鍋でできる温かいデザートで思い付くものは、それしかなかった。
チーズフォンデュもいいな。
デザートっていうよりごはんだから、それはまた今度作ってみよう。
ラーメンとチーズフォンデュは……なんか違うよね。
デザートは別腹だからチョコフォンデュは大丈夫!
まあ、シオン君とベルちゃんはどんな組み合わせでも気にしないんだろうけど。
「なんだ、それは」
まだ現品がないから『鑑定』でわからないみたい。
「溶かしたチョコレートにクッキーやマシュマロ、果物なんかをつけて食べるの。あ、でもすぐに冷えてチョコが固まっちゃうかな?」
果物が単品で出せるかどうかは自信がない。というか、無理な気がする。
「それなら大丈夫だ」
シオン君が不敵な笑みを浮かべた。
「え?」
「その鍋には保温効果がついている。側面の魔石に触れれば熱くなるぞ」
言われた通り、お鍋の側面に埋め込まれた赤い魔石に触れてみる。
照明や『浄化』の魔道具にもついている燃料魔石だね。
魔石は赤い光を放ち、その輝きがお鍋に刻まれた模様を走る。
この模様が魔術式ってことなのかな?
これまで使ってた魔道具とは構造が違うみたい。
持ち上げている手からは温度を感じないけれど、お鍋を見下ろしている顔には蓋の隙間から漏れてくる熱気が当たっていた。
「うわー、便利そう。これなら冷めた料理も温め直せるね。シオン君、保温を止めるときはどうするの? 空焚きして、せっかくのお鍋を傷めたくないよ」
「もう一度魔石に触れればいい」
魔石に触れると、お鍋を包んでいた淡い光が消えた。
「保冷効果もあるの?」
「あればいいんだが、残念ながら保温効果だけだ。保温は火属性、保冷は闇属性なので同じ鍋に刻印するのは難しい」
「そうなんだ。……ふたりのお鍋はどこに魔石がついてるの?」
見える範囲にはなかった。内側についてるのかな。
ベルちゃんが首を横に振る。
「……私の鍋にはついていない。保温効果のついた鍋はすごく高価。……それに私は『アイテムボックス』に入れておけば冷めないし」
冷める前に食べちゃうしね。
「そうなんだ。……シオン君のお鍋にもついてないの?」
「ああ」
「俺の鍋にもついてないぞー」
「ラケル殿は葉菜花に温めてもらえばいいだろう。いつも一緒なのだから」
「そうだな! 俺、いつもごしゅじんと一緒だぞ!」
シオン君に言われて、ラケルは嬉しそうに飛び跳ねた。
「ごはんのときに暴れちゃダメよ」
「はーい」
一応ラケルに注意をしてから、わたしはシオン君を見つめた。
「……このお鍋、わたしがもらっちゃっていいの?」
「貴様は食べるのが遅いからな。保温しながら、ゆっくり食え」
「ありがとう」
家族以外の男の人に初めてもらったプレゼントがお鍋だなんて不思議な感じ。
……あ。ケルベロス様にローブとか箒とかもらってたっけ。
ケルベロス様は神獣だからノーカウント?
ケルベロス様にもらった服や靴は、着ていればわたしの魔力を吸収して勝手に綺麗になってくれるのだそうです。
着ないで仕舞い込んでると傷んじゃうって、ベルちゃんが言ってた。
それでも昨夜寝間着に着替えたあとは『浄化』したけど。
「えっと……シオン君、ラーメンに合う付け合せも食べる?」
「食べないと思うのか?」
「……葉菜花、私も食べたい」
「俺も食うぞ! いっぱい食べて早く大きくなるぞ!」
ケルベロス様サイズになったら『黄金のケルベロス亭』に入れなくなるかもしれない。
自由に大きさを変えたりできるのかな?
なんて思いながら、わたしは大皿を出してラーメンに合う付け合せを作った。
チャーハンのおにぎりとギョーザだ。
食欲をそそる香ばしい匂いが部屋に充満する。
本場の人によると、ラーメン+チャーハン+ギョーザは、全部が主食で理解不能な組み合わせだという。
前世世界のネットで読んだ。
でも……お米以外はみんなおかずですよ?
「ほう、美味そうだな」
「ふふふ。部活帰りのDK(男子高生)セットです」
家族でお父さんお気に入りのラーメン屋さんに行ったとき、後から入ってきた部活帰りらしきDKがこの組み合わせで食べてて美味しそうだったんだよね。
そのときはフルサイズのラーメン頼んでたから、追加注文とかはしなかったんだ。
わたしは、半ラーメン半チャーハン半ギョーザにしなきゃ食べきれないと思う。
DKは全部フルサイズで、さらに大盛りやお代わりを注文している猛者もいたなあ。
「……美味しい。ラーメンと良く合う。疲れが取れる」
チャーハンおにぎりを頬張ってしゃべるのは行儀が悪いですよ、聖女様。
チャーハンをおにぎりにしたのは食べやすいかと思ってのことです。
フォークをスプーンに持ち替えるのも面倒な気がするし。
あと、ギョーザには最初からお酢としょう油がかかってます。
パリパリの羽がついた焼きギョーザだよー。
調味料だけ出せたら、いろいろ便利なんだけどな。
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シオン君は辛いの(というか味が濃いの?)が好きみたいだから、ラー油のほうが良かったかな。
ベルちゃんはチャーハンおにぎりを飲み込んで、ギョーザにフォークを伸ばす。
「あれ? シオン君の好みじゃなかった?」
シオン君は、なぜかとてつもなく真剣な表情でギョーザを咀嚼するベルちゃんを見つめている。
「! もしかして悪い付与効果のある料理作っちゃった?」
「そんなわけない! 葉菜花の作る魔石ごはんは全部美味しい、全部良いもの!」
「俺も同意見だ。……なるほど」
次のギョーザにフォークを伸ばすベルちゃんを見て、シオン君は頷いた。
「葉菜花、貴様の力には底がないな。この組み合わせだと付与効果が上書きされない。今の聖女にはラーメンのHP自然回復率上昇効果に加えて、チャーハンの素早さ上昇、ギョーザの攻撃力上昇の効果も付いている。……いや。互いに高め合っているのか、単品で食べたときよりも上昇量が多くなっているようだぞ」
「そ、そうなんだ」
すごいのはわかるものの、喜んでいいのかどうかはわからない。
悩むわたしに、シオン君が優しく微笑みかけてくれる。
「さっき聖女が言った通りだ。どんな組み合わせでも、良い結果になることはあっても悪い結果になることはない。俺が保証してやる。だから貴様は、無駄に考え込んだりしていないで魔石ごはんを作ればいい」
「シオン君……」
あれ? なんか感動しそうになったけど、とにかく料理を寄こせって言われただけ?
シオン君は、すごい勢いで大皿の料理を吸い込んでるベルちゃんを睨みつけた。
「ところで聖女。葉菜花はここにいる全員の分としてその皿の魔石ごはんを用意したんだと思うぞ? まさか自分ひとり分だと思ってないだろうな?」
「……!」
「葉菜花も俺達の食欲を甘く見過ぎなんだがな」
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