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第二章 狸の住処は戌屋敷!
18・宅配屋さんの青年のこと①
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「そりゃあそうよ~、信吾さん」
心臓が止まって動き出した翌日、お寿司を頬張るわたしを見つめる信吾さんの姿を、兎々村家の母は笑い飛ばした。
昨日彼のヤンデレストーカー振りを確認してからというもの、未来の義理の息子に対する遠慮というものがなくなったような気がする。
わたしは大事を取って一晩検査入院をして、先ほど家に戻ってきたところだった。
お父さんはお仕事です。
……それはそうとお母さんのしゃべり方、なんか板止さんに似てるな。
お母さんのほうが若いはずなんだけど。
マリーさんもやたらと語尾を伸ばすところあるから、ファンキーな中年女性の特徴?
板止さんもファンキーなのかな。そんな気もする。
「小さいころからこの子が、何度黒い影とやらを触って寝込んでたと思うの。死にかけるたびに食欲がなくなってたら、とっくの昔に儚くなっちゃってるわよ~」
「そういわれてみれば、そうかもしれませんね。お元気でなによりです」
「でも風邪なんかで体調が悪いときは一人前に食欲がなくなって、ウサギリンゴしか食べなくなるのよね~」
「以前お聞きしましたね」
「そうそう。寝込んで死にかけてるときは心配かけまいと無理するくせに、自分で動けるときに限って甘えてくるんだから~っと、そろそろドラマの時間だから二階へ行って観てるわね。狐さんに邪魔させないよう気をつけてくれる~?」
「わかりました」
居間に信吾さんとわたしを残し、お母さんは出て行った。
階段を上がりながら、鼻歌を口遊んでいる声が聞こえてくる。
「楽しいお義母さんですね」
「こんなわたしを育ててくれて感謝してます」
……は。もしや逆にわたしが引き籠りニート女子大生だから? その反動?
信吾さんのお母さんのマリーさんも明るく楽しい人だし。
わたしの視線を誤解したのか、彼が話し始める。
「昨日もご説明しましたが救急車の件はご安心くださいね。この市には十分な量の救急車と医療施設があります。あんな黒蛇が巣食っていたにしては災害の少ない土地ですし、大きな災害があった場合は何台救急車があっても足りませんし」
「それはそうでしょうけど、言い方ってものがあると思います。……モグモグ」
「海老は美味しいですか?」
「美味しいです。信吾さんも食べますか?」
なんだかんだ甘い両親は、わたしの好きな海老や貝を多めに注文してくれていた。
「結構です。昨日璃々さんがおっしゃっていたように酢飯ですし、冷蔵庫に入れていたから危険はないでしょう。でも僕は、だからこそ冷えてご飯が硬くなったお寿司は食べたくありません」
「そうですか」
「……それに、お寿司を取ろうとして手と手が触れ合ったりしたらドキドキしますし。昨日の今日で僕まで心臓を止めていたらダメでしょう」
「……そうですね」
握り寿司はやっぱり素手が一番である。
というか、わたし不器用だからお箸だと上手くつかめないのよね。
ワサビはあってもなくても可。
ここのお店はどっちでも美味しい。
信吾さんの頭上に浮かぶ黒い狐さんもお寿司には興味がないようだ。
稲荷寿司が入っていないからかもしれない。
「ところで信吾さん、昨日の病院の方はお知り合いですか?」
わたしたちを乗せた救急車は、おっとりした雰囲気の老医師に迎えられた。
運んでくれた救急隊員さんが半泣きになって事情を説明していたっけ。
お爺さん先生は苦笑した後、信吾さんに親しげに話しかけていた。
「ええ。病院ではいろいろと不思議なことが起こったりしますからね」
「なるほど。じゃあお婆さんとお付き合いが?」
「いいえ、祖母ではなく祖父と……」
信吾さんは露骨に、しまった、という顔になる。
わたしも、しまった、という気分になった。
霊障に苦しむ人々を無償で助けていたお婆さんと違い、お爺さんは占い師で、ご結婚までは問題のあるお仕事もなさっていたらしい。
今は昔の話である。
信吾さんは小さく息を吐いた。
「先生に申し訳ないので、言ってしまった以上はちゃんと説明しますね。先生はあの病院の院長先生でもあるのですが、祖父が占いと称して請け負っていた仕事を積極的に注文していたわけではなく、あくまでかかる火の粉を払うために祖父と契約していたんです」
「火の粉ですか?」
「はい。ほら、病院にはさまざまな患者さんがいらっしゃるでしょう? ご家族に帰宅を望まれていない方もたくさん……もとい、たまにいらっしゃるわけですよ。お家が裕福でいらっしゃったりすると、ねえ? 退院を防ごうとなさるご家族の画策を跳ね返して、治療を邪魔させないようにするのが祖父の仕事でした」
「えっと……いいお仕事ですね?」
「ありがとうございます」
跳ね返された画策とやらはどうなったのだろう、なんて疑問が頭に浮かんだが、わたしはゴクリと飲み込んだ。
追及してはいけないことがこの世には、いや、信吾さんと狐塚家祖父母世代にはある。
でも画策って、要するに呪いとか式神とかいう……いやいや、もしかしたらわたしが吸収した黒い影もそういうもので、だれかが助かった裏で不利益をこうむっていた人もいるかもしれないし、うん、ナシナシ! 旬じゃなくてもトリ貝美味しい!
「昨日の救急隊員さんたちは新人さんだったんですかね?」
「どうしてです?」
「わたしの……霊的な? 現象に慣れてなくて怯えてらしたみたいだったので」
「それはまた別問題ですよ。うちはもう足を洗いましたが、今でもそういった画策をおこなっている人間はいます。跳ね返すほうならともかく、仕掛けるほうと関わってしまったら口封じされちゃいますからね。それは怖いでしょう」
……慣れてるがゆえの恐怖、だったのね。
「院長先生がちゃんと説明してくださったと思いますよ。もう狐塚家は怖くない、と」
……ん? さっき跳ね返すほうならともかくって言いませんでした?
言いませんでしたよね? 気のせい気のせい。冷凍でもトリ貝は美味しいなあ。
──ピンポーン。
ちょうど良く玄関のチャイムが鳴ってくれた。
わたしはおしぼりで手を拭きながら立ち上がる。
「きっと宅配便です。受け取ってきますね」
「大丈夫ですか?」
配達でいろいろな人と会うせいか、宅配屋さんは黒い影に覆われていることが多い。
肉体労働で体を酷使するせいもあるだろう。
デパートで会ったとき美妃ちゃんが言っていたのと逆で、病気のような気持ちや症状が現れることで病気になってしまうみたいな効果もありそうだ。
お客さんとの諍いや体に降り積もる疲労が黒い影を強めていく。
特にこの地域担当のお兄さんは、日々黒い影に覆われていっていたので心配していた。
さすがに事務所まで行って触らせてもらうわけにもいかないので、我が家に配達に来るのを待っていたのだ。
昨日心臓が止まったけど動き出したから大丈夫だろう。
きっとわたしの中にいる狐の女神さまが助けてくれたのだ。
だからいつもより元気な気もする。
信吾さんもいるんだし、宅配のお兄さんの黒い影を吸い込んでも大丈夫のはず。
「……大丈夫ですよー」
「今の間はなんですか?」
信吾さんは口答えを許さない笑みを浮かべて、わたしと一緒に廊下に出た。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「あれ?」
届いたのはお母さんが定期購買している化粧品だった。
ドアスコープでトレードマークの帽子も確認して扉を開けたのに、配達に来たのは黒い影に覆われていたお兄さんよりも十歳くらい年上の男性だった。
三十代前半から半ばだろうから、おじさんというのも憚られる。
不思議なことに全然黒い影に覆われていない。
もう夕方近いから、疲労で黒い霧が生じていてもおかしくないのに。
いつものお兄さんもこの状態なら触る必要はなさそうだ。
宅配屋さんは、わたしの様子に首を傾げた。
「どうされました? なにか間違いでもありましたでしょうか」
「すいません、いつもの人は……」
「アイツですか? アイツは……って、社長っ?」
宅配屋さんの視線はわたしの隣にいる信吾さんに向いていた。
……宅配会社も経営してたのね。
彼が宅配会社を手に入れた理由が、なんとなくわかる気がした。
間違いなくわたしを探すためだ。
クレカを持ってなくて、両親の名前でネット通販してもらっててゴメンね。
「……郵便局より買収しやすかったんですよね……」
隣にいるわたしにしか聞こえない呟きは、そのまま聞かなかったことにした。
心臓が止まって動き出した翌日、お寿司を頬張るわたしを見つめる信吾さんの姿を、兎々村家の母は笑い飛ばした。
昨日彼のヤンデレストーカー振りを確認してからというもの、未来の義理の息子に対する遠慮というものがなくなったような気がする。
わたしは大事を取って一晩検査入院をして、先ほど家に戻ってきたところだった。
お父さんはお仕事です。
……それはそうとお母さんのしゃべり方、なんか板止さんに似てるな。
お母さんのほうが若いはずなんだけど。
マリーさんもやたらと語尾を伸ばすところあるから、ファンキーな中年女性の特徴?
板止さんもファンキーなのかな。そんな気もする。
「小さいころからこの子が、何度黒い影とやらを触って寝込んでたと思うの。死にかけるたびに食欲がなくなってたら、とっくの昔に儚くなっちゃってるわよ~」
「そういわれてみれば、そうかもしれませんね。お元気でなによりです」
「でも風邪なんかで体調が悪いときは一人前に食欲がなくなって、ウサギリンゴしか食べなくなるのよね~」
「以前お聞きしましたね」
「そうそう。寝込んで死にかけてるときは心配かけまいと無理するくせに、自分で動けるときに限って甘えてくるんだから~っと、そろそろドラマの時間だから二階へ行って観てるわね。狐さんに邪魔させないよう気をつけてくれる~?」
「わかりました」
居間に信吾さんとわたしを残し、お母さんは出て行った。
階段を上がりながら、鼻歌を口遊んでいる声が聞こえてくる。
「楽しいお義母さんですね」
「こんなわたしを育ててくれて感謝してます」
……は。もしや逆にわたしが引き籠りニート女子大生だから? その反動?
信吾さんのお母さんのマリーさんも明るく楽しい人だし。
わたしの視線を誤解したのか、彼が話し始める。
「昨日もご説明しましたが救急車の件はご安心くださいね。この市には十分な量の救急車と医療施設があります。あんな黒蛇が巣食っていたにしては災害の少ない土地ですし、大きな災害があった場合は何台救急車があっても足りませんし」
「それはそうでしょうけど、言い方ってものがあると思います。……モグモグ」
「海老は美味しいですか?」
「美味しいです。信吾さんも食べますか?」
なんだかんだ甘い両親は、わたしの好きな海老や貝を多めに注文してくれていた。
「結構です。昨日璃々さんがおっしゃっていたように酢飯ですし、冷蔵庫に入れていたから危険はないでしょう。でも僕は、だからこそ冷えてご飯が硬くなったお寿司は食べたくありません」
「そうですか」
「……それに、お寿司を取ろうとして手と手が触れ合ったりしたらドキドキしますし。昨日の今日で僕まで心臓を止めていたらダメでしょう」
「……そうですね」
握り寿司はやっぱり素手が一番である。
というか、わたし不器用だからお箸だと上手くつかめないのよね。
ワサビはあってもなくても可。
ここのお店はどっちでも美味しい。
信吾さんの頭上に浮かぶ黒い狐さんもお寿司には興味がないようだ。
稲荷寿司が入っていないからかもしれない。
「ところで信吾さん、昨日の病院の方はお知り合いですか?」
わたしたちを乗せた救急車は、おっとりした雰囲気の老医師に迎えられた。
運んでくれた救急隊員さんが半泣きになって事情を説明していたっけ。
お爺さん先生は苦笑した後、信吾さんに親しげに話しかけていた。
「ええ。病院ではいろいろと不思議なことが起こったりしますからね」
「なるほど。じゃあお婆さんとお付き合いが?」
「いいえ、祖母ではなく祖父と……」
信吾さんは露骨に、しまった、という顔になる。
わたしも、しまった、という気分になった。
霊障に苦しむ人々を無償で助けていたお婆さんと違い、お爺さんは占い師で、ご結婚までは問題のあるお仕事もなさっていたらしい。
今は昔の話である。
信吾さんは小さく息を吐いた。
「先生に申し訳ないので、言ってしまった以上はちゃんと説明しますね。先生はあの病院の院長先生でもあるのですが、祖父が占いと称して請け負っていた仕事を積極的に注文していたわけではなく、あくまでかかる火の粉を払うために祖父と契約していたんです」
「火の粉ですか?」
「はい。ほら、病院にはさまざまな患者さんがいらっしゃるでしょう? ご家族に帰宅を望まれていない方もたくさん……もとい、たまにいらっしゃるわけですよ。お家が裕福でいらっしゃったりすると、ねえ? 退院を防ごうとなさるご家族の画策を跳ね返して、治療を邪魔させないようにするのが祖父の仕事でした」
「えっと……いいお仕事ですね?」
「ありがとうございます」
跳ね返された画策とやらはどうなったのだろう、なんて疑問が頭に浮かんだが、わたしはゴクリと飲み込んだ。
追及してはいけないことがこの世には、いや、信吾さんと狐塚家祖父母世代にはある。
でも画策って、要するに呪いとか式神とかいう……いやいや、もしかしたらわたしが吸収した黒い影もそういうもので、だれかが助かった裏で不利益をこうむっていた人もいるかもしれないし、うん、ナシナシ! 旬じゃなくてもトリ貝美味しい!
「昨日の救急隊員さんたちは新人さんだったんですかね?」
「どうしてです?」
「わたしの……霊的な? 現象に慣れてなくて怯えてらしたみたいだったので」
「それはまた別問題ですよ。うちはもう足を洗いましたが、今でもそういった画策をおこなっている人間はいます。跳ね返すほうならともかく、仕掛けるほうと関わってしまったら口封じされちゃいますからね。それは怖いでしょう」
……慣れてるがゆえの恐怖、だったのね。
「院長先生がちゃんと説明してくださったと思いますよ。もう狐塚家は怖くない、と」
……ん? さっき跳ね返すほうならともかくって言いませんでした?
言いませんでしたよね? 気のせい気のせい。冷凍でもトリ貝は美味しいなあ。
──ピンポーン。
ちょうど良く玄関のチャイムが鳴ってくれた。
わたしはおしぼりで手を拭きながら立ち上がる。
「きっと宅配便です。受け取ってきますね」
「大丈夫ですか?」
配達でいろいろな人と会うせいか、宅配屋さんは黒い影に覆われていることが多い。
肉体労働で体を酷使するせいもあるだろう。
デパートで会ったとき美妃ちゃんが言っていたのと逆で、病気のような気持ちや症状が現れることで病気になってしまうみたいな効果もありそうだ。
お客さんとの諍いや体に降り積もる疲労が黒い影を強めていく。
特にこの地域担当のお兄さんは、日々黒い影に覆われていっていたので心配していた。
さすがに事務所まで行って触らせてもらうわけにもいかないので、我が家に配達に来るのを待っていたのだ。
昨日心臓が止まったけど動き出したから大丈夫だろう。
きっとわたしの中にいる狐の女神さまが助けてくれたのだ。
だからいつもより元気な気もする。
信吾さんもいるんだし、宅配のお兄さんの黒い影を吸い込んでも大丈夫のはず。
「……大丈夫ですよー」
「今の間はなんですか?」
信吾さんは口答えを許さない笑みを浮かべて、わたしと一緒に廊下に出た。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「あれ?」
届いたのはお母さんが定期購買している化粧品だった。
ドアスコープでトレードマークの帽子も確認して扉を開けたのに、配達に来たのは黒い影に覆われていたお兄さんよりも十歳くらい年上の男性だった。
三十代前半から半ばだろうから、おじさんというのも憚られる。
不思議なことに全然黒い影に覆われていない。
もう夕方近いから、疲労で黒い霧が生じていてもおかしくないのに。
いつものお兄さんもこの状態なら触る必要はなさそうだ。
宅配屋さんは、わたしの様子に首を傾げた。
「どうされました? なにか間違いでもありましたでしょうか」
「すいません、いつもの人は……」
「アイツですか? アイツは……って、社長っ?」
宅配屋さんの視線はわたしの隣にいる信吾さんに向いていた。
……宅配会社も経営してたのね。
彼が宅配会社を手に入れた理由が、なんとなくわかる気がした。
間違いなくわたしを探すためだ。
クレカを持ってなくて、両親の名前でネット通販してもらっててゴメンね。
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