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最後の容疑者の語る真実
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大人のいさかいに子どもが巻き込まれちゃいけない。
落としどころとしては月並みなほうに話を持っていったつもりだ。
どのあたりが、小笠原の気に障ったのか。
「ちょっと、ちょっと待って」
話を途中で遮って、僕は考える時間を稼ぐ。
小笠原のほうも、それほど感情を損ねていたわけではなかったらしく、人が変わったように気さくな口調で尋ねてきた。
「で、何しに来たの? 結局」
さっきよりも返答に困る。当たり障りのない社交辞令でさえ癇に障ったのだから、下手なことを言えば臍を曲げられかねない。
ちらりとミオノの顔色をうかがうと、知らん顔をされた。
勝手にしろということなのだろうが、それは言い換えると、僕に任せるということだ。
それなら。
「できれば、疑いたくないんですが、一応」
直球勝負に出ることにした。さっきのような小細工をすれば、余計に不信感を招く恐れがあるからだ。
ネット上で繰り返されている魔法使いへの誹謗中傷と、その犯人の洗い出しが目的なのだと告げると、小笠原は満面の笑みを浮かべた。
「あ、やっぱり……大丈夫、オレ、君たち好きだし」
直観したところでは、嘘はなさそうだった。
ミオノを横目で眺めてみると、少し残念そうな、それでいて、ほっとしたような顔をしていた。
とりあえず、ここでの用事は済んだということだが、さっさと帰るのは何となく気が引けた。心に深い傷を負っているというのに、小笠原は僕たちを快く受け入れてくれたのだ。
そこで、ひと言は残していくことにした。
「それは、生徒会長から聞いてます」
だが、僕たちは思わぬ長居をすることになった。
小笠原の口から、とめどない思い出話があふれてきたのだ。
「和歌浦君には、迷惑かけっぱなしで……中学のときから」
「いや、その話はもう、いいです」
ネットで魔法使いたちへの暴力を煽っていたのは別の誰かだ。
今、考えなくちゃいけないのは容疑者の洗い直しだろう。
ボランティアセンターにでも戻って、またミオノと相談すればいい。
だが、小笠原は話をやめなかった。
「あの……聞いてませんか、その……いじめの話」
生徒会長から聞いたのは、小笠原が家で部屋に引きこもったことだけだ。
それ以上の重い話は、聞きたくなかった。
ミオノのほうをちらりと見やると、面倒臭そうに眉をひそめる。
だが、そんな過去を小笠原が気にしているのなら、せめて落ち着かせてやろうと思った。
「和歌浦さんが、そんなのバラすと思う?」
僕がどうにかしてやれることじゃない。小笠原が、心の中で解決することだった。
ところが、返ってきたのは意外な言葉だった。
「いや、オレがいじめてたのさ……和歌浦を」
そこでようやく、ミオノが口を開いた。小笠原のやってきたことを、よほど腹に据えかねたのだろう。
「いい度胸よね、自分から白状するなんて」
怒りと軽蔑の込められた言葉とまなざしを、小笠原は正面から受け止めた。
「知りたいんだよ、家から出られなくなった僕を訪ねてくるようになった理由」
確かに、おかしな話だった。
いじめの被害者が、眼の前からいなくなった加害者の前に自ら足を運ぶなどは。
僕だったら、傷ついた虎や狼の潜む洞穴に足を踏み入れたりはしない。
もっとも、ミオノの返事は冷たいものだった。
「案外、仕返しだったりしてね」
それは、考えられないことではなかった。
昔がどうだったはともかく、今は神奈原高校の生徒会長なのだ。しかも、その信頼は生徒からも教師からも篤い。昔、自分をいじめていた相手を恐れることなどないのだ。
いや、むしろ、立場の逆転を見せつけることができれば、どれほどすっきりすることだろうか。
だが、またしても小笠原は意外なことを言った。
「逆だよ。和歌浦君が来るときは、家の周りからガラの悪いのがいなくなるんだ。おかげで、そのときだけは外に出られるようになった」
すると、小笠原が引きこもった原因は、そういう連中だったことになる。
それを生徒会長が教えてくれなかったのは、知らなかったからだろうか。
僕は不思議に思ったけど、ミオノは問題にもしていなかった。
一言で、あっさりと切り捨てる。
「もしかして、全部作り話? そんなのいなかったけど」
そんな、と言ったきり、小笠原は呆然とした。
「本当なんだよ。春休みに入ってから、ちょっと外に出ただけで、その辺うろうろしてる目つきの悪いのが、何人も後つけてくるんだ。だから……」
あのね、とミオノも呆れかえる。
「それやろうとしたら、四六時中この家の周り見張ってなくちゃいけない道理でしょ? いくらブラブラしてるヤンキーどもだって、そこまでヒマじゃないわよ」
そこで、小笠原は何か気付いたように、ミオノの顔をまじまじと見た。
ミオノは身体を引いたが、小笠原の眼差しはというと尊敬の念にみちていた。
「魔法使いの力じゃないかな、それ」
そうかもしれない、と思わないではいられなかった。
もしかすると、ミオノは僕を守るために、こっそり魔法を使っていてくれたのかもしれなかった。
もっとも、それが当たっているかどうかは分からない。
ミオノの返事も、冷たいものだった。
「何も知らないくせに」
確かに、僕たちは魔法使いたちのことをよく知らない。
それなのに、勝手な想像や憶測で、怖がったり避けたりしている。
小笠原はやっていることが真逆なだけで、中身は大して変わらない。
「だからさ、もっとよく知り合いたいんだよね」
のけぞるミオノに、手で這ってにじり寄る。これには僕もさすがにイラついた。
どさくさに紛れて妙な真似をしでかしたらどうしてやろうか、と思っても口に出せないでいるうちに、ミオノが目の前に迫った小笠原に向かって冷ややかに言った。
「放っといてほしいんだけど」
小笠原も我に返ったのか、すごすごと後ずさる。
背中を見せて恥ずかしげにうずくまりはしたが、何事もなかったのようにすぐに向き直って言った。
「君たちもさ、オレたちを避けてない?」
「そんなこと……」
ミオノはそれだけ言って押し黙った。いつもなら、こういう反論には反論で対抗するところだ。もしかすると、こんなことは言われたこともなければ、考えたこともなかったのかもしれない。
小笠原はといえば、何の悪気もなかったらしい。ただ、きょとんとしてミオノを見つめている。
妙な沈黙に耐え切れず、僕は話に割って入った。
「和歌浦さん、分かり合うチャンスをくれたんじゃないかな」
その場を和ませようとしただけなのだが、むしろこっちのほうがミオノの癇に障ったらしい。
小笠原に向けられなかった自分への怒りが、まとめて僕にぶつけられた。
「取って付けたようなきれいごとでまとめないでよね」
確かに深く考えて言ったことじゃないが、そこまで責められるいわれはない。
ムッとした僕は、自分の思いを抑えきれずに正直に告げた。
「離れてるから、見えることもあるんだよ」
確かに、僕はこの街にやってきたばかりだ。ミオノをはじめとする魔法使いたちのことも、よく知らない。今まではそれが負い目になって、言われるままになってきた。
でも、何の非もないのに辛い目に遭わされている人たちを放ってはおけない。それは、立場がどうだろうと当たり前のことだ。
むしろ、余計なことを知らない他所者だからこそ、言えることもある。
ミオノはというと、さっきとは打って変わって、いつものような勢いで言い返してきた。
「あなたはこの街で何があったか知らないから」
そう来られると言い返せない。ミオノたちにはミオノたちにしか分からない事情があるんだろう。
それでも、握手を求めてきた相手を拒んでいい理由にはならない。
そう言ってミオノをたしなめようとしたところで、今度は小笠原が口論に割って入った。
「いいじゃないか、オレたちが生まれた年のことなんか。17年も前のことは」
落としどころとしては月並みなほうに話を持っていったつもりだ。
どのあたりが、小笠原の気に障ったのか。
「ちょっと、ちょっと待って」
話を途中で遮って、僕は考える時間を稼ぐ。
小笠原のほうも、それほど感情を損ねていたわけではなかったらしく、人が変わったように気さくな口調で尋ねてきた。
「で、何しに来たの? 結局」
さっきよりも返答に困る。当たり障りのない社交辞令でさえ癇に障ったのだから、下手なことを言えば臍を曲げられかねない。
ちらりとミオノの顔色をうかがうと、知らん顔をされた。
勝手にしろということなのだろうが、それは言い換えると、僕に任せるということだ。
それなら。
「できれば、疑いたくないんですが、一応」
直球勝負に出ることにした。さっきのような小細工をすれば、余計に不信感を招く恐れがあるからだ。
ネット上で繰り返されている魔法使いへの誹謗中傷と、その犯人の洗い出しが目的なのだと告げると、小笠原は満面の笑みを浮かべた。
「あ、やっぱり……大丈夫、オレ、君たち好きだし」
直観したところでは、嘘はなさそうだった。
ミオノを横目で眺めてみると、少し残念そうな、それでいて、ほっとしたような顔をしていた。
とりあえず、ここでの用事は済んだということだが、さっさと帰るのは何となく気が引けた。心に深い傷を負っているというのに、小笠原は僕たちを快く受け入れてくれたのだ。
そこで、ひと言は残していくことにした。
「それは、生徒会長から聞いてます」
だが、僕たちは思わぬ長居をすることになった。
小笠原の口から、とめどない思い出話があふれてきたのだ。
「和歌浦君には、迷惑かけっぱなしで……中学のときから」
「いや、その話はもう、いいです」
ネットで魔法使いたちへの暴力を煽っていたのは別の誰かだ。
今、考えなくちゃいけないのは容疑者の洗い直しだろう。
ボランティアセンターにでも戻って、またミオノと相談すればいい。
だが、小笠原は話をやめなかった。
「あの……聞いてませんか、その……いじめの話」
生徒会長から聞いたのは、小笠原が家で部屋に引きこもったことだけだ。
それ以上の重い話は、聞きたくなかった。
ミオノのほうをちらりと見やると、面倒臭そうに眉をひそめる。
だが、そんな過去を小笠原が気にしているのなら、せめて落ち着かせてやろうと思った。
「和歌浦さんが、そんなのバラすと思う?」
僕がどうにかしてやれることじゃない。小笠原が、心の中で解決することだった。
ところが、返ってきたのは意外な言葉だった。
「いや、オレがいじめてたのさ……和歌浦を」
そこでようやく、ミオノが口を開いた。小笠原のやってきたことを、よほど腹に据えかねたのだろう。
「いい度胸よね、自分から白状するなんて」
怒りと軽蔑の込められた言葉とまなざしを、小笠原は正面から受け止めた。
「知りたいんだよ、家から出られなくなった僕を訪ねてくるようになった理由」
確かに、おかしな話だった。
いじめの被害者が、眼の前からいなくなった加害者の前に自ら足を運ぶなどは。
僕だったら、傷ついた虎や狼の潜む洞穴に足を踏み入れたりはしない。
もっとも、ミオノの返事は冷たいものだった。
「案外、仕返しだったりしてね」
それは、考えられないことではなかった。
昔がどうだったはともかく、今は神奈原高校の生徒会長なのだ。しかも、その信頼は生徒からも教師からも篤い。昔、自分をいじめていた相手を恐れることなどないのだ。
いや、むしろ、立場の逆転を見せつけることができれば、どれほどすっきりすることだろうか。
だが、またしても小笠原は意外なことを言った。
「逆だよ。和歌浦君が来るときは、家の周りからガラの悪いのがいなくなるんだ。おかげで、そのときだけは外に出られるようになった」
すると、小笠原が引きこもった原因は、そういう連中だったことになる。
それを生徒会長が教えてくれなかったのは、知らなかったからだろうか。
僕は不思議に思ったけど、ミオノは問題にもしていなかった。
一言で、あっさりと切り捨てる。
「もしかして、全部作り話? そんなのいなかったけど」
そんな、と言ったきり、小笠原は呆然とした。
「本当なんだよ。春休みに入ってから、ちょっと外に出ただけで、その辺うろうろしてる目つきの悪いのが、何人も後つけてくるんだ。だから……」
あのね、とミオノも呆れかえる。
「それやろうとしたら、四六時中この家の周り見張ってなくちゃいけない道理でしょ? いくらブラブラしてるヤンキーどもだって、そこまでヒマじゃないわよ」
そこで、小笠原は何か気付いたように、ミオノの顔をまじまじと見た。
ミオノは身体を引いたが、小笠原の眼差しはというと尊敬の念にみちていた。
「魔法使いの力じゃないかな、それ」
そうかもしれない、と思わないではいられなかった。
もしかすると、ミオノは僕を守るために、こっそり魔法を使っていてくれたのかもしれなかった。
もっとも、それが当たっているかどうかは分からない。
ミオノの返事も、冷たいものだった。
「何も知らないくせに」
確かに、僕たちは魔法使いたちのことをよく知らない。
それなのに、勝手な想像や憶測で、怖がったり避けたりしている。
小笠原はやっていることが真逆なだけで、中身は大して変わらない。
「だからさ、もっとよく知り合いたいんだよね」
のけぞるミオノに、手で這ってにじり寄る。これには僕もさすがにイラついた。
どさくさに紛れて妙な真似をしでかしたらどうしてやろうか、と思っても口に出せないでいるうちに、ミオノが目の前に迫った小笠原に向かって冷ややかに言った。
「放っといてほしいんだけど」
小笠原も我に返ったのか、すごすごと後ずさる。
背中を見せて恥ずかしげにうずくまりはしたが、何事もなかったのようにすぐに向き直って言った。
「君たちもさ、オレたちを避けてない?」
「そんなこと……」
ミオノはそれだけ言って押し黙った。いつもなら、こういう反論には反論で対抗するところだ。もしかすると、こんなことは言われたこともなければ、考えたこともなかったのかもしれない。
小笠原はといえば、何の悪気もなかったらしい。ただ、きょとんとしてミオノを見つめている。
妙な沈黙に耐え切れず、僕は話に割って入った。
「和歌浦さん、分かり合うチャンスをくれたんじゃないかな」
その場を和ませようとしただけなのだが、むしろこっちのほうがミオノの癇に障ったらしい。
小笠原に向けられなかった自分への怒りが、まとめて僕にぶつけられた。
「取って付けたようなきれいごとでまとめないでよね」
確かに深く考えて言ったことじゃないが、そこまで責められるいわれはない。
ムッとした僕は、自分の思いを抑えきれずに正直に告げた。
「離れてるから、見えることもあるんだよ」
確かに、僕はこの街にやってきたばかりだ。ミオノをはじめとする魔法使いたちのことも、よく知らない。今まではそれが負い目になって、言われるままになってきた。
でも、何の非もないのに辛い目に遭わされている人たちを放ってはおけない。それは、立場がどうだろうと当たり前のことだ。
むしろ、余計なことを知らない他所者だからこそ、言えることもある。
ミオノはというと、さっきとは打って変わって、いつものような勢いで言い返してきた。
「あなたはこの街で何があったか知らないから」
そう来られると言い返せない。ミオノたちにはミオノたちにしか分からない事情があるんだろう。
それでも、握手を求めてきた相手を拒んでいい理由にはならない。
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