炎奏するルールブレイカー〜追放されたからソロプレイで無双する〜

 プレイヤースキルだけで強すぎる彼を皆は尊敬の眼差しで見ていた。

 その国ではクランバトルよりもそのプレイヤーに勝つ事だけがこのゲームの醍醐味に移り変わったのは何時の頃だろうか。

 そんな彼を皆は口を揃えてこう言った。


『ルールブレイカー』


 物語はクラン戦のバトルでミスをして、クビにされるところから始まる。

 だがマスターがクビと言っても、クビにするのはクラン全員の承諾がいる。シンは五年も一緒にやって来た仲間たちに視線を配るが、クランメンバーはクビに賛成とシンに言葉を贈り、賛成のカウントは増えていく。

 そしてクランで一番話して来た仲間にまで「じゃあね」と言われ、一人噴水広場に立っていた。

 仲が良いと思っていた仲間から貰った紙を投げ捨てると、タダの紙と思っていたアイテムが強制的に発動した。そのアイテムの効果はランダム転移だ。

 ランダムで国を渡れば、この国で持っている金の価値が無くなり、アイテムは全部没収される。

 絶望して、国から国へと転移が終わる。


 それからゲームの時間で三年が経った。



 
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