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陸の怪【サテツの国の女王】
大切なものを奪う魚
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そしてペティさんがそう言った途端、ベリベリとなにかが剥がれるような、そんな不快な音が響いた。
「――」
紙の擦れるような音、キチキチと虫の鳴くような音。
そして空気を切るように進む魚のような、虫のようななにか。
レイシーと同じくらいの大きさの、しかしトカゲのビルよりは遥かに大きなそいつが口を開けて鳴く。紙を切り裂いたときの音と、虫の声を混ぜたような、耳障りな鳴き声だった。
一見して折り紙で複雑な魚を折って顔を虫に似せたような見た目をしている。
「レイシー、チェシャ、あの魚を殺せばお馬鹿なビルが返ってくるはずだぜ!」
「ふ、ふんっ、わ、わ、分かったから早く片付けるのじゃ!」
「おいおい足が震えてるぜ? お嬢ちゃんにはそんなに怖い見た目をしているかな?」
「ふ、ふりゅえっ、震えてにゃいもん!」
「おーおー、あざといねー」
「ボクのレイシーをイジメないでよ!」
また喧嘩してる場合じゃないぞ!?
そうこうしているうちに魚が三人のところへ突進していく。
場所が近いわけじゃないから間に合わないぞ!? 紅子さんが素早く跳躍しながら撃墜に向かっているが、あの三人が喧嘩をやめないことには危険度は変わらない。
「おっと、アタシがケルベロスの弟子ってこと、忘れてないだろうな!」
そう言って飛び出してきた魚に向かって、なにかを投げつける。
…… 投げつける?
「お師匠様が珍しく寝てるときにこっそり採取したケルベロスの毒だ! 貴重な研究資料をたっぷり食らいやがれこの贅沢者めー!」
「あっぶなっ」
ああ、ケルベロスの弟子ってそういう……
彼女の投げたビンは魚の目の前で仄暗く光って爆散し、その中身を勢いよく浴びた魚がその場で停止する。目の部分が焼け落ちてしまったようで、地面の上でなすすべもなくのたうち回っているが……
それより、魚を狙っていた紅子さんまでもう少しで毒薬がかかるところだったぞ。ペティさん、もしかして分かっててやってないか?
「なーにが魔女じゃ! 道具投げてるだけじゃろ!」
「俺様は魔法薬専門なんですー! コモンマジックも使えるけどな、あれは詠唱がいるんだよ! 咄嗟の判断で守ってやったんだから感謝しろよな!」
「チェシャに任せれば私様は助かったわ! そもそもお主が喧嘩をふっかけてくるのが悪いんじゃろ!?」
「いちいち反応して噛みついてくるから延々と口喧嘩するはめになるんだろうが!」
そうこうしている間に呆れた紅子さんがトドメを刺してこちらに戻ってくる。
なんとなく頭に手を置くと、ムッとした顔で睨まれた。
…… こう、気疲れした顔してたからつい。
「まったく、見た目通りの年齢じゃないんだよ? アタシ」
「お疲れ様」
「早く甘いものが食べたいねぇ」
魚はピクリとも動かなくなったが……
「いーや、まだ生きてるぜこいつ。こいつらは死んだら空気に溶けて消えるんだよ。また誰かに取り憑いて栄養補給する隙を伺ってるだけだ」
「そうなの? ボクには死んでるようにしか見えないけど」
「猫ちゃん、お魚を食べたいのは分かるけどあんまり近づくなよな」
「ボク子供じゃない!」
「ひどいのじゃひどいのじゃ!」
「ペティ、大人気ないよ」
「はいはい、ベニコの言う通りかもなっと」
ペティさんは俺達を魚に近づかせないよう牽制しながら歩みを進め、魚の頭を踏みつける。
それから、帽子を外して手を入れる。まさかマジックのようになにか出すのか? と思っていたら、本当になにかのビンを取り出した。
多分さっきのビンもどこかに隠し持ってたんだろう。危なすぎる。
ビンの中には花? みたいなものが入っている。
彼女はそのビンの中に、これまた取り出した別のビンからなにかの液体を一滴注ぎ、そして自身の髪の毛を一本抜いて入れる。
それから、大きく息を吸った。
「〝 松明を掲げろ、火を灯し燃やせ―― 髪を、紙を、神をも燃やせ 〟」
ビンを逆さまにし、植物が魚の背中へ落ちる。
その途端あり得ないほどの勢いで轟々と燃え出した植物に、紙で出来た魚は堪らない。
再びのたうち回り、最後には小さくなって全てチリになって空気中に消えていく。
その光景に少しだけ、ケルベロスのアートさんと出会ったときの事件を思い出した。
あんな気持ち悪い魚の姿だったというのに、なぜか切ない。
「これで〝 お馬鹿じゃないビル 〟の事件は解決だぜ。さあ帰るかー」
「アリスの件は終わってないだろ!」
「おっと、そうだった忘れるとこだったぜ。なんせ誰かさんが俺様を倦厭にするものだから、目的もすっぽ抜けてたな。いやー、説明してくれるやつがいると違うね! なあ、レーイチ」
お願いだから返事に困ることを言わないでくれ。
レイシー達からの視線を適当に誤魔化して、本題に入る。
「なあ、ペティ。さっきのやつはなんだ?」
「ああ、あれはな〝 妖紙魚 〟だ。本を食っちまう虫にシミっているだろ? それの妖怪バージョンってやつだな」
だから魚と虫が合体したような見た目だったのか。
ということは、あの頭の部分は実在するシミと似た形なのだろうか。
「それで、そいつはどんな妖怪なのかな? アタシもそいつは知らないよ」
彼女がそう言うなら、紅子さんが見たことない妖怪ってことか。
「虫のシミは本を食うが、妖怪のシミは本の登場人物の目に見えない大事な物を食っちまうのさ。大事な物と言っても色々あるぜ。目的とか、感情とか、あとアイデンティティとかな」
「つ、つまり、さっきのビルは…… アイデンティティを食われていたということなんじゃろうか?」
「この国のビルがお馬鹿で通っていたなら、そういうことだろうぜ」
ペティさんがそう締めくくる。
本の中の登場人物の大事な物を食う…… なら俺達は問題なく近づけたんじゃないか?
「おっとレーイチ。変なこと考えてるだろ。言っとくけど俺様達にも影響するぜ」
心を読んできたのはひとまず置いておいて……
「なんでだ?」
「そりゃあ、ここが本の中だからだよ。この中にいる時点で、俺様達はもうこの本の登場人物だ。だから俺様達もやつらの対象内なんだよ…… ちなみに、よもぎのやつも一瞬こいつを使おうか迷って、結局俺様達を本の中に入れる方法には採用しなかった。分かるだろ?」
油断していれば、俺達自身もレイシー達の敵になりかねなかったから…… か。
つまり、この妖怪には現実にいる人間を本の中に入れる作用もあるってことだよな。
そこから導き出される結論は……
「アリスに接触したかもしれないビルがシミに取り憑かれていた…… ということになるね?」
「それじゃあ、ボクらをアリスが襲おうとしてくるのもこいつが原因だったってこと?」
「今仕留めたということは…… これで全部解決じゃな!? 祝勝会じゃ!」
「いや、そんなわけないだろ」
早とちりして喜ぶレイシーにペティさんが呆れた声を出した。
「なんじゃ! こいつが原因でアリスが狂っておったんじゃろ! ならもう解決ではないか!」
レイシーが素早くペティさんに噛み付く。
まったく、本当に仲が悪いな。
「こいつ一匹だけと思うのは楽観的すぎるぜ、女王サマ? こいつらは栄養を摂れば摂るほど膨らんで分裂する。そして分裂した魚がまた栄養を求めて本の中を荒らす…… つまり、アリスに憑いているデカイやつが少なくとも一匹はいるってことだ。奪われた物はシミを殺せば元に戻るのが幸いだがな……」
これで元に戻らなかったらどうしようかと思った。
しかし、俺達がするべきことはこれでハッキリした。
城に行く道すがらに不思議な国のアリスの住民を少しずつ訪ね、おかしくなっていないかを確かめていけばいい。そしてシミが取り憑いていたらすぐに潰す。
うん、シンプルだ。下手な謎解きで疲れるよりよっぽどいいな。
「やつらは普段透明になっているから、引きずり出す必要があるぜ。そのための最適な呪文は〝 本当のそいつを返せ 〟だ。いいな?」
「そ、それが呪文じゃと…… ?」
「シンプルなのがいいんだよ。物は言いようだぜ。実際、さっきも俺様が〝 返せ 〟って言った途端見えるようになっただろ?」
「ふうん……」
むむっ、と悩むレイシーを横目にしてチェシャ猫が考え込む。
そういえば、さっきこいつもアリスに会ったようなニュアンスのことを言ってなかったか…… ?
それにレイシーも、最初はアリスに追われていたみたいだし…… いや、疑心暗鬼になっても仕方ないか。
チェシャ猫もレイシーも、俺達を襲おうと思えば襲えるタイミングはいくらでもあっただろう。
「さあ虫退治だぜ! 焚書だ焚書!」
「いやっ、それはダメだろ!?」
荘厳な森の中に、俺の全力のツッコミが虚しく響いた……
「――」
紙の擦れるような音、キチキチと虫の鳴くような音。
そして空気を切るように進む魚のような、虫のようななにか。
レイシーと同じくらいの大きさの、しかしトカゲのビルよりは遥かに大きなそいつが口を開けて鳴く。紙を切り裂いたときの音と、虫の声を混ぜたような、耳障りな鳴き声だった。
一見して折り紙で複雑な魚を折って顔を虫に似せたような見た目をしている。
「レイシー、チェシャ、あの魚を殺せばお馬鹿なビルが返ってくるはずだぜ!」
「ふ、ふんっ、わ、わ、分かったから早く片付けるのじゃ!」
「おいおい足が震えてるぜ? お嬢ちゃんにはそんなに怖い見た目をしているかな?」
「ふ、ふりゅえっ、震えてにゃいもん!」
「おーおー、あざといねー」
「ボクのレイシーをイジメないでよ!」
また喧嘩してる場合じゃないぞ!?
そうこうしているうちに魚が三人のところへ突進していく。
場所が近いわけじゃないから間に合わないぞ!? 紅子さんが素早く跳躍しながら撃墜に向かっているが、あの三人が喧嘩をやめないことには危険度は変わらない。
「おっと、アタシがケルベロスの弟子ってこと、忘れてないだろうな!」
そう言って飛び出してきた魚に向かって、なにかを投げつける。
…… 投げつける?
「お師匠様が珍しく寝てるときにこっそり採取したケルベロスの毒だ! 貴重な研究資料をたっぷり食らいやがれこの贅沢者めー!」
「あっぶなっ」
ああ、ケルベロスの弟子ってそういう……
彼女の投げたビンは魚の目の前で仄暗く光って爆散し、その中身を勢いよく浴びた魚がその場で停止する。目の部分が焼け落ちてしまったようで、地面の上でなすすべもなくのたうち回っているが……
それより、魚を狙っていた紅子さんまでもう少しで毒薬がかかるところだったぞ。ペティさん、もしかして分かっててやってないか?
「なーにが魔女じゃ! 道具投げてるだけじゃろ!」
「俺様は魔法薬専門なんですー! コモンマジックも使えるけどな、あれは詠唱がいるんだよ! 咄嗟の判断で守ってやったんだから感謝しろよな!」
「チェシャに任せれば私様は助かったわ! そもそもお主が喧嘩をふっかけてくるのが悪いんじゃろ!?」
「いちいち反応して噛みついてくるから延々と口喧嘩するはめになるんだろうが!」
そうこうしている間に呆れた紅子さんがトドメを刺してこちらに戻ってくる。
なんとなく頭に手を置くと、ムッとした顔で睨まれた。
…… こう、気疲れした顔してたからつい。
「まったく、見た目通りの年齢じゃないんだよ? アタシ」
「お疲れ様」
「早く甘いものが食べたいねぇ」
魚はピクリとも動かなくなったが……
「いーや、まだ生きてるぜこいつ。こいつらは死んだら空気に溶けて消えるんだよ。また誰かに取り憑いて栄養補給する隙を伺ってるだけだ」
「そうなの? ボクには死んでるようにしか見えないけど」
「猫ちゃん、お魚を食べたいのは分かるけどあんまり近づくなよな」
「ボク子供じゃない!」
「ひどいのじゃひどいのじゃ!」
「ペティ、大人気ないよ」
「はいはい、ベニコの言う通りかもなっと」
ペティさんは俺達を魚に近づかせないよう牽制しながら歩みを進め、魚の頭を踏みつける。
それから、帽子を外して手を入れる。まさかマジックのようになにか出すのか? と思っていたら、本当になにかのビンを取り出した。
多分さっきのビンもどこかに隠し持ってたんだろう。危なすぎる。
ビンの中には花? みたいなものが入っている。
彼女はそのビンの中に、これまた取り出した別のビンからなにかの液体を一滴注ぎ、そして自身の髪の毛を一本抜いて入れる。
それから、大きく息を吸った。
「〝 松明を掲げろ、火を灯し燃やせ―― 髪を、紙を、神をも燃やせ 〟」
ビンを逆さまにし、植物が魚の背中へ落ちる。
その途端あり得ないほどの勢いで轟々と燃え出した植物に、紙で出来た魚は堪らない。
再びのたうち回り、最後には小さくなって全てチリになって空気中に消えていく。
その光景に少しだけ、ケルベロスのアートさんと出会ったときの事件を思い出した。
あんな気持ち悪い魚の姿だったというのに、なぜか切ない。
「これで〝 お馬鹿じゃないビル 〟の事件は解決だぜ。さあ帰るかー」
「アリスの件は終わってないだろ!」
「おっと、そうだった忘れるとこだったぜ。なんせ誰かさんが俺様を倦厭にするものだから、目的もすっぽ抜けてたな。いやー、説明してくれるやつがいると違うね! なあ、レーイチ」
お願いだから返事に困ることを言わないでくれ。
レイシー達からの視線を適当に誤魔化して、本題に入る。
「なあ、ペティ。さっきのやつはなんだ?」
「ああ、あれはな〝 妖紙魚 〟だ。本を食っちまう虫にシミっているだろ? それの妖怪バージョンってやつだな」
だから魚と虫が合体したような見た目だったのか。
ということは、あの頭の部分は実在するシミと似た形なのだろうか。
「それで、そいつはどんな妖怪なのかな? アタシもそいつは知らないよ」
彼女がそう言うなら、紅子さんが見たことない妖怪ってことか。
「虫のシミは本を食うが、妖怪のシミは本の登場人物の目に見えない大事な物を食っちまうのさ。大事な物と言っても色々あるぜ。目的とか、感情とか、あとアイデンティティとかな」
「つ、つまり、さっきのビルは…… アイデンティティを食われていたということなんじゃろうか?」
「この国のビルがお馬鹿で通っていたなら、そういうことだろうぜ」
ペティさんがそう締めくくる。
本の中の登場人物の大事な物を食う…… なら俺達は問題なく近づけたんじゃないか?
「おっとレーイチ。変なこと考えてるだろ。言っとくけど俺様達にも影響するぜ」
心を読んできたのはひとまず置いておいて……
「なんでだ?」
「そりゃあ、ここが本の中だからだよ。この中にいる時点で、俺様達はもうこの本の登場人物だ。だから俺様達もやつらの対象内なんだよ…… ちなみに、よもぎのやつも一瞬こいつを使おうか迷って、結局俺様達を本の中に入れる方法には採用しなかった。分かるだろ?」
油断していれば、俺達自身もレイシー達の敵になりかねなかったから…… か。
つまり、この妖怪には現実にいる人間を本の中に入れる作用もあるってことだよな。
そこから導き出される結論は……
「アリスに接触したかもしれないビルがシミに取り憑かれていた…… ということになるね?」
「それじゃあ、ボクらをアリスが襲おうとしてくるのもこいつが原因だったってこと?」
「今仕留めたということは…… これで全部解決じゃな!? 祝勝会じゃ!」
「いや、そんなわけないだろ」
早とちりして喜ぶレイシーにペティさんが呆れた声を出した。
「なんじゃ! こいつが原因でアリスが狂っておったんじゃろ! ならもう解決ではないか!」
レイシーが素早くペティさんに噛み付く。
まったく、本当に仲が悪いな。
「こいつ一匹だけと思うのは楽観的すぎるぜ、女王サマ? こいつらは栄養を摂れば摂るほど膨らんで分裂する。そして分裂した魚がまた栄養を求めて本の中を荒らす…… つまり、アリスに憑いているデカイやつが少なくとも一匹はいるってことだ。奪われた物はシミを殺せば元に戻るのが幸いだがな……」
これで元に戻らなかったらどうしようかと思った。
しかし、俺達がするべきことはこれでハッキリした。
城に行く道すがらに不思議な国のアリスの住民を少しずつ訪ね、おかしくなっていないかを確かめていけばいい。そしてシミが取り憑いていたらすぐに潰す。
うん、シンプルだ。下手な謎解きで疲れるよりよっぽどいいな。
「やつらは普段透明になっているから、引きずり出す必要があるぜ。そのための最適な呪文は〝 本当のそいつを返せ 〟だ。いいな?」
「そ、それが呪文じゃと…… ?」
「シンプルなのがいいんだよ。物は言いようだぜ。実際、さっきも俺様が〝 返せ 〟って言った途端見えるようになっただろ?」
「ふうん……」
むむっ、と悩むレイシーを横目にしてチェシャ猫が考え込む。
そういえば、さっきこいつもアリスに会ったようなニュアンスのことを言ってなかったか…… ?
それにレイシーも、最初はアリスに追われていたみたいだし…… いや、疑心暗鬼になっても仕方ないか。
チェシャ猫もレイシーも、俺達を襲おうと思えば襲えるタイミングはいくらでもあっただろう。
「さあ虫退治だぜ! 焚書だ焚書!」
「いやっ、それはダメだろ!?」
荘厳な森の中に、俺の全力のツッコミが虚しく響いた……
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