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最終話「神の資格」

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 最終話「神の資格」

「汝ニ問ウ、汝に神の資格アリヤ?」

「なんだなんだ?ここはどこなんだ?」

 神の間とは違う白一面の空間があった。
 そこには絢爛豪華な美術品も大事に飾られた神器もない。
 ただ白一面の空間が広がっていた。
 そしてルシファーの前には白い球体があった。
 そこから白い顔の様な物が浮かび上がる。

「我ハ神ノ代行者ナリ。汝ニ神ノ資格ハアリヤ?」

「あるに決まってる!僕は神の息子だぞ!」

「不十分不十分不十分」

「なんだって?」

 ルシファーがその返答に驚いていると今度は更に驚くべき事態が起こった。
 LAにいるはずのリィン、スカーレット、ゴブ子が宙に浮いて現れたのだ。

「お前達、本物か?」

 ルシファーが問う。
 3人は現状を何とか理解し無言で頷いた。

「どうなってるんだ、オーナー。私達はバーにいたはずだぞ」

 リィンが不思議そうに言う。

「これも天使とやらの魔術なの?」

 スカーレットが周囲を警戒しながら言う。

「ここには不思議な力が満ちてるわね、興味深い」

 ゴブ子が好奇心旺盛な反応を見せる。

 それぞれの反応を見てとりあえずルシファーは3人に状況を説明する。

「天使達は全員倒した、勿論ミカエルもな。だが神の、父さんの残した試練がまだ残っている様だ」

 ルシファーは白い球体に向き合うと試練に挑む真剣な顔つきになった。
 ルシファーがソレを破壊しようと手をかざす。
 しかしソレはびくともしない。

「神ハ破壊ヲ好マズ。汝ニ資格ナシ」

「なんだって?」

 ルシファーの床下が開くとルシファーは底の見えない奈落の底に落下した。

「「「ルシファー!」」」

 宙吊りの3人がルシファーの名前を叫ぶ。

「呼んだ?」

 ルシファーは何事も無く戻って来た。
 正確には奈落に落ちる前の過去の自分に意識を飛ばした。
 肉体ごと飛ぶタイムトラベルは同一人物の存在によるタイムパラドックスやバタフライエフェクト、対消滅等の危険がある為この方法を取った。

 ルシファーは白い球体に向き直ると今度は手でなく口を開いた。
 また落とされては敵わないからである。

「さあ神の試練とはなんだ。教えてくれよ」

「汝この3人から一人を選べ。残りは死ぬ」

 この3人とはリィン、スカーレット、ゴブ子の3人である。
 その言葉を聞いた3人は白い球体に抗議した。

「冗談じゃない、こんな奴の一存で死んでたまるか!」

 リィンがこの後ルシファーが選ぶ事も忘れて言葉を選ばず言う。

「私は自信あるからいいけど、他の二人が可哀想じゃない?」

 スカーレットが余裕たっぷりに言う。

「くっ、私の魔術さえ使えれば!」

 試練の実験台になる事自体を阻止しようとするゴブ子。
 しかしその豊富な魔術知識も強大な魔力も歯が立たない。

 ルシファーは3人の言葉を聞き白い球体に問うた。

「なあ、どうしてもこの3人から選ばないとダメか?ハリウッドに目当ての女優がいるんだけど……」

「「「早く決めろ!」」」

 異口同音でルシファーを一喝する3人。
 ルシファーはやれやれといった感じで少し考えた。
 そして……

「よし決めた!リィンにする!」

「オーナー!」

「汝に問う。その理由は何だ?」

「そりゃもう異世界では一番長い腐れ縁だし、見た目も綺麗だからな」

「は?それだけか?」

「なんて言って欲しいんだ?愛してるとでも?」

「い、いや、そういう訳では……」

 照れるリィンだがルシファーは微動だにしない。
 彼が愛するのは昔も今も未来も自分だけなのだ。

「どうだ!選んだぞ!」

「神は馴れ合いでは務まらない。汝、神の資格なし」

 ルシファーの足元の床が開いた。
 奈落に落ちた瞬間ルシファーはまた意識を過去に飛ばした。

「よし、スカーレットを選ぶ」

「当然だな。美しく強く気高い私以上の女はいない」

「汝に問う、その理由は何だ?」

「彼女の言う通り強くて美しいからだ」

「おい、誇り高いを忘れてるぞ」

「わがままの間違いだろ?異世界での君の食費とか服やら宝石やらの代金幾ら掛かってると思ってるんだ」

 二人が言い合いしていると白い球体が割って入った。

「力と虚栄心を求めるのは神にあらず。汝、神の資格なし」

 ルシファーの足元の床が開いた。
 奈落に落ちた瞬間ルシファーはまたまた意識を過去に飛ばした。

「決めたぞ、ゴブ子だ」

「あら、光栄ね。でも私魔術研究と自身の復活以外興味無いのよ」

「汝に問う、その理由は何だ?」

「消去法だよ。愛も力も美しさも関係ない」

「汝、神の資格なし」

「おい、選択肢は彼女しか残ってないぞ!?彼女が正解の筈だろう!?」

 ルシファーの足元の床が開いた。
 奈落に落ちた瞬間ルシファーはまたまたまた意識を過去に飛ばした。

「汝に問う。3人の内誰を選ぶ?」

「(正解は、沈黙)」

 ルシファーは誰も選ばなかった。
 皆が大切な仲間だとか愛する人とかそういうのではない。
 神は選ぶのではなく全てを手にすべきだと思ったからだ。

「正解。神は選ぶ者にあらず。全てを救う者」

「そうか、思った通りだ」

 実は白い球体とルシファーの解釈は違っているのだがそこは言及されなかった。
 こうしてルシファーは新世界の神となる……訳が無かった。

 白い球体が崩れ落ち顔の形となる。
 眼球は無く白目だったがルシファーを疑いの目で見ているのは明らかだった。
 ルシファーも何度も試練をやり直すというずるをしたのだから当然であると覚悟はしていた。
 しかし当然ながら悪いとは思っていなかった。
 イカサマとは現場を押さえられなければしてないと一緒なのである。

「汝に再び試練を授ける」

 ルシファーは光り輝くとその空間から消えた。

 ―現代のLA<ロスアンゼルス>?

 ルシファーは気付くと黒いマスタングの助手席に座っていた。
 運転しているのはリィンである。

「僕は……僕は誰だっけ?」

「おいおい、モヒートの飲み過ぎで頭がいかれたのか?君はルシファー、私と同じロス市警の刑事だろ」

「あ、ああ、そうだったな……」

 ルシファーは困惑しながら自身の存在を思い出した。
 そして無線からロスの高級住宅街の一角で殺人が起きたとの一報が入る。

「よし、私達も向かうぞ」

 二人は現場に急いだ。

 ―殺人現場

 殺人現場では既に沢山の刑事と鑑識が集まっていた。
 リィンが死体を見て鑑識に質問する。

「被害者の死因は何?」

「9mm拳銃による銃殺です」

「そう……。!、待ちなさい!」

 リィンが怪しい人影を見かけて走り出す。
 どうやらこの事件の犯人の様だ。
 リィンが拳銃を片手に路地裏に入る。
 ルシファーもついていくが、リィンの俊足には追いつけなかった。

 パァン!パァン!

 路地裏に銃声が「二度」響く。
 そこには頭部を撃たれ死んだ犯人と倒れたリィンがいた。
 リィンも撃たれている様だが弾は貫通し急所もはずれている。
 しかしこのままでは出血死してしまうだろう。

「早く、救急車を!」

 ルシファーがスマホで救急医療センターに電話をかける。
 やがて救急車がやってきて彼女が運ばれた。

「リィン、大丈夫か!」

 手術室に搬送されるリィンに付き添うルシファー。
 しかし手術になるからと医者に追い出された。
 そして数分後……

 手術室のドアが開く。
 そこには深刻な顔をした医師がいた。

「傷は縫合すればいいでしょう。しかし血液が足りません。このままでは……」

「なら輸血をしてくれ!」

「しかし問い合わせた所、彼女の血液型は珍しい物で、こちらにストックは無いのです」

 ルシファーは悩んだ末に思い出した、自分も同じ血液型であると言う事に。

「僕も同じ血液型だ!使ってくれ!」

「おおそれは有難い!すぐに輸血の準備を!」

 ルシファーは台に横になるとリィンの顔を見た。
 血を抜かれて意識が遠のいたのかそのまま眠ってしまった。
 そして手術は終わった……


「やりましたよ、ルシファーさん!手術は成功です!」

 医者がルシファーに喜びの姿を見せる。
 ルシファーも喜んでいた。
 相棒の、いやそれ以上の存在のリィンが助かった事に。

「ルシファー……」

 リィンも同じ気持ちだった。
 見つめ合う二人はいつまでもこの時間が続けばいいと思った。

 しかしここで医者が真剣な声を上げる。
 その表情は深刻そうで青ざめていた。
 医者がルシファーの方に近付いてこう言った。

「ルシファーさん、一つだけお願いがあります。これは強制ではありません」

「なんだいドクター。君はリィンの命の恩人だ。何でも言ってくれ」

 医師はためらいながらも意を決してルシファーに告げた。

「あなたの血を分けて頂きたい。死ぬギリギリまで」

「なんだって!?」

「これから搬送されてくる女性があなたと同じく珍しい血液型なのです。だから……」

「輸血が必要と言う事か。分かった、やってくれ」

 ルシファーは即答した。
 しかしリィンがそれを止めに入る。

「待て!お前は既に大量の血を抜いているんだぞ!?今度やったら死ぬ!」

「でも僕がやらなきゃ別の女性が死ぬんだ。そんなの耐えられないよ」

「ルシファー……」

 ルシファーの言葉に固い意志を感じたリィンはもう止めるのを諦めた。
 ただただルシファーが生き残る様に神に祈った。
 神とは誰だろう?知っている奴の様な、ロクでもない奴だった気がする……リィンは一瞬だが悩んだ。
 その意識も記憶も直ぐに消え失せた。

 ―数時間後……

 手術は無事成功し、ルシファーの隣には赤い長い髪の気品のある美女が横になっている。
 彼女は自身をスカーレットと名乗った。

「あなたが私を助けてくれたのね?お名前は?」

「ルシファーです、お嬢さん」

「まあ、素敵なお名前。ご結婚は?恋人は?」

「いませんよ。気になるパートナーならいますけど」

「あら、その方が羨ましいですわ」

 スカーレットは残念がった。
 そして時は経ち3年後……。

 ルシファーとリィンは結婚した。
 今日も二人で近所のショッピングモールに出かけて来た所である。
 二人が笑顔で信号を渡り終わったその時である。

 プップー!!

 トラックが信号無視して突っ込んできた。
 目の前には「肌が肌色で」紫色のロングヘアの女性がいた。

「危ない!!!」

 ルシファーは身を犠牲にして彼女を救った。
 助けられた女性は涙ぐんでいる。

「あ、ありがとう。でもどうして私を助けてくれたの?」

 ルシファーは瀕死の体で質問に答える。

「人を助けるのに理由はいらないよ……。君の名は?」

「ゴブリーナ、みんなゴブ子って呼ぶわ」

「そうかゴブ子、僕の分も頑張って生きてくれ……」

 こうして救急車も間に合わずルシファーは死んだ。


 ―神の間


「汝に神の資格アリ。神とは無償の愛ナリ」

 白い顔、神の代行者がルシファーを新しい神と認めた。

「やったな、オーナー!」

 リィンが笑顔で抱き着いて来る。

「神の妻になるなんてね。まあ私でないと務まらないでしょうけど」

 スカーレットがルシファーの肩に身を寄せる。

「神になったんだから私の復活を手伝いなさいよ?」

 ゴブ子は相変わらずである。

 そしてルシファーは……?

「ここは……僕は誰だ?」

 記憶を失っていた、しかしそれも数秒の事である。


「魔王ルシファー、復活!!!」

 ルシファーがガッツポーズを取る。
 邪悪なままのルシファーでは今後の試練を通れないと感じたルシファーは善良なルシファーを演じる為、自分の本当の記憶を一定時間で戻るようにし、記憶喪失の善良な自分という偽の記憶を植え付けたのだ。


「さて、やっかいな神の代行者とやらには消えて貰おう」

 ルシファーは神の玉座に座ると一瞬にして代行者を消し去った。
 あれは先代の神の作った天使のコンピューターだった。
 これで自分の邪魔をする者はいない。
 異世界の死神が言った寿命の五年ももう過ぎた。
 神となる事で運命に打ち勝ったのだ。 
 そして唯一神ルシファーとして現代に君臨するのである。
 更に4騎士を召喚し、現代も終末に導くのだ。
 そして悪魔の時代が始まるのである。

「デビル・ブレス・ユー(悪魔のご加護を)」

 ルシファーは何気なく軽く息を吹いた。

 魔王ルシファーの怪物退治!~異世界転移した最強の魔王は魔物を持ち帰り現代を侵略する~-完(真)-








 ―異世界イシュロア・女神の間

「ちょっとぉ!髭親父!私の世界が滅茶苦茶にされちゃったじゃない!?」

 異世界の女神メナスが現代の「元」神につかみかかる。
 しかし元神はニヤニヤと笑うだけで怒りもしなかった。

「いやーあっぱれ、さすがは私の息子だ」

「感心してる場合!?あなたの世界も滅茶苦茶にされたのよ!?おまけに神の座まで奪われて……」

「私は随分前からあの世界もこの世界も興味が無くてね。ここで君とお茶をするのも悪くない。そもそも君もこの世界も実験用に私が作ったフラスコと管理者なのだから」

「私は諦めないんだからね!異世界転移や異世界転生を駆使してチート冒険者を量産してやるんだから!」

「まあ、好きにしたまえ。God bless you(神のご加護がありますように)」

 しかしその神は最悪の悪魔だった。

 -Fin?-
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