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第五十八話 死期、歴史が変わってきた? 英雄の事を調べにいく
しおりを挟む「おい、楓、どうした、深刻そうな顔つきで? 皆でご飯食べよう」
「ん、いや、ちょっとね。(だとしたら、この世界からまたタイムスリップしたっていうこと?)」
ナポレオンの面前にはご飯が届いていた。その新しい未来の日本の食事にナポレオンは箸が使えなかった為、持っては放し、御盆に落とし、また持ち、右往左往が続いていた。
香織が近くで箸を持って指導をしていた。
「(エデンパピルスは後三枚ある。枚数的には同じページに挟めば、スザンヌさんと二人もとの時代に返せるかもしれない)」
「楓、ちょっと」
「ん、何、香織ちゃん?」
香織が手招きをし、病室の外へ二人とも出て行く。
「楓、可笑しくない? ナポレオンの時代で治らなかった病がスザンヌさんのときのナポレオンは治ってるんだよ」
「香織ちゃんも気付いてたんだね。僕も可笑しいと想ったよ。もしかしたら、この世界からナポレオンは帰らないといけないかもしれないね。それに歴史が少しずつ変わってきてるのかもしれない」
「ナポレオンがタイムスリップしたせいででしょ?」
「スザンヌさんは今のところ変化はなさそうだけどね」
「心臓病が治るってことは死期が変わってきてるんじゃない?」
香織の問いに、楓はそうかもしれないといった面持ちで、無言だった。
口を濁し、楓は香織に続けて紡いだ。
「明日、一緒に図書館にいかない? ナポレオンの記述の本調べてみようよ。何かわかるかもしれないし」
「うん、いいよ。そうしましょ」
「久しぶりに、図書館デートだね」
「デートかねて、調べ物だけどね」
二人が嬉しそうな顔で会話をする。そうこうして、することが決まると、またナポレオンのいる部屋に内緒にして
入っていった。ナポレオンはスザンヌと一緒にご飯を食べていた。
そのことは、その後も秘密にして楓たちはナポレオンとスザンヌさんにも喋らなかった。
☆☆
こんばんは。
おつかれさまです。
何回も見てくださっている読者さまには感謝です。
昨日作者の時間の都合で連載できませんでした。
すみません。
応援よろしくお願いします。
どうなっていくのでしょう。
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