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第十章 とあるヴァイスタの誕生と死と
14 我孫子市高野山地区。アサキの住んでいる天王台地区か
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我孫子市高野山地区。
アサキの住んでいる、天王台地区から、少しだけ南へ行ったところだ。
田畑に囲まれ、閑静な住宅街が存在している、その中に、どこまでもレンガ塀の続く、広い敷地がある。
古くからの名家である、大鳥家の敷地だ。
その塀の外側を、アサキ、治奈、カズミ、成葉の四人が歩いている。
学校帰りであるため、中学の制服姿で。
目的は、この広大な敷地の内側にある家。
大鳥正香に、会いにきたのだ。
「しっかし、いつきてもすっげえ家だよなあ」
塀の向こうに見える土地や、大きな邸宅を見ながら、カズミが素っ頓狂な大声を出した。
「ほうじゃね。……あらためて思うと、うちらって、正香ちゃん以外は、みんな貧乏よりの庶民な気がするけえね」
治奈がなんだか悲しいことをいう。
「あらためなくとも、あたしん家は自他認める完全なドドドド貧乏だしな」
そんな悲しみどこ吹く風よ、とカズミは、はははと笑って吹き飛ばした。
「でも……こういうところに住んでいるから幸せとは限らないんだな。正香ちゃんは……苦しんでいる」
アサキは、ちょっと寂しそうな目を、塀の向こうにある屋敷へと向けた。
「だーかーらー、仲間ってのが必要なんだよ。……なんかさ、考えてみるとさ、あたしら六人って、こういう時の心の支えとしては最強の仲間って感じしねえか? お嬢様、美女、お好み焼き、幼児、関西、アホ」
「わ、わたしはどれかなー」
アサキの頬が、ぴくぴく引きつっている。
「いわないと分かんない?」
「カ、カズミちゃんが美女とかいうのもおかしいじゃないか!」
「どこがおかしいんだよ!」
瞬間湯沸かし器のごとく、怒鳴り声と共にさっと伸びた両手が、アサキの首をがっしと掴んでいた。
「ぐ、ぐびじべだいでえええええ、ぐるじやあああべえでええええええ」
掴む手を引き剥がそうと、もがくアサキであるが、野獣なみの怪力を前に是非もなく、顔を苦痛に歪め、目を白黒させている。
「二人とも少しは成長せんか! 中二にもなって!」
声を荒らげる治奈であるが、諦めの境地に達しているのか、すぐに表情を戻すと、小さなため息を吐いた。
その小さなため息に、成葉の声が重なった。
「ありがとね、カズにゃんたち。本当に」
そういいながら微笑んでいた。
「はあ? なにがよ?」
ぎりぎりと首締めを継続しながら、カズミが問う。
既にアサキの顔は土気色、いつ別世界へ旅立ってもおかしくない状態である。
「ナルハのこと元気付けようと、そうやって笑わせてくれてるんだよね」
「あたしはその通りだけど、アサキは素でアホだぞ。DNAレベルっつうか前世」
「だっどぐいがだあああい、ぞれよじぐるじいいい、でをがあなあじいでえええええ」
アサキは、涙目で口から泡を吐きながら、顔をぶっさいくに歪め、カズミの手を懸命に引き剥がそうとしている。
「滑舌よくお願い出来たら離してやるよ」
「ぶびだぼおおおお」
「はあ、もう飽きたから勘弁してやっか。感謝しろよ」
「あじがとおおお」
涙目で、げほごほげほごほ、すがるようにカズミの手をぎゅっと握るアサキ。
さて、そんなこんなバカなことをしながら、一行は塀沿いに進み角を折れて、敷地の正面へと回り込んだ。
回り込んだところで、
「なあ、あれ正香じゃないか?」
カズミが、前方を指さした。
長い黒髪の女性が、門を潜って敷地から道路へと出てきたのである。
ふらふらとした、まるで幽霊みたいな歩き方であるが、姿としては確かに大鳥正香である。
「辛そうじゃの……」
治奈が気の毒そうに、ぼそりと言葉を発する。
その背後でアサキが、苦しそうに喉を押さえて、げほごほげほごほむせている。
「いつまでもうるせえよ、お前は!」
「ええーーっ? ……正香ちゃん、学校での時よりも様子が酷くなっているね」
喉を押さえながら、アサキも気の毒そうに顔をしかめ、正香を見つめている。涙目であったり、口から吹いた泡が垂れていたりするのは、また別の理由であるが。
アサキは、いざこのような状況に直面して、成葉になんと言葉を掛けてよいかが分からなかった。
みなも同じ気持ちでいるのか、誰からというわけでもなく立ち止まってしまっていた。
だがその気まずさは、成葉自身によって吹き飛ばされた。
「みんなあ、表情が暗いよお」
たたっと前へ出て、スカート翻しアサキたちへと振り返ると、歯を見せて、くしゃっとした人懐こい笑みを浮かべたのである。
「そんじゃ、ゴエにゃんに、ちょちょっと謝ってくるねえ」
おそらく、あえて軽い感じにそういうと、再びくるりと門の方、ふらふら歩いている正香のいる方を向いて、迷うことなく走り出していた。
「ゴエにゃん!」
大きな声で叫びながら、成葉は幼い頃からの親友へと走り、近寄り、勢いよく飛び込みながら、両腕を腰に回して抱き着いていた。
もっと上の方を抱き締めたいのか、回した腕をずりずりと上げていくが、あまりの身長差に諦めたようで、お腹と胸の境界あたりをぎゅうっと抱き締めた。
「ごめん。ほんとごめん!」
大声で謝りながら、正香の胸に顔を埋めた。
まっとうな意識があるのかないのか、正香はぴくりとも動かない。が、成葉は構わず喋り続ける。
「ナルハね、ゴエにゃんに自分の気持ちだけ押し付けちゃっていた。助けてあげよう、って上から目線だったかも知れない。でもね、こんな、喧嘩、しちゃって、それで分かったんだ……ナルハ、ゴエにゃんのこと……」
その言葉が、その熱意が、通じたのだろうか。
正香の身体が、微かに動いていた。
ゆっくりと腕が伸びて、成葉の背中に腕を回すと、その小さな身体をしっかりと抱き締めていた。
ぎゅうっと。
もう離さない。
とでもいうかのように。
力強く、
正香は、成葉の身体を抱き締めていた。
思いが通じて感極まったか、成葉のまぶたが、ぷるぷるっと震えた。
目に涙が溢れていた。
「ゴエ……にゃん……」
成葉も、正香を抱く腕に力を込めていた。
涙をこぼしながら、嬉しそうな、照れたような、そんな顔で。
「ちょ、ちょっと痛いよゴエにゃん! もお!」
泣きながら、笑いながら、身悶えをする成葉。
その顔へと、ゆっくりと、正香の顔が迫る。
前髪で隠れて見えにくかった、正香の顔が、はっきりと見えた瞬間、
「え?」
成葉の顔に、疑問の表情が浮かんでいた。
だがそれは、ほんの一瞬であった。
一瞬で、疑問から驚愕の表情へ。
そして、次に浮かんだのは、恐怖。
絶対的、絶望的な、恐怖の表情であった。
成葉の目は、恐怖に、限界まで見開かれていた。
糊のようにへばりついている、乾いた口が、空気を求めて微かに開いた。
ひっ、と息を飲む成葉へと、すうっと正香の顔が近付いた。
成葉の身体が、びくびくっと激しく震えた。
震え、
涙の溜まった目を、見開いて、
口を半開きにして、
畏怖し、
魂を震わせている、
小柄な少女の、その顔へと、
正香の影が、ゆっくりと落ちていった。
アサキの住んでいる、天王台地区から、少しだけ南へ行ったところだ。
田畑に囲まれ、閑静な住宅街が存在している、その中に、どこまでもレンガ塀の続く、広い敷地がある。
古くからの名家である、大鳥家の敷地だ。
その塀の外側を、アサキ、治奈、カズミ、成葉の四人が歩いている。
学校帰りであるため、中学の制服姿で。
目的は、この広大な敷地の内側にある家。
大鳥正香に、会いにきたのだ。
「しっかし、いつきてもすっげえ家だよなあ」
塀の向こうに見える土地や、大きな邸宅を見ながら、カズミが素っ頓狂な大声を出した。
「ほうじゃね。……あらためて思うと、うちらって、正香ちゃん以外は、みんな貧乏よりの庶民な気がするけえね」
治奈がなんだか悲しいことをいう。
「あらためなくとも、あたしん家は自他認める完全なドドドド貧乏だしな」
そんな悲しみどこ吹く風よ、とカズミは、はははと笑って吹き飛ばした。
「でも……こういうところに住んでいるから幸せとは限らないんだな。正香ちゃんは……苦しんでいる」
アサキは、ちょっと寂しそうな目を、塀の向こうにある屋敷へと向けた。
「だーかーらー、仲間ってのが必要なんだよ。……なんかさ、考えてみるとさ、あたしら六人って、こういう時の心の支えとしては最強の仲間って感じしねえか? お嬢様、美女、お好み焼き、幼児、関西、アホ」
「わ、わたしはどれかなー」
アサキの頬が、ぴくぴく引きつっている。
「いわないと分かんない?」
「カ、カズミちゃんが美女とかいうのもおかしいじゃないか!」
「どこがおかしいんだよ!」
瞬間湯沸かし器のごとく、怒鳴り声と共にさっと伸びた両手が、アサキの首をがっしと掴んでいた。
「ぐ、ぐびじべだいでえええええ、ぐるじやあああべえでええええええ」
掴む手を引き剥がそうと、もがくアサキであるが、野獣なみの怪力を前に是非もなく、顔を苦痛に歪め、目を白黒させている。
「二人とも少しは成長せんか! 中二にもなって!」
声を荒らげる治奈であるが、諦めの境地に達しているのか、すぐに表情を戻すと、小さなため息を吐いた。
その小さなため息に、成葉の声が重なった。
「ありがとね、カズにゃんたち。本当に」
そういいながら微笑んでいた。
「はあ? なにがよ?」
ぎりぎりと首締めを継続しながら、カズミが問う。
既にアサキの顔は土気色、いつ別世界へ旅立ってもおかしくない状態である。
「ナルハのこと元気付けようと、そうやって笑わせてくれてるんだよね」
「あたしはその通りだけど、アサキは素でアホだぞ。DNAレベルっつうか前世」
「だっどぐいがだあああい、ぞれよじぐるじいいい、でをがあなあじいでえええええ」
アサキは、涙目で口から泡を吐きながら、顔をぶっさいくに歪め、カズミの手を懸命に引き剥がそうとしている。
「滑舌よくお願い出来たら離してやるよ」
「ぶびだぼおおおお」
「はあ、もう飽きたから勘弁してやっか。感謝しろよ」
「あじがとおおお」
涙目で、げほごほげほごほ、すがるようにカズミの手をぎゅっと握るアサキ。
さて、そんなこんなバカなことをしながら、一行は塀沿いに進み角を折れて、敷地の正面へと回り込んだ。
回り込んだところで、
「なあ、あれ正香じゃないか?」
カズミが、前方を指さした。
長い黒髪の女性が、門を潜って敷地から道路へと出てきたのである。
ふらふらとした、まるで幽霊みたいな歩き方であるが、姿としては確かに大鳥正香である。
「辛そうじゃの……」
治奈が気の毒そうに、ぼそりと言葉を発する。
その背後でアサキが、苦しそうに喉を押さえて、げほごほげほごほむせている。
「いつまでもうるせえよ、お前は!」
「ええーーっ? ……正香ちゃん、学校での時よりも様子が酷くなっているね」
喉を押さえながら、アサキも気の毒そうに顔をしかめ、正香を見つめている。涙目であったり、口から吹いた泡が垂れていたりするのは、また別の理由であるが。
アサキは、いざこのような状況に直面して、成葉になんと言葉を掛けてよいかが分からなかった。
みなも同じ気持ちでいるのか、誰からというわけでもなく立ち止まってしまっていた。
だがその気まずさは、成葉自身によって吹き飛ばされた。
「みんなあ、表情が暗いよお」
たたっと前へ出て、スカート翻しアサキたちへと振り返ると、歯を見せて、くしゃっとした人懐こい笑みを浮かべたのである。
「そんじゃ、ゴエにゃんに、ちょちょっと謝ってくるねえ」
おそらく、あえて軽い感じにそういうと、再びくるりと門の方、ふらふら歩いている正香のいる方を向いて、迷うことなく走り出していた。
「ゴエにゃん!」
大きな声で叫びながら、成葉は幼い頃からの親友へと走り、近寄り、勢いよく飛び込みながら、両腕を腰に回して抱き着いていた。
もっと上の方を抱き締めたいのか、回した腕をずりずりと上げていくが、あまりの身長差に諦めたようで、お腹と胸の境界あたりをぎゅうっと抱き締めた。
「ごめん。ほんとごめん!」
大声で謝りながら、正香の胸に顔を埋めた。
まっとうな意識があるのかないのか、正香はぴくりとも動かない。が、成葉は構わず喋り続ける。
「ナルハね、ゴエにゃんに自分の気持ちだけ押し付けちゃっていた。助けてあげよう、って上から目線だったかも知れない。でもね、こんな、喧嘩、しちゃって、それで分かったんだ……ナルハ、ゴエにゃんのこと……」
その言葉が、その熱意が、通じたのだろうか。
正香の身体が、微かに動いていた。
ゆっくりと腕が伸びて、成葉の背中に腕を回すと、その小さな身体をしっかりと抱き締めていた。
ぎゅうっと。
もう離さない。
とでもいうかのように。
力強く、
正香は、成葉の身体を抱き締めていた。
思いが通じて感極まったか、成葉のまぶたが、ぷるぷるっと震えた。
目に涙が溢れていた。
「ゴエ……にゃん……」
成葉も、正香を抱く腕に力を込めていた。
涙をこぼしながら、嬉しそうな、照れたような、そんな顔で。
「ちょ、ちょっと痛いよゴエにゃん! もお!」
泣きながら、笑いながら、身悶えをする成葉。
その顔へと、ゆっくりと、正香の顔が迫る。
前髪で隠れて見えにくかった、正香の顔が、はっきりと見えた瞬間、
「え?」
成葉の顔に、疑問の表情が浮かんでいた。
だがそれは、ほんの一瞬であった。
一瞬で、疑問から驚愕の表情へ。
そして、次に浮かんだのは、恐怖。
絶対的、絶望的な、恐怖の表情であった。
成葉の目は、恐怖に、限界まで見開かれていた。
糊のようにへばりついている、乾いた口が、空気を求めて微かに開いた。
ひっ、と息を飲む成葉へと、すうっと正香の顔が近付いた。
成葉の身体が、びくびくっと激しく震えた。
震え、
涙の溜まった目を、見開いて、
口を半開きにして、
畏怖し、
魂を震わせている、
小柄な少女の、その顔へと、
正香の影が、ゆっくりと落ちていった。
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